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囀りの法起法輪法隆寺    森澄雄

春禽 春の鳥  うぐひす 雲雀  つばくらめ  つばめ 燕の子

雀の子  巣立 百千鳥 古巣 鷽 小綬鶏 巣箱 鳥の巣

作品
作者
掲載誌
掲載年月
囀や井の頭より神田川 戸原春彦 帆船 200504
囀や差し潮香る木の小橋 朝妻力 雲の峰 200504
囀を旅の別れと聞く朝 稲畑汀子 ホトトギス 200504
囀りや水面を風の撫でて去り 鷹羽狩行 200504
囀や休耕田に廃車の眼 吉野トシ子 馬醉木 200504
囀りや木々高ければ声もまた 鷹羽狩行 200505
囀りの枝を広げし大樹かな 中和田洋美 万象 200505
磔像の空の潤みへ囀れり 中尾杏子 200505

 登四郎・翔・耕二句碑建立

囀や笑みほころばす卒寿翁

水原春郎 馬醉木 200505
囀のまだをさなくて岬径 江崎成則 栴檀 200505
囀りの中や白秋童謡碑 布施まさ子 風土 200505
囀や断酒病棟鉄格子 北嶋ひさ子 帆船 200505
囀に誘はれ墓地に深入りす 大串章 百鳥 200505
囀や剣玉に肩とんがらせ 杉浦典子 火星 200505
囀の枝から枝へ影落し 清水幸子 築港 200505
庭の木に来て頬白の囀れり 河野政恵 酸漿 200505
囀りの真つ只中の駅舎かな 清原彰子 河鹿 200506
囀りや夢の中なる大平原 石山惠子 遠嶺 200506
囀や糺の森のゆるぎなし 近藤きくえ 200506
天上よりこぼれ来たりて囀れり 酒本八重 里着 200506
桶底に職人の銘囀れり 蓮井崇男 対岸 200506
囀に混じる鈴の音誕生日 古宇田敬子 対岸 200506
囀りや義弟の既に骸なる 柳生千枝子 火星 200506
裏道を外れし裏道囀れる 浜口高子 火星 200506
囀の降り来る中にバスを待つ 波田美智子 火星 200506
囀りと聴けば聞かれて少女の声 林翔 200506
囀の散らばる声の収まらず 塩川雄三 築港 200506
謂れある鎧蔵とて囀れる 長谷川紀美子 築港 200506
パソコンの世を遠ざけて囀に 松本恒子 ぐろっけ 200506
囀や曲屋にしてレストラン 佐々五月 帆船 200506
囀の高まりて来し屋敷杜 林田茂子 帆船 200506
囀や新居に脚立運び込む 中嶋陽子 風土 200506
囀や草木に名札ある古刹 岩田都女 風土 200506
大樹よりソロとコロスの囀りみつ 中川芳子 200506
囀りや喉の痛みが癒りおり 橘高絹子 200506
囀の此処を静かな場所といふ 泉田秋硯 200507
囀りや羽音を強く一羽去り 水上れんげ 200507
囀りや窓よりショパンピアノ曲 白鳥彰子 200507
寺杉に囀りの覇者きてをりぬ 土田芳月 遠嶺 200507
耳遠き父のひと日を囀れり 佐山苑子 遠嶺 200507
はたと熄みたる囀を振り返へる 井上信子 200507
囀りへ父の柩の窓ひらく 山田春生 万象 200507
囀へ花へ窓あけ小学校 山内なつみ 万象 200507
囀や茶室をつなぐ土間廊下 山路紀子 風土 200507
囀や五百羅漢の在す山 三河晃 築港 200507
囀や閉す古刹の白障子 増田八重 酸漿 200507
万博の森を楽土と囀れる 三輪温子 雨月 200507
囀りの高まり弓を引きしぼる 吉村一郎 百鳥 200507
囀りの早口言葉競ひをり 中里とも子 百鳥 200507
囀りの林の上に大き富士 加藤夕陽子 百鳥 200507
