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   初雪  雪折れ  雪国  雪籠  雪見

  雪催  雪やどり  雪の精  豪雪

作品
作者
掲載誌
掲載年月
雪を割る谺に森の頷けり 村越化石 200805
雪掻きで手足火照るにまだ老いず 米屋道子 200805
見るうちに風紋変り雪しまく 野里ムツ 200805
妻見舞ふ久留里街道雪となり 松村光典 やぶれ傘 200805
降りしきる雪眺めつつ稽古あと 松村光典 やぶれ傘 200805
雪を被て桜大樹の紅させる 杉浦典子 火星 200805
真つ新な雪を散らせり鳥の恋 高尾豊子 火星 200805
竹藪に雪けむり立つ雨水かな 河崎尚子 火星 200805
雪降り降るうどんに大き油揚 山田美恵子 火星 200805
雪のせし車の着きぬ花舗の前 山田美恵子 火星 200805
引鴨に湖の雪ぐも切れにけり 山本耀子 火星 200805
針祭坂のかかりに雪のあり 吉田康子 火星 200805
山肌に雪の大の字節分会 蘭定かず子 火星 200805
比良山の雪より雲の湧きあがり 松山直美 火星 200805
八木山の雪のせて地下駐車場 秋千晴 200805
雪降ればつもれつもれと囃すなり 小林朱夏 200805
饗庭野の雪に活発スプリンクラー 丸山佳子 京鹿子 200805
止みしかと見上ぐ襟あししづり雪 舩越美喜 京鹿子 200805
しんしんとうす雪月夜の夜明前 荻野千枝 京鹿子 200805
奈良人は「どか雪」知らず車減り 奥村鷹尾 京鹿子 200805
東院宮址遺蹟多しと雪の沙汰 奥村鷹尾 京鹿子 200805
雪の舖装道路知らぬ奈良人雪を避く 奥村鷹尾 京鹿子 200805
自家用の雪の運転避けさしむ 奥村鷹尾 京鹿子 200805
赤松は山懐の雪に酔ふ 松本鷹根 京鹿子 200805
切株の雪を大事にする丹さ 松本鷹根 京鹿子 200805
雪ほろろ闇の表に息を足す 伊藤希眸 京鹿子 200805
微笑羅漢回らす雪に野は消えり 伊藤希眸 京鹿子 200805
磐座の嶺にこだまし雪しづる 谷村祐治 雨月 200805
大前の俄に激し雪しづれ 岸本久栄 雨月 200805
雪原の夢に凍つるか園の鶴 手島伸子 雨月 200805
母の忌をすべては雪に包まるる 手島伸子 雨月 200805
幾たびも庭木の雪を払ひやる 大石喜美子 雨月 200805
芦屋にも百万粒の雪がふる 岡有志 ぐろっけ 200805
「雪いっぱい」声も上擦りまろぶ児よ 岡野峯代 ぐろっけ 200805
降る雪に逸りて庭へ駆け出る子 奥田妙子 ぐろっけ 200805
絶景や大阪城に雪激し 河井富美子 ぐろっけ 200805
透け衣装マネキン雪の街路見て 山口透 ぐろっけ 200805
巫女の舞ふ城南宮に雪時雨 靜寿美子 ぐろっけ 200805
雪の朝鳥鳴きかはす中にあり 菊谷潔 六花 200805
入相の雪かく背なに雪の降る 菊谷潔 六花 200805
しづしづと足運びけり雪の朝 菊谷潔 六花 200805
藍ふかき天の雪庇のかなたかな 松浦洋子 酸漿 200805
雪曇昼の暗さに灯をともす 西出俊子 酸漿 200805
灯籠の化粧直しの雪降れり 西出俊子 酸漿 200805
雪のきて丘の木立のこむらさき 豊田都峰 草の唄 200805
雪もやのまたからまつを生みにけり 豊田都峰 草の唄 200805
一本のしらかばゆゑの雪の暮 豊田都峰 草の唄 200805
雪しまく駅に見通したたぬ旅 安原葉 ホトトギス 200806
雪国を出でて一夜の避寒宿 安原葉 ホトトギス 200806
青垣の高さ失ひ奈良は雪 稲岡長 ホトトギス 200806
