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   初雪  雪折れ  雪国  雪籠  雪見

雪催  雪やどり  雪の精  豪雪

作品
作者
掲載誌
掲載年月
雪晴といふ混乱もありにけり 今橋眞理子 ホトトギス 201606
実南天一粒づつの雪の嵩 青木朋子 201606
家ぬちの耳みな尖る吹雪の夜 青木朋子 201606
少年や恋のはじめの雪つぶて 天谷翔子 201606
雪の声遠くに聞ゆくもり空 水谷直子 京鹿子 201606
白き雪つもる楽しみ居候 水谷直子 京鹿子 201606
露座佛の影大きかり深雪晴れ 野村鞆枝 京鹿子 201606
雪の駅リユツクに長靴子等はしやぐ 神田惣介 京鹿子 201606
護摩の火や雪しづる音後背に 秋山信行 やぶれ傘 201606
雪みちの黒き一筋辿りけり 萩原渓人 やぶれ傘 201606
旬日を経てなほ残る墓地の雪 橋本美代 やぶれ傘 201606
白樺に吊すランタン雪五寸 森清信子 末黒野 201606
火の浅間雪の降るとき静かなり 片桐帆一 万象 201606
天道虫雪降る窓の玻璃を這ふ 片桐帆一 万象 201606
水取の雪となんぬる絵巻かな 浅井青二 雨月 201606
ゆふぞらは雪の白さや桜の芽 岡本眸 201602
乾坤を一如としたる吹雪かな 竹下陶子 ホトトギス 201607
雪晴の朝の静寂の金閣寺 安原葉 ホトトギス 201607
朝より雪シャツのボタンを懸けちがひ 野沢しの武 風土 201607
雪小止みバイク点して夕刊来る 野沢しの武 風土 201607
生れ立て栗鼠の赤ん坊雪あそび 水谷直子 京鹿子 201607
わが胸に吹き入るさくら吹雪かな 小泉貴弘 春燈 201608
人生や夜に明るき雪の道 有松洋子 201608
雪を待つ斜面ただあり萩芒 稲畑汀子 ホトトギス 201609
境界の界の見えざる雪を掻く 伊藤紫水 風土 201609
雪になるかも知れぬとは午後のこと 稲畑汀子 ホトトギス 201611
雪三日力を抜きて過ごしけり 石橋幾代 201606
夢の世を行くごと真夜の雪明り 山内碧 201606
雪嶺に舟向き変ふる湖北かな 永田万年青 六花 201606
雪しまき捨て置かれたるここちして 河原敬子 201606
日日細る母の手足や雪しまく 押田裕見子 201606
雪晴の富士見る帰路となりにけり 河野美奇 ホトトギス 201606
新雪を踏めば宿せる空の色 中村嚢介 ホトトギス 201606
雪晴のゆきわたりたる京の町 安原葉 ホトトギス 201606
賀に参ず初雪の富士窓に嵌め 稲畑廣太郎 ホトトギス 201610
弔ひの一日晴れたり初冠雪 森なほ子 あを 201612
念仏を唱へ氷室に雪を詰む 大坪景章 椿垣 201612
小雪舞う新体操の少女たち 陽山道子 船団 201612
雪の日の小石ひとつは雪ふる詩 鳥居真里子 船団 201612
うっふふふ苺を雪が包む夜 坪内稔典 船団 201612
近松の今はスランプ夜の雪 児玉硝子 船団 201612
雪の朝お猿がころぶコロンブス 鶴濱節子 船団 201612
雪空に送電線のしきりなる 原ゆき 船団 201612
雪詰の氷室に供ふ塩と米 大坪景章 椿垣 201612
朝の紅茶甲斐駒ヶ岳は今朝雪降ると 田中藤穂 あを 201701
うそほんと十一月の雪予報 田中藤穂 あを 201701
雪が降る雷門の大提灯 田中藤穂 あを 201701
風哭くやここは吹雪の奥越後 石原孝人 京鹿子 201701
お地蔵へ身幅の雪を掻く媼 石原孝人 京鹿子 201701
村中の音を奪ひて深雪晴 石原孝人 京鹿子 201701
東京の雪柔かし草城忌 中田みなみ 桜鯛 201701
