牡丹園      59句

牡丹園真砂女狩行も句をしるし    芝宮寿万子

牡丹  緋牡丹  白牡丹  黒牡丹  大牡丹  夕牡丹

牡丹園  牡丹散る  牡丹崩る  ぼうたん  牡丹焚  ぼたん

作品
作者
掲載誌
掲載年月
牡丹園出てもゆつくり歩きけり 梅本豹太 199901
地蔵尊詣うでてよりの牡丹園 芳賀雅子 遠嶺 199908
手焙に心暖め牡丹園 井上玉枝 酸漿 200004
牡丹園陶然とある真昼かな 大橋敦子 雨月 200007
白は日に緋は風に触れ牡丹園 稲畑廣太郎 ホトトギス 200104
牡丹園出でての水田明りかな 坂本京子 200107
牡丹園頷き癖の媼かな 中村立身 百鳥 200108
牡丹園にパリージェンヌのさざめけり 脇本千鶴子 200108
夕されば白狐の舞ふや牡丹園 小宮山勇 遠嶺 200109
知らぬ間に逸れてしまふ牡丹園 高村洋子 遠嶺 200109
五重の塔塀ごしに見ゆ牡丹園 醍醐季世子 200205
入りゆけば吹く風匂ふ牡丹園 檀原さち子 酸漿 200205
暮れぎはの白のゆらめき牡丹園 鷹羽狩行 200207
首ふつて人を消したき牡丹園 冨田正吉 200207
牡丹園額にばかり日の当る 青山丈 200209
たてかけし傘の辺暗し牡丹園 島玲子 風土 200301
大江戸の籾倉庫跡牡丹園 松崎鉄之介 200306
牡丹園魁に咲く「初日の出」 松崎鉄之介 200306
しで掛けて箭弓やゆみの杜の牡丹園 腰塚弘子 雲の峯 200306
摘みとられ花なき牡丹園眺む 美波治恒 築港 200307
牡丹園漢字ばかりの名札立つ 赤星惠子 200405
名札には漢字ばかりの牡丹園 赤星惠子 あを 200407
音たてて雨降りはじむ牡丹園 安嶋都峯 対岸 200407
手焙はあらかた尉や牡丹園 橋爪隆 春燈 200503
牡丹園黒猫ひくく過りけり 鎌倉喜久恵 あを 200504
道標にあと四粁の牡丹園 鈴木石花 風土 200508
楽箏の運び込まれし牡丹園 高松由利子 火星 200608
牡丹園と淑気を分ち牡丹句碑 小山梧雨 200703
大臣の車の停まる牡丹園 大西八洲雄 万象 200707
ひとり来しこと悔いてゐる牡丹園 黒澤登美枝 200707
山国のことに日を受け牡丹園 世古幸久 200708
火の色は吹かれやすくて牡丹園 片山由美子 200808
牡丹園歩きジェラシー沸々と 中塚照枝 200808
泉屋によき松添へり牡丹園 田宮勝代 酸漿 200809
雨の日の香り重なる牡丹園 高木千鶴子 酸漿 200905
折からのやらずの雨か牡丹園 堀百合子 200909
橋渡り行く神苑の牡丹園 佐藤喜仙 壁炉 200911
山姥の来てゐるけはひ牡丹園 沼田巴字 京鹿子 201001
仮の世のいろとおもへぬ牡丹園 伊藤敬子 201006
柿渋の傘のにほへる牡丹園 山本耀子 火星 201006

 高橋烝『白牡丹』序句

白妙のさざなみ立てて牡丹園

鷹羽狩行 201009
入口にひと鉢を置く牡丹園 丑久保勲 やぶれ傘 201210
六月やただ青々と牡丹園 瀧春一 花石榴 201312
番傘の油のにほふ牡丹園 山本耀子 絵襖 201404
巌噛む怒濤真近に牡丹園 碇天牛 雨月 201407
手びさしに待つ真昼間の牡丹園 野上杳 201407
菰巻の松端然と牡丹園 中根美保 風土 201602
アラサーとシルバー別れ牡丹園 千坂希妙 船団 201602
船酔のここち風ある牡丹園 松本正生 やぶれ傘 201608
万国旗そよぐかに風の牡丹園 齋藤晴夫 春燈 201608
花なごり名札の並ぶ牡丹園 町山公孝 201608
袖垣の棕櫚の緒固し牡丹園 加瀬伸子 末黒野 201704
匂ひたつ王者の気品牡丹園 小木曽文明 雨月 201708
花見るも風下のよし牡丹園 小木曽文明 雨月 201708
閑けさやほむら総立つ牡丹園 佐久間由子 201806
寒牡丹園の要として孤独 稲畑廣太郎 ホトトギス 201901
夕照の彩深めたり牡丹園 今村千年 末黒野 201908
雲上に立ちたるやうや牡丹園 五味紘子 末黒野 202208
雅なる名ばかり城の牡丹園 石田蓉子 202211

 

2023年5月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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