梅 雨 26     167句

梅雨の季語  

梅雨 梅雨に入る  梅雨入  梅雨はじめ  梅雨めく  走り梅雨

迎へ梅雨   梅雨明  青梅雨  梅雨籠  梅雨寒  空梅雨

梅雨冷  梅雨夕焼  梅雨晴  梅雨晴間  梅雨茸

作品
作者
掲載誌
掲載年月
走り梅雨鎮痛剤を頼りとす 小林拓路 末黒野 202109
青梅雨やジムより洩るる気合ひ声 小林拓路 末黒野 202109
歌消ゆる老人会や梅雨の午後 毛利直子 末黒野 202109
読み終へる悲恋小説梅雨の夜 毛利直子 末黒野 202109
消灯より天窓重し荒き梅雨 武田未有 202109
から梅雨やコロナワクチン受けに行く 土田野里子 202109
よき事も悪しきも梅雨に流さるる 土田野里子 202109
肉球も鼻も桃色梅雨晴間 中山惠子 202109
女梅雨爪切る音にリズムあり 根來隆元 202109
梅雨晴れや一日旅も許されず 根來隆元 202109
深梅雨や土鳩は羽根を閉ぢしまま 根來隆元 202109
雨粒に形ありけり男梅雨 平佐悦子 202109
亡き兄の墓は新し迎へ梅雨 ふなかわのりひこ 202109
哀別と悔み交々梅雨に入る ふなかわのりひこ 202109
荒梅雨や伊皿子坂を滝のごと 谷田貝順子 202109
梅雨ごもり家事の分担恙なく 柳田秀子 202109
すれすれに塀の上なる梅雨の蝶 柳田秀子 202109
梅雨深し行かねばならぬ所有り 渡辺しづ子 202109
目が合ふて手を振る幼梅雨の窓 飯塚トシ子 202109
梅雨晴間リュックの中に花図鑑 加倉井たけ子 202109
何とまあきれいな夕陽梅雨晴間 加倉井たけ子 202109
銅葺き屋根かがやいて送り梅雨 菅原朋子 202109
信号が道路に写り梅雨最中 関喜久子 202109
退屈な宗祇の句集もどり梅雨 山田六甲 六花 202109
亜麻鷺の畦に一列梅雨夕焼 升田ヤス子 六花 202109
青梅雨のしづかな街となりにけり 善野行 六花 202109
美しき毒の匂ひを梅雨茸 住田千代子 六花 202109
荒梅雨の蔓が大樹を攻めのぼる 南うみを 風土 202109
梅雨晴の風を四方に大欅 森高武 風土 202109
東国の遅き梅雨入りや燕の子 浜福惠 風土 202109
物忘れしたかに急ぐ梅雨の蝶 門伝史会 風土 202109
消えてより線香匂ふ走り梅雨 中村洋子 風土 202109
青梅雨やピアノに譜面開かれて 柿沼盟子 風土 202109
ジャングルジムに鴉の遊ぶ梅雨晴間 柿沼盟子 風土 202109
ぐるぐるとヒッチコックめく梅雨の椋 奥田茶々 風土 202109
梅雨寒やインド更紗を腰に巻き 三好康子 風土 202109
青梅雨やオムレツ色の灯影濃し 三好康子 風土 202109
梅雨探し漢方薬の匂ひ濃く 渡辺やや 風土 202109
雪隠の大きな旧居梅雨晴るる 山田健太 風土 202109
人生を見つめ直すも梅雨のころ 高橋将夫 202109
ささくれへ馬油たつぷり梅雨の月 阪倉孝子 202109
隣家より煮魚匂ふ梅雨の入り 中西厚子 202109
レトルトのカレーの昼餉走り梅雨 青木まゆみ 202109
薄く切る赤玉チーズ梅雨に入る 美濃律子 202109
隣家よりカノンのひびく梅雨晴間 野村昌代 202109
墳山は猫の縄張梅雨ぐもり 半谷洋子 202109
湧き出でて草から草へ梅雨の蝶 半谷洋子 202109
梅雨の寺夫の仕事は塔婆書き 谷口摩耶 202109
荒梅雨や眠れぬ夜を猫と居る 秋川泉 あを 202109
梅雨明けや越後せせらぎ声変る 七郎衛門吉保 あを 202109
銀座吉兆解体開始梅雨最中 篠田純子 あを 202109
長梅雨をパール・バックの「大地」読む 須賀敏子 あを 202109
ワクチンを待つパイプ椅子梅雨晴間 須賀敏子 あを 202109
病院梅雨コロナの注射の列につく 田中藤穂 あを 202109
青梅雨や色とりどりの花の海辺 長崎桂子 あを 202109
線状降水帯起き梅雨の雷 長崎桂子 あを 202109
