春の鳥 (春鳥)      54句

春の鳥みな妻もちに見ゆる也    道彦

春禽 春の鳥  うぐひす 雲雀  つばくらめ  つばめ 燕の子

雀の子  巣立 百千鳥 古巣 鷽 小綬鶏 巣箱 鳥の巣

作品
作者
掲載誌
掲載年月
宮陵へゆるきなぞへや春の鳥 山口たけし 俳句通信 200005
着きし日のソウル晴れして春の鳥 大村真佐子 遠嶺 200007
喪籠りを解かれよ春の鳥啼くに 杉山瑞恵 雨月 200009
真先にとどきし春の鳥図鑑 小澤克己 遠嶺 200105
春鳥や仁王の寺に紛れ込む 金子皆子 海程 200105
一羽づつ来て二羽で去る春の鳥 勝野薫 ぐろっけ 200206
春鳥よ延命地蔵眩しめよ 井上信子 200305
石階の上下たひら春の鳥 佐藤喜孝 あを 200305
春鳥や図鑑をひらくことしきり 早崎泰江 あを 200404
片羽根と片脚伸ばし春の鳥 柴田佐知子 200405
吐息嘆息慟哭春の鳥であり 今瀬剛一 対岸 200407
飛び立ちて海光を得し春の鳥 今瀬剛一 対岸 200407
ここが北端春の鳥海の上 今瀬剛一 対岸 200407
吹き上ぐる風の中にも春の鳥 今瀬剛一 対岸 200504
朝暾の影まだ持たぬ春の鳥 坂上香菜 200506
春の鳥離れてそばにをりにけり 高橋将夫 200506
浦日和籠に啼かせて春の鳥 鳴海清美 六花 200508
黒ごまの跳ねる厨や春の鳥 苑実耶 200607
わが子へも受胎告知や春の鳥 大森春子 200707
春の鳥螺鈿紫檀の五弦琵琶 林日圓 京鹿子 200804
虹色に朝日を弾く春の鳥 山本とく江 万象 200805
春の鳥紙芝居の露路狭かりし 苑実耶 200805
春の鳥啄みながら糞りながら 大山文子 火星 200806
玄関のスリッパふたつ春の鳥 近恵 炎環 200905
土塊の田のでこぼこを春の鳥 渡邉孝彦 やぶれ傘 200905
庭先の万両になほ春の鳥 先崎きくよ 酸漿 200906
春の鳥身に余りたる物くはへ 太田慶子 春燈 200907
光より来て水鉢に春の鳥 田中藤穂 あを 201004
はればれと主文聞く群れ春の鳥 河村武信 ぐろっけ 201005
早春の鳥を集めてゐる一樹 古林阿也子 201005
方丈の丸窓過る春の鳥 石井邦子 酸漿 201006
死期近き序曲や春の鳥さわぐ 小澤克己 遠嶺 201008
チヨツトコイとは小うるさき春の鳥 竹内弘子 あを 201008
水を出て家鴨も春の鳥なりし 山崎靖子 201205
強かな口のすべりや春の鳥 吉弘恭子 あを 201406
餌台に順番ありき春の鳥 榎美幸 万象 201406
上社より下社に移る春の鳥 福島照子 京鹿子 201505
立春の鳥語明るし森の池 松本三千夫 末黒野 201605
マンシヨシの水松に遊ぶ春の鳥 松本文一郎 六花 201606
春の鳥石段五百這ふやうに 石川叔子 201607
陰となり窓を横切る春の鳥 大日向幸江 あを 201704
春の鳥外輪山を出入りせり 柴田佐知子 201705
水飲みの席次あるごと春の鳥 小田嶋野笛 末黒野 201708
飯粒を撒きて誘へり春の鳥 苑実耶 201806
磯草の中に降りたる春の鳥 赤石梨花 風土 201905
春の鳥礫となりてひかりけり 松本三千夫 末黒野 201905
春の鳥飲むと言ふことむつかしき 奥田筆子 京鹿子 202006
恐竜の裔とは知らぬ春の鳥 今泉忠芳 日輪馬車のタクト 202009
春の鳥見知らぬ鳥のまじりをり 小池一司 やぶれ傘 202105
明日よりは春の鳥なり寒烏 森なほ子 あを 202203
立春の鳥の羽ばたく水面かな 西岡啓子 春燈 202205
頭上には声の奇麗な春の鳥 小池一司 やぶれ傘 202206
逆さまに蕾ついばむ春の鳥 戸栗末廣空 202211
春の鳥枝から枝へ移りけり 三浦千恵子 末黒野 202306

 

2024年3月2日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。