梅 雨 13  200句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
母子像裸婦像梅雨の晴れ間かな 大島英昭 やぶれ傘 200911  
反り橋のたもとに家鴨梅雨の明け 大島英昭 やぶれ傘 200911  
傘は杖杖は杖なり梅雨長し 和田照海 京鹿子 200911  
梅雨傘を立てかけられて火伏神 桑島啓司 200911  
梅雨蝶の消ゆる蒼古の洞窟に 安斎久英 末黒野 200911  
梅雨深し口中くまなく照らさるる 畑佳与 京鹿子 200911  
梅雨深しプードルの尻尾黄に染める 鈴木浩子 ぐろっけ 200911  
梅雨雲をにじませ月の出でにけり 鈴木昌子 やぶれ傘 200911  
梅雨ふかく浮桟橋のきしみ泣き 木村公子 花貝母 200911  
梅雨の蝶指に残せしアレルゲン 荒木常子 200911  
梅雨の川わたりきて櫓を休めけり 大崎紀夫 やぶれ傘 200911  
梅雨の世を吾と語らず皆逝きぬ 瀧青佳 ホトトギス 200911  
日食の期待外れや戻り梅雨 安斎久英 末黒野 200911  
ゆつくりと姿見せくる梅雨の山 森紀子 200911  
めぐり会うとき六甲へ梅雨の日矢 島純子 ぐろっけ 200911  
送り梅雨井伏鱒二の文のこと 伊藤敬子 200912  
梅雨苔のしとねに睡る仙洞院 池内結 ろんど 200912  
梅雨あけの広き空ある書斎かな 伊藤敬子 200912  
佐比売野の鵺啼く梅雨の霧深し 田中静龍 ホトトギス 200912  
転生の梅雨蝶ならむ比翼塚 池内結 ろんど 200912  
もどり梅雨布食ふ朝のファスナー 山本久江 200912  
吾の窓に居るかぎり吾の梅雨の月 嶋田摩耶子 ホトトギス 201001  
梅雨霧を纏ふより山陰となる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201001  
梅雨ふかし修復ぼとけ寝かせあり 村田冨美子 京鹿子 201001  
梅雨の底折りては解きし紙の舟 村田冨美子 京鹿子 201001  
書いて消す句帳の湿り梅雨深む 嘉住きよ美 末黒野 201004  
そろそろと自己を見直そ梅雨鏡 丸山佳子 京鹿子 201004  
梅雨のけふ車内放送とめどなし 秋田建三 201005  
荒梅雨や思ひ切りよく物捨てる 芝尚子 あを 201005  
語りたき俳句の未来梅雨の星 能村研三 201006 深悼
この後の計画胸に梅雨近し 稲畑汀子 ホトトギス 201006  
神鶏の卵を産みて梅雨深し 片山由美子 201006  
神鶏の呼び合ふ声や梅雨の森 片山由美子 201006  
約束の一つ果たせし梅雨の晴 稲畑汀子 ホトトギス 201006  
梅雨憂しとせざる旅路となりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201006  
梅雨曇予報は晴と聞いて来し 稲畑汀子 ホトトギス 201006  
梅雨の月赤し大地を離れたる 稲畑汀子 ホトトギス 201006  
梅雨といふことを忘れてゐる旅路 稲畑汀子 ホトトギス 201006  
考へのまとまりさうに梅雨の稿 稲畑汀子 ホトトギス 201006  
シュウマイや今は家郷の梅雨山家 布川直幸 201006  
糊を溶く刷毛の先にも梅雨湿 ことり 六花 201007  
待つといふにあらねど梅雨の来りけり 阿部ひろし 酸漿 201007  
鳶の笛梅雨雲を押し上げてをり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201007  
梅雨霧をバス押し退けておしのけて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201007  
