虫すだく     145句

糸切歯いまだ健在虫すだく   伊達みえ子  ザ・俳句

  虫時雨  虫しぐれ  虫すだく  虫の声  虫の音

 虫の闇  虫の夜  虫売  昼の虫  残る虫

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
精神薬八錠飲んで虫すだく 佐伯のぶこ 船団 199812  
死にたくば死ねよと秋の虫すだく 保坂加津夫 いろり 199910  
海底の戦艦大和虫すだく 近藤千雅 船団 199912  
目ぐすりの染みとほりけり虫すだく 植野あき子 200012  
虫すだく蕉翁矢立始めの地 館容子 200101  
虫すだく立ち往生となりにけり 花島陽子 遠嶺 200101  
休止符も終止符もなく虫すだく 辻享子 シャガールの女 200108  
虫すだく喜怒哀楽の将外で 松山律子 六花 200109  
青松虫南京黄櫨はぜの木にすだく 松崎鉄之介 200111  
ゆく末の住処は高野虫すだく 南光翠峰 馬醉木 200112  
虫すだく壺の肩口いびつなる 岡和絵 火星 200112  
身ほとりの闇にさざ波虫すだく 坂本京子 200112  
虫すだく売り家の幟なびきたる 金田美恵子 ぐろっけ 200112  
虫すだく老人ホーム開所せり 金田美恵子 ぐろっけ 200112  
虫すだく政宗公の湯殿とや 小菅美代子 ぐろっけ 200202  
薄紙のやうな雨なり虫すだく 市場基巳 200203  
虫すだくこの溝跳び越えたら大人 山田六甲 六花 200209  
蟲集く寢返りうつに耳が邪魔 中原道夫 銀化 200211  
雨の音かき消すほどに虫すだく 赤座典子 あを 200211  
虫すだく参拝歩道砂利歩道 塩川雄三 築港 200212 内宮
虫すだく薪歌舞伎のにぎはひや 高安勝三 遠嶺 200212  
虫すだく真つ只中に投函す 高柳かつを 百鳥 200301  
人形劇の幕閧アんなに蟲集く 佐藤喜孝 あを 200312  
南極へ行くてふ別れ虫すだく 泉田秋硯 200312  
虫すだく庭を通つて貰ひ風呂 水谷とく 築港 200312  
病棟の消灯早し虫すだく 久保一岩 雲の峰 200410  
真夜中の国旗と国歌虫すだく 須賀敏子 あを 200410  
欠け仏集めし奈落虫すだく 横山茂子 200411  
長泣きの嬰の寝入りしや虫すだく 須賀敏子 あを 200411  
虫すだく六つ重ねる飯茶碗 佐藤喜孝 あを 200411  
虫すだく闇に濃淡ありにけり 千田百里 200412  
ライトアツプの仁王の迫力虫すだく 丹生をだまき 京鹿子 200412  
赤い靴脱ぎ捨て玄関虫すだく 長村雄作 200412  
読みすすむ寂聴源氏虫すだく 松林順子 雨月 200412  
椰子の実の音符の歌碑に虫すだく 竹内喜代子 雨月 200502  
虫すだく鉢物多き路地の花舗 内山けい子 200503  
虫すだく闇に奥行生まれけり 成井侃 対岸 200511  
灯に浮いて卓の灰皿すだく虫 仲村青彦 200511  
街の灯の途切れしところ虫すだく 栗城静子 200512  
公達の恋よ嘆きよ虫すだく 長谷川子 馬醉木 200601  
虫すだくなり夜つぴての工事中 伊藤早苗 200601  
虫すだく中の一つに耳立つる 安達風越 雨月 200602  
更地となる老舗テント屋虫すだく 舟橋千枝子 八千草 200603  
行間の乱るが侭に虫すだく 宇都宮滴水 京鹿子 200611  
眠らむと力を抜きぬ虫すだく 荒井千佐代 200612  
虫すだく夜光時訃の青き針 栗原公子 200612  
身罷りの日と思はずに虫すだく 天野きく江 200612  
虚子句碑に大観峰の虫すだく 竹内喜代子 雨月 200612  
教会を見上げるベンチ虫すだく 伊藤公女 ぐろっけ 200701  
虫すだく簷に立てある粗朶の束 守屋井蛙 酸漿 200701  
街騒の次第に消えて虫すだく 岡本直子 雨月 200702  
虫すだく起き臥し淡くなるばかり 坪井洋子 200712  
すだく虫三つ聞き分け眠り落つ 青森公子 200801  
すだく虫楽士足らぬか早仕舞 岩崎可代子 ぐろっけ 200801  
篆刻の帰去来の碑や虫すだく 小泉三枝 春燈 200802  
岬の灯届きし丘やすだく虫 邑橋淑子 遠嶺 200802  
虫すだく嵯峨野宮の小柴垣 山村修 酸漿 200805  
所沢二分歩けば虫すだく 須賀敏子 あを 200811  
虫すだくこの世にあまた別れ道 伊東和子 200812  
虫集く日付変はりてなほ激し 来海雅子 200901  
山小屋をつつむ夕暮虫すだく 樋口みのぶ 200902  
虫すだく草を踏まねば行けもせで 池田倶子 雨月 200902  
おちこちに虫の音すだく家路かな 大木清美子 200912  
虫すだく雨戸を引きつなんまんだぶ 大坪景章 万象 200912 晩年の欣一先生
天変の無きごと虫のすだく夜や 青木陽子 酸漿 200912  
うすれ来しふるさとの血や虫すだく 平野千江 200912  
