小綬鶏   67句

小綬鶏や朝すすぐ水迸り  草堂

作品
作者
掲載誌
掲載年月
小綬鶏に無縁ぼとけの閼伽は雨 丸山海道 海道全句集 199910
せはしき声の小綬鶏の疾風あと 水原春郎 馬醉木 200005
園に迷ひて小綬鶏に鳴かれたる 佐藤淑子 雨月 200010
茶山の畝太り小綬鶏鳴き交す 勝又寿ゞ子 200205
小綬鶏の声の透きくる翁道 山口マサエ 雲の峰 200205
以後逢はず小綬鶏の鳴く川にゐて 市場基巳 200206
小綬鶏の群数へしが地に紛る 木村コウ 酸漿 200206
小綬鶏の暁を告げをり沈下橋 永井雪狼 200207
小綬鶏の葎出できし冬日和 永見博子 酸漿 200303
小綬鶏に呼ばれ人生待つたなし 伊藤白潮 200305
小綬鶏に囃されてワキ出でにけり 伊藤葉 雲の峰 200305
ひさびさに小綬鶏聞けり芽吹山 谷合青洋 酸漿 200306
小綬鶏のこゑ玻璃窓をたたきけり 岩崎真理子 遠嶺 200307
小綬鶏に夫も招集されたらし 吉田明子 200405
恋刹那春ゆふやけの小綬鶏は 市場基巳 200407
小綬鶏の声懐かしく目覚めけり 林敬子 酸漿 200409
小綬鶏の囃せる里に竹起こす 朝妻力 雲の峰 200503
小綬鶏や山城に掘る寄進竹 中御門あや 雲の峰 200504
小綬鶏の夜明を待ちし声おこる 阿部ひろし 酸漿 200505
小綬鶏の夜明の声の庭にあり 阿部ひろし 酸漿 200505
横穴墳一つ訪ふごと小綬鶏鳴く 今井すえ子 200506
杜鵑花をめづる朝な小綬鶏大聲に 瀧春一 常念 200606
小綬鶏の声弾き出す雑木山 一瀬昭子 馬醉木 200606
小綬鶏に誘はれゆく隠れ里 一瀬昭子 馬醉木 200607
久々に小綬鶏来鳴く五月かな 阿部文子 酸漿 200609
小綬鶏のしんがり見ゆる朝の径 石田邦子 遠嶺 200706
雨戸繰るに藪の小綬鶏絶叫せり 宝玉トシ子 200805
小綬鶏のところ定めて鳴いてをり 島谷征良 風土 200808
小綬鶏の啼き激しくて日の暮るる 岸はじめ ぐろっけ 200808
小綬鶏に呼ばれ通しの峠みち 杉山瑞恵 雨月 200810
夢の国おさらば朝を小綬鶏鳴く 林翔 200905
小綬鶏や寝ぐせの髪を撫でながら 伊東和子 200908
小綬鶏の不意の声あり梅日和 中川悦子 酸漿 201005
小綬鶏の朝節小節はづみけり 関まさを 酸漿 201006
小綬鶏の声高らかに城址かな 内田和子 酸奬 201009
小綬鶏の声張り上ぐる梅雨晴間 岸野美知子 酸奬 201010
初秋や小綬鶏親子が列をなし 伊藤いな栄 酸奬 201011
久々に小綬鶏近し冬菜畑 阿部文子 酸奬 201012
小綬鶏や鷲家の辻の陣屋跡 北村淳子 ろんど 201101
小綬鶏に行き止りまで来てをりぬ 荒木稔 ぐろっけ 201105
小綬鶏の良く啼く日なり地震予報 田中貞雄 ろんど 201107
小綬鶏に呼ばるるままに山の寺 田所洋子 雨月 201108
小綬鶏の遠音まねれば犬唸り 小林清之介 風土 201205
小綬鶏に呼ばれてゐたる人のこゑ 小瀧洋子 ろんど 201206
小綬鶏の声借りるべし地震予報 田中貞雄 ろんど 201207
小綬鶏に目覚むる朝や深呼吸 安永圭子 風土 201306
眼の手術して小綬鶏に呼ばれたる 大坪景章 万象 201406
だしぬけに小綬鶏のこゑ聞くふもと 渡邊孝彦 やぶれ傘 201407
小綬鶏の春朝囂しき落下 柳本渓光 ろんど 201408
小綬鶏に囃され腓返りかな 北村淳子 ろんど 201409
道の神小綬鶏のこゑだしぬけに 藤井美晴 やぶれ傘 201505
寺の句座へ小綬鶏声を絞りたる 江木紀子 雨月 201506
公園より小綬鶏のこゑ起き抜けに 森清堯 末黒野 201608
朝靄やつと小綬鶏の横切りて 土岐政嗣 末黒野 201705
小綬鶏の高音に暮るる農具小屋 布施政子 馬醉木 201707
小綬鶏の目覚めうながす朝かな 森清堯 末黒野 201806
小綬鶏や三和土の小さき藁草履 森清信子 末黒野 201906
小綬鶏の呼び交ふ声や森の朝 及川照子 末黒野 201907
小綬鶏や早う醒めよとひとしきり 森清堯 末黒野 202006
小綬鶏の高音の朝や雲一朶 大川暉美 末黒野 202008
小綬鶏の案内の里曲めぐりかな 森清信子 末黒野 202008
小綬鶏の高鳴き森の行き止まり 光成敏子 202105
小綬鶏の声打つ雨戸白み初む 黒滝志麻子 末黒野 202107
竹林の奥ゆ小綬鶏忘れ井戸 岡野里子 末黒野 202205
小綬鶏や杜の奥より巫女ふたり 森清堯 やぶれ傘 202207
小綬鶏に囃され通しにぎり飯 森清信子 末黒野 202308
小綬鶏の啄む山路日の斑降る 長尾タイ 末黒野 202308

 

2024年3月17日 作成

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