伊吹山麓雪に埋もれし宿場町 井上正子 童女 201701
天界の父許へ母雪しまく 井上正子 童女 201701
大雪の予報に旅路ありしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201701
東京の雪逃れ来し如くにも 稲畑汀子 ホトトギス 201701
大雪で遅れることも旅の贅 稲畑廣太郎 ホトトギス 201701
大雪の都心へ戻り日常へ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201701
大雪の都心小雨の下田かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201701
雪の無きことも一景表富士 稲畑廣太郎 ホトトギス 201701
住み馴れし街初雪に輝けり 赤座典子 あを 201701
十二月の雪負けた石浦颯と立つ 篠田純子 あを 201701
初雪を病窓に見る佳い知らせ 石森理和 あを 201702
雪しまく遠野の里の遠明かり 門間としゑ 末黒野 201702
猛り鵜を神と崇めて雪しぐれ 能村研三 201702
雪しぐれ眉丈平伏す鵜様径 能村研三 201702
思はざる初冠雪や今朝の富士 森清堯 末黒野 201702
しんしんと雪こんこんと読聞かす 深川敏子 春燈 201702
墨書して山の向ふは雪降れり 水野恒彦 201702
細雪かさと葉鳴らし積りける 佐藤哲 万象 201702
時ならぬ湿雪朴の残る葉に 松原智津子 万象 201702
初雪を子犬のやうに見上げをり 高田令子 201702
冠雪に初を冠して賞でにけり 小林はじめ 六花 201702
黒板に二の字の一句雪の朝 山田六甲 六花 201702
繭のごと眠るみどりご雪よ降れ 小林千草 馬醉木 201702
雪しんしん遊女の墓の深ねむり 石田厚子 馬醉木 201702
雪くるかコーヒーミルの音おもく 栗原公子 201702
初雪や白の静寂の円覚寺 吉澤恵美子 春燈 201702
実は紅を増せと十一月の雪 荒井千瑳子 201702
時じくの雪に相寄る浮寝鳥 上谷昌憲 201702
初雪や彩ある木々を鎮めをり 高橋あさの 201702
湯を沸す出羽は根雪と聞きしあと 甲州千草 201702
鶏小屋に獣跡ある深雪晴 森岡正作 201702
黄と紅の皇帝ダリア雪しまく 小川玉泉 末黒野 201702
雪来る八ヶ岳の骨格青年か 藤森すみれ 201702
林立のステイック野菜雪来るか 能村研三 201702
雪の来て胴震ひなす出仕神馬 水谷文謝子 雨月 201702
吹き荒ぶ夜は明けたり峰の雪 長崎桂子 あを 201703
雪見舞猫の安否もたずねけり 秋川泉 あを 201703
日の射して雪に七色ありにけり 今井康子 201703
街灯のあたりの雪の激しさよ 今井康子 201703
ご神木雪の縁取つけ給ふ 吉田葎 201703
雪降れり背中合はせの駅の椅子 岸洋子 201703
身の裡に断崖のあり雪しんしん 荒井千佐代 201703
身の裡に断崖のあり雪しんしん 荒井千佐代 201703
目に痛きほどの光や深雪晴 笠井敦子 201703
初雪の赤き実隠しきれざりし 甕秀麿 201703
読み聞かす狼の声雪の夜 平野みち代 201703
常よりも早きに目覚む雪降れり 成田美代 201703
雪原の彼方に隣近所かな 石田きよし 201703
仁丹のナポレオン帽雪来るか 菊地光子 201703
雪→ 51

 

2021年12月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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