雪 国     115句(他季を含む)

雪国に雪よみがへり急ぎ降る   三橋敏雄

作品
作者
掲載誌
掲載年月
雪国や今朝また雪の新しき
佐竹美保子
円虹
199904
遠電話雪国よりの雪見舞
上野正子
199904
雪国に古り地獄絵の藍深し
飯島士朗
銀化
199905
雪国の雪とはいへぬほど積る
稲畑汀子
ホトトギス
200002
雪国の雪の消息もたらせし
稲畑汀子
ホトトギス
200002
雪國に墓あるからと斷はれる
中原道夫
銀化
200003
雪國と花莱の國と冬二つ
西山胡鬼
京鹿子
200004
雪国の雪の日に生れ「ゆき」と言ふ
中川二毫子
夏木立
200008
網の林檎一夜ゆれつゝ雪国去る
阿部寒林
200010
雪除けし道も雪道雪国は
阿部寒林
200010
雪国を遠ざかりゆく無言の旅
阿部寒林
200010
隧道の中もびしょ濡れ雪国は
阿部寒林
200010
雪国の街の灯火ななかまど
伊藤宇太子
200102
雪国や旅のなかばで卦報聞く
福田みさを
いろり
200102
ほんたうの雪国今朝の空の藍
邑橋淑子
遠嶺
200103
雪つかみ遠き雪国なつかしむ
長谷川登美
ぐろっけ
200103
都会にも雪国らしき音のせり
桑原敏枝
いろり
200104
雪国の抜けて日の空ふかき町
渡辺友七
あを
200105
雪国の雪被らざるガスタンク
青山丈
200106
百合根買ふはるか雪国思ひゐる
鈴木多枝子
あを
200202
連結を解かれし車輌雪国へ
能村研三
200203
雪国は雪にやすらぎ年移る
西村梛子
馬醉木
200203
雪ありて雪国らしき年迎ふ
金山千鳥
酸漿
200203
雪国の名残の梁の太きかな
平田倫子
百鳥
200203
雪国へ戻りゆく子の大荷物
黒川悦子
円虹
200204
口重く雪国行きの一人旅
泉田秋硯
200205
冬晴や朝旅発ちし雪国も
安原葉
ホトトギス
200205
雪国の雪踏んで来し蹠なり
加古みちよ
火星
200205
雪国の雪中に買ふ草の餅
密田真理子
200206
帰去来かえりなんいざ山国へ雪国へ
橋本榮治
馬醉木
200302
雪国の伏目の女雛男雛かな
鈴木まゆ
馬醉木
200303
雪国の闇の一歩に追手門
小林輝子
風土
200303
雪国のやさしかりける駅夫かな
今井妙子
雨月
200304
雪国を出てすぐ避寒心かな
安原葉
ホトトギス
200306
初日記雪国なれば雪のこと
土井三乙
風土
200402
雪国に育ち雪国嫌ひをり
高畠英
河鹿
200403
雪国の駅あたたかき待ち時間
藤原照子
余韻
200403
雪国をへめぐり目方減らしたる
伊藤白潮
200404
雪国の屋根の勾配急なるよ
永野秀峰
ぐろっけ
200404
雪国の宿に聴きゐるシベリウス
石川英利
百鳥
200405
雪國の旅あたたかしビル颪
佐藤喜孝
あを
200502
父母共に故郷雪国へしこ漬
大橋敦子
雨月
200504
雪国の車窓は白き壁続く
坂野辰
築港
200506
雪国はなべて味濃し煮ころがし
吉田かずや
春燈
200512
雪国に来て雪のほか何も見ず
石川英利
百鳥
200604
雪国のいよよ霙るる夕かな
安原葉
ホトトギス
200605
雪国に生くる嫗の深き皺
山田富朗
遠嶺
200605
雪国や飴で固めし豆の菓子
中川志帆
万象
200605
雪国の友にもらひし木彫雛
阿部文子
酸漿
200606
トンネルを出れば雪国模型汽車
岡村一郎
200705
雪国の面目たちし春の雪
堀前小木菟
ホトトギス
200708
雪国に思ひ出を追ふこともして
稲畑汀子
ほととぎす
