雲 雀 4     95句

通夜の客籠の雲雀を覗き込む    岸本尚毅

春禽 春の鳥  うぐひす 雲雀  つばくらめ  つばめ 燕の子

雀の子  巣立 百千鳥 古巣 鷽 小綬鶏 巣箱 鳥の巣

作品
作者
掲載誌
掲載年月
初雲雀伏せて朱を塗るどんこ舟 青山悠 200704
初雲雀ただ一すぢにあがりけり 中村恭子 200705
大利根の流れ悠々揚雲雀 本藤みつ 200705
初雲雀野に隈つくる身の影や 渡邉友七 あを 200705
たちまちに城の上なり初雲雀 鷹羽狩行 200706
首塚はひばりの声の街はづれ 東福寺碧水 万象 200706
青空や声いそがしく揚雲雀 布川直幸 200706
揚ひばり天の雀斑となりゐたり 布川直幸 200706
雲雀落つ声のつぶてを使ひきり 布川直幸 200706
水中に何孵りたる揚雲雀 岩下芳子 200706
比良山比叡山はるかなりけり揚雲雀 近藤きくえ 200706
天帝の書斎は青し揚雲雀 小澤克己 遠嶺 200706
濃紺の鼻緒選ぶや揚雲雀 小牧喜美子 遠嶺 200706
揚雲雀口に蕪村の句をひとつ 唐鎌光太郎 ぐろっけ 200706
揚ひばり紅き当て子の仏らに 米澤光子 火星 200706
雲雀野に花柄蒲団捨ててある 蘭定かず子 火星 200706
まなかひに蒼空のあり揚雲雀 大井彌雨 雨月 200706
揚雲雀いつか戻らぬ日々も来る 貝森光洋 六花 200706
晴れし日の家居忙しや揚雲雀 岡本眸 200706
夕雲雀萱は光りをうしなへる 瀧春一 200706
美濃の城見下ろす高さ初雲雀 長田等 200707
揚雲雀真つ逆さまといふ着地 水上れんげ 200707
友の忌の空の一点揚ひばり 丸山照子 火星 200707
佳き地へと銀輪こぐや揚雲雀 村瀬八干代 遠嶺 200707
雲雀鳴く雲崗に吾が歳月消ゆ 松崎鉄之介 200707
囀りの独り鳴きする落雲雀 齋部千里 ぐろっけ 200707
片方のパンプス探す揚ひばり 梶浦玲良子 六花 200707
舟唄を乞へば雲居に雲雀鳴く 室伏みどり 雨月 200707
雲雀啼く天界涯のなかりけり 下平しづ子 雨月 200707
声止むと思ひし一瞬雲雀落つ 岡淑子 雨月 200707
平城旧址ひばりの天のあるばかり 園多佳女 雨月 200707
揚雲雀五十四階より高し 吉年虹二 ホトトギス 200708
日に雲に口舌をしかけ揚雲雀 布川直幸 200708
靴脱ぎて雲雀を追ふに足よろこぶ 木田秀子 200708
ひばり野に鎧の稚児の降ろされし 米澤光子 火星 200708
揚ひばり平城址に巣はいくつ 豊田都峰 京鹿子 200708
翁また柘植に生まれて揚ひばり 豊田都峰 京鹿子 200708
雲雀野にすはれば夢のつづきとも 和田照海 京鹿子 200708
句読点落してゐるよ揚雲雀 井上菜摘子 京鹿子 200708
ひばり野や「悲しき玩具」黙読す 山元志津子 八千草 200708
定位置に雲雀とどまるコースター 梶浦玲良子 六花 200708
雲雀翔つ土の匂ひの煙り立ち 野路斉子 200708
雲雀野に置いて来しものあるやうな 野路斉子 200708
和泉野の狂言回し揚雲雀 次井義泰 200709
戦なき甲斐の山々揚ひばり 野村邦男 八千草 200709
鍬使ひ軽き農夫や揚ひばり 間宮あや子 馬醉木 200710
絶間なき雲雀の声や青田道 石井邦子 酸漿 200710
天上のたよりたづさへ落雲雀 田口紅子 200712
