つばくらめ(つばくら) 1 100句 |
|||
作品 |
作者 |
掲載誌 |
掲載年月 |
軒低き倉敷格子つばくらめ | 山田弘子 | 春節 | 199503 |
田水張つて遠のく隣家つばくらめ | 田中佐知子 | 風土 | 199807 |
引返すための直進つばくらめ | 井田実代子 | 雨月 | 199807 |
電線の尾道好みつばくらめ | 鷹羽狩行 | 狩 | 199905 |
つばくらの反転の意を読めざりき | 大橋敦子 | 雨月 | 199905 |
つばくらや家紋ののこる野面積 | 中谷葉留 | 風土 | 199907 |
つばくらや茹でたるもののまつ青に | 晏梛みや子 | 槐 | 199907 |
亡父の荷を背負ふ夜明のつばくらめ | 丸山海道 | 京鹿子 | 199907 |
つばくらやハンドメールに子を訪はな | 橋添やよひ | 風土 | 199908 |
つばくらや驟雨があらふ書肆の町 | 藤木竹志 | 馬醉木 | 199909 |
つばくらに産院軒端孕みけり | 三神あすか | ヒッポ千番地 | 199910 |
つばくらめ友の帰国の知らせくる | 斉藤富久子 | 遠嶺 | 200005 |
筏めく船がすめてはつばくらめ | 福場朋子 | 狩 | 200006 |
つばくらめ場末明るくなって来し | 富田直治 | 春耕 | 200006 |
双手上げ足裏大地につばくらめ | 前田寿子 | 海程 | 200006 |
つばくらめぐるつと関西ひとめぐり | 松山律子 | 六花 | 200006 |
いつまでもいつまでも昼つばくらめ | 彌榮浩樹 | 銀化 | 200006 |
仲見世の灯の奔流やつばくらめ | 岡本眸 | 朝 | 200006 |
つばくらは鳥の貴公子なりしかな | 粟津松彩子 | ホトトギス | 200008 |
曇天を裂いては綴づるつばくらめ | うまきいつこ | 沖 | 200008 |
婆ちやんと商店街へつばくらめ | 能城檀 | 船団 | 200008 |
不良にはなりきれぬ子やつばくらめ | 近藤倫子 | ぐろっけ | 200009 |
先ほどの臼杵失せしつばくらめ | 山尾玉藻 | 火星 | 200105 |
つばくらめ団地に建ちし新校舎 | 松尾緑富 | ホトトギス | 200106 |
つばくらめ蔵のうしろへ回りけり | 門伝史会 | 風土 | 200107 |
門院の「青女の滝」やつばくらめ | 川井政子 | 風土 | 200107 |
厩口に馬の草蛙やつばくらめ | 三方正子 | 苑 | 200108 |
故里へ我は旅人つばくらめ | 岡久枝 | 酸漿 | 200108 |
ふるさとの空濁りたるつばくらめ | 松岡ひでたか | 円虹 | 200109 |
悟り顔して巣籠りのつばくらめ | 塩出眞一 | ぐろっけ | 200109 |
つばくらめ遠嶺に雲の綿帽子 | 八百山和子 | 沖 | 200110 |
つばくらめ虫籠窓にて一休み | 高木伸宜 | 船団 | 200111 |
湧きわきて忍野八海つばくらめ | 辻村拓夫 | 船団 | 200111 |
風紋は空にもありぬつばくらめ | 掛井広通 | 沖 | 200201 |
キオスクに朝の荷届くつばくらめ | 濱地恵理子 | 朝 | 200202 |
大梁の納屋開け放つつばくらめ | 伊藤とほる | ホトトギス | 200204 |
つばくらめ有為の奥山越えて来し | 柴田奈美 | 銀化 | 200205 |
山羊を抱く少女に風のつばくらめ | 梶原玲良子 | 六花句集 | 200205 |
つばくらめ龍太の門を出てきたり | 大串章 | 百鳥 | 200206 |
つばくらめ大川を潮さかのぼる | 山路紀子 | 風土 | 200206 |
つばくらの宙に書きし図たどり来る | 岡田鉄 | 濱 | 200206 |
城鎧ふ珊瑚の石やつばくらめ | 和田ゑい子 | 馬醉木 | 200207 |
名工の忘れ傘ありつばくらめ | 天野幸 | 風土 | 200207 |
学僧の列追ひ越してつばくらめ | 曷川克 | 遠嶺 | 200207 |
ベビー服ホツク十二個つばくらめ | 竹田圭子 | 帆船 | 200207 |
帆柱を躱してせはしつばくらめ | 岡和絵 | 火星 | 200207 |
つばくらや十石舟の櫓のかろく | 松村富子 | 苑 | 200208 |
水郷の朝の光につばくらめ | 是永素江 | 円虹 | 200208 |
旅戻り我が家の軒のつばくらめ | 岡本直子 | 雨月 | 200208 |
つばくらめ馬の背みちを翻る | 中林京子 | 雨月 | 200208 |
綾取りの川わたりたるつばくらめ | 久保東海司 | 槐 | 200208 |
つばくらめ船笛風に押されくる | 小林喜美子 | 朝 | 200208 |
つばくらや少しまがれる蔵書印 | 入江和子 | ぐろっけ | 200208 |
つばくらめ山斬りてより雲を斬る | 坊城俊樹 | ホトトギス | 200209 |