梅雨明けの日ざしに眩暈靴を買ふ 長崎桂子 あを 202109
梅雨最中フレンチトースト焼いてをり 吉田幸恵 やぶれ傘 202110
客の間を少し開け置く梅雨晴れ間 浅嶋肇 やぶれ傘 202110
なんとなく豚のしやぶしやぶ梅雨晴間 泉一九 やぶれ傘 202110
窓下の草の葉ゆるる梅雨の宿 泉一九 やぶれ傘 202110
梅雨晴間渋滞の先クレーン車 岩藤礼子 やぶれ傘 202110
梅雨最中地階の店へ魚買ひに 岩藤礼子 やぶれ傘 202110
梅雨最中子の「お手」「お手」に吠える犬 岩藤礼子 やぶれ傘 202110
ひと筋の飛行機雲や梅雨晴間 枝みや子 やぶれ傘 202110
梅雨に入る居間に明るき花を活け 木村瑞枝 やぶれ傘 202110
梅雨入りや揺らして試す鎖樋 黒澤次郎 やぶれ傘 202110
読みかけの小説開く梅雨最中 小泉里香 やぶれ傘 202110
走り梅雨鴉は地面すれすれを 小巻若菜 やぶれ傘 202110
幹の瘤にによきによき白き梅雨茸 佐藤稲子 やぶれ傘 202110
レジ脇のチョコひとつ買ふ梅雨晴間 柴崎和男 やぶれ傘 202110
裏木戸の風に梅雨入りの気配あり 高橋均 やぶれ傘 202110
根戸城址今も私有地梅雨茸 光成敏子 202110
梅雨晴間とことこ電車対岸を 光成敏子 202110
マンホールのふたの花柄梅雨晴間 関喜久子 202110
もういいと鳩の啼声梅雨長し 関喜久子 202110
老木の根本ふむなと梅雨の森 関喜久子 202110
おみくじは凶末吉と梅雨末期 関喜久子 202110
梅雨明くるアナフィラキシー無しにちよん 栗原公子 202110
梅雨晴間小牛の臍に草の染み 小野寺束子 202110
草も木も光を弾き走り梅雨 浜田はるみ 202110
雲たかだか梅雨に楽日のありにけり 頓所敏雄 202110
梅雨激し止まざる音の籠の中 湯川雅 ホトトギス 202110
梅雨深く陰々と過ぎ日曜日 今井千鶴子 ホトトギス 202110
梅雨深し句も字も下手になるばかり 今井千鶴子 ホトトギス 202110
梅雨憂しとせぬ顔揃ふ親しさよ 海輪久子 ホトトギス 202110
梅雨ひそかワクチン接種の順を待つ 高田菲路 ホトトギス 202110
通ひ妻梅雨の下駄音紛れなし 石川桂郎 風土 202110
梅雨茸のひとかたまりに友の墓所 小林輝子 風土 202110
海老フライからりと揚がる梅雨晴間 松本胡桃 風土 202110
梅雨籠佳きこと一つ届きけり 根岸善行 風土 202110
梅雨明や雲へ心を解き放す 根岸善行 風土 202110
たまゆらの灯のほつほつと梅雨の果て 北川孝子 京鹿子 202110
青梅雨の葉がくれの墓寂一字 本郷公子 京鹿子 202110
八十代の未来ふらふら梅雨ふらふら 畑佳与 京鹿子 202110
ママさんと我を呼ぶ夫梅雨さ中 畑佳与 京鹿子 202110
はたと齢見ゆる日のあり梅雨に入る 畑佳与 京鹿子 202110
梅雨明けや糸底の渋念入りに 小池かつえ 京鹿子 202110
マリオネットの手足こきこき梅雨の果て 小池かつえ 京鹿子 202110
梅雨傘や接種の腕をかばひつつ 橘正義 春燈 202110
乗り遅れ梅雨のホームの椅子固き 橘正義 春燈 202110
順調にはかどりし帰途梅雨の月 橘正義 春燈 202110
硝子戸の大夕映も梅雨の果て 橘正義 春燈 202110
梅雨は明けわが喪はあけず経を上ぐ 河本由紀子 春燈 202110
ワクチンの素性ともあれ梅雨晴間 石田康明 春燈 202110
陸橋の下で体操梅雨最中 池上昌子 春燈 202110
梅雨晴間大谷選手のホームラン 小林紫乃 春燈 202110
駅広場アンネの像に男梅雨 山下朝香 春燈 202110
掌にほのと石鹸の香や梅雨明くる 山下朝香 春燈 202110
爪痕の変はる地形やあばれ梅雨 高井修一 春燈 202110
呉服屋の叶福助梅雨明ける 横尾かんな 202110
梅雨明けのバリウムの白雲の白 原光生 202110
梅雨明けのバリウムの白雲の白 原光生 202110
