梅雨に入る 3     59句

梅雨の季語  

梅雨 梅雨に入る  梅雨入  梅雨はじめ  梅雨めく  走り梅雨

迎へ梅雨   梅雨明  青梅雨  梅雨籠  梅雨寒  空梅雨

梅雨冷  梅雨夕焼  梅雨晴  梅雨晴間  梅雨茸  梅雨茸

作品
作者
掲載誌
掲載年月
下校の子出てくる出てくる梅雨に入る つじあきこ 201809
甕の塩壺の砂糖も梅雨に入る 林昭太郎 201810
梅雨に入る無沙汰の友の長電話 桜井知恵子 雨月 201810
百年の家の匂ひの梅雨に入る 三村純也 ホトトギス 201810
押しくらをむぎゅつと腰から梅雨に入る 阪野基道 船団 201811
文書改竄なる愚行梅雨に入る 浦川哲子 201902
あつてなき心構へや梅雨に入る 稲畑汀子 ホトトギス 201906
東京の滞在にして梅雨に入る 稲畑汀子 ホトトギス 201906
鶏卵の中の空気や梅雨に入る 小島良子 201908
富士塚の溶岩尖り梅雨に入る 小島良子 201908
梅雨に入る隅隅までを湿度計 長崎桂子 あを 201908
文人の眼やさしく梅雨に入る 近藤喜子 201909
毎日を真面目に生きて梅雨に入る 熊川暁子 201909
傘といふ独りの宇宙梅雨に入る 有松洋子 201909
決断の大義は失せて梅雨に入る 田中信行 201909
山寺の加行石段梅雨に入る 中川のぼる 201909
手付かずの段ボール箱梅雨に入る 小林紫乃 春燈 201909
是非もなく薬を増やし梅雨に入る 岩崎俊 201909
日に風に耐へし石垣梅雨に入る 林未生 201909
開け閉てに軋む雨戸も梅雨に入る 佐津のぼる 六花 201909
どの部屋もまだ灯の点かず梅雨に入る 中原敏雄 雨月 201909
広辞苑引き出す重み梅雨に入る 岡田正義 雨月 201909
引越しの荷の雑然と梅雨に入る 川村欽子 雨月 201909
知恵の輪に知恵のおよばず梅雨に入る 松下道臣 201911
梅雨に入る屈してならぬリハビリに 竹下陶子 ホトトギス 201912
どことなくパンタグラフも梅雨に入る 東英幸 船団 201912
梅雨に入る六たす三で躓く子 仲里奈央 201912
旅多き日々となりつつ梅雨に入る 稲畑汀子 ホトトギス 202006
舫はれて水門川の梅雨に入る 山田六甲 六花 202007
誰も彼もコロナのマスク梅雨に入る 田中藤穂 202009
梅雨に入る暮しに手抜き多くなり 鈴木直充 春燈 202009
食はれさうなマスクの金魚梅雨に入る 岩藤礼子 やぶれ傘 202009
空白の増ゆる日記や梅雨に入る 中村重幸 202009
寺の鐘の音色いつしか梅雨に入る 井上静子 202009
一筆写経納めて梅雨に入りにけり 増成栗人 202009
前ぶれのなしに本日梅雨に入る 廣畑育子 六花 202009
高架下商店街も梅雨に入る 三村純也 ホトトギス 202010
竹藪の竹びつしりと梅雨に入る 石橋幾代 202010
鴫立庵主を無くし梅雨に入る 小林共代 風土 202010
梅雨に入る句に光明を求むるや 浜崎素粒子 ホトトギス 202011
小きて行く油断なけれど梅雨に入る 稲畑汀子 ホトトギス 202106
太陽に心あづけて梅雨に入る 稲畑汀子 ホトトギス 202106
梅雨に入るまだ本降りとならざるも 稲畑汀子 ホトトギス 202106
梅雨に入る山なき国の茜空 安立公彦 春燈 202108
梅雨に入る残量見えぬ乾電池 頓所友枝 202109
オルガンの雲踏むペダル梅雨に入る 兵藤惠 202109
梅雨に入るふやけた愛のそのままに 直江裕予 京鹿子 202109
友よりの見舞の電話梅雨に入る 菅野日出子 末黒野 202109
哀別と悔み交々梅雨に入る ふなかわのりひこ 202109
薄く切る赤玉チーズ梅雨に入る 美濃律子 202109
梅雨に入る居間に明るき花を活け 木村瑞枝 やぶれ傘 202110
はたと齢見ゆる日のあり梅雨に入る 畑佳与 京鹿子 202110
登校児の傘の行進梅雨に入る 六崎正善 末黒野 202204
飼ひ犬と鎖の契り梅雨に入る 鈴鹿呂仁 京鹿子 202206
黙しゐることも主張や梅雨に入る 井尻妙子 京鹿子 202206
梅雨に入る身はぞくぞくし雨激し 長崎桂子 あを 202208
B面の暮しに慣れて梅雨に入る 中村重幸 202208
存分に地球の匂ひ梅雨に入る 梅原ひろし 京鹿子 202208
波頭少しく尖り梅雨に入る 小原芙美子 風土 202209
梅雨に入るいつもと違ふ朝湿り 今村千年 末黒野 202209
傘中のひとりの世界梅雨に入る 岡美智子 末黒野 202209
墨擦れど擦れども薄し梅雨に入る 出利葉孝 202209
梅雨に入る卓に大きな赤絵皿 木村瑞枝 やぶれ傘 202210
長椅子の戻らぬ凹み梅雨に入る 小泉里香 やぶれ傘 202210
配管や水漏れありと梅雨に入る 三浦千恵子 末黒野 202210
大丸の中を突つ切り梅雨に入る 高畑桂 202212
道祖神しめ縄重く梅雨に入る 森田明成 202302
けものめく祖父の蓑笠梅雨に入る 坂口学 202302
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2023年6月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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