白牡丹 2      62句

白牡丹ただ一輪の盛りかな    闌更

牡丹  緋牡丹  白牡丹  黒牡丹  大牡丹  夕牡丹

  牡丹園  牡丹散る  牡丹崩る  ぼうたん  牡丹焚  ぼたん

作品
作者
掲載誌
掲載年月
白牡丹風のたはむれ怺へをり 田所節子 201607
三門を入れば掌上白牡丹 今瀬一博 201607
白牡丹堂の裏より風来たる 今瀬一博 201607
白牡丹見る深淵を覗くごと 上谷昌憲 201607
鰐口の叩けば澄む音白牡丹 内山花葉 201607
白牡丹水のやうなる夜を呼び 藤岡紫水 京鹿子 201607
白牡丹静御前の舞姿 小林共代 風土 201608
解るまで無垢でありなむ白牡丹 飯田久美子 末黒野 201608
園晴れてふつくらふはり白牡丹 佐々木永子 末黒野 201608
頬杖の午後を崩るる白牡丹 西村操 雨月 201608
白牡丹四方より闇の来て包む 久保東海司 201608
許さるる邪心どこまで白牡丹 岩月優美子 201608
閉じ方を覚へたもれや白牡丹 高野昌代 201608
白牡丹チェストの上の別世界 おーたえつこ 201609
白牡丹虫一匹を包みこみ 山口登 末黒野 201609
ビンに挿す風に折られて白牡丹 中村弘 末黒野 201609
神影の瞬間(とき)を映せり白牡丹 伊藤希眸 京鹿子 201609
かな文字の筆のそよぎや白牡丹 赤坂恒子 船団 201701
白牡丹空はゆつくり暮れてゆく 嶋田一歩 ホトトギス 201702
白牡丹虫一匹を包みこみ 山口登 末黒野 201704
花器を賞で葉を愛でてより白牡丹 林いづみ 風土 201807
白牡丹闇ふるはせて崩れけり 榎本ふじえ 風土 201808
くれなゐの想ひありけり白牡丹 阪倉孝子 201808
満開といふ寂しさの白牡丹 小山繁子 春燈 201808
暮れ残る余白の中の白牡丹 宮本俊子 雨月 201808
神苑の無垢を尽くせり白牡丹 森清信子 末黒野 201808
生くるとは翳りもつこと白牡丹 有松洋子 201809
白牡丹人たち映えて佇めり 齋藤晴夫 春燈 201809
光にも重さのありし白牡丹 立村霜衣 ホトトギス 201810
壊される見て見ぬふりの白牡丹 田村すゝむ 風土 201903
白牡丹色あるものを圧倒す 宮内とし子 201907
刻移り終の一輪白牡丹 加藤北天 雨月 201907
たましひに文体あり白牡丹 本多俊子 201908
咲き満ちて天地無用の白牡丹 田村すゝむ 風土 201908
ちりてなほあはれをとどめ白牡丹 岡野里子 末黒野 201908
耳欠けし青磁に生ける白牡丹 延川五十昭 六花 201908
かはたれの庭の明るし白牡丹 小田嶋野笛 末黒野 201909
音合せの途中をひらく白牡丹 井上菜摘子 京鹿子 202005
白牡丹蕊より小虫出でにけり 有賀昌子 やぶれ傘 202007
しつかりとほぐるる迄を白牡丹 鈴木友子 末黒野 202007
少しづつ憂き心消ゆ白牡丹 甲州千草 202007
おりてくる闇寄せつけず白牡丹 平居澪子 六花 202007
幸せは崩れやすくて白牡丹 飯田久美子 末黒野 202008
白牡丹久に繙く漢詩集 本郷公子 京鹿子 202008
暮れなづむ頃や孤高の白牡丹 阪倉孝子 202008
影もたず翳を生みゆく白牡丹 菊池和子 京鹿子 202008
くれなゐの思ひありけり白牡丹 阪倉孝子 202008
秩父路の同行二人白牡丹 中山未奈藻 202009
遠き日も母伴いて白牡丹 大山夏子 202009
崩れても残る気高さ白牡丹 村上國枝 春燈 202009
白牡丹一穢の虫を宿しけり 亀井福恵 京鹿子 202009
白牡丹塩の盛られし料理茶屋 石塚清文 やぶれ傘 202009
夕暮は徐々に来るもの白牡丹 嶋田一歩 ホトトギス 202010
夕暮の影が先づ来て白牡丹 嶋田一歩 ホトトギス 202010
白牡丹より日の暮れて来たりけり 嶋田一歩 ホトトギス 202010
対すれば完敗の感白牡丹 武田未有 202107
白牡丹重たき弱を揺らしをり 里村梨邨 202107
祥月の母に剪りけり白牡丹 林いづみ 風土 202107
ぼうたんにぼうたんの夢白牡丹 根岸善行 風土 202107
白牡丹夕べは白を極めをり 小林共代 風土 202207
やはらかき風にととのふ白牡丹 稗田寿明 202207
まなかひに父の温顔白牡丹 佐藤千恵 京鹿子 202208
白牡丹諦観といふひとりごと 梅原ひろし 京鹿子 202208
悔いいくつ墓前に置けり白牡丹 若泉真樹 202209
糸ほどの雨に震へて白牡丹 岡野里子 末黒野 202209
白牡丹閻魔見てきし夕つ方 岡野里子 末黒野 202209
雅なるときの短き白牡丹 大沼経子 202209
白牡丹 →1

 

2023年5月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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