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   初雪  雪折れ  雪国  雪籠  雪見

雪催  雪やどり  雪の精  豪雪

作品
作者
掲載誌
掲載年月
夜の雪朝あしたの月のひかりかな 竹内悦子 201706
かうしてはをれぬと雪のとけてゆく 高橋将夫 201706
雪晴れの夜につづきし星青し 久保東海司 201706
放牧の馬寄り合へり吹雪く中 鏡英子 末黒野 201706
聖誕樹雪を忘れしにはあらず 後藤比奈夫 ホトトギス 201706
語り部のなまりやさしき雪の宿 野村鞆枝 京鹿子 201706
白き空もうすぐ雪の降る予感 水谷直子 京鹿子 201706
わたくしはわたしのふあん雪が降る 奥田筆子 京鹿子 201706
塀ばかりの局面であり雪しまく 奥田筆子 京鹿子 201706
寝てしまふプラネタリウム出れば雪 奥田筆子 京鹿子 201706
雪を被て亡母の巨きな漬物石 木戸渥子 京鹿子 201706
ごくごくと人参ジュース雪になる 坪内稔典 船団 201707
初雪やむすんでひらいてさやうなら 河野けいこ 船団 201707
家鳴して天窓滑る雪の塊 勝木享子 万象 201707
くもり空明日にはきつとつもる雪 水谷直子 京鹿子 201707
私の眼ピツタリ正解雪つもる 水谷直子 京鹿子 201707
酒蔵のレンガ煙突雪しぐれ 吉田悦子 201708
空に浮く月山夏の雪光り 田中臥石 末黒野 201709
千噸の雪の底ひや藁匂ふ 大沢美智子 201710
いくばくの風に震へて雪の下 志方章子 六花 201710
枯薔薇の棘にかかれる昨夜の雪 竹下陶子 ホトトギス 201710
千本の氷柱を垂れてしづれ雪 後藤比奈夫 ホトトギス 201710
雪空に飛騨の高山町暗く 後藤比奈夫 ホトトギス 201710
田や畑や動かぬものに雪つもる 神蔵器 風土 201712
鯉濃は奥羽の力根雪雲 甲州千草 201712
初冠雪見えない空気を食べ尽くす 石森理和 あを 201712
打ち荒ぶ雪や漁舟の海難碑 岡村清美 馬醉木 201712
田や畑や動かぬものに雪つもる 神蔵器 風土 201712
鯉濃は奥羽の力根雪雲 甲州千草 201712
初冠雪見えない空気を食べ尽くす 石森理和 あを 201712
打ち荒ぶ雪や漁舟の海難碑 岡村清美 馬醉木 201712
月山に雪来て棚田稲刈れり 沼澤石次 馬醉木 201712
帰る日の富士雪化粧終へてをり 赤座典子 あを 201801
初雪の来て鉄瓶の音やさし 佐藤哲 万象 201801
豆にほのはなればなれに雪待てり 大内和憲 万象 201801
初冠雪女に湿布にほひけり 岡本敬子 万象 201801
かまびすしき世を見下ろして山に雪 岡本敬子 万象 201801
初冠雪の比良を遠見に畑仕事 駒井でる太 馬醉木 201801
初雪の富士へ踏みだす一歩かな 島田万紀子 馬醉木 201801
鉛筆はBどんどん積る雪を掻く 西村白杼 京鹿子 201801
里出づる杜氏早早と雪仕度 塩見英子 雨月 201801
大雪や手の平にあり持病薬 大日向幸江 あを 201801
くれなづむ稜線は雪輝かせ 大畑善昭 201801
人の世の澄めよ澄めよと降る雪か 大畑善昭 201802
整備士の敬礼機翼雪空へ 辻由紀 雨月 201802
パレットに残るみづいろ雪降り来 コ田千鶴子 馬醉木 201802
鳥海晴れ初冠雪の輝けり 小松敏郎 万象 201802
保育園放課の雪がこんこかな 定梶じょう あを 201802
集中治療室から一般病棟窓の初雪 篠田純子 あを 201802
六本木ヒルズより初雪を見下ろせり 篠田純子 あを 201802
盆栽の納屋に混み合ふ雪仕度 森屋慶基 風土 201802
独り居に雪の日暮の青きこと 井原美鳥 201802
道ならぬ道に踏み入る今朝の雪 大矢恒彦 201802
雪降れば雪掻く暮しわが八十路 大畑善昭 201802
雪の湯に師の背流してをりし夢 大畑善昭 201802
どかと雪飲んでばかりもゐられまい 森岡正作 201802