快晴の旅路雪国脱け出して 安原葉 ホトトギス 200806
雲の中雪しまきゐる富士ならむ 今井千鶴子 ホトトギス 200806
雪しまきゐしてふ朝の丸の内 今井千鶴子 ホトトギス 200806
灯ともして戻りは雪の白魚舟 藤野力 馬醉木 200806
宇治橋といふ境界の雪を踏む 稲垣いつを 200806
襟足の雪を払ひて通夜の客 坂西ハルヰ 200806
掌の雪の一会を思ひけり 大谷茂 遠嶺 200806
雪霏霏と夜を積らす出湯村 北澤星子 遠嶺 200806
雪五尺屋根に釜潭の土産売る 北澤星子 遠嶺 200806
どの家のこゑも雪底奥信濃 北澤星子 遠嶺 200806
雪恋へば風遡る千曲川 北澤星子 遠嶺 200806
雪原に零れし星の降りやまず 北澤星子 遠嶺 200806
赤煉瓦の窓に粉雪や鳩時計 津田礼乃 遠嶺 200806
雪を脱ぐ滝のイオンを体内に 藤森すみれ 200806
畦少しくづし雪しろ水走る 梶川智恵子 200806
眠り逝く末期に雪の降りつつむ 久保東海司 200806
葬送の雪に鳴咽のまつはるを 久保東海司 200806
屋根の雪矩形に切つて放りけり 古川京子 万象 200806
堂塔の陰雪ふめば舎利舎利と 岡野峯代 ぐろっけ 200806
叡山も雪化粧なす湖の昼 奥田妙子 ぐろっけ 200806
御母衣ダム雪に囲まれ静もりぬ 河井富美子 ぐろっけ 200806
赤ろうそくゆれてすくみて雪の夜 河井富美子 ぐろっけ 200806
数独と俳句三昧雪籠り 北畠明子 ぐろっけ 200806
外灯のまわりだけ雪降りつづく 土屋利之 ぐろっけ 200806
露座大佛の耳雪つもりゐたりけり 吉田康子 火星 200806
たくさんの注意事項があって雪 火箱游歩 船団 200806
検問の兵士乗り込むバスに雪 陽山道子 船団 200806
山路はや雪のタイヤのくねくねり 丸山冬鳳 京鹿子 200806
親指の爪より雪片宙を飛び 丸山冬鳳 京鹿子 200806
雪つもる食後の薬苦かりし 丸山冬鳳 京鹿子 200806
雪片や小指の爪より息をかけ 丸山冬鳳 京鹿子 200806
出血の止まらぬ憂さに雪が降る 松田都青 京鹿子 200806
正直に雪が降つてる真葛原 松田都青 京鹿子 200806
一望や田を眠らせし雪の原 大山妙子 酸漿 200806
待ちし友差したる傘の雪の嵩 大山妙子 酸漿 200806
晴れやかに深雪の富士の浮びけり 大山妙子 酸漿 200806
己が身も幻ならむ雪しまき 湯浅夏以 樹も鳥も 200806
舞ふ雪の疾くと駆けゆく夜行列車カシオペア 湯浅夏以 樹も鳥も 200806
雪原にヒッチコックの群れ鴉 泉田秋硯 二重唱 200806
鰰の大漁雪を被て帰る 泉田秋硯 二重唱 200806
真先に雪より現れし鉄亜鈴 泉田秋硯 二重唱 200806
父母の眠る歳月雪浄土 上林孝子 200806
どか雪を卸す二月も末てふに 安原葉 ホトトギス 200807
酔早し雪の降る夜のあられ酒 後藤比奈夫 ホトトギス 200807
石狩はポプラの多し雪白し 山下タミ ホトトギス 200807
如月の雪に茶の葉の赤錆びぬ 滝浪紀久子 万象 200807
雪積んで一枚となる千枚田 田島洋子 200807
灯を消して椅子一つ浮く雪あかり 松平菩提子 京鹿子 200807
陣痛の喘ぎ続けり雪積る 吉田和子 ぐろっけ 200807
雪やみて尖り頭の嬰生まる 吉田和子 ぐろっけ 200807
雪→ 32      

 

2021年12月2日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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