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鴨啼くや弓矢を捨てて十余年   去来

作品
作者
掲載誌
掲載年月
黙々と鴨の数読む探鳥子 藤田かもめ ぐろっけ 200205
翔つ鴨の翅つかひきる湖しづく 松本鷹根 京鹿子 200206
鴨翔たせたたせ吹雪の渡舟 密田真理子 200206
餌付け人来るやたちまち集う鴨 岡田章子 ぐろっけ 200206
白南風やあひるに混じる鴨一羽 平岡千代子 百鳥 200207
目の前に鴨の池ある茶粥かな 小林あつ子 火星 200207
行く鴨の揃ひし羽根に朝日さす 名取すみ子 酸漿 200207
子鴨ゐる運河に風の匂ひたる 近藤きくえ 200209
水際をおそるおそると鴨の雛 小田知人 ぐろっけ 200209
山沈め鴨しづめ日の昇り来し 稲畑汀子 ホトトギス 200211
思はざる方に声あり鴨一羽 吉原一暁 200212
夕暮に鴨帰りゐぬ神田川 芝宮須磨子 あを 200212
月白に鴨寄り添ひてしずまりぬ 鎌倉喜久恵 あを 200212
鴨飛来先住の鵜を苛立たす 楯野正雄 200301
ひとすぢの曙光より鴨動き初む 山田弘子 円虹 200301
風に息つまらせ鴨を見てをりぬ 阪口美枝子 雨月 200301
日射しきて杭に佇む鴨丸し 岩切久乃 帆船 200301
浦人の魞汲むひまも鴨ふゆる 長沼冨久子 馬醉木 200302
鴨の来て沼の退屈ほぐれけり 神宮きよい 馬醉木 200302
鴨池に向く戸ありけりクリスマス 山尾玉藻 火星 200302
鴨三羽銀の水紋胸に押す 小倉行子 風土 200302
夕星が置きしか鴨に紋白き 小倉行子 風土 200302
鴨消えて細々雨の跡残す 小倉行子 風土 200302
遠山やまだ明け切らぬ鴨の川 小倉行子 風土 200302
波音がふと消す遠き鴨のこゑ 熊岡俊子 雨月 200302
鴨の嘴望遠鏡に入りくる 尾崎和子 百鳥 200302
僅かなる水わけ合いて鴨の浮く 早崎泰江 あを 200302
浮かみ来て鴨の中なるかいつぶり 岡本眸 200302
鴨たのし乱杭といふ遊び場に 岡本眸 200302
悠揚と白鳥鴨を尻目にす 久保晴子 雨月 200303
三角の水脈並べゆき鴨の声 仙石君子 雨月 200303
雨の湖震はしてをり鴨の声 萩谷幸子 雨月 200303
湖を懐にして万の鴨 福田千代子 築港 200303
鴨に会ふために赤門くぐりけり 山崎靖子 200303
散策のこんな近くに鴨の池 高橋カズ子 円虹 200303
鴨の濠耳にとび込む韓国語 堀義志郎 火星 200303
濠の鴨撒き餌になれて近づける 内藤順子 酸漿 200303
日溜りに鴨の水輪のひとつづつ 鈴木とし子 遠嶺 200304
番鴨静かに池を巡りをり 五十嵐昭代 遠嶺 200304
相寄れる鴨に吹雪のつのりけり 川上美穂子 酸漿 200304
樹の映るところにたむろ濠の鴨 二瓶洋子 六花 200304
争ひを止めよと鴨を叱咤せる 古田考鵬 雨月 200304
日輪へ鴨首伸べて翔ちにけり 下平しづ子 雨月 200304
見張鴨鳴くやどやどや女来て 萩谷幸子 雨月 200304
園丁の舟に小鴨の添ひゆけり 長戸幸江 百鳥 200304
鴨すいすいわたしに堪忍袋ある 丸山佳子 京鹿子 200304
鴨池に五位のおとづれ朝使の賀 沼田巴字 京鹿子 200304
千の鴨翔ちて湖尻の窪みけり 宮坂恒子 雪底 200304
着水の音の重なる鴨の湖 廣瀬ハツミ 200304
立ち上る波の背に乗る鴨のあり 永田二三子 酸漿 200305
きらきらと光るは鴨の羽搏つらし 池田倶子 雨月 200305
