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鳴けよ虫秋が鳴かずに居らりふか   一茶   読本・歳時記

  虫時雨  虫しぐれ  虫すだく  虫の声  虫の音  虫の闇  虫の夜  虫売  昼の虫  残る虫

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
天の川今年の秋の蟲鳴けり 瀧春一 200706  
寝るなんて勿体なくて虫ライブ 森一枝 八千草 200708  
虫を聞く耳となりゆく帰宅かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200709  
朝の虫いつか一人になる豫感 竹貫示虹 京鹿子 200710  
聞こえずとも肌に感づる秋の虫 高野幸次 200711  
今宵古城に虫を聞く会催され 出口賀律子 雨月 200711  
旅終へて我が庭の虫聞きゐたり 上原光代 酸漿 200711  
一匹の虫に呼ばれてをるやうな 森理和 あを 200711  
庭園の一隅昼も虫浄土 鷹羽狩行 200712 清澄庭園
草むらに風まつはりて虫の昼 布川直幸 200712  
防音戸夜毎の虫を隔てたり 小林清之介 風土 200712 対米軍機の防音工事成るも
列柱の上の列柱虫の秋 中村洋子 風土 200712  
手足解く虫の合唱只中に 山崎靖子 200712  
虫鳴いて孤高のペンを擱きにけり いしだゆか 遠嶺 200712  
忘れえぬふるさとの友虫も友 吉澤利治 遠嶺 200712  
庭いぢり虫の眼となり這ひ回る 吉澤利治 遠嶺 200712  
台風の雨の絶間に虫鳴ける 永見嘉敏 酸漿 200712  
左腕病むあたりは虫が鳴き埋む 豊田都峰 京鹿子 200712  
虫鳴くや大任果てし枕上 高木智 京鹿子 200712  
篭の虫夜は野の虫と鳴き交す 齋部千里 ぐろっけ 200712  
ゴンドラの中で鳴き出す篭の虫 齋部千里 ぐろっけ 200712  
ひそやかな炊ぎの明かり朝の虫 木内憲子 200712  
虫を聴く修正液の乾くまで 泉田秋硯 200801  
もらひ来し虫が昼夜を鳴き通す 加藤奈那 ぐろっけ 200801  
庭下駄に雨の跡ある朝の虫 坪井洋子 200801  
虫鳴くや室の八嶋をひと巡り 木暮剛平 万象 200802  
虫聴いてゐて草原の風を聞く 稲畑汀子 ホトトギス 200809  
虫合せいよよ始まるコンサート 中村悦子 200811  
夜々増ゆる虫よ急くまじ弛むまじ 木村風師 馬醉木 200811  
大雨過ぎ音量もどる虫世界 狭川青史 馬醉木 200811  
水田を走るなが虫北京まで 毎熊美智子 200811  
手入れして虫聞き近む百花園 折橋綾子 200811  
巾着田いま虫浄土露浄土 酒本八重 200811  
虫鳴いて障子隅まで蒼き夜ぞ 渡邉友七 あを 200811  
虫を聞く昔語らふ夫と居て 中塚照枝 200812  
ふと思ふ我が生甲斐や虫の秋 藤岡紫水 京鹿子 200812  
虫鳴きて夜の帳の序曲かな 近藤公子 200812  
茅葺の厚き落柿舎虫の秋 大島寛治 雨月 200812  
恙なく診療終り虫の縁 滝川あい子 雨月 200812  
回想が回想を呼ぶ虫の秋 酒本八重 200812  
日の落ちし日本庭園虫王国 吉本淳 ぐろっけ 200812  
虫の寺腰越状の版木あり 森竹昭夫 遠嶺 200901  
息ぎれのあらぬ称名坂の虫 工藤ミネ子 風土 200901  
秋の虫の命終を鳴く石舞台 室伏みどり 雨月 200901  
颱風の叫喚蟲は音を変へず 瀧春一 深林 200901  
虫すだき一病棟を持ちあぐる 嶋田摩耶子 ホトトギス 200903  
友頼り住む界隈に虫音増ゆ 伊藤白潮 200908 伊藤白潮集自註現代俳句シリーズより
虫減りて殺生戒を悟りけり 北尾章郎 200911  
叢の虫の競演いま佳境せり 三川美代子 200911  
日蝕の地を震はせて虫鳴けり 鈴木照子 200911  
しばらくは虫に浸れり仕舞風呂 森岡正作 200911  
テナントの借り手無きまま虫の秋 近藤倫子 ぐろっけ 200911  
虫の秋何か買はねばさみしくて 鎌倉喜久恵 あを 200911  
目の前に白紙を置きて虫を聴く 泉田秋硯 200912  
啼きづめの虫も夜半には疲れける 泉田秋硯 200912  
虫聞けり合掌造の家に寝て 横井明子 200912  