囀りに頭痛の因を忘れたる 大高芭瑠子 炎夏 200507
囀や箱根八里と今も言ふ 嶋田一歩 ホトトギス 200508
囀や鎮守の杜の孔雀小屋 田村時与 200508
囀や竪穴にある火の記憶 松澤秀昭 200508
磯鵯の梅雨入まへなる囀か 阿部ひろし 酸漿 200508
囀りの真下に洗ふものいろいろ 高倉恵美子 200508
囀りやレース編みゐる修道女 三好かほる 万象 200509
檜山なる冬の橇道囀れり 瀧春一 菜園 200509
囀りやをとこをみなも湯のけぶり 瀧春一 菜園 200509
枯桑の曙色に囀れり 瀧春一 菜園 200509
相槌を打つ鳥もいて囀れり 物江晴子 八千草 200510
谷の水飲めば我がもの囀れり 守屋井蛙 酸漿 200511
母の忌のサラダ七色囀れり 藤井寿江子 馬醉木 200601
鳥もすこし旅をして来て囀れり 島谷征良 風土 200602
囀りやもも色なりし母の骨 戸栗末廣 火星 200603
みよし野の囀抜けてゆく山路 稲畑汀子 ホトトギス 200604
囀や果実酒の封切らうかと 千田百里 200604
囀や杜の夜明のうすみどり 石田厚子 馬醉木 200605
囀や三歩に終る丸木橋 千手和子 馬醉木 200605
枝移りしては囀る一羽あり 鷹羽狩行 200605
この町のなけなしの森囀れり 上谷昌憲 200605
全集の帯の十色や囀れり 岩田都女 風土 200605
植林の奉行の像の囀り浴ぶ 石田章子 200605
囀の室生寺の昼耳痒ゆし 石脇みはる 200605
笑ひ仏見て囀りの湯につかる 犬塚芳子 200605
囀りの波紋を重ねゐる岡辺 豊田都峰 京鹿子 200605
囀りに実朝の日々険にす 松村多美 四葩 200605
欣一の句碑や囀りはじまれり 内藤恵子 万象 200605
囀りやどの写真にも夫がゐて 山本きょうこ 百鳥 200605
囀や異国の宿に米を研ぐ 古賀勇理央 百鳥 200605
銅像のうしろへ廻り囀れり 堀内一郎 あを 200605
囀りて墓石に墓石映りけり 斎藤くめお 対岸 200605
囀りは精養軒を包みをり 人見靖子 対岸 200605
囀や渦は音なく巻きほぐれ 瀧春一 常念 200606
囀や火の山北に雪を負ふ 瀧春一 常念 200606
夜の吹雪忘れしほどに囀れり 瀧春一 常念 200606
囀の木々は深雪によりそへる 瀧春一 常念 200606
囀のゆるがす枝垂櫻かな 瀧春一 常念 200606
囀や家をめぐりてみそさざい 瀧春一 常念 200606
囀やむかうは佐渡よ白秋碑 林陽子 万象 200606
ふうの木の四方囀りの絶えてゐし 松村多美 四葩 200606
囀や窓全開の仕事部屋 田島勝彦 遠嶺 200606
縁側に転ぶお手玉囀れり 与川やよい 遠嶺 200606
囀や一粒つまむ金平糖 与川やよい 遠嶺 200606
囀や軽トラ停まる墓の前 高橋芳子 火星 200606
多佳子居の昔日思へと囀れる 竹内喜代子 雨月 200606
囀りや山伏問答間のありて 笹村政子 六花 200606
祓川小流れとなり囀れり 中村洋子 風土 200606
囀のまりのごとくに移りゆく 工藤ミネ子 風土 200606
退屈な極楽を出て囀れり 柴田佐知子 200606
囀 6→      

 

2021年3月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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