ぼうたん      153句

ぼうたんの百のゆるるは湯のやうに    森澄雄

牡丹  緋牡丹  白牡丹  黒牡丹  大牡丹  夕牡丹

牡丹園  牡丹散る  牡丹崩る  ぼうたん  牡丹焚

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
ぼうたんの昏れたる桐の枕かな 岡井省二 199805  
ぼうたんの渦の奈落を思ひけり 山田弘子 円虹 199907  
ぼうたんの風野の風となりゆけり 間宮陽夫 馬醉木 199908  
牡丹咲くぼうたん愛した母在らず 小川花久 いろり 199910  
ぼうたんの風に乾かす朱印帖 加美明美 200008  
ぼうたんを散らすつもりか朝の雨 山本潤子 いろり 200008  
ぼうたんがまつ先に散る胎蔵界 岩崎法水 京鹿子 200009  
ぼうたんの開かむとする歪みかな 岡本眸 200009 須賀川
ぼうたんに触れたる指の落ち着かず 小林あつ子 火星 200104  
ぼうたんをてのひらで受け牡丹剪る 栢森定男 あを 200105  
ぼうたんの揺るる黒髪なほゆるる 藤原紅 いろり 200106  
ぼうたんの崩るるときをしかとみし 笠原フミ 酸漿 200107  
ぼうたんや多佳子遺愛の文机 中川晴美 俳句通信 200107  
ぼうたんや寝違への首さすりつつ 當麻幸子 俳句通信 200107  
ぼうたんの蝶連れて去ぬ郵便夫 梅原富子 200108  
風の精来てぼうたんの眠り解く 川口襄 遠嶺 200109  
ぼうたんの冬芽のはやも鎧ひたる 武田孝子 春耕 200112  
ぼうたんに近づきすぎて香に咽ぶ 堀田恵美子 雨月 200201  
風の千切りしぼうたんの白点点 東うた子 200206  
ぼうたんのおのれに耐へてゐたりけり 朝妻力 雲の峰 200206  
ぼうたんの二千に村の総出かな 中川晴美 雲の峯 200207  
ぼうたんや点字でさけとビール缶 中川晴美 雲の峯 200207  
ぼうたんの剪り口にある湿りかな 北嶋美都里 200207  
ぼうたんの黄珠となりて妻ともる 湯本道生 200208  
ぼうたんの首を支へて牡丹剪る 加古みちよ 冬菜畑 200301  
ぼうたんの絹よりかるし吹かれをり 高松由利子 火星 200307  
ぼうたんへ胸中の炎を移しけり 中村洋子 風土 200308  
ぼうたんの花重たくて頭垂る 浜野愛子 築港 200308  
ぼうたんのほぐるるまでをときめいて 十河恭子 雲の峯 200308  
ぼうたんに庭中の風集りぬ 内藤三男 ぐろっけ 200308  
ぼうたんや心の何処かほころびぬ 大塚孝一 帆船 200407  
焦るほどぼうたんの香の濃くなりぬ 玉川梨恵 200408  
ぼうたんの散り方知らず恋の途中 玉川梨恵 200408  
ぼうたんの崩るる前の色ふかし 前田青紀 馬醉木 200408  
法螺貝にぼうたん風をはやめけり 大島翠木 200408  
ぼうたんに文殊菩薩の眼かな 本多俊子 200408  
ぼうたんへ心のうちをかくしをり 中村洋子 風土 200408  
ぼうたんの闇に浮力のありにけり 潮伸子 風土 200408  
ぼうたんの葉に銀色しろがねの雨雫 恒川正美 栴檀 200408  
ぼうたんに番傘並ぶ当麻寺 高木篤子 ぐろっけ 200408  
ぼうたんの彩足してある天井画 矢崎すみ子 200409  
ぼうたんの面テを兩手にて擡ぐ 八田木枯 夜さり 200409  
牡丹の寺ぼうたんの庭繋ぐ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200505  
ぼうたんの芽に日の重さありにけり 城孝子 火星 200506  
ぼうたん崩れ不整脈収まらず 原田達夫 虫合せ 200506  
ぼうたんの崩るるさまや紅樓夢 藤田かもめ 200508  
ぼうたんを見つめし眼向けらるる 近藤喜子 200508  
ぼうたんの垣根に白を究めけり 長束房子 遠嶺 200508  
ぼうたんの芯は遥かなゴッホの黄 富沢敏子 200508  
並び来し夫ぼうたんに見失ふ 鈴木石花 風土 200508  
白昼のぼうたん燃えてしまひけり 密田真理子 200509  
ぼうたんの真闇なりけり絵曼陀羅 栗栖恵通子 200510  
紅に暮れてぼうたん崩れ初む 稲畑廣太郎 ホトトギス 200605  
ぼうたんは黙つて散りぬ人はいさ 林翔 200607  
ぼうたんに傘さし夜の雨を聞く 安藤時子 200607  
ぼうたんの崩れまいぞの一週間 東亜未 あを 200607  
ぼうたんの揺るるは山の精ならむ 雨村敏子 200608  
ぼうたんや潜水艦の浮いてゐる 丸山照子 火星 200608  
ぼうたんを賞め商談の応接間 秋田直己 ぐろっけ 200609  
ぼうたんの蕋嗅ぎ老いを深めけり 伊藤白潮 200706  
ぼうたんに正室めきしゆとりあり 安居正浩 200707  
ぼうたんの玉座に日の神月の神 布川直幸 200708  
ぼうたんへ面舵とりし飛行船 丸山照子 火星 200708  
ぼうたんの散る音したる正座かな 丸山照子 火星 200708  
ぼうたんの花影ゆっさと右左 大空純子 ぐろっけ 200708  
ぼうたんの蕾ふくらみゐて咲かず KOKIA 六花 200708  
ぼうたんの火種が程の芽を愛す 久保東海司 200802  
ぼうたんへ後見人のやうに寄る 伊藤白潮 200806  
ぼうたんを剪るに決意のやうなもの 須藤トモ子 200807  
ぼうたんや寺は大戸を開け放ち 大沢美智子 200807  
佛性のぼうたんの香を独り占め 山本無蓋 200808  
ぼうたんの崩れる音か雨の音 木村真魚奈 京鹿子 200808  
ぼうたんや杖一尺に畳まるる 城孝子 飛火野 200808  
ぼうたんの添へ木に咲ける重さかな 松村光典 やぶれ傘 200809  
ぼうたんや蕾の数の竹支柱 高橋敏 200908  
ぼうたんの霜除藁に初雀 大坪景章 万象 201001  
崩れんとするぼうたんの気品かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201005  
ぼうたんといふ品格の床となる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201005  
ぼうたんの蘂に山雨容赦なし 布川直幸 201007  
ぼうたんや美しきもの見る二つの目 近藤喜子 201008  
ぼうたんの齢奪ひに山雨来 布川直幸 201008  
ぼうたんや唐に傾国何ぞ多き 定梶じよう あを 201008  
夢の世に残りし百のぼうたんよ 高橋将夫 201103 森澄雄先生
ぼうたんの白夕闇を濃くなせる 荒井書子 馬醉木 201107  
ぼうたんに傘さす雨やたかしの忌 神田恵琳 春燈 201107  
雲あしの速しぼうたん咲きつくす 田山登喜子 201107  
ぼうたんの道に迷うてゐたりけり 藤原繁子 春燈 201108  
ぼうたんのほぐるるまでのもどかしさ 笠井敦子 201108  
ぼうたんののぼりつめたる齢かな 布川直幸 201205  
ぼうたんの樹下に散敷く今朝の雨 中根千恵子 万華鏡 201206  
ぼうたんの崩るる刻の吐息かな 鈴木鳳来 春燈 201207  
ぼうたんの蘂に日ざしを溜めてをり 田所節子 201207  
ぼうたんに惑はす白さありにけり 五十畑悦雄 201207  
ぼうたんの白に翳ありノクターン 岩月優美子 201208  
ぼうたんに黒衣の気配ありにけり 相良牧人 201208  
金環日蝕ぼうたんの散りをさむ 深澤鱶 火星 201208  
ぼうたんの純白はひと拒みけり 辻美奈子 201306  
ぼうたんの極みのいろを好む風 小山繁子 春燈 201307  
ぼうたんの光輪雨にしづくせり 丸山佳子 京鹿子 201405  
ぼうたんのけふのこゝろと照らしあふ 丸山佳子 京鹿子 201405  
ぼうたんの厭世的なくづれやう 大川ゆかり 201408  
ぼうたんの咲き初めの香は神なりし 竹下陶子 ホトトギス 201410  
ぼうたんの大和には来つ眼閉づ 高橋龍 201410

