3      100句

雀いま鐵のひびきに囀れり    高島茂

春禽 春の鳥  うぐひす 雲雀  つばくらめ  つばめ 燕の子

雀の子  巣立 百千鳥 古巣 鷽 小綬鶏 巣箱 鳥の巣

作品
作者
掲載誌
掲載年月
囀りの島にロケット発射台 遠藤和彦 遠嶺 200206
囀りの園の奥なる湖心亭 塩野きみ 遠嶺 200206
囀りや日に膨らめる畑の土 清水晃子 遠嶺 200206
囀りのくすぐりまはる老樹かな 徳永真弓 百鳥 200206
囀のどこを向いても風の中 高橋あゆみ 200206
囀や日矢やはらかに芦花公園 門脇山卯 雲の峰 200206
囀りや墓の歳月わが歳月 神蔵器 風土 200206
囀や門閉づ小梅小学校 及川澄江 風土 200206
囀りのあふれて一羽だに見えず 中村洋子 風土 200206
一片のバターナイフや囀れり 中村洋子 風土 200206
吾の庭に何事ならむ囀れる 岡田順子 円虹 200206
囀の止つてしまひ初音かな 上崎暮潮 円虹 200206
胴吹きの色を違へて囀れる 万城希代子 200206
孫名付けしばあちやんの森囀れる 井関祥子 酸漿 200206
目つむりてただ囀の中にゐる 高橋照子 雨月 200206
囀のしきりや天守仰げよと 岡淑子 雨月 200206
大観覧車囀を足下にす 小林佐江子 雨月 200206
囀りや畑に残りし無縁墓 大塚禎子 春耕 200206
囀りや人来ては去る陶の椅子 岡本たか子 春耕 200206
囀りや厨に置かる砂時計 柳堀喜久江 春耕 200206
てにをはを口やかましく囀れる 川名将義 銀化 200206
囀りをこぼして歩く赤烏帽子 梶浦玲良子 六花 200206
囀りのこゝろ待ちなる養老院 宮森毅 六花 200206
囀りに加はりをりぬ籠の鳥 戸田喜久子 200206
潮風のフランス坂や囀れり 鹿野佳子 200206
囀りも塗り籠め画布の木となせり 品川鈴子 ぐろっけ 200206
囀りとなるうわごとの一昔 品川鈴子 ぐろっけ 200206
切株に坐る吾へと囀れり 山口速 200207
木より木へ飛び移る間も囀れり 八染藍子 200207
二羽三羽後のしづけさ囀れる 丸山冬鳳 京鹿子 200207
飛び翔ちて群れの囀り飛礫禽 丸山冬鳳 京鹿子 200207
囀れる傍で鴉は知らんぷり 大井貞一 京鹿子 200207
梢高く囀るものを小さくおく 坊城としあつ ホトトギス 200207
囀りの道細くなる備前窯 宮澤さくら 遠嶺 200207
囀りのなかへ蔵窓開かれて 遠藤匡子 遠嶺 200207
囀りや洗車の水の迸る 谷上佳那 百鳥 200207
メモ帳に囀つてをる十七字 駒寄あつし 銀化 200207
囀りに愁嘆の色混じりをる 越野蒼穹 銀化 200207
精進の句々を奉納囀れる 大橋敦子 雨月 200207
囀やキトラ朱雀の声聴きに 立石萌木 雨月 200207
囀りや描いてみたき雨の彩 天野きく江 200207
囀りや切株に置く旅鞄 村上安代 春耕 200207
囀や小道みな良き名を持てる 永岡セツ 酸漿 200207
囀りや背伸びして拭く窓ガラス 師岡洋子 ぐろっけ 200207
朝御飯フレンチトースト囀りを 瀧新珠 京鹿子 200208
囀の中の一羽の特にかな 小峯雅子 酸漿 200208
うつろへるものに借景囀れる 川上昌子 200208
森林といふ閑さに囀れり ホボーム希子 200209
囀に鵯の高音のわりこみぬ 川上昌子 200210
囀の風に微塵となるときも 後藤比奈夫 ホトトギス 200211
盟神探湯くかたちの裁きの丘の囀れり 門伝史会 風土 200211
夫の遺品娘の遺品囀れる 加古みちよ 冬菜畑 200301
囀りの中の読経となりにけり 長井順子 200302
囀にまた足の向く古墳塚 早崎泰江 あを 200303
火葬場は別の囀なりしなり 山尾玉藻 火星 200304
囀や鳶奉納の碑に 三代川次郎 雲の峰 200304
嘴太に追はれたれども囀り来 中村崋好 銀化 200304
ひとしきり囀あびて墓前かな 清水節子 馬醉木 200305
囀りや青い表紙の仏話辞書 土岐明子 遠嶺 200305
四十雀の囀り初めし空のいろ 禅京子 風土 200305
切株の揃はぬ長さ囀れり 小林共代 風土 200305
囀りの一樹残して別れけり 松内佳子 百鳥 200305
囀や生命保険満期の日 上中邦子 帆船 200305
囀の声入れ替はる梛大樹 渡辺政子 雲の峰 200305
風心地よきを囀知つてをり 稲畑汀子 ホトトギス 200305
囀やこの村に入り過ぎにけり 中田禎子 200305
あと五分ねかすパン種囀れる 安藤しおん 200305
囀れりふさぎの虫を奥の間に 小倉斑女 銀化 200305
囀やパンに焦げたる耳四つ 小林一雨 銀化 200305
囀にひらく小紋の端切帳 中村翠湖 馬醉木 200306
囀や子供と届くにぎり飯 藤野力 馬醉木 200306
頬杖のまま囀りに聞き入りぬ 上水流照子 200306
囀や光遊べる異人墓地 祐森彌香 遠嶺 200306
囀や村にひとつの診療所 清水晃子 遠嶺 200306
囀りに流し目なげる唖鴉 小野寺節子 風土 200306
囀りがピアニッシモに混り入る 林翔 200306
切返し多き車庫入れ囀れり 長岡千波 200306
囀や竹の樋より水あふれ 中村恭子 200306
囀りの中やほほばる握り飯 木村みかん 200306
囀や祠のやうな道具小屋 山田弘子 円虹 200306
囀や知りたき花に名札なく ほりもとちか 円虹 200306
城跡を巡るさきざき囀れり 佐々木孝子 200306
柧手組む杣人の背へ囀れり 志摩陽子 200306
ブランチをとる庭先に囀れり 志摩陽子 200306
囀や見晴台のカフエオーレ 望月力男 帆船 200306
この朝も同じ梢に囀れり 原茂美 雲の峯 200306
囀や一樹の下に父祖の墓 原茂美 雲の峯 200306
囀や東司の軒に九曜紋 於久昭臣 雲の峯 200306
囀の歓迎の声蘆花旧居 塩川雄三 築港 200306
はげましと聴く神苑の囀を 楠木君子 築港 200306
囀りの枝々天衣の雲白く 丸山冬鳳 京鹿子 200306
囀れり稜線雑木挙手の空 松本鷹根 京鹿子 200306
黙読の耳囀に籍してをり 岡淑子 雨月 200306
囀に口笛合はすランデブー 島村絹美 200307
囀りにまじり雀の地ごゑかな 山口速 200307
囀りの同心円にある祈り 豊田都峰 京鹿子 200307
囀や白壁眩し春館 稲辺美津 遠嶺 200307
囀の下に古墳の鎮もれる 加藤サヨ子 築港 200307
囀にはじめ終りのなかりけり 板倉幸子 築港 200307
囀や山頂に足投げ出して 大島黎子 築港 200307
囀 4→      

 

2021年3月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。