残照にふくらむ町やつばくらめ | 祐森彌香 | 遠嶺 | 200306 |
若さとは地をすれすれのつばくらめ | 渡部義雄 | 沖 | 200306 |
つばくらめ激流に身を反転す | 塩川雄三 | 築港 | 200306 |
つばくらめ島に活気の戻りたる | 二村蘭秋 | 雨月 | 200307 |
観音の重き瞼やつばくらめ | 塩田博久 | 風土 | 200307 |
つばくらや瓦の先の火伏せ文字 | 林裕子 | 風土 | 200307 |
片減りの石段長しつばくらめ | 祐森省造 | 雲の峯 | 200307 |
つばくらや商家に今も大福帳 | 小阪喜美子 | 遠嶺 | 200308 |
急カーヴして路地に入るつばくらめ | 森田久枝 | 築港 | 200308 |
つばくらめ巌流島を掠めゆく | 杉本美智江 | 雨月 | 200308 |
つばくらや濤打つ如き向ひ風 | 丸山冬鳳 | 京鹿子 | 200309 |
つばくらめ黒で極め込む美大生 | 陶山泰子 | ぐろっけ | 200309 |
人工の島で子育てつばくらめ | 館容子 | 狩 | 200312 |
つばくらはいつでもはたと湧いてゐし | 岡井省二 | 省二全句集 | 200312 |
電線のあるうちは来よつばくらめ | 鷹羽狩行 | 狩 | 200404 |
日矢一条さしこむ渓をつばくらめ | 橘沙希 | 月の雫 | 200404 |
川上に風切り返すつばくらめ | 福嶋千代子 | 沖 | 200406 |
つばくらめ古里小さな美術館 | 大森サカエ | 帆船 | 200406 |
台秤軒下に錆びつばくらめ | 大串章 | 百鳥 | 200406 |
東京の夜明けははやしつばくらめ | 甲斐よしあき | 百鳥 | 200406 |
むらさきと黄いろの野原つばくらめ | 長崎桂子 | あを | 200406 |
つばくらめ古里の駅いまも小さし | 大串章 | 百鳥 | 200407 |
つばくらめ渡船が音をたてながら | 木下野生 | 槐 | 200407 |
つばくらや立居すくなき佛ごと | 井上信子 | 鴫 | 200407 |
安曇野の田の泥運ぶつばくらめ | 川口崇子 | 万象 | 200408 |
つばくらめ田起しの上飛び交へり | 久松和子 | 万象 | 200408 |
つばくらめ巨額投じて曳く駅舎 | 河合佳代子 | 栴檀 | 200408 |
身軽さの欲しや自在につばくらめ | 橘澄男 | 山景 | 200408 |
欄間の風自由自在のつばくらめ | 清水伊代乃 | 酸漿 | 200410 |
白壁の倉袈裟がけにつばくらめ | 竹貫示虹 | 京鹿子 | 200503 |
歓喜神からみあふ塔つばくらめ | 須賀允子 | 万象 | 200505 |
神木に日も夜も瀬音つばくらめ | 中村房枝 | 六花 | 200505 |
とびとびの薬忘るるつばくらめ | 藤井昌治 | 朝 | 200506 |
駅頭の旅の一歩のつばくらめ | 淵脇護 | 河鹿 | 200507 |
裏山の削られてをりつばくらめ | 木下野生 | 槐 | 200507 |
つばくらめ大きな箱の空のまま | 木下野生 | 槐 | 200507 |
父の忌に出合ひがしらのつばくらめ | 木下栄子 | 築港 | 200507 |
つばくらめ犬うたたねの駐在所 | 人見靖子 | 対岸 | 200507 |
つばくらや京の小路の竹籠屋 | 飯塚雅子 | 朝 | 200507 |
弱気では越えられぬ尾根つばくらめ | 田渕昌子 | 京鹿子 | 200508 |
給油所は移転しましたつばくらめ | 二階堂妙子 | 河鹿 | 200510 |
母無くも生家はうれしつばくらめ | 二階堂妙子 | 河鹿 | 200510 |
伊賀上野忍者のごとくつばくらめ | 木暮剛平 | 万象 | 200510 |
雲間より光と見しはつばくらめ | 鷹羽狩行 | 狩 | 200603 |
つばくらに空の縮んでをりにけり | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 200603 |
急降下せしつばくらを見失ふ | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 200603 |
つばくらめ →22023年5月10日 sp; |
2021年5月4日 作成
「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。
「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。
注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。
ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。