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   初雪  雪折れ  雪国  雪籠  雪見  雪催  雪やどり  雪の精  豪雪

作品
作者
掲載誌
掲載年月
二月堂の階横薙ぎに俄雪 櫛橋直子 雨月 201005
菜園のがらくた覆ひ昨夜の雪 菅野日出子 末黒野 201005
傘に降る霙は雪になりにけり 廣瀬雅男 やぶれ傘 201005
白色は雪を象徴して聖樹 山下美典 ホトトギス 201005
加湿器の水切れサイン雪降り来 戸田澄子 末黒野 201005
百幾十余年の雪の母畑の湯 椿和枝 201005
物売のこゑの伸びゆく片根雪 中田みなみ 201005
糞落とす木曳く馬なり雪に立つ 定梶じょう あをかき 201005
冠木門よりの直球雪礫 松岡和子 201005
味噌樽を寝かせ置きあり雪の中 箕輪カオル 201005
妙義過ぎ行く手に雪の浅間山 土田亮 末黒野 201005
ザラメ雪方程式を解くやうに 佐瀬晶子 ろんど 201005
目覚むればさだかに窓の雪明り 長谷川たか子 酸漿 201005
夕暮の端は根の国雪が降る 柴田佐知子 201005
出格子の家並やほのと雪明り 北尾章郎 201005
海鳴りの沖へ眼をやる雪帽子 横松しげる 遠嶺 201005
海鳴りの夜を徹して深雪晴 倉橋あつ子 京鹿子 201005
單線の音沈みゆく雪の原 市橋敬子 201005
篁のはじきたる雪煙かな 小林のり人 春燈 201005
雉子鍋をつつきて雪の底に棲む 小坂優美子 馬醉木 201005
冠木門より直球の雪礫 松岡和子 201005
小鳥来て紅梅散らす雪の上 木村コウ 酸漿 201005
旧正の神慮の雪の降り出せり 田中貞雄 ろんど 201005
たばこ屋の赤き看板雪模様 谷渡末枝 万象 201005
石段の一段ごとに積る雪 渡邉孝彦 やぶれ傘 201005
石庭は暮れをいそがず細雪 梶浦玲良子 六花 201005
赤松の林に雪の降りやまず 岡田誠吾 201005
雪しぐれ白梅凛と咲きつづく 小山ナオ子 酸漿 201005
雪しまく昼を灯して峡の邑 松岡和子 201005
雪しんしん鶴女房の筬の音 池内結 ろんど 201005
雪の尾根越えきし鹿の声ならむ 長憲一 201005
雪の来るまでは奔放枯葎 安原葉 ホトトギス 201005
雪もあり屋根もありたる露天風呂 椿和枝 201005
雪煙流るる方の定まらず 渡邉孝彦 やぶれ傘 201005
雪汚すことなく暮れて湯治かな 工藤ミネ子 風土 201005
雪果ての刃先光らせ忘れ鎌 横山義恭 201005
チェンソーの響きしのみに雪しづる 長憲一 201005
雪降れり蹄の音の柔らかき 鈴木多枝子 あを柳 201005
雪中の放馬を止むる仁王立 泉田秋硯 201005
雪比叡木の間に湖の見え隠れ 小澤昭之 201005
雪来るか電信棒が揺れている 後藤那生 ろんど 201005
雪棹の首残りをり奥只見 石井勇 末黒野 201005
早発ちの一人に雪のしまくかな 上田明子 雨月 201005
相馬路の雪の匂ひの蕗の薹 加藤克 201005
蔵と納屋左右に雪の百姓家 谷渡末枝 万象 201005
血の溶ける音に耳借す雪病舎 松田都青 京鹿子 201005
籠居の飛雪にこころ遊ばせて 船橋とし 201005
呼び込みはご当地グルメ雪祭 園部早智子 ろんど 201005
戸を繰りて雪万両の出会ひあり 松本鷹根 京鹿子 201005
どの山の雪か雪灯篭の芯 佐藤弘香 ろんど 201005
くわりんの実雪被て転ぶ留守の家 菅野蒔子 末黒野 201005
