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   初雪  雪折れ  雪国  雪籠  雪見

雪催  雪やどり  雪の精  豪雪

作品
作者
掲載誌
掲載年月
雪の夜のジグソーパズル完成す 岡田香緒里 やぶれ傘 201804
根雪踏み信号待ちの交差点 岡田香緒里 やぶれ傘 201804
穏やかな暮しを守る雪伊吹 種田利子 春燈 201804
東京の大雪母の忌なりけり 坂本依誌子 春燈 201804
しんしんと雪降るばかり皆無口 吉澤恵美子 春燈 201804
初雪や屋台に別れ難く酌む 柴崎甲武信 春燈 201804
大仏の背に重き荷のごと深雪かな 藤田美耶子 201804
さまよへるわれ雪片と異ならず 中杉隆世 ホトトギス 201804
寄鍋や今夜は雪の降りさうな 和田華凛 ホトトギス 201804
まっ新の雪また雪の永平寺 菊澤さち子 雨月 201804
中庭の池面を残し積る雪 小川玉泉 末黒野 201804
鬨の声繰返すごと雪しまく 鈴木一広 201804
山好きの少しうきうき雪の朝 山咲和雄 末黒野 201804
希の雪わが茅屋を荘厳す 手島靖一 馬醉木 201804
一隅の埋まらぬパズル雪降れり 小野恵美子 馬醉木 201804
松の葉の律義に雪を置きにけり 黒滝志麻子 末黒野 201804
降りてやみ止みて降る雪遊園地 黒滝志麻子 末黒野 201804
片屋根に雪の残りて牛の声 佐藤澄世 馬醉木 201804
屋号継ぐこけしの里の雪五尺 石川幸子 馬醉木 201804
遠目にも雪を脱ぎゆく磨崖仏 伊丹さち子 馬醉木 201804
泥雪を踏んで今生都会住み 橋本榮治 馬醉木 201804
雪降つて足が重たくなりにけり 田中臥石 末黒野 201804
父の世の猪口しみじみと雪見かな 白澤よし子 馬醉木 201804
真夜中の枝より雪の落つる音 黒坂紫陽子 馬醉木 201804
雪掻の子供の頃の性抜けず 黒坂紫陽子 馬醉木 201804
雪の道サクサクゆきて心晴れ 水谷直子 京鹿子 201804
雪ふた夜母の寝息に添ふ二夜 井尻妙子 京鹿子 201804
黒猫の昨日を変へず時に雪 高木晶子 京鹿子 201804
来る年へ雪のカーテン白さ増す 高木晶子 京鹿子 201804
日を浴びてずしりと落つる下屋の雪 小川玉泉 末黒野 201804
初雪やうすくれなゐの両の耳 村上葉子 201804
耐ふるとは撓ふことかも竹に雪 竹内タカミ 201804
東京をてんやわんやに雪降れり 楠原幹子 201804
雪肌に触れスキーヤーやはらかし 望月晴美 201804
小気味よき雷鳴雪を掻きをれば 大畑善昭 201804
絶海の色を思へり雪後の天 松井志津子 201804
降る雪や訃報に悔は追ひつけず 辻美奈子 201804
故里は雪舞ふ頃や湯の滾る 高橋和女 春燈 201804
雪降り来しづかに箸を置きにけり 近藤牧男 春燈 201804
雪の蔵王裏も表もなかりけり 吉澤恵美子 春燈 201804
雪しまく和風を纏ふ庭の木々 卯木尭子 春燈 201804
雪化粧凍ゆる華の金閣寺 大森道生 春燈 201804
眩しみて神の嶋嶺の朝の雪 水田壽子 雨月 201804
ちらちらと朝の車窓に雪舞へり 久保晴子 雨月 201804
雪片の現れ来ては消えにけり 中杉隆世 ホトトギス 201804
涙にも結晶あるや雪の降る 有松洋子 201804
キシキシと踏めば雪なく朝なり 久保夢女 201804
雪もよひ犬夢みしか声もらす 久保夢女 201804
雪しまく駅舎たちまち遠景に 岡田桃子 201804
雪の竹祖母の時代の女達 岡田桃子 201804