葛飾野雲雀野となりゆく仔細 稲畑廣太郎 ホトトギス 200803
朝月に用あるごとく揚雲雀 鷹羽狩行 200803
巣作りを終へたらしきよ揚げ雲雀 山田六甲 六花 200803
苅り込みし庭へ響ける揚雲雀 ことり 六花 200803
雲雀鳴く高さの上にノッポビル 中島玉五郎 200804
ひばり野の光るものなる喉仏 山尾玉藻 火星 200804
揚雲雀我が影点となりゐたり 東良子 首座星 200804
穴掘って穴に親しむ揚雲雀 坪内稔典 稔典句集U 200804
空に蒔く種子です今日の揚雲雀 坪内稔典 稔典句集U 200804
一羽いて雲雀の空になっている 坪内稔典 稔典句集U 200804
空海も雲雀の一羽本日は 坪内稔典 稔典句集U 200804
てのひらの匂い雲雀の巣の匂い 坪内稔典 稔典句集U 200804
雲雀鳴く揚りきりたる高さにて 岸風三樓 200804
阿蘇連山まるで寝釈迦よ揚雲雀 紀川和子 200805
山国に別れ惜しむや揚雲雀 石橋公代 春燈 200805
揚雲雀富士も筑波も視野に入れ 島田山流 春燈 200805
太陽の暈に入りたる揚ひばり 山田六甲 六花 200805
天帝にときめいてゐる揚雲雀 塩路五郎 200806
天上の雲雀龍太の忌なりけり 田口紅子 200806
揚ひばり隕石に穴あまたかな 竹内悦子 200806
一粒となる揚雲雀小手かざす 木暮剛平 万象 200806
渡し場の舟待ちをれば揚雲雀 大西八洲雄 万象 200806
揚ひばり土手も大河の面構へ 内海良太 万象 200806
阿弥陀佛白毫光り雲雀鳴く 奥田妙子 ぐろっけ 200806
門冠り槙の農家に初ひばり 荒井正隆 200806
喜寿の吾にジーンズ似合ふ揚雲雀 望月喜好 200806
雲雀下りてかぎろひの野に石仏 廣瀬義一 雨月 200806
髪うすく吹かれ空には雲雀かな きくちきみえ やぶれ傘 200806
とどまれば空ほつれゆく揚雲雀 きくちきみえ やぶれ傘 200806
落ち雲雀空に鳴き声残したる 白石正躬 やぶれ傘 200806
よろこびの声こぼしつつ揚雲雀 山口速 200807
雲雀また舞ひ上りけり句碑立つ日 木船史舟 200807
揚雲雀櫓を担ぎ来る川漁師 田中幹也 万象 200807
あげひばり午後の懈怠を引きしむる 風間史子 200807
揚雲雀プラス思考に切り替ふる 西氏宣子 遠嶺 200807
揚雲雀海群青にさざめける 馬崎千恵子 春燈 200807
雲雀落つオゾンホールに触れたるか 上谷昌憲 200807
雲雀野に柵あり柵の朽ちてをり 藤森すみれ 200807
土臭き空となりけり揚雲雀 高橋さえ子 200807
阿蘇谷へ風落ちゆくや夕雲雀 村上絢子 馬醉木 200808
棟梁の派手なバンダナ夏ひばり 宮崎左智子 200808
天空に風のあるらし揚雲雀 本間直子 200808
カンタータ天へ捧げて揚雲雀 峰尾秀之 200808
鳴き声で計れぬ高さ揚雲雀 山下美典 ホトトギス 200808
草むらに雲雀閉ぢ込めざんざ降り 三谷道子 万象 200808
かりそめの人とも握手初ひばり 丸山佳子 京鹿子 200808
雲雀空土手の高さを足して見る 松本鷹根 京鹿子 200808
雲雀→5      

 

2021年4月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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