200801
雪国を出でて一夜の避寒宿
安原葉
ホトトギス
200806
快晴の旅路雪国脱け出して
安原葉
ホトトギス
200806
雪国へ着く残雪の峠越え
稲畑汀子
ホトトギス
200903
雪国の手のあたたかき人なりし
今橋眞理子
ホトトギス
200904
雪国の心を添へて一夜干
泉田秋硯
200904
雪国のはみだしてきて関が原
栗田武三
ぐろっけ
200905
雪国に育ちて固執らくだシャツ
塩路隆子
201003
雪国の星座の中に座禅組む
小澤克己
遠嶺
201004
雪国に住み食べもののみな薬
大畑善昭
201004
雪国に赴任す友はカウボーイ
伊吹之博
京鹿子
201006
雪国の土産に貰ふこけしかな
安本恵子
201103
雪国に慣れて歩幅の定まれり
小林のり人
春燈
201103
雪国は純白のほか省略す
伊藤紫水
風土
201103
雪国に生きねばならぬ苦を想ふ
泉田秋硯
201104
雪国の春一番といふ便り
安原葉
ホトトギス
201106
雪国の星大粒に春立てり 小林愛子 辻楽師 201206
雪国の雪のたよりのただならず 今井千鶴子 ホトトギス 201206
引目鉤鼻雪国の木彫雛 鳥居美智子 ろんど 201207
雪国に来てまだ会へぬ雪女 藤井彰二 馬醉木 201303
雪国の二合握りや米どころ 森下康子 201304
三日はや雪国へ発つ箱廻し 福島せいぎ 万象 201304
雪国はひとつき遅れ虫の出づ 山本達人 かさね 201305
雪国も立春の日をたまはりし 安原葉 ホトトギス 201307
雪國は佐藤さんかな蟒草 佐藤喜孝 あを 201308
雪国やスノータイヤの季節来る 中島玉五郎 201401
東京が雪國になる寝酒かな 篠田純子 あを 201403
雪国の疎開悴みゐし記憶 大橋晄 雨月 201404
雪国となりて我が街眠りけり 石井雲雀 末黒野 201405
停電や雪国の憂さ思ひをり 小川玉泉 末黒野 201405
雪国を信じ無言を信じけり すずき巴里 ろんど 201503
雪国や雪より寒き風の音 本保富夫 ろんど 201503
東京の雪に雪国人闊歩 安原葉 ホトトギス 201506
雪国チーム同士決勝万愚節 大橋晄 雨月 201507
雪国の雪の消息携へて 稲畑汀子 ホトトギス 201512
雨戸あけ雪国の景たっぷりと 長崎桂子 あを 201604
雪国に雲ひとつなきひと日かな 佐藤雄二 万象 201605
雪国は好きだつた筈雪しまき 野村鞆枝 京鹿子 201705
雪国の菩薩となりぬ冬木立 平野多聞 201705
子の一家住む雪国ののつぺ汁 斉藤マキ子 末黒野 201805
雪国の三日の夜が更けにけり 藤井美晴 やぶれ傘 201903
ぼたん雪乗せ雪国へ汽車の発つ 森多歩 201905
雪国に雪なき二月過ぎゆけり 佐藤哲 201905
この雲は雪国の雲黄葉山 森なほ子 あを 202001
雪国の雪の深さを問ふことも 稲畑汀子 ホトトギス 202001
悲しみの春の雪国発たれ来し 稲畑汀子 ホトトギス 202002
雪国の雪の降らない怖さかな 成宮紀代子 202003
雪国に降りし言訳ほどの雪 安原葉 ホトトギス 202006
二ン月に入りて漸く雪国に 安原葉 ホトトギス 202007
迎へたる雪国人に京の雪 安原葉 ホトトギス 202007
雪国へGo Toトラベル颯爽と 大日向幸江 あを 202012
春の暮雪国の子の外遊び 森なほ子 あを 202305

 

2024年1月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。