作品 |
作者 |
掲載誌 |
掲載年月 |
真夜の雪蹴立てて僧の札納 | 山田弘子 | 春節 | 199503 |
秀次のまぼろし棲める深雪谷 | 山田弘子 | 春節 | 199503 |
星荒く夜も雪晴の高野山 | 山田弘子 | 春節 | 199503 |
戸障子のきしみ鳴きして夜の雪 | 鎌田亮 | 沖 | 199805 |
身支度を整ふに消ゆ屋根の雪 | 松崎鉄之介 | 濱 | 199805 |
横浜より横須賀へ来て雪を見ず | 松崎鉄之介 | 濱 | 199805 |
癌の身の生くるは深雪漕ぐ如し | 三浦勲 | 濱 | 199805 |
癌病みの手を浄めるも窓の雪 | 三浦勲 | 濱 | 199805 |
豪雪に強気挫けて腹で泣く | 三浦勲 | 濱 | 199805 |
門の松雪跳ねし枝の水平に | 大山清 | 濱 | 199805 |
屋根の雪しづりて凍みのゆるみけり | 大山清 | 濱 | 199805 |
雪降りて夜の無言に入りにけり | 塙告冬 | ホトトギス | 199806 |
直降あり噴き上るあり雪唯今 | 金子兜太 | 海程 | 199806 |
鳥瞰のけものみち雪しみじみと | 小池弘子 | 海程 | 199806 |
雪かぶるキャベツ住井すゑおもう | 小池弘子 | 海程 | 199806 |
きのふ照りけふは雪降る芫 | 南うみを | 風土 | 199806 |
オーロラの下雪のみに人等生く | 伊藤柏翠 | ホトトギス | 199807 |
雪払ふことも最後や売る車 | 嶋田摩耶子 | ホトトギス | 199808 |
咲きそめし花に恨みの不時の雪 | 鈴木一睡 | 黄鐘 | 199808 |
どんど焚くころより雪の降りだせり | 野沢しの武 | 風土 | 199811 |
学友金剛巖を悼む 雪の精とし青天に舞ひ去れり |
丸山海道 | 京鹿子 | 199811 |
雪来いと一糸まとはぬ大欅 | 藤井圀彦 | 狩 | 199812 |
太郎次郎花子と雪見舞電話 | 藤井圀彦 | 狩 | 199812 |
雪見障子いまだ今年の雪を見ず | 能村登四郎 | 沖 | 199812 |
雪の冨士臥しながら見るここ姥子 | 能村登四郎 | 沖 | 199812 |
聖堂の屋上に雪うす汚れ | 品川鈴子 | ぐろっけ | 199812 |
雪晴や父の句刻む巌濡れて | 水原春郎 | 馬醉木 | 199901 |
雪来ると峡何叫び水せめぐ | 有働亨 | 馬醉木 | 199901 |
上の廊下は早や雪飛ぶと杣話 | 有働亨 | 馬醉木 | 199901 |
雷鳥の頸埋め雪の千島笹 | 岡田貞峰 | 馬醉木 | 199901 |
天の師を念々に踏む岨の雪 | 岡田貞峰 | 馬醉木 | 199901 |
幻日を雪片ひしと囲みたる | 岡田貞峰 | 馬醉木 | 199901 |
立山の斎庭雪敷く句碑開き | 岡田貞峰 | 馬醉木 | 199901 |
剱岳雪後の天に穂を涵す | 岡田貞峰 | 馬醉木 | 199901 |
足許をかためて雪の東京へ | 稲畑汀子 | ホトトギス | 199901 |
連絡のとれねば出掛け朝の雪 | 稲畑汀子 | ホトトギス | 199901 |
晴れてゆく刻々のあり雪しづり | 稲畑汀子 | ホトトギス | 199901 |
ともかくも出掛け雪晴なりしかな | 稲畑汀子 | ホトトギス | 199901 |
大雪の齟齬に巻き込まれて着きぬ | 稲畑汀子 | ホトトギス | 199901 |
行くほどに大湧谷の雪深し | 稲畑汀子 | ホトトギス | 199901 |
雪歩くための足許出来上る | 稲畑汀子 | ホトトギス | 199901 |
この辺り硫黄の匂ふ雪景色 | 稲畑汀子 | ホトトギス | 199901 |
立往生しさうな雪の急カーブ | 稲畑汀子 | ホトトギス | 199901 |
一泊の雪の箱根路つなぐ雨 | 稲畑汀子 | ホトトギス | 199901 |
東京は雪と聞きつつ旅仕度 | 稲畑汀子 | ホトトギス | 199901 |
旅の雪齟齬なく通行止解除 | 稲畑汀子 | ホトトギス | 199901 |
東京に汚れて残る雪の嵩 | 稲畑汀子 | ホトトギス | 199901 |
雪しづり誘ふ下枝の雪しづり | 稲畑汀子 | ホトトギス | 199901 |
雪の道ばかり選びて転ぶ吾子 | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 199901 |
枕均らして雪積む音を聞いてをり | 林菊枝 | 沖 | 199901 |