火酒をもて強気の雪に抗へり 能村研三 201802
先づ雪の仔細を問うて迎へけり 稲畑汀子 ホトトギス 201802
この辺に珍しき雪すぐ解けし 稲畑汀子 ホトトギス 201802
初雪や折鶴に息吹き入れて 小林朱夏 201803
番傘の雪重くなる旅の夢 中田みなみ 201803
雪しんしん始発のバスの顔なじみ 山田くみこ 201803
遠吠えや雪なほ残る吹き溜り 本池美佐子 201803
琉金の鰭すきとほる夜の雪 大沢美智子 201803
雪降れりテキーラを呑みレゲエ聴き 瀬島洒望 やぶれ傘 201803
戦さ場のありしあたりや山に雪 宮内とし子 201803
ビル風に弄ばるる雪ありぬ 紅露恵子 万象 201803
雪払ふ腹話術者も人形も 大内和憲 万象 201803
除雪機をいたはりて出す深雪かな 大内和憲 万象 201803
今掻きし雪にあそべる雀どち 大内和憲 万象 201803
初雪は一筋になり山の肌 渡谷和代 万象 201803
降る雪を空に支へて杉古れる 和田和子 馬醉木 201803
この先を思ひ詰めゐし雪の窓 コ田千鶴子 馬醉木 201803
雨音の雪になりたる城下町 多方清子 雨月 201803
津波来ず安堵の町に小雪舞ふ 市川夏子 末黒野 201803
白一色夜明けにびつくり雪つもる 水谷直子 京鹿子 201803
「あ、雪が」詩よむ老いの一人言 田村すゝむ 風土 201803
初雪や富士みに来よと子の便り 笹村政子 六花 201803
雪しぐれ形見のパイプ磨くとき コ田千鶴子 馬醉木 201803
降る雪や祈りの固き磨崖仏 コ井節子 馬醉木 201803
木の枝のたわわの雪や夜しんしん 水谷直子 京鹿子 201803
窓外の真白き朝や雪景色 水谷直子 京鹿子 201803
目ざめれば雪の世界のプレゼント 水谷直子 京鹿子 201803
雪掻いて無事なることを知らせけり 佐藤哲 万象 201803
伊吹山より雪の兆しや風尖り 佐藤貞子 雨月 201803
山肌を襷のごとく雪の道 本池美佐子 201803
雪晴れのひと日の無人精米所 天野美登里 やぶれ傘 201803
また来ては側溝へ雪放り込む 青谷小枝 やぶれ傘 201803
どつちを見ても粉雪が降つてゐる 瀬島洒望 やぶれ傘 201803
砂場にもすべり台にも雪積る 廣瀬雅男 やぶれ傘 201803
雪掻きのシャベルが石に当たりけり 藤井美晴 やぶれ傘 201803
一位の実ひとつ赤きに雪が降る 藤井美晴 やぶれ傘 201803
貝殻にのせて焼く貝しづり雪 根橋宏次 やぶれ傘 201803
木漏れ日のある雪道に入りにけり 大崎紀夫 やぶれ傘 201803
夜ざくらのごとし裸木に雪積みて はしもと風里 201803
ひねもすを恋するやうに雪積めり はしもと風里 201803
寸胴の妻よく眠る雪の朝 山本みち子 201803
柔かな初雪のせて投句函 中田みなみ 201803
雪落とす椎の身震い止まぬ日よ 田中藤穂 あを 201804
雪載せて律儀にめぐるリフトかな 赤座典子 あを 201804
冬枯れの車窓が大雪岐阜界隈 石森和子 あを 201804
雪の日の燈籠に火の灯りけり 出口誠 六花 201804
大雪やとろとろとろと煮たカレー 大日向幸江 あを 201804
道行はをみなさきだて梅の雪 佐藤喜孝 あを 201804
土いぢり金沢ははや雪といふ 柴崎和男 やぶれ傘 201804
千枚田日本海より大雪来 眞田忠雄 やぶれ傘 201804
香林坊に初雪の来てつきづきし 眞田忠雄 やぶれ傘 201804
酒蔵や屋根より落ちる雪の音 延川五十昭 六花 201804
ベランダの鉢の大小雪明り 齋藤朋子 やぶれ傘 201804
犀星を育てし寺に雪しまく 小池一司 やぶれ傘 201804
厨窓雪明りして豆煮あぐ 上林富子 やぶれ傘 201804
雪 →54

 

2022年1月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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