梅 雨 3  200句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
空瓶の立ちて流るる梅雨出水 加美明美 200109  
墨の香の漂ふ梅雨の机拭く 武井美代子 風土 200109  
梅雨空や渦巻くごとく鵯の群 赤池貴のえ 春耕 200109  
梅雨の晴上町台地の大き坂 大堀鶴侶 雨月 200109  
梅雨の些事と白居易ならば大笑す 久保晴子 雨月 200109  
梅雨の庭待てど戻らぬ人の下駄 真鍋瀧子 ぐろっけ 200109  
梅雨傘の華なだれ込む女子高校 吉岡久江 火星 200109  
梅雨出水中州は点となりにける 林翔 200109  
一村の梅雨に嵌つてをりにけり 村田明子 円虹 200109  
餌を咥へ小鷺飛び立つ梅雨の湖 富田志げ子 酸漿 200109  
梅雨満月母との旅は覚えなし 中本柑風 馬酔木 200109  
昼を寝て覚めゐる母に梅雨の月 瀬戸悠 風土 200109  
観覧車動かぬままに梅雨滂沱 古田考鵬 雨月 200109  
荒梅雨やレッドカードの見えぬほど 松本欣子 百鳥 200109  
墨染が携帯電話梅雨の京都駅 本河康子 200109  
梅雨の湖また片便り書くはめに 豊田都峰 京鹿子 200109 義仲寺
念入りに磨く姿見梅雨深し 三上冨佐子 ぐろっけ 200109  
日本書紀の混沌の章梅雨滂沱 泉田秋硯 200109  
寝そびれて父の声とも梅雨霧笛 中本柑風 馬酔木 200109  
荒梅雨の熊笹太し平泉 田崎凛 春耕 200109  
寄り添へる合掌部落梅雨の月 小宮山勇 遠嶺 200109  
道場の縁に降り込む梅雨の冷 大堀鶴侶 雨月 200109  
梅雨の海拭く療苑の大玻璃扉 柳生千枝子 火星 200109  
陣屋門の閉鎖時刻や梅雨の晴 大堀鶴侶 雨月 200109  
半眼に茫と過して梅雨深む 田所節子 200109  
子も我も折鶴折れず梅雨ながき 小儀洋子 百鳥 200109  
御母衣湖に湧くも垂るるも梅雨の雲 大堀鶴侶 雨月 200109  
なが梅雨や里芋の葉の伸びの良き 永田あき 酸漿 200109  
梅雨戻る旧りし富山の薬箱 水下節子 俳句通信 200109  
ルイヴィトン梅雨に備へし傘見せて 泉田秋硯 200109  
梅雨鴉こゑを短くしてわらふ 禅京子 風土 200109  
梅雨蜩鳴くや深山の靄揺すり 岩崎きゑ子 馬酔木 200109  
テロップの速報流る梅雨曇 南浦輝子 火星 200109  
荒梅雨の瀬に刺さりゐる傘の骨 工藤義夫 馬酔木 200109  
みどり児との一刻梅雨の憂さ晴るる 久保晴子 雨月 200109  
巣立鳥二声鳴いて梅雨空へ 金子八重子 酸漿 200109  
梅雨の贅百人風呂にひとりゐる 楯野正雄 200109  
一人づつ持ち込んできし梅雨湿り 村田明子 円虹 200109  
四五人の聲して見えず梅雨の墓地 岡本眸 200110  
五位鷺の飾羽隠れ梅雨ぐもり 田中章子 酸漿 200110  
五十階梅雨満月を空に置く 加藤たかね 風土 200110  
辰雄遺居さがす追分梅雨穂草 三嶋隆英 馬醉木 200110  
畑小屋の屋根抜けさうに梅雨の蝶 笠松浩子 200110  
湧く靄に白樺踊る梅雨月夜 三嶋隆英 馬醉木 200110  
大河なす梅雨赤富士の余り水 泉田秋硯 200110  
振つて確かむ電球の切れ戻り梅雨 岡本眸 200110  
門辺より田水のにほひ梅雨月夜 佐藤国夫 馬醉木 200110  
日が觸れし干物梅雨の中休み 久保東海司 200110  
梅雨草の川幅せばめ散歩道 田中武彦 六花 200110  
荒梅雨の中の狂言面白し 滝鼻渓水 百鳥 200110  