雪礫当てられ顔に笑み浮かぶ 江島照美 201804
又吹雪確と戸締り怖気をる 長崎桂子 あを 201804
矢を放つ袴に雪や聖観音 竹中一花 201804
雪んこや死後硬直の始まれり 瀬川公馨 201804
浄瑠璃のさはり柔らか外の雪 瀬川公馨 201804
雪の野の鴉と闇の夜の鴉 高橋将夫 201804
雪雲の後追ひかけて日暮たり 延川笙子 六花 201804
歯を磨く窓ガラス越し舞ふ小雪 溝渕弘志 六花 201804
あての木に初雪留む能登の路 眞田忠雄 やぶれ傘 201804
雪の乗る鳥居の松を納めけり 平居澪子 六花 201804
雪降れりずんずん上へ昇る様 石森理和 あを 201804
花びらのやうな足跡雪の朝 大日向幸江 あを 201804
雨まじり雪降る燗はみづから付く 定梶じょう あを 201804
雪積る若き喜び老は愚痴 長崎桂子 あを 201804
軒下に鳩の寄りそふ雪もよひ 秋山信行 やぶれ傘 201805
雪掻いて建て付け悪き手足かな 平野多聞 201805
ふんはりと二月の小雪頬にくる 有賀昌子 やぶれ傘 201805
雪の夜の昏さのなかの雪の音 白石正躬 やぶれ傘 201805
電柱の影まつさらな雪の畑 丑久保勲 やぶれ傘 201805
お稲荷のあたりに枕ほどの雪 大島英昭 やぶれ傘 201805
登校の幼かたみに雪を投げ 小川玉泉 末黒野 201805
雪溶かす金魚のをらぬ丸き池 小川玉泉 末黒野 201805
デーケアヘ父を見送る雪の朝 高橋泰子 末黒野 201805
小雪舞ふ足湯浸かつてをりにけり 溝渕弘志 六花 201805
雪灯籠小さき揺らめき戸口まで 中野千代子 末黒野 201805
雪の朝スキップの子ら饒舌に 谷貝美世 末黒野 201805
雪掻くや朝は道より動き出し 榊山智恵 末黒野 201805
SP盤のうねり忙しや雪止まず 正谷民夫 末黒野 201805
枝の雪啄む朝の雀どち 鈴木礼子 末黒野 201805
真四角に白布の乾き雪後の天 岡田史女 末黒野 201805
雪積もる家ぬちに声閉ぢこめて 岡田史女 末黒野 201805
窓あけて雪の結晶手に受くる 堺昌子 末黒野 201805
雪をゆく鴨のおぼつかなき歩み 四方由紀子 風土 201805
越前ヘトンネル毎に雪の増ゆ 四方由紀子 風土 201805
下校児に予報より早く雪降り来 鈴木石花 風土 201805
積む雪の緊りゆく音夜もすがら 大久保志遼 201805
地吹雪の中をイベントテント張 藤波松山 京鹿子 201805
しらぬまにつもりし雪のふかさかな 久保田万太郎 春燈 201805
雪しまく夜通しびびと鳴る障子 秋山蔦 春燈 201805
雪の夜や胸の振子のこちこちと 秋山蔦 春燈 201805
窓開けて仏に告ぐる雪降ると 古谷昌女 春燈 201805
雪晴の白より白き嶺の色 武田巨子 春燈 201805
よく眠る夢は根雪の消ゆるまで 物江康平 春燈 201805
骨壺のことり雪道転ぶなよ 井尻妙子 京鹿子 201805
機音は雪降る音の紡ぎ詩 村田あを衣 京鹿子 201805
鳩尾をふりつむ雪やカフェラッテ 井上菜摘子 京鹿子 201805
雪の階下りるピアノを弾くやうに 直江裕子 京鹿子 201805
待つことも待たるる事もなき雪夜 丸井巴水 京鹿子 201805
雪やんで丸くなりたる白川郷 中村房子 馬醉木 201805
稀にして五寸の積雪朝日差す 鈴木石花 風土 201805
雪 →55

 

2022年1月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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