白鳥湖いぶせき数の鴨騒ぎ 遠藤若狭男 200305
明けわたり水掻さわさわ沼の鴨 有賀元子 八千草 200305
パン屑に鴨の堅陳くづれたり 内藤三男 ぐろっけ 200305
川鵜来て鴨の間を潜りゆく 岡田章子 ぐろっけ 200305
羽繕う鴨穏やかに見る二人 田中時子 八千草 200306
自づから湖心へ急ぐおびえ鴨 岸本久栄 雨月 200306
鴨翔つて尚昏れのこる湖の芯 渡邉友七 あを 200306
逆しまに浮力を怺へ餌採鴨 鈴掛穂 200307
鴨の子が望遠鏡の中走る 筧節子 築港 200307
浜離宮呈茶の席に鴨の来る 鈴木てるみ ぐろっけ 200307
いつもある距離人と鴨人と鴨 稲畑汀子 ホトトギス 200311
鴨の水拾翠亭を囲みゐる 山田六甲 六花 200311
鴨飛んで湖に紛るることもして 稲畑汀子 ホトトギス 200312
日を追うて鴨の数増す城の濠 水谷とく 築港 200312
女五人鴨見し後の家路かな 斉藤利枝子 対岸 200312
鴨のよくあがりて朝の東風の磯 岡井省二 省二全句集 200312
松林の端みて砂嘴の鴨を見る 岡井省二 省二全句集 200312
鴨泳ぐ安全圏を熟知して 塩川雄三 築港 200401
鴨が声落して過ぐる后陵 塩川雄三 築港 200401
こんなにも都心に近き鴨の池 塩川雄三 築港 200401
人工池定住の鴨飛来鴨 鎌田つた枝 築港 200401
ふかふかの座布団に鴨数へをり 山尾玉藻 火星 200401
水門の水色うれし鴨日和 岡本眸 200401
鴨のこゑ夜の障子の水明り 藤田あけ烏 草の花 200401
曲りゆく流れに鴨のあひよれり 佐藤なか 遠嶺 200402
強風やひとかたまりの鴨家族 畠田律子 対岸 200402
鴨三羽工事のあとの排水路 矢野洋子 対岸 200402
夕明り鵜も鴨も首のべて飛ぶ 大串章 百鳥 200402
飛び石にまどろむ鴨や小六月 金川眞里子 百鳥 200402
山裾は鴨来る湖でありしかな 萩谷幸子 雨月 200402
雑居鴨意味深となる雌雄の輪 禰寝瓶史 京鹿子 200402
いろいろと居て鴨一色の寺田池 山田六甲 六花 200402
淡き日の水面に散れり眠る鴨 小石秀子 酸漿 200402
斐伊川の河口茫漠鴨の国 浜田南風 200403
朝靄の中より鴨の賑はへり 津田礼乃 遠嶺 200403
どこへ行くにも鴨池の横通る 杉浦典子 火星 200403
声出して鴨の一羽の離れけり 杉浦典子 火星 200403
白鳥が鴨に押さるる瓢湖かな 中村廣子 酸漿 200403
風止まず荒ぶる波に鴨ひと日 塚本和子 雨月 200403
鴨鳴くや共に近江に遊びしに 杉本美智江 雨月 200403
内輪もめ鴨にもありぬ日暮れ時 石原勢津子 雨月 200403
散弾を噛みあて鴨の宿湧けり 朝妻力 雲の峰 200403
鴨去つてしまひし水に手を浸す 望月晴美 要滝 200403
自然派の休日鴨を飽かず見て 冨田正吉 200403
鴨に餌を投げて蕩児のごとくをり 冨田正吉 200403
被弾せし鴨が潜りて浮上せず 筒井圭子朗 ぐろっけ 200403
海光の反射に読めず鴨の数 友田直文 200404
遠見して鴨の団居に立ち入らず 永井雪狼 200404
からだじゆうさざなみになり鴨眠る 直江裕子 京鹿子 200404
鴨 →4      

 

2021年1月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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