虫なける天守閣にも隠し部屋 今中道子 200912  
すてがたき空箱たまり虫の秋 高梨美佐子 遠嶺 200912  
ひとときを無心となりて虫の秋 塩野きみ 遠嶺 200912  
閉門のあとのみ寺の虫浄土 出口賀律子 雨月 200912  
草の庭虫は友なりままでよし 鎌田悟朗 ろんど 200912  
とある夜の虫入れ替る勝手口 浅田光代 風土 200912  
内定の知らせ無きまま虫の秋 近藤倫子 ぐろっけ 200912  
鳴く虫の間あひ枕を裏かへす 山本耀子 火星 200912  
夜の庭に雨降るごとく虫鳴けり 大野ツネ子 酸漿 200912  
住み慣れし庭ならではや虫月夜 伊藤一枝 酸漿 200912  
流木のちらばる川辺虫鳴けり 伊藤紫都子 200912  
ダ・ヴィンチか十一月の虫の宴 四條進 201001  
鳴く虫の姿は知らずただ聞けり 尾野奈津子 春燈 201001  
虫も鳴く吉田菓匠の真骨頂 高木智 京鹿子 201001  
界隈を濃やかに住み虫の秋 荒川美邦 京鹿子 201001  
徘徊の母を捜せし虫の秋 佐山五稜 風土 201001  
虫を守る庭園灯の薄明り 松本文一郎 六花 201001  
虫嗄るるまた在日の自伝本 布川直幸 201002  
絶筆の糸瓜の三句虫細る 富田範保 201002  
句を作り七十年の虫を聞く 上崎暮潮 ホトトギス 201003  
暗がりにきらきらと虫鳴きにけり ことり 六花 201009  
秋の虫オールナイトのコンサート 飯田美千子 201011  
停電の昼やあまねく虫そぞろ 吉田希望 201011  
庭ぬちにちろろちろろと虫一匹 伊東和子 201011  
残る虫汝は長生きか出遅れか 安居正浩 201011  
草むらに鳴く虫聞きつ夕散歩 池田いつ子 酸漿 201011  
就眠の儀式のごとく虫を聞く 中原敏雄 雨月 201011  
憂きことを忘じ今宵の虫を聞く 小林成子 201012  
高原に泊つ虫の数星の数 藤浦昭代 ホトトギス 201012  
雨の虫窯のあたりに鳴きゐしが 横田初美 春燈 201012  
裏庭は膝越ゆる草虫の宿 小川玉泉 末黒野 201012  
虫名残夜半の戸そろと引きにけり 川崎良平 雨月 201012  
虫の驛老人ホームの案内圖 佐藤喜孝 あを 201012  
整然と藩士の墓碑やなごり虫 伊東和子 201101  
夕闇に暫しの無言虫を聞く 三川美代子 201101  
鳴く虫に落柿舎大き籠となる 村井二郎 馬醉木 201101  
星数も素数も無限残る虫 高橋道子 201101  
闇に目を馴らして虫の世を覗く 松田泰子 末黒野 201101  
隠岐の夜の流人めきたりすがれ虫 森清信子 末黒野 201101  
夢寐に入るいつもの虫が鳴いてをり 柳生千枝子 火星 201101  
虫残るあたりひとしほ闇集め 豊田都峰 京鹿子 201101  
虫名残分厚き封書届きけり 北川孝子 京鹿子 201101  
残る虫庵の霊ぬく壁の穴 伊藤希眸 京鹿子 201101  
草の虫開帳観音ねぎらひぬ 田中一美 ろんど 201101  
日暮まで虫追ふ母の声遠し 青木陽子 酸漿 201101  
鎌倉に虚子の聞きたる虫を聞く 竹下陶子 ホトトギス 201102  
暁の夢水尾ひくごとし残る虫 岡田和子 馬醉木 201102  
こつじきの如く木叢のすがれ虫 大場ましら 201102  
残る虫会へば食むものばかり言ひ 石坂比呂子 ろんど 201102  
空よりも足もと暗しすがれ虫 笠置早苗 火星 201102  
残る虫岸に積まるる醤甕 森清信子 末黒野 201102  
空よりも島昏れ易しすがれ虫 森清信子 末黒野 201102  
跡形のなき歌舞伎座や残る虫 外山節子 末黒野 201102  
古里に味噌蔵のこり残る虫 東芳子 酸漿 201102  
残る虫湖上に靄の下り来て 家塚洋子 酸漿 201102  
ふところに鳴きゐる如き虫を聞く 竹下陶子 ホトトギス 201103  
薬師堂裏の墓山残る虫 大内佐奈枝 万象 201103  
不時着のやうに生まれて残る虫 松田都青 京鹿子 201103  
残る虫野辺の小径に失せにけり 井田実代子 雨月 201103  
鳴く蟲のたゞしく置ける間なりけり 久保田万太郎 春燈 201105 『冬三日月』
手入れして虫の所在を問ひし庭 稲畑汀子 ホトトギス 201109 虫 →4

 

2014年9月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。