ぼうたん 2      65句

ぼうたんの百のゆるるは湯のやうに    森澄雄

牡丹  緋牡丹  白牡丹  黒牡丹  大牡丹  夕牡丹

牡丹園  牡丹散る  牡丹崩る  ぼうたん  牡丹焚  ぼたん

作品
作者
掲載誌
掲載年月
ぼうたんや蕾の数の竹支柱 高橋敏 200908
ぼうたんの霜除藁に初雀 大坪景章 万象 201001
崩れんとするぼうたんの気品かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201005
ぼうたんといふ品格の床となる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201005
ぼうたんの蘂に山雨容赦なし 布川直幸 201007
ぼうたんや美しきもの見る二つの目 近藤喜子 201008
ぼうたんの齢奪ひに山雨来 布川直幸 201008
ぼうたんや唐に傾国何ぞ多き 定梶じよう あを 201008
夢の世に残りし百のぼうたんよ 高橋将夫 201103
ぼうたんの白夕闇を濃くなせる 荒井書子 馬醉木 201107
ぼうたんに傘さす雨やたかしの忌 神田恵琳 春燈 201107
雲あしの速しぼうたん咲きつくす 田山登喜子 201107
ぼうたんの道に迷うてゐたりけり 藤原繁子 春燈 201108
ぼうたんのほぐるるまでのもどかしさ 笠井敦子 201108
ぼうたんののぼりつめたる齢かな 布川直幸 201205
ぼうたんの樹下に散敷く今朝の雨 中根千恵子 万華鏡 201206
ぼうたんの崩るる刻の吐息かな 鈴木鳳来 春燈 201207
ぼうたんの蘂に日ざしを溜めてをり 田所節子 201207
ぼうたんに惑はす白さありにけり 五十畑悦雄 201207
ぼうたんの白に翳ありノクターン 岩月優美子 201208
ぼうたんに黒衣の気配ありにけり 相良牧人 201208
金環日蝕ぼうたんの散りをさむ 深澤鱶 火星 201208
ぼうたんの純白はひと拒みけり 辻美奈子 201306
ぼうたんの極みのいろを好む風 小山繁子 春燈 201307
ぼうたんの光輪雨にしづくせり 丸山佳子 京鹿子 201405
ぼうたんのけふのこゝろと照らしあふ 丸山佳子 京鹿子 201405
ぼうたんの厭世的なくづれやう 大川ゆかり 201408
ぼうたんの咲き初めの香は神なりし 竹下陶子 ホトトギス 201410
ぼうたんの大和には来つ眼閉づ 高橋龍 201410
ぼうたんに寄り来る風と晩酌す 中島玉五郎 201506
ぼうたんを咲かせて寺の抹茶かな 黒滝志麻子 末黒野 201508
ぼうたんの白は農婦の被りもの 工藤ミネ子 風土 201508
ぼうたんに影差し 可惜夜 となれり 岩月優美子 201508
ぼうたんや大きな嘘は許しおく 田岡千章 201510
ぼうたんのホ句のうてなに乗る日いつ 竹下陶子 ホトトギス 201604
ぼうたんの揺れて本堂浮くごとし 今瀬一博 201607
ぼうたんのひとつの大き赤ひらく 大崎紀夫 やぶれ傘 201607
ぼうたんや遺影は花びらのやうに 雨宮桂子 風土 201608
ぼうたんの淡紅をんな庭師に逢ふ 塩貝朱千 京鹿子 201608
ぼうたんの心に寒肥置きにけ 竹下陶子 ホトトギス 201612
ぼうたんや揺れて悩んで佇んで 南北佳昭 船団 201701
ぼうたんの冬芽ほつほつ禅の庭 松本三千夫 末黒野 201704
ぼうたんや恋ひたすらな頃ありし 竹下陶子 ホトトギス 201805
ぼうたんの蔭の牡丹へ腰屈め 松本三千夫 末黒野 201808
ぼうたんの芽に一寸のこころざし 荒井一代 201905
ぼうたんの芽に一寸のこころざし 荒井一代 201905
ぼうたんの崩れ浄むる夕日かな 中野さき江 春燈 201908
ぼうたんの音なく崩れ美しきやし 加藤みき 201908
ぼうたんの寺にひつそり宵がくる 増成栗人 201908
開ききるぼうたんにある揺らぎかな 立石まどか 201908
ぼうたんのやうな赤子の笑顔かな 及川照子 末黒野 201908
ぼうたんをいきなりしがむをみなかな 赤松赤彦 六花 201908
ぼうたんの崩れ敷藁彩りぬ 石黒興平 末黒野 201910
ぼうたんの百花の揺れは百の夢 鈴鹿仁 京鹿子 202006
ぼうたんの花びら軽く花重く 泉一九 やぶれ傘 202007
ぼうたんの満足さうに崩れたり 甲州千草 202007
ぼうたんやおほらかなる句詠みたくて 森清信子 末黒野 202008
ぼうたんや忘るることも幸せと 土井ゆう子 風土 202010
ぼうたんや初瀬帰りの串団子 竹中一花 202107
ぼうたんにぼうたんの夢白牡丹 根岸善行 風土 202107
ぼうたんの生絹のごとき夕べかな 相川健 202108
ぼうたんの開ききつたる危うさよ 藤生不二男 六花 202108
ぼうたんのはらりはらりと影やせて 岡野里子 末黒野 202109
ぼうたんや葉蔭に紅を尽くしたり 犬川暉美 末黒野 202208
ぼうたんや昨日の皿にのせる今日 藤井杏愛 京鹿子 202208
ぼうたん →1

 

2023年6月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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