邂逅の梅雨の出逢ひとなりし古都 稲畑汀子 ホトトギス 201007  
龍の髭めく雲かかり梅雨の月 鷹羽狩行 201007  
付悪き蛍光灯や梅雨の夜 岩谷丁字 春燈 201007  
梅雨霧に弄ばれてゐる端山 稲畑廣太郎 ホトトギス 201007  
梅雨のなき蝦夷とて雲の重き日よ 稲畑汀子 ホトトギス 201007  
梅雨じめり部屋にはなくて庭にあり 稲畑汀子 ホトトギス 201007  
ブリキ葺き特攻の廊梅雨に漏る 品川鈴子 ぐろっけ 201007  
一泊といふ梅雨の旅降られても 稲畑汀子 ホトトギス 201007  
遺伝子の話長々梅雨の月 森山のりこ あをかき 201007  
悟りなど漠々として梅雨ぐもり 大橋敦子 雨月 201007  
トンネルを抜け梅雨霧に捉はれし 稲畑汀子 ホトトギス 201008  
言ひ出せぬ言葉の嵩や梅雨しとど コ田千鶴子 馬醉木 201008  
速達ばかり届く筍梅雨の中 林いづみ 風土 201008  
航跡の渦のつぎつぎ梅雨兆す 奥田順子 火星 201008  
英霊といふ名の兵士梅雨寂と 永峰久比古 馬醉木 201008  
空調音はブブゼラの音梅雨曇 佐藤喜孝 あを 201008  
とねりこの花のまぎるゝ梅雨の空 佐藤喜孝 あを 201008  
休まずに空へ吸はるる梅雨の蝶 森理和 あを 201008  
図書館に深海魚のごと梅雨さ中 七田文子 201008  
神楽坂琴のごとくに梅雨の月 神蔵器 風土 201008  
逡巡のわれに瞬く梅雨の星 柴田雪路 201008  
十国峠関八州は梅雨の中 森理和 あを 201008  
木洩日が好きで梅雨蝶庭出でず 湯橋喜美 201008  
梅雨深し息子と名のる電話あり 須賀敏子 あを 201008  
梅雨前線迷走試歩のはかどらず 山田をがたま 京鹿子 201008  
梅雨空に塗りつぶされし水平線 早崎泰江 あを 201008  
梅雨もよひ糸目に在す円空仏 白石善子 雨月 201008  
梅雨の蝶力抜くこと覚えけり 吉沢陽子 201008  
空の点酔ふやう庭へ梅雨の蝶 森理和 あを 201008  
やはらかき猫の足うら梅雨じめり 鎌倉喜久恵 あを 201008  
通学の自転車揃へ梅雨最中 伊藤公子 酸漿 201009  
脱ぐものに梅雨の湿りの重さ有り 和田照子 201009  
啄木鳥の励む音あり梅雨の森 八木岡博江 酸漿 201009  
ゆで玉子つるりと梅雨のはじまりぬ 竹内悦子 201009  
大仏の堂内に聴く梅雨の雷 中村洋子 風土 201009  
見下せば洛中洛外梅雨の色 西村雪園 風土 201009  
見て過すことも勇気よ梅雨の草 井関祥子 酸漿 201009  
船窓に一灯も見ず梅雨深む 田中貞雄 ろんど 201009  
玉堂忌すぐ羽たたむ梅雨の蝶 岩永はるみ 春燈 201009  
梅雨の月幾度も庭に出でて見る 大野ツネ子 酸漿 201009  
梅雨の池水輪蘇生を繰り返し 笹井康夫 201009  
梅雨の灯や女ひとりの明け暮れに 大崎ナツミ 雨月 201009  
梅雨の雷突堤を噛む濤しぶき 小川玉泉 末黒野 201009  
梅雨一日舫ひの船に戻したし 田中貞雄 ろんど 201009  
梅雨深し固きケースの名画集 泉和美 末黒野 201009  
晴女ゐて梅雨どきのピースツアー 木下もと子 201009  
くくり猿庚申さまの梅雨灯り 北川孝子 京鹿子 201009  
梅雨兆すポケット隈無くさがしもの 鈴木浩子 ぐろっけ 201009  
漁火をいくつ残して梅雨の闇 花岡豊香 酸漿 201009  
とりどりの色泳がせて梅雨館 森山のりこ あを 201009  
きりんの首難なく下がり梅雨涼し 宮崎左智子 201009  
うかうかと梅雨川に鱏迷ひ来て 小山紫乃布 末黒野 201009  
深梅雨や箱振つて本引き出しぬ 甲州千草 201009  