駒鳥の歌へり梅雨の夕帷 阿部ひろし 酸漿 200110  
空つぽの病室の窓梅雨近し 黒川悦子 ホトトギス 200110  
飛魚の梅雨前線連れきたる 和田祥子 馬醉木 200110  
こころさぶしむ梅雨の空咳ひとつして 能村登四郎 羽化 200110  
寧らぎの梅雨の木暮を黒揚羽 千代田葛彦 馬醉木 200110  
足裏に糸屑一本梅雨じめり 鳴海清美 六花 200110  
舞鶴の松枝みな梅雨の森をなす 阿部ひろし 酸漿 200110  
梅雨はげし病気してより眞人間 松田都青 京鹿子 200110  
梅雨の蝶青く染まりて峡に消ゆ 赤井よしを 円虹 200110  
追分や少女ひとりの梅雨の駅 三嶋隆英 馬醉木 200110  
梅雨の銀行死者の手形を落しに行く 相原左義長 海程 200110  
葉を垂れて羊歯叢は梅雨兆しけり 能村登四郎 羽化 200110  
俄照りして梅雨の花々疲れさす 能村登四郎 羽化 200110  
傘ふれし人の目険し梅雨の街 高杉風至 百鳥 200110  
思ひごと梅雨の改札口開かず 能村登四郎 羽化 200110  
白湯飲んでまぎらすことの梅雨深し 岡本眸 200110  
梅雨豪雨真夜のラジオを消さでおく 二村蘭秋 雨月 200110  
梅雨の富士梅雨の深さにそびえたる 阿部ひろし 酸漿 200110  
梅雨の蝶迷ふかに来て落着かず 能村登四郎 羽化 200110  
浮島を梅雨さざなみがひた囲む 阿部ひろし 酸漿 200110  
いつまでの山ん婆化粧梅雨じめり 石岡祐子 200110  
湯ほてりの背よりほぐるる梅雨の月 小池槇女 火星 200110  
湯けむりのわづかに見ゆる梅雨の峡 堤陽子 遠嶺 200110  
麻酔より梅雨流木のやうに醒む 田所節子 200110  
おかへりと吾に書き置く梅雨の旅 加藤たかね 風土 200110  
梅雨荒しのけぞつてゐる男松 水口楠子 百鳥 200110  
ジーンズの大きな足裏梅雨畳 小島和子 百鳥 200110  
梅雨空の昨日に似たるもどかしさ 能村登四郎 羽化 200110  
荒梅雨の砂丘素足で戻りけり 今井忍 ぐろっけ 200110  
邂逅へ梅雨の走りの車駆る 安原葉 ホトトギス 200111  
飛び交ひし無線の声や梅雨の船 邑橋節夫 遠嶺 200111  
犬の子のふんぐりを見て梅雨涼し 村山半信 海程 200111  
梅雨の空あおぎ媼が梳る 岩佐光雄 海程 200111  
屋上に梅雨前線。爪を切る。 滝浪貴史 船団 200111  
露座佛に傘を下さい梅雨最中 伊東百々榮 海程 200111  
胃を切って梅雨の男のうす笑い 山田緑光 海程 200111  
梅雨の校門黄傘声あげこぼれ出づ 国しげ彦 海程 200111  
飛石の白さに立てり梅雨の月 山口トシ 酸漿 200111  
窓枠が梅雨の晴れ間をこま切りに 渡辺純 京鹿子 200112  
梅雨空へ三十六峰雲を吐く 滝青住 ホトトギス 200112  
薬漬されゆく五体梅雨奈落 渡辺純 京鹿子 200112  
梅雨なんど忘れ巴里に遊びをり 佐藤淑子 雨月 200112  
梅雨に忙はしナースの性のそれはそれ 渡辺純 京鹿子 200112  
教科書の写真にヒゲを描いて梅雨 山本純子 船団 200112  
青葉梅雨淋しき顔を剃り終はり 水上博子 船団 200112  
点滴に始まる一日梅雨深し 渡辺純 京鹿子 200112  
病棟を圧する真夜のあばれ梅雨 渡辺純 京鹿子 200112  
寺内町ひたひた猫が過ぎて梅雨 津田このみ 船団 200201  
妻逝きてひとり苦しい梅雨の空 岩田ひろあき 船団 200201  
殺せ殺せと神に叫ぶ梅雨の空 岩田ひろあき 船団 200201  
梅雨の犬眉のあたりが哲学者 岩岡中正 ホトトギス 200201  
