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   初雪  雪折れ  雪国  雪籠  雪見

雪催  雪やどり  雪の精  豪雪

作品
作者
掲載誌
掲載年月
菜を洗ふ声筒抜けに深雪晴 ほんだゆき 馬醉木 201510
天へ積む棚田千枚雪降り来 ほんだゆき 馬醉木 201510
雪の香の巫女の入りゆく控の間 ほんだゆき 馬醉木 201510
太柱撫然と雪の能果てぬ ほんだゆき 馬醉木 201510
雪の夜半ともしびを消し吾を消す ほんだゆき 馬醉木 201510
雪降るや梯子掛かりしままの家 篠藤千佳子 201510
雪を来て出汁の匂ひの勝手口 篠藤千佳子 201510
衾雪軒低くして人住まふ 原田達夫 箱火鉢 201511
雪の朝檜葉の香りの湯の溢れ 原田達夫 箱火鉢 201511
雪の日に父の手ありし万代橋 佐藤恭子 あを 201511
雪よ降れ降れお浄土を埋めつくせ 久保東海司 風鈴 201512
雪晴れの夜につづきて星青し 久保東海司 風鈴 201512
雪の帰路越えねばならぬ関ケ原 稲畑廣太郎 ホトトギス 201512
雪予報ふたたびみたび空仰ぐ 稲畑汀子 ホトトギス 201512
雪国の雪の消息携へて 稲畑汀子 ホトトギス 201512
旅心置く雪の景俯瞰して 稲畑汀子 ホトトギス 201512
遠つ嶺の雪の一刷け捨案山子 橋本榮治 馬醉木 201512
献体の軽き棺やしづり雪 近藤真啓 春燈 201512
積る雪とはこんなにも簡単に 稲畑汀子 ホトトギス 201601
たちまちに消ゆる雪とは思へども 稲畑汀子 ホトトギス 201601
たちまちに消えたる雪の消息も 稲畑汀子 ホトトギス 201601
気にかかる雪の消息上京す 稲畑汀子 ホトトギス 201601
雪雲のみるみる富士を隠しけり 稲畑汀子 ホトトギス 201601
水といふ雪とは別の富士のもの 稲畑汀子 ホトトギス 201601
雪の富士夜明を語ることばなく 稲畑汀子 ホトトギス 201601
雪雨に変はる早さを惜しみけり 稲畑汀子 ホトトギス 201601
大雪を発ちて芦屋の雪に着く 稲畑廣太郎 ホトトギス 201601
雪の富士襞塗り替へてゆく日の出 稲畑廣太郎 ホトトギス 201601
雪となる修正液は濡れしまま 野中亮介 馬醉木 201601
新雪の富士還らざる今日明くる 西川織子 馬醉木 201601
門標の文字の薄らぎ雪の雲 鈴鹿仁 京鹿子 201601
雪積むにまかせ明日を白紙とす 亀井福恵 京鹿子 201601
昔むかし雪しんしんと人攫ひ あさなが捷 201601
探しをる野草薬草雪の下 竹中一花 201604
雪雲が山に太き根張つてゐる 有松洋子 201604
お浄土は雪景色なり風も吹く 久保夢女 201604
目覚めればほんにまばゆし雪浄土 久保夢女 201604
病室より見ゆる十字架雪しんしん 天谷翔子 201604
雪の夜独りこの世の外に居り 吉田葎 201604
大仏の衣のひだに雪残る 秋千晴 201604
指先で猫に薬を雪が降る 岩下きぬ代 201604
雪の音確かめながら歩きけり 高倉和子 201604
淡雪のひらひら鯉の頭まで 赤座典子 あを 201604
街中に眠れぬ夜や傾れ雪 七郎衛門吉保 あを 201604
雨戸あけ雪国の景たっぷりと 長崎桂子 あを 201604
地団駄を踏みて雪降るおもてへと 佐藤恭子 あを 201604
宿を発つ前の一ト風呂雪あがる 土井三乙 風土 201604
目覚むれば雪の原野の上空に 田中佐知子 風土 201604
レーニン廟警護の肩に雪降りつぐ 田中佐知子 風土 201604
雪の夜のボルシチは血の色をして 田中佐知子 風土 201604
雪踏んでモスクワ大学目指すなり 田中佐知子 風土 201604

