虫時雨 2     49句

蟲時雨銀河いよいよ撓んだり  松本たかし   松本たかし句集

  虫時雨  虫しぐれ  虫すだく  虫の声  虫の音

虫の闇  虫の夜  虫売  昼の虫  残る虫

作品
作者
掲載誌
掲載年月
声明と聴いてをるなり虫時雨 林いづみ 風土 201711
母の香の薄らいでゆく虫時雨 笹村恵美子 201712
小説の場面また飛ぶ虫時雨 高橋道子 201712
虫時雨フイナーレはまだ先のこと 高橋将夫 201712
器忌と記す手帳や虫時雨 林いづみ 風土 201712
面を打つ膝の力や虫時雨 林八重子 馬醉木 201801
退院の扉開けば虫時雨 林徹也 201802
一生は短きものよ虫時雨 沼田巴字 京鹿子 201809
孫去りし山家のしじま虫時雨 和田和子 馬醉木 201811
灯を消して闇とつながる虫時雨 大矢恒彦 201811
終点で起こされている虫時雨 田彰子 船団 201812
一切を闇に沈めて虫時雨 能美昌二郎 201812
虫時雨大仏の黙諾へり 手島伸子 雨月 201901
虫時雨ふいに止みけりあとは闇 贄田俊之 やぶれ傘 201902
故里の真つ暗がりの虫時雨 竹下陶子 ホトトギス 201904
目つむれば生きよ生きよと虫時雨 押田裕見子 201904
日の本の第五楽章虫時雨 稲畑廣太郎 ホトトギス 201909
亡き夫の生家の一夜虫時雨 密門令子 雨月 201911
寝ねがたき夜のしじまや虫時雨 藤生不二男 六花 201912
蟲時雨止み客人の来たるらし 谷口一献 六花 201912
虫時雨ふさぎの虫もまぜてやろ 栗原公子 201912
魂魄の闇のさだまる虫時雨 斉藤玲子 馬醉木 201912
灯りゆく高階の灯や虫時雨 岡井マスミ 末黒野 202001
寝そびれし闇ほどきゆく虫時雨 川内谷育代 馬醉木 202002
虫時雨とははたと消えはたと来る 嶋田一歩 ホトトギス 202003
窓の灯のおよばぬ先や虫時雨 田尻勝子 六花 202011
虫時雨ふさぎの虫もまぜてやろ 栗原公子 201911
ふるさとが遠くなりしや虫時雨 小澤えみ子 202011
野外劇始まるまでの虫時雨 菅原末野 風土 202012
マドラーを止め虫時雨聴いてをり 高木嘉久 202012
仕舞湯に首まで浸かる虫時雨 須賀敏子 あを 202012
聞き流しゐて陥りぬ虫時雨 湯川雅 ホトトギス 202101
虫時雨ひと近づくと点くライト 瀬島洒望 やぶれ傘 202111
三叉路のお稲荷さんや虫時雨 加藤良子 春燈 202111
踏み入れて絶ゆることなき虫時雨 小張志げ 春燈 202112
神楽坂の「新内通り」虫時雨 豊谷青峰 春燈 202112
師の忌日重なる月や虫時雨 岡田史女 末黒野 202112
湯上りの窓の夜風や虫時雨 伊藤美緒 末黒野 202112
満天の星に応へて虫時雨 根岸善行 風土 202112
夜の底に散り敷く星や虫時雨 川崎真樹子 春燈 202201
久しぶりの星に応へて虫時雨 森清信子 末黒野 202201
師を偲ぶ胸の裏まで虫時雨 小田嶋野笛 末黒野 202201
膕を揉みひとときの虫時雨 増成栗人 202210
踏み入れて絶ゆることなき虫時雨 小張志げ 春燈 202212
夜更しの窓閉めに立つ虫時雨 七田文子 202211
虫時雨シャボンの泡に顔うづめ 栗原公子 202212
野阜のゆるき坂道虫時雨 高木邦雄 末黒野 202212
虫時雨はたと止みたる闇深し 谷安喜美子 末黒野 202301
風あらば風にひろごる虫時雨 笹村政子 六花 202301
虫時雨 →1

 

2023年9月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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