本阿弥の一族の墓虫すだく 大石よし子 雨月 201001  
虫集く指揮とる虫のをりにけり 来海雅子 201002  
虫すだく指に馴染みしキーボード 松嶋一洋 201011  
バス停の傾ぐベンチや虫すだく 柿沼盟子 風土 201011  
虫すだく屋敷林より灯のひとつ 小島昭夫 春燈 201012  
虫すだく電器まかせの皿洗ひ 森茉明 京鹿子 201012  
子の発ちし轍の闇に虫すだく 辻本俊子 京鹿子 201101  
飛び込みし木星胸に虫すだく 冨松寛子 201102  
虫すだき夜の静けさの深みゆく 辰巳あした 雨月 201111  
震災を生き来し仲や虫すだく 谷山友夫 春燈 201112  
虫すだく漁家の灯低くこぼれをり 松本三千夫 末黒野 201112  
虫すだく闇に五体を沈め寝る 三浦澄江 ぐろっけ 201201  
明日の水汲みおく慣虫集く 栗下廣子 万象 201202  
天心の櫛月に虫すだくかな 山田六甲 六花 201209  
葬を待つ死者の静けさ虫すだく 辻美奈子 201211  
満天の星降る牧場虫すだく 黒滝志麻子 末黒野 201211  
虫すだく夜半の厠に織の音 川井素山 かさね 201212  
虫すだく姉川堤戦の碑 三枝邦光 ぐろっけ 201212  
妻と子の会話の外や虫すだく 松嶋一洋 201212  
灯台の光濃くなり虫集く 永田万年青 六花 201212  
虫すだき野にゐる心地夜の更けて 桂敦子 201301  
伝道訪問に真剣応酬虫すだく 山本町子 風土 201312  
虫すだく鐘楼門を辞するとき 内藤静 風土 201312 妙福寺
虫すだく極楽橋を渡りけり 樺山翠 雨月 201312  
写経会や夜の阿弥陀寺の虫すだく 石谷淳子 雨月 201312  
虫すだくベストセラーも終盤に 中村吟子 ぐろっけ 201401  
虫すだくくずれ土塀の御師屋敷 荒木稔 ぐろっけ 201401  
総持寺の暁天坐禅虫すだく 星芳子 馬醉木 201401  
虫すだく写経心の灯をともし 下平しづ子 雨月 201402  
一村の夜の重さに虫すだく 下平しづ子 雨月 201402  
虫すだく隣りの庭は闇の底 小川玉泉 末黒野 201411  
虫すだく昼のグランドがらんどう 松本三千夫 末黒野 201411  
風通すのみに来る家虫すだく 鈴木石花 風土 201412  
虫すだく寸時の留守に灯を残す 本間羊山 風土 201412  
石庭の影濃きところ虫すだく 杉本光 201501  
老境も亦佳からずや虫すだき 隅田恵子 雨月 201501  
虫すだく何やら心せかれをり 佐々木永子 末黒野 201502  
虫すだくほうろく鍋に塩敷いて 中島陽華 201502  
虫集く夜のアイマスク眠りに行く 柳本渓光 ろんど 201502  
虫集く桧の香る露天風呂 大木清美子 201511  
虫集く早く寝よやと聞こえけり 須賀敏子 あを 201511  
夫婦塚影をひとつに虫すだく 大上充子 馬醉木 201512  
暮がての寸暇惜しんで虫すだく 中村三郎 京鹿子 201512  
虫すだく宵を歩めば懐かしき 長崎桂子 あを 201512  
虫すだくスカイツリーは点滅す のざきまみこ 201512  
競演のやがて共演虫すだく 青木朋子 201602  
点滴の一滴ごとに虫すだく 河本由紀子 春燈 201611  
虫すだくすこし忘れて死者のこと 辻美奈子 201612  
捨舟の朽ちゆくままに虫すだく 下平しづ子 雨月 201612  
虫すだく小公園を友として 溝内健乃 雨月 201612  
虫すだくすこし忘れて死者のこと 辻美奈子 201612  
捨舟の朽ちゆくままに虫すだく 下平しづ子 雨月 201612  
虫すだく小公園を友として 溝内健乃 雨月 201612  
虫すだく今宵華やぎ賑はしき 長崎桂子 あを 201709  
眠れねば眠らぬでよし虫すだく 能村研三 201711  
虫すだく夜や煎じる和漢薬 岡田史女 末黒野 201712  
琴の音の流るる野点虫すだく 片岡さか江 末黒野 201712  
ひとり居の風呂場の窓や虫すだく 山口地翠 春燈 201712  
アラビアン・ナイト千夜一夜に虫すだく 吉武美子 201712  
香煙の柱となりて虫すだく 佐藤花木 雨月 201801  
鯖街道口の碑虫すだく 横山昭子 雨月 201801  
虫すだく見目も生れもこだはらず 山本正 京鹿子 201801  
庭石に残る火照りや虫すだく 中里よし子 春燈 201810  
山頂は星の海原虫すだく 永尾春己 201811  
虫すだく眉目かげらす阿修羅像 村田あを衣 京鹿子 201812  
虫すだく闇の世界の深さかな 時澤藍 201812  
嫌な虫嫌じやない虫すだく虫 辻響子 201812  
虫すだく夜伽に死者の武勇伝 井上和子 201902  
参道に百基の鳥居虫すだく 森田明成 201905  

 

2019年9月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。