深梅雨の電波時計の真正直 すずき巴里 ろんど 201009  
深梅雨の医師より元気さうなひと 石田きよし 201009  
いもむしの弱翠を籠めて梅雨しとど あかさか鷹乃 ろんど 201009  
風すこし出て梅雨の夜の空たひら 大崎紀夫 やぶれ傘 201009  
鵯の鳴きつつ過る梅雨の雨 大野ツネ子 酸漿 201009  
鱚天をトッピングして梅雨茫々 上谷昌憲 201009  
放課後に傘持つ母の在りし梅雨 山本孝子 ろんど 201009  
檣灯の間引かれて梅雨真中なり 田中貞雄 ろんど 201009  
命とは何ぞや梅雨の鴉鳴く 小山紫乃布 末黒野 201009  
傀儡に大き手のあり梅雨の星 辻美奈子 201009  
開封の破れ付箋に梅雨きざす 三井尚美 ぐろっけ 201009  
恋ばなしの行方気になり梅雨の蝶 伊東和子 201009  
葉の上の玉となりゆく梅雨かな 出口誠 六花 201009  
洛中の醤の匂ふ梅雨しぐれ 北村淳子 ろんど 201009  
淋しさの紛れて低し梅雨の蝶 小山紫乃布 末黒野 201009  
淀川の治水史を聞き梅雨近し 大橋晄 雨月 201009  
画眉鳥の声の明るし梅雨最中 坂井和子 酸漿 201009  
曖昧な輪郭見せて梅雨の月 宮崎左智子 201009  
学童へ縫ふ雑巾や梅雨灯し 吉田晴子 201009  
面剃つて顔の細りぬ梅雨の明く 神蔵器 風土 201009  
摩崖仏梅雨の湿りに甦る 藤本秀機 201009  
堀文子母と同齢梅雨の月 椿和枝 201009  
豊葦原瑞穂の国の梅雨深し 大崎ナツミ 雨月 201009  
松島や島々けぶる梅雨最中 上原光代 酸漿 201009  
しばらくは我も魚群に梅雨館 森山のりこ あを 201009  
深梅雨の樺美智子の忌なりけり 葦原葭切 春燈 201009  
山門を出れば現し世戻り梅雨 吉永すみれ 風土 201009  
反り橋平橋梅雨の燕のブーメラン 田中貞雄 ろんど 201009  
梅雨長し病に明くる床につき 西本輝子 雨月 201009  
梅雨蝶や平和公園の原爆碑 上原光代 酸漿 201009  
梅雨探しランプシユードを磨き上げ 阪本哲弘 201009  
梅雨深む百葉箱の孤立して 森岡正作 201009  
梅雨深しランプシエードを磨き上げ 阪本哲弘 201009  
梅雨深しチャイムに居留守つかひけり 宮沢治子 春燈 201009  
梅雨出水岩にぶつかり岩に湧く 陶山泰子 ぐろっけ 201009  
梅雨傘のあふれてをりぬ児童館 片岡久美子 201009  
梅雨空にカリヨン和音なす連弾 高橋大三 ぐろっけ 201009  
梅雨雲の音もろともにヘリを拿捕 鈴木照子 201009  
梅雨闇の密度濃くせる信号燈 山田をがたま 京鹿子 201009  
梅雨闇のどこかに予約席がある 柳生千枝子 火星 201009  
梅雨鯵の一泡吹いてゐたりけり 瀬川公馨 201009  
梅雨の夜の管を通りし尿かな 根橋宏次 やぶれ傘 201009  
梅雨の碑に「踊り恋して流れし」と 中田みなみ 201009

「木の実ナナ」

の歌碑あれば

梅雨の日を受くる舳先の角度かな 田中貞雄 ろんど 201009  
梅雨の日やとびきり熱き茶と和菓子 古俣万里 ろんど 201009  
梅雨の日の光頬白庭に鳴く 長田秋男 酸漿 201009  
梅雨の蝶しきりに庭を巡りけり 大野ツネ子 酸漿 201009  
梅雨の星億光年の瞬きに 笹井康夫 201009  
梅雨の小川注ぐ川にも名前なし 定梶じょう あを 201009  
梅雨の空天神市の曇りがち 坂根宏子 201009  
梅雨の沖佐渡をかすかにゆりかもめ 花岡豊香 酸漿 201009  
梅雨じめり軋みて解けぬ躾糸 井口淳子 201009  
梅雨さ中意に反し試歩とどこほる 山田をがたま 京鹿子 201009  