朝の雪源泉の出湯やや熱し 椿和枝 201005
甲冑に棲む幽霊や雪積む夜 泉田秋硯 201005
点すなき耶蘇燈籠や雪深し 山本康夫 201005
点滴のベッドの窓の雪しづく 菅野日出子 末黒野 201005
降る雪や赤き林檎の給餌台 河野政恵 酸漿 201005
凍雪をアイゼン咬みて心地良し 島純子 ぐろっけ 201006
をりからの雪につやめく懸想文 佐藤美紀 ろんど 201006
ほろ酔やをりをり触るる雪の壁 若井新一 201006
ぼんぽんと雪を払ひてバスに乗る 松村光典 やぶれ傘 201006
爪掛けの下駄さくさくと京の雪 柳取良子 201006
雪落つる音と気付きて安堵かな 菅野蒔子 末黒野 201006
雪掘つて軒を身軽に大藁屋 工藤ミネ子 風土 201006
みぞれ雪帰りの途をたがへたる 秋葉貞子 やぶれ傘 201006
一斉に子供とび出す雪の朝 あさなが捷 201006
咲きいそぎ雪にあひたるあしびかな 三浦カヨ子 酸漿 201006
黄砂降り雪降り老いの年をつむ 久津見風牛 201006
蛤塚背に伊吹嶺の雪名残 吉田政江 201006
眉山雪城山くろく眠る街 上崎暮潮 ホトトギス 201006
子の寝息また確かめてしづり雪 柳取良子 201006
菩提寺や閼伽桶に積む細雪 瀬島洒望 やぶれ傘 201006
抱く嬰のすうすう寝息外は雪 貫井照子 やぶれ傘 201006
いちめんの熊笹に降る雪の音 花岡豊香 酸漿 201006
余目(あまるめ)を地図に見てゐる雪の夜 藤井美晴 やぶれ傘 201006
カーテンを引けば見知らぬ雪の街 安藤久美子 やぶれ傘 201006
垂り雪望郷の念断ち切れず 古川忠利 ろんど 201006
雪降らぬ年ははじめて寒牡丹 足立幸信 201006
雪霏々と絵図面に頭を寄せ合へば 竹内弘子 あを 201006
先生をねらつてばかり雪つぶて 中条さゆり 201006
田や畑を一枚にして雪の朝 古川敦子 末黒野 201006
雪の上にらふそく立てる忌日あり 後藤比奈夫 ホトトギス 201007
雪被る庭石円くなりにけり 有賀昌子 やぶれ傘 201007
湖北より見る越前の山雪白し 伊地知冶江子 201007
稜線の木立一列深雪晴 田中道江 万象 201008
政局も気象も異常花に雪 辰巳比呂史 201008
雪被る庭石円くなりにけり 有賀昌子 やぶれ傘 201008
鶏頭を抜けばくるもの風と雪 大野林火 ぐろっけ 201008
全校にあがる歓声雪降り出す 小林呼溪 201011
若菜はんもうみちのくは雪でつか 稲畑廣太郎 ホトトギス 201012
夜の書庫にユトリロ返す雪明り 安住敦 春燈 201012
かきくらす雪より鴨の下りにけり 水原秋櫻子 馬醉木 201012
雪くるか金箔舞はす瓶の中 竹貫示虹 京鹿子 201012
雪はやし観音沼の水草枯れ 須賀敏子 あを 201012
連れ瞽女や竹偶みな雪の虚空むき 桂樟蹊子 201101
冠雪のアルプス遥か陽を弾く 川崎利子 201101
松の雪天下十刹とふ占刹 尾崎みつ子 雨月 201101
笑はない集合写真セピアの雪 佐藤喜孝 あを 201101
鬼嶽に雪をいただく大旦 白数康弘 火星 201101
登頂の無言の握手深雪晴 杉本光 201101
ぬばたまの黒髪へ雪大晦日 山田六甲 六花 201101
雪→ 38      

 

2020年12月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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