邂逅の心に梅雨を憂しとせず 桑田青虎 ホトトギス 200201  
藻刈神事梅雨の晴間の花渕浜 桜井菜緒 200202  
検査値に一喜一憂戻り梅雨 辰巳比呂史 200202  
動転の即入院や梅雨の雷 辰巳比呂史 200202  
今日予報晴のち曇梅雨近し 稲畑汀子 ホトトギス 200205  
ひと雫ひと雫落つ梅雨の路地 江倉京子 あを 200206  
建築の遅れは梅雨の所為ならず 稲畑廣太郎 ホトトギス 200206  
はじまりに火の粉をあげて梅雨の炉火 鷹羽狩行 200206  
梅雨兆す相良のかづらつややかに 岡山裕美 雲の峰 200206 相良観音
花魁の切絵に梅雨を灯しけり 斉藤由美子 ぐろっけ 200206  
降り出して忽ち梅雨の町となる 稲畑汀子 ホトトギス 200206  
梅雨はついそこ錆びついたスクーター 松山律子 六花 200206  
梅雨空を少し遠ざけ今日の句座 稲畑廣太郎 ホトトギス 200206  
梅雨近き空の曖昧旅の朝 稲畑汀子 ホトトギス 200206  
曇り空鳩の啼く声梅雨の声 早崎泰江 あを 200206  
歌舞伎座の路地の自転車梅雨曇 江倉京子 あを 200206  
忘れたる頃に又梅雨らしく降る 稲畑汀子 ホトトギス 200206  
梅雨の灯や二階の小さき寺の町 鷹羽狩行 200206  
まだ梅雨を寄せつけぬてふ旅路あり 稲畑汀子 ホトトギス 200206  
梅雨傘を忘れし場所を忘れけり 稲畑汀子 ホトトギス 200206  
草原も山湖も梅雨のふところに 藤浦昭代 ホトトギス 200207  
梅雨の傘生活保護の支給あり 篠田純子 あを 200207  
梅雨の走り夜咄のごと小さん逝く 江本路代 酸漿 200207  
段取りの後手にまはりし梅雨の朝 篠田純子 あを 200207  
梅雨霧の隠しきれざる朝日かな 稲畑汀子 ホトトギス 200207  
生半に足疵いへず梅雨の雷 篠田純子 あを 200207  
愚痴聞地蔵首かしげをり梅雨の寺 阿部文子 酸漿 200207  
水郷を更に深めて梅雨深し 藤浦昭代 ホトトギス 200207  
降らるるも晴るるも梅雨の旅の距離 稲畑汀子 ホトトギス 200207  
大寺の魚板うらやむ梅雨の鯉 鷹羽狩行 200207  
午後三時ピーピーケトル梅雨畳 篠田純子 あを 200207  
鬼凧をかかげる工場梅雨乾き 田中章子 酸漿 200207  
真夜覚めて梅雨の名残の音と聞く 稲畑汀子 ホトトギス 200207  
榧の葉のひとつひとつの梅雨雫 加藤みき 200207  
七聖に羊三頭梅雨青し 朝妻力 雲の峯 200207  
仮住居仙薬匂ふ梅雨厨 古田考鵬 雨月 200207  
梅雨の灯に朱唇の愁ひ月光仏 田中芳夫 200207  
梅雨ふかき名も大垂水峠かな 阿部ひろし 酸漿 200207  
風重く梅雨そこまでと知らさるる 鎌倉喜久恵 あを 200207  
はるけきは朝鮮海峡梅雨荒るる 田中章子 酸漿 200207  
オブラートに丸と角型梅雨長し 篠田純子 あを 200207  
雨粒に源平もある梅雨末期 松山律子 六花 200207  
梅雨じめりせる勤行の太鼓音 古田考鵬 雨月 200207  
梅雨雲の少し動いてうすあかね 鎌倉喜久恵 あを 200207  
梅雨の灯を映し明日待つ水田かな 水原春郎 馬醉木 200207  
梅雨の傘つらね田端の切り通し 朝妻力 雲の峯 200207 子規墓所へ
陽を残す樹々の揺らぎや梅雨の雷 林翔 馬醉木 200208  
梅雨深しかすかに祖谷の粉挽き唄 中川晴美 雲の峰 200208  
梅雨障子灯影に心ゆるませて 関口ゆき あを 200208  
待ちかねて波を追ふ子や梅雨渚 野口伊久子 馬醉木 200208  