大池の水鏡して梅雨しづか 升田ヤス子 六花 202110
湖中句碑下五の沈み梅雨出水 古賀しぐれ ホトトギス 202111
家族分シーツはためく梅雨晴間 高浜礼子 ホトトギス 202111
青空の覗けば梅雨の生き生きと 中村襄介 ホトトギス 202111
点滴の腕の白さや梅雨に病む 山田閏子 ホトトギス 202111
梅雨晴を使ひきつたる庭仕事 今橋眞理子 ホトトギス 202111
置き傘は遠き日のまま男梅雨 広海あぐり 202111
気塞ぎをやうやく払ひ梅雨の明 森清堯 末黒野 202111
梅雨雲のずしりと覆ふ港かな 岡野里子 末黒野 202111
束の間の明るさに浮き梅雨の蝶 岡野里子 末黒野 202111
梅雨明けや空深くなる広くなる 石黒興平 末黒野 202111
新聞の取材や梅雨の雲走り 田中臥石 末黒野 202111
梅雨晴や丘に国際信号旗 加藤静江 末黒野 202111
大河みな支流を持てり梅雨出水 斉藤マキ子 末黒野 202111
梅雨明や大禍なきかと打つメール 滝口洋子 末黒野 202111
梅雨長し雨晴雨のオセロめき 櫻本武志 末黒野 202111
改革の波立つ埠頭梅雨深し 山崎稔子 末黒野 202111
梅雨晴や手話の合唱福祉会 杉山善信 末黒野 202111
梅雨晴や紺の長靴逆さ干し 松川昌義 末黒野 202111
知らぬ間に傘広げたり梅雨きのこ 村田敦子 末黒野 202111
荒梅雨の伊豆山神社樟木立 村田敦子 末黒野 202111
ペンギンの行進いつきに梅雨明くる 山中志津子 京鹿子 202111
梅雨寒や部屋いっぱいにビートルズ 岡山敦子 京鹿子 202111
双子のパンダ生れ息災や梅雨晴間 篠田純子 202112
梅雨空やこぼれる一句草団子 仁上博恵 202112
暴れ梅雨朝市を張る媼あり 渡辺節子 202112
言い訳を引きずっている梅雨湿り 渡部恭子 202112
熟寝より覚めて梅雨寒老にあり 木村享史 ホトトギス 202112
梅雨晴間江の島までと言ふも旅 辻泰子 春燈 202112
噴煙にけふの梅雨空のしかかる 原友子 202112
川岸に密生の竹梅雨長し 原友子 202112
杉玉に残る緑や走り梅雨 今井康子 202112
梅雨明けの窓を大きく開け放つ 神山市実 やぶれ傘 202112
梅雨明けにけり天地に呱々の声 木村享史 ホトトギス 202201
払つても払つても梅雨はれぬ空 岩岡中正 ホトトギス 202201
刃砥ぎ師の呼び声ひくき梅雨入かな 農野憲一郎 春燈 202201
大欅天を揺さぶり走り梅雨 奥田茶々 風土 202201
ぐるぐるとヒッチコックめく梅雨の椋 奥田茶々 風土 202201
走り梅雨太閤塀の暴れ染み 山田和 京鹿子 202201
ボランティアの赤き鉢巻梅雨出水 岡美智子 末黒野 202204
延々と歩く緑地や走り梅雨 布施由岐子 末黒野 202204
登校児の傘の行進梅雨に入る 六崎正善 末黒野 202204
飼ひ犬と鎖の契り梅雨に入る 鈴鹿呂仁 京鹿子 202206
ふるさとに残してきたり梅雨の傘 井上菜摘子 京鹿子 202206
泪ならじぶんで拭くわ梅雨の蝶 井上菜摘子 京鹿子 202206
梅雨の底吸取紙の尽きにけり 村田あを衣 京鹿子 202206
黙しゐることも主張や梅雨に入る 井尻妙子 京鹿子 202206
梅雨某日探すラップの切り口 井尻妙子 京鹿子 202206
梅雨長しフランスパンを抱く小脇 井尻妙子 京鹿子 202206
長梅雨の爆音で聴くビートルズ 井尻妙子 京鹿子 202206
園庭に転がるボール梅雨長し 井尻妙子 京鹿子 202206
梅雨滂沱犯罪者めく雨男 稲畑廣太郎 ホトトギス 202207
梅雨の蝶雨に高さを奪はれて 稲畑廣太郎 ホトトギス 202207
梅雨明の富士伯耆富士繋ぐ旅 稲畑廣太郎 ホトトギス 202207
梅雨 →1

 

2022年7月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。