石塊に戻る燈籠梅雨兆す 市村健夫 馬醉木 201009  
黄金の雨てふ像や梅雨の空 渋谷ひろ子 酸漿 201009  
鷺一羽佇みてゐし梅雨出水 大木清美子 201009  
濡れ羽色の廃車の山や梅雨の月 千田百里 201009  
前梅雨の降りみ降らずみ多佳子の忌 松本三千夫 末黒野 201009  
荒梅雨の底のひと日はなにもせず 豊田都峰 京鹿子 201009  
点滴の袋に梅雨の日差しかな 根橋宏次 やぶれ傘 201009 入院
天の水地の水ここに奥の梅雨 江本路代 酸漿 201009  
鉄骨を投げ置く音や梅雨旱 荒井千佐代 201009  
ゆつくりと島の老いゆく梅雨の月 蘭定かず子 火星 201009  
竹林に棲む昼の闇梅雨の蝶 松本三千夫 末黒野 201009  
スーパーにとぢこめられし梅雨の雷 大野ツネ子 酸漿 201009  
エプロンの紐くたびれし梅雨曇 江草礼 春燈 201009  
ルームランナーで歩くが日課梅雨長し 三原利枝 201009  
暗がりに不穏な音や梅雨出水 宮田香 201009  
渦潮を足下に望み梅雨最中 坂上香菜 201009  
低く飛ぶ雲の迅さや梅雨の明け 小川玉泉 末黒野 201010  
鳥の声のみの静けさ梅雨曇 佐々木智子 201010  
長梅雨や思ひきりよく物捨てる 芝尚子 あを 201010  
嘘つきて断る電話梅雨長し 高倉恵美子 201010  
欝なんか海の彼方へ梅雨と去れ 堀百合子 201010  
孫文の書が誇る梅雨の肥後もつこす 武田ともこ ぐろっけ 201010  
敬礼のおもかげの艦梅雨兆す 和田照海 京鹿子 201010  
東京タワーに引っ掛りたる梅雨の月 栗山恵子 雨月 201010  
奥の院影と添ひくる梅雨の蝶 尾崎みつ子 雨月 201010  
梅雨の雨言葉失ひ受話器置く 北島上巳 酸漿 201010  
がつがつと土を喰らひし梅雨の鬼 瀬川公馨 201010  
角の威をやうやく加へ梅雨の鹿 山下美典 ホトトギス 201010  
老漁夫に気骨なほあり梅雨の雷 葺石鈴代 馬醉木 201010  
練習帆船出航梅雨の明けにけり 栗山恵子 雨月 201010  
画眉鳥の梅雨空はらふごとく鳴く 多田容子 酸漿 201010  
野仏の目鼻おぽろや送り梅雨 菊地惠子 酸漿 201010  
わが干支の神将さがす梅雨の闇 小林成子 201010  
列島にどかと居坐る梅雨憎む 井上美智子 201010  
暴れ梅雨絵ハガキ表裏はがれ着く 谷泰子 ぐろっけ 201010  
墓地いかがと又も電話や梅雨じめり 久世孝雄 やぶれ傘 201010  
歩まねば呑み込まれさう梅雨滂沱 葺石鈴代 馬醉木 201010  
糸底を掌中にして梅雨の庭 笠井敦子 201010  
人も神も濡らしてゆきぬあばれ梅雨 竹内悦子 201010  
梅雨満月木木くろぐろと膨らみぬ 井上美智子 201010  
梅雨深し里の太鼓の遠きかな 吉原一暁 201010  
梅雨出水鉾の巡行明日てふに 仙石君子 雨月 201010  
梅雨湿り平らかならぬ参道を 國保八江 やぶれ傘 201010  
梅雨湿り通風病みの酒少々 松村光典 やぶれ傘 201010  
梅雨湿り小町通りの古本屋 松本三千夫 末黒野 201010  
梅雨空を青啄木鳥の声つらぬけり 木村コウ 酸漿 201010  
梅雨を病み足腰に貼る湿布薬 兼子栄子 酸漿 201010  
梅雨の気の弛みし奈良にとろろ汁 丸井冬星 201010  
雑草ののびのびと伸び梅雨の庭 松村光典 やぶれ傘 201010  
猫の餌に雀寄り来る梅雨の明け 藤井美晴 やぶれ傘 201010 梅雨 →14

 

2020年6月26日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。