護身具の梅雨傘なれど忘れけり 泉田秋硯 200208  
夭折を悼むに隔つ梅雨山河 千代田葛彦 馬醉木 200208  
好きな雲ばかり並べて梅雨夕映え 丸山佳子 京鹿子 200208  
のど飴をのどに転がし梅雨に倦む 宮原みさを 花月亭 200208  
鍋蓋のことこと動く梅雨の冷 小田悦子 雲の峰 200208  
軽の子を片寄せ梅雨の川迅し 竹内弘子 あを 200208  
梅雨の海民族主義の押しボタン 篠田純子 あを 200208  
梅雨の田の畦に嫁菜のみどりあり 阿部ひろし 酸漿 200208  
梅雨空へ船渠の青き火花散る 中御門あや 雲の峰 200208  
梅雨空を突き抜けて来しバンクーバー 須賀敏子 あを 200208  
梅雨じめり津軽言葉のやはらかき 田中重子 雲の峰 200208  
赤い傘黒い傘吾が梅雨の傘 宮原みさを 花月亭 200208  
サッカーや梅雨の列島湧きに湧き 大畑善昭 200208  
不易にも鬣立てよ梅雨の雷 中原道夫 銀化 200208  
けぶる梅雨をんなが独り笑ひゆく 土肥屯蕪里 雲の峰 200208  
逆縁見し友を思へり梅雨茫茫 松崎鉄之介 200208 悼句
邪鬼もみて塔頭泊り梅雨の入り 渕上千津 200208  
鵤啼く梅雨空ぐんと押し上げて 辻のぶ子 雲の峰 200208  
鶯の吃音に梅雨近きかな 和田敏子 雨月 200208  
燭昏く唐招提寺梅雨の底 宮原みさを 花月亭 200208  
面壁は達磨の境地梅雨に臥す 田中芳夫 200208  
十字架を刻む灯篭梅雨兆す 川合広保 雲の峰 200208  
そばだてて吉野の哀史梅雨の蝶 辻井桂子 雲の峰 200208  
かの日憶ふ梅雨蜩の恋の声 林翔 200208  
滝一条梅雨の力を加へ落つ 斎藤道子 馬醉木 200208  
どこまでも航跡梅雨の夜のねむり 千代田葛彦 馬醉木 200208  
和三盆口にとろける梅雨湿り 早崎泰江 あを 200208  
西空の茜色して梅雨来るか 宮原みさを 花月亭 200208  
竜飛なる集落梅雨の霧笛嶋る 宮津昭彦 200208  
目をそらし受ける点滴梅雨じめり 長山野菊 雲の峰 200208  
十二薬師みな怒り肩ひでり梅雨 金丸鐵蕉 200208  
差入屋梅雨の晴間に荷を解きぬ 大柳篤子 雲の峰 200208  
梅雨きざす尼僧の経にゆるびあり 能村研三 200208  
梅雨迎ふむらさきの花草に咲き 宮津昭彦 200208  
みささぎや寄りては散りて梅雨の傘 朝妻力 雲の峰 200208  
荒梅雨やごうごうと鳴る神田川 宮原みさを 花月亭 200208  
はしり梅雨主よりりっぱな犬雨具 笹本四津子 ぐろっけ 200208  
手に取りし眼鏡にもあり梅雨の冷 斎藤道子 馬醉木 200208  
梅雨じめり饂飩に七味たつぷりと 山口マサエ 雲の峰 200208  
梅雨机鷹女句集を呼び水に 山中宏子 200208  
梅雨きざす脊振飯盛見え隠れ 長山野菊 雲の峰 200208  
梅雨の蝶翅を重たく飛びゐたる 塩川雄三 築港 200208  
梅雨の夜に昔漁師のじゃつぱ汁 田中重子 雲の峰 200208  
鳥ごゑや梅雨の晴間の門跡寺 辻のぶ子 雲の峰 200208  
梅雨しとど旅籠さこやの手摺古り 辻井桂子 雲の峰 200208  
梅雨近し頬ふくよかに吉祥天 中御門あや 雲の峰 200208  
梅雨深し子よりの沙汰のとんとなく 高垣和惠 雨月 200208  
あの地震も共にせし犬梅雨に熄む 原鐵也 ぐろっけ 200209  
梅雨ふかし違へし道を戻りけり 羽根田和子 百鳥 200209 梅雨 →4

 

2020年6月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。