雪を待つ姫沙羅の幹艶めきて | 神蔵器 | 風土 | 199901 |
雪の日の駅にまた会ふ童女かな | 川井政子 | 風土 | 199901 |
雪降るやちぐはぐ下ろす夫婦茶碗 | 井上菜摘子 | 京鹿子 | 199901 |
如月の雪にまつすぐ出てゆけり | 井上菜摘子 | 京鹿子 | 199901 |
桐の実の鳴つて遠野は雪ちかし | 大西八洲雄 | 春耕 | 199901 |
雪上の足跡急に迂回せる | 中原道夫 | 銀化 | 199901 |
素案では雪の堅田を行くことに | 中原道夫 | 銀化 | 199901 |
雪でも降りさうねと言ひて独語めく | 萩原記代 | 朝 | 199901 |
歯止めなきしづけさにゐる雪後かな | 土田栄 | 朝 | 199901 |
看取る窓雨から雪へかはりけり | 久崎富美子 | 朝 | 199901 |
手術日の朝の雪富士皓と立つ | 山岸治子 | 馬醉木 | 199902 |
牧羊犬雪つのる夜は耳たてて | 西村梛子 | 馬醉木 | 199902 |
息荒く牛も雪夜を耐へゐたる | 西村梛子 | 馬醉木 | 199902 |
黝々と森うづくまる雪あかり | 西村梛子 | 馬醉木 | 199902 |
すこやかに羊糞せり深雪晴 | 西村梛子 | 馬醉木 | 199902 |
刈草に星の粒だつ雪の後 | 野中亮介 | 馬醉木 | 199902 |
悼 武原はん様 雪を舞ひ月を舞ひ鶴帰りけり |
稲畑汀子 | ホトトギス | 199902 |
雪中に飛光飛煙の今がある | 金子兜太 | 海程 | 199902 |
雪の間に見える真土ぞかぐはしき | 能村登四郎 | 沖 | 199902 |
啄木の生れし部屋の雪明り | 栃内和江 | 沖 | 199902 |
雪こんこん降る故郷へ帰りませう | 鈴木郁 | 風土 | 199902 |
雪告げて今日といふ日の別れ際 | 村越化石 | 濱 | 199902 |
雪の冷え灯ともし頃のわが障子 | 村越化石 | 濱 | 199902 |
癌の身の生くるは深雪漕ぐ如し | 三浦勲 | 濱 | 199902 |
寢釋迦にも積もる雪なり見にゆかむ | 中原道夫 | 銀化 | 199902 |
雪の聲雪を誘つてゐるや佳き | 中原道夫 | 銀化 | 199902 |
小千谷慈眼寺・阿部家の墓に對ひ阿部靜雄 わたくしもここへ入ると雪拂ふ |
中原道夫 | 銀化 | 199902 |
地芝居の雪が足らぬと裁ち鋏 | 岡崎るり子 | 銀化 | 199902 |
北上機雪アルプスをめじるしに | 品川鈴子 | ぐろっけ | 199902 |
立山の神の座しかと雪晴るる | 関根初男 | 馬醉木 | 199903 |
倒木の最も雪を被て谷間 | 鷹羽狩行 | 狩 | 199903 |
雪の白樺に囲まれ旅寝かな | 鷹羽狩行 | 狩 | 199903 |
旅にては仮寝も熟睡しづれ雪 | 鷹羽狩行 | 狩 | 199903 |
旅人となりて比叡の雪あふぐ | 佐藤康子 | 遠嶺 | 199903 |
雪の畦から元日のかたちかな | 加藤かな文 | 槐 | 199903 |
どの屋根も雪積もりをり雪の朝 | 土井三乙 | 風土 | 199903 |
雪の雷飛騨から木曾へとどろけり | 窪田如月 | 風土 | 199903 |
南座を出ればちらつく京の雪 | 窪田如月 | 風土 | 199903 |
雪来ると窯焚きの子へ声をかけ | 代田青鳥 | 風土 | 199903 |
知らぬ間に雪降りゐたり初昔 | 村越化石 | 濱 | 199903 |
雪飛ぶと晴れやかに言ふ寒の入 | 村越化石 | 濱 | 199903 |
紫主宰関口比良男を悼 比良の雪越えて雁行の一人かな |
丸山海道 | 京鹿子 | 199903 |
空知野の雪の虜となる一歩 | 柴田良二 | 雨月 | 199903 |
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2021年1月29日 作成
「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。
「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。
注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。
ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。