4      100句

囀やピアノの上の薄埃    島村元

春禽 春の鳥  うぐひす 雲雀  つばくらめ  つばめ 燕の子

雀の子  巣立 百千鳥 古巣 鷽 小綬鶏 巣箱 鳥の巣

作品
作者
掲載誌
掲載年月
囀や全員見えて湖巡る 渡辺きよえ 百鳥 200307
雲梯に栗鼠のやうな子囀れり 徳永真弓 百鳥 200307
廃校に貼り出す掲示囀れり 高柳かつを 百鳥 200307
囀の生田の森に鬩ぎあふ 米倉よしお 雲の峯 200307
囀へおもちや工房開け放ち 小森泰子 馬醉木 200308
口笛を吹いて囀誘へり 杉丸君子 築港 200308
囀や寺領の丘の樹より樹へ 二瓶洋子 六花 200308
囀や煩悩いとも軽ろやかに 落合由季女 雨月 200308
囀のはじまつてゐる始発バス 谷上佳那 百鳥 200308
朝靄の晴るる海峡囀れり 岡田章子 ぐろっけ 200308
オオルリの囀高し峡の橋 松本文一郎 六花 200309
囀りやまだ空つぽの植木鉢 馬場公江 200310
囀に一目千本揺れてをり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200310
囀や木々の余白を埋め尽し 稲畑廣太郎 ホトトギス 200310
囀りや白づくしなる部屋に覚め 十河波津 200310
囀の木の下並ぶ無縁墓 安藤誠子 築港 200310
囀やまるめて弾くしつけ糸 島すが子 200312
囀や古墳の穴に水たまる 松本桂子 200312
囀や棒で支へてひらく窓 中田みなみ 200312
囀の飛び交ふ中の眼かな 北嶋美都里 西の峰 200401
囀りのちゅう・はっぴいと始まる日 山元志津香 西の峰 200401
囀りの奥山にダム高速路 長谷川登美 ぐろっけ 200402
殿の庭あたふたすなと囀れり 品川鈴子 ぐろっけ 200403
囀の一羽につづく一羽かな 稲畑汀子 ホトトギス 200404
足許に湧く囀も加はりぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200404
囀に名門宿す仔馬かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200404
囀に此岸戻りし吉野かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200404
囀やことに花屋の板庇 朝妻力 雲の峰 200404
囀やお箸を使ふ国にゐて 中村房枝 六花 200404
囀りの中に嬰抱く昼下り 三上佳子 遠嶺 200405
囀りや樹はふつくらと赤み持ち 金子孝子 200405
囀や身を乗り出して朝日浴ぶ 頼田幸子 200405
囀りやスポーツ欄の活気づく 大串章 百鳥 200405
囀や良寛禅師終焉地 池田耕二 百鳥 200405
囀りにかぶさるごとく囀れる 足立幸信 200405
囀や卒業証書筒に古り 生田恵美子 風土 200405
アンテナの先端にゐて囀れる 加納花子 築港 200405
囀の枝から枝へ揺れ止まず 奥村光子 築港 200405
囀や子の白地図に川生れ 小野恵美子 馬醉木 200405
水のあるところたつぷり囀れる 西川織子 馬醉木 200405
囀に包まれ医業いつ捨てむ 西川五郎 馬醉木 200405
囀の華やぎそへる男子校 彦坂範子 ぐろっけ 200405
囀りの空の映りし手水鉢 福留ゆみえ 河鹿 200406
囀や耳を滌ぐといふことも 中島あきら 200406
囀の真只中に犬放ち 大石ひろ女 百鳥 200406
角曲り来て囀りの新たなり 松内佳子 百鳥 200406
西安の囀の空句碑つつむ 宮津昭彦 200406
孔明の衣冠塚にて囀れり 須賀遊子 200406
囀りや大和三山雨上る 植木戴子 200406
囀りや空瓶の口こちら向く 黒田咲子 200406
囀の豊かな声をこぼしゐて 塩川雄三 築港 200406
囀の天蓋となる信貴の山 東川弘子 築港 200406
囀の谿は急流船下り 岡田有峰 築港 200406
囀や奥院までの九十九折 木下節子 雲の峰 200406
囀や畑の真中に入鹿塚 杉江茂義 雲の峰 200406
物陰によりて囀聞きにけり 前田雅章 雲の峰 200406
囀や地震ないありし海青青と 神谷信子 雲の峰 200406
囀の森を急げる修道女 内藤順子 酸漿 200406
囀りの木ぞだんだんに濡れて来し 三村武子 酸漿 200406
囀や五重塔の下に立つ 高橋ふじ 酸漿 200406
囀や制服の丈短くて 赤座典子 あを 200406
囀りのかく美しく退職す 小松道子 対岸 200406
囀や急勾配の磴上る 伊藤以玖子 対岸 200406
囀りの森に一途の湖の色 林友次郎 遠嶺 200406
囀りのさしすせそまだ覚束な 史あかり ぐろっけ 200406
囀や画布新しき前に立ち 高橋淑子 馬醉木 200407
山墓に本読む一人囀れり 尾崎和子 百鳥 200407
囀の日がな天辺湖光る 鈴木實 百鳥 200407
囀りの俄に聴こえ朝戸繰る 岩谷正子 百鳥 200407
囀りや蔵に蠢く古物商 岩谷正子 百鳥 200407
囀を浴び石舞台横たはる 福田千代子 築港 200407
三十三才沢音を消し囀れる 永見博子 酸漿 200407
囀や淋しき扉開けむとす 小林朱夏 200407
囀りや胴磨かるる神の馬 加藤富美子 200407
囀れば囀り返して空の涯 貝森光大 六花 200407
てつぺんで吹かれながらに囀れり 松原智津子 万象 200407
囀に防火用水一個のみ 丸山佳子 京鹿子 200407
手作りの花壇ひといろ囀れり 我妻一男 帆船 200407
囀りや小学生の英語塾 塩路五郎 200407
囀や熟女の話尽きるなき 池本喜久恵 200407
風わたる森に囀る賛歌あり 加賀富美江 遠嶺 200407
囀りや半蔀あげて藤村居 本間清 200407
囀りや三帝陵を漲らし 神蔵器 風土 200407
囀やパントマイムの僧ふたり 保田英太郎 風土 200407
囀の弥陀の声とも坐禅組む 竹内喜代子 雨月 200408
旧兵舎とは囀の中にあり 坊城俊樹 ホトトギス 200408
囀の下に巣箱の穴昏し 坊城俊樹 ホトトギス 200408
囀りや喝采しばし天降りけり 長屋璃子 火星 200408
囀りや柩の中に叔母の顔 山田暢子 風土 200408
潮の香の源義句碑に囀れり 近藤幸三郎 風土 200408
囀の中のヘルンの旧居訪ふ 塚田恵美子 築港 200408
囀りや安房国分寺跡平ら 太田寛郎 200408
囀りや遠く見てゐる埴輪の目 小野道子 200408
囀りに励まされ生く夫婦杉 西村梼子 ぐろっけ 200408
高く低く南木曽一山囀れり 長村雄作 栴檀 200409
鷺草や囀り運ぶ今朝の風 大貫和夫 帆船 200409
濯ぎもの日和とばかり囀れり 池田美佐代 200411
厚焼きの玉子定食囀れる 渡辺美代 対岸 200502
囀りや枡目大きな漢字帳 高千夏子 200503
囀を空のどこかに雲なき日 宮津昭彦 200504
囀 →5      

 

2021年3月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。