アルバート通りレストラン「ガポーシャ」

窓は雪少しぬるめのみそスープ

田中佐知子 風土 201604
雪の夜は墨の香にあり俳画描く 落合絹代 風土 201604
宵の雨雪となりつつ暮れにけり 尾崎みつ子 雨月 201604
安達太良や遠く遥かな雪煙 高田令子 201604
雪晴の屋根に影おく大欅 小林昌子 馬醉木 201605
あかときの傾く月に雪を掻く 森屋慶基 風土 201605
きのふけふ同じ時刻に雪つのる 森屋慶基 風土 201605
雪の町空の群青極まれり 森屋慶基 風土 201605
名山も名も無き山も雪の中 森屋慶基 風土 201605
雪を被て田の神行方くらませり 上辻蒼人 風土 201605
消え残る雪を穿てり年の豆 原田しずえ 万象 201605
雪祭鳳凰まさに翔ぶ構へ 落合裕子 万象 201605
雪しまく多喜二通ひし地獄坂 榎美幸 万象 201605
老二人雪を卸して早寝せり 山形悦子 万象 201605
御堂守る巻尾の雪の秋田犬 阿部月山子 万象 201605
雪濁り分水の石転がしぬ 森和子 万象 201605
古町にほどよき雪の降る日なり 佐藤雄二 万象 201605
雪国に雲ひとつなきひと日かな 佐藤雄二 万象 201605
吹きたまる雪は無垢なり遊女墓 松井佐枝子 万象 201605
空青く浅間颪の雪けむり 保田ひろ 万象 201605
一面の雪にしみ入る月明り 田上幸子 万象 201605
雪原に孤影曳きつつ恋の道 伊藤希眸 京鹿子 201605
雪中のもともと白きマリア像 高木晶子 京鹿子 201605
吊り皮を両手で持てば雪が降る 奥田筆子 京鹿子 201605
傘寿とふ此の正念場雪積る 櫛田ひで女 京鹿子 201605
初雪や見渡す限り銀世界 水谷直子 京鹿子 201605
雪掻きの汗にじむまで終りなし 藤波松山 京鹿子 201605
積雪の日々重なり赤城下ろし 東秋茄子 京鹿子 201605
原泉の湯口のただれ雪くるか 上野紫泉 京鹿子 201605
離れ住む子と大雪を案じ合ふ 山内碧 201605
新雪を犬に踏まれてしまひけり 荒木甫 201605
雪道の足跡どれも雀来て 森清堯 末黒野 201605
真夜中は私の世界雪しまく 岡田史女 末黒野 201605
雪滓や官庁街の片隅に 岡田史女 末黒野 201605
雪晴や屋根より落つる水の音 太田チヱ子 末黒野 201605
俳諧も秘すれば花よ雪の朝 谷島弘康 末黒野 201605
ロータリー車碧天たかく雪を吐く 園部蕗郷 春燈 201605
三度目を卸して雪の底に棲む 園部蕗郷 春燈 201605
無残なり雪の黒牛日々に痩せ 時澤藍 201605
北大の楡の並木の雪の華 栗山恵子 雨月 201605
泰然と雪の伊吹山の居据れる 桜井知恵子 雨月 201605
遠嶺まだ雪の残れる緑かな 藤生不二男 六花 201605
新雪を踏めば宿せる空の色 中村嚢介 ホトトギス 201606
雪晴のゆきわたりたる京の町 安原葉 ホトトギス 201606
日日細る母の手足や雪しまく 押田裕見子 201606
雪しまき捨て置かれたるここちして 河原敬子 201606
夢の世を行くごと真夜の雪明り 山内碧 201606
雪三日力を抜きて過ごしけり 石橋幾代 201606
アメリカの東海岸雪予報 水谷直子 京鹿子 201606
雪→50

2020年12月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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ご希望の季語がございましたら haisi @haisi.com 迄メール下さい。