 

ぼうたんに寄り来る風と晩酌す 中島玉五郎 201506  
ぼうたんを咲かせて寺の抹茶かな 黒滝志麻子 末黒野 201508  
ぼうたんの白は農婦の被りもの 工藤ミネ子 風土 201508  
ぼうたんに影差し 可惜夜 あたらよ となれり 岩月優美子 201508  
ぼうたんや大きな嘘は許しおく 田岡千章 201510  
ぼうたんのホ句のうてなに乗る日いつ 竹下陶子 ホトトギス 201604  
ぼうたんの揺れて本堂浮くごとし 今瀬一博 201607  
ぼうたんのひとつの大き赤ひらく 大崎紀夫 やぶれ傘 201607  
ぼうたんや遺影は花びらのやうに 雨宮桂子 風土 201608  
ぼうたんの淡紅をんな庭師に逢ふ 塩貝朱千 京鹿子 201608  
ぼうたんの心に寒肥置きにけ 竹下陶子 ホトトギス 201612  
ぼうたんや揺れて悩んで佇んで 南北佳昭 船団 201701  
ぼうたんの冬芽ほつほつ禅の庭 松本三千夫 末黒野 201704  
ぼうたんや恋ひたすらな頃ありし 竹下陶子 ホトトギス 201805  
ぼうたんの蔭の牡丹へ腰屈め 松本三千夫 末黒野 201808  
ぼうたんの芽に一寸のこころざし 荒井一代 201905  
ぼうたんの芽に一寸のこころざし 荒井一代 201905  
ぼうたんの崩れ浄むる夕日かな 中野さき江 春燈 201908  
ぼうたんの音なく崩れ美しきやし 加藤みき 201908  
ぼうたんの寺にひつそり宵がくる 増成栗人 201908  
開ききるぼうたんにある揺らぎかな 立石まどか 201908  
ぼうたんのやうな赤子の笑顔かな 及川照子 末黒野 201908  
ぼうたんをいきなりしがむをみなかな 赤松赤彦 六花 201908  
ぼうたんの崩れ敷藁彩りぬ 石黒興平 末黒野 201910  

 

2020年5月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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