通し鴨   112句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
水深はもとより知らず通し鴨 鷹羽狩行 199808 田沢湖
通すとは水尾のことなり通し鴨 鷹羽狩行 199808 田沢湖
通し鴨見て生涯の一句得る 小澤克己 遠嶺 199810  
通し鴨王義之の碑の影乱す 高村信子 春耕 199908  
濠叩く雨に寄り添ふ通し鴨 岡田万壽美 俳句通信 199908  
夕暮れのえさ場に二羽の通し鴨 水野邦夫 俳句通信 199908  
鯉に餌を放りしつもり通し鴨 二瓶洋子 六花 199912  
一湾の波のめくれに通し鴨 鷹羽狩行 200005 三重
足こぎのボート追ひ抜く通し鴨 當麻幸子 俳句通信 200005  
こざかしきモーターボート通し鴨 鷹羽狩行 200006  
外濠のうしろ姿の通し鴨 鷹羽狩行 200007 パレスホテル皇居前吟行
通し鴨伊吹の風の円く受く 鈴鹿仁 京鹿子 200007  
橋桁の恋の落書通し鴨 鈴木とし子 遠嶺 200008  
日蓮にゆかりの松や通し鴨 村田近子 遠嶺 200008  
通し鴨ひつそりと雛育てをり 舘林志津子 俳句通信 200008  
礫めく撒餌になれし通し鴨 中山三渓 200009  
通し鴨祇園の水に客に慣れ 須賀悦子 ぐろっけ 200012  
通し鴨潟の夜更けにかたまれり 皆川盤水 春耕 200107  
退屈な水の色かな通し鴨 櫛原希伊子 百鳥 200108  
渡船場のたそがれ長し通し鴨 沢ふみ江 春耕 200108  
広げたる水尾の全き通し鴨 押切安代 200109  
水神の小暗きほとり通し鴨 鰍澤真佐子 春耕 200109  
だしぬけに通し鴨翔つ衣川 佐々木蔦芳 春耕 200206  
通し鴨人にも馴れて居眠れり 平形貞子 200207  
有馬富士まで羽伸ばす通し鴨 辻のぶ子 雲の峯 200207  
前方に倦み後円へ通し鴨 朝妻力 雲の峯 200207  
さびしさの日陰に浮きて通し鴨 藤井昌治 200207  
不忍は母の池なり通し鴨 鷹羽狩行 200208  
通し鴨雨の一と日も昏るるなり 藤井昌治 200208  
通し鴨水掻きの裏見せ行きぬ 宮永順子 雲の峰 200209  
それとなき気づかひに二羽通し鴨 堀田こう 雨月 200209  
一筋の水尾紛れなき通し鴨 公山礼子 200209  
急ぎゆく吾をいぶかり通し鴨 藤井豊子 築港 200210  
城濠の栄枯盛衰通し鴨 稲畑廣太郎 ホトトギス 200305  
日に出でて昨日の貌の通し鴨 小澤克己 遠嶺 200307  
水尾引いて水城の濠の通し鴨 清水幸子 築港 200308  
昵懇になれさうな数通し鴨 鎌田つた枝 築港 200308  
からたちのとげやはらかし通し鴨 板橋智恵子 百鳥 200308  
潜く息合はせ番の通し鴨 川村松子 200308  
通し鴨水脈みお金色に引きにけり 池屍足穂 雲の峰 200309  
叢に秘密めきたる通し鴨 高橋房子 200309  
今日も又居場所を思ふ通し鴨 畠田律子 対岸 200310  
通し鴨孤高の影を水尾に置き 芦川まり 八千草 200311  
思ひ切り羽搏ちて小さし通し鴨 小林希世子 200408  
友呼べば近づいてくる通し鴨 鳴海清美 六花 200409  
夕日濃き沼を塒に通し鴨 池尻足穂 雲の峰 200410  
通し鴨岸に卵を産みし儘 岡本直子 雨月 200410  
通し鴨湖の深さの底知れず 鷹羽狩行 200508 広島・帝釈峡
湖に一文字の水尾ひき通し鴨 鷹羽狩行 200508 広島・帝釈峡
たたなづく嶺のあかるき通し鴨 加藤京子 遠嶺 200510  
ききもらす昨日のはなし通し鴨 戸村よねこ 遠き海 200602  
通し鴨ひたすら眠る湖国呆け 鈴鹿仁 京鹿子 200606  
病むほどにふるさと遠き通し鴨 藤井昌治 200607  
水の面のふかき翠や通し鴨 禅京子 風土 200608  
通し鴨余所見の隙に見失ふ 村田さだ子 酸漿 200608  
草に寝て水に遊びて通し鴨 山田美保 200609  
水城の濠を殘して通し鴨 長崎桂子 あを 200705  
通し鴨心地の池を筆順に 稲畑廣太郎 ホトトギス 200707  
通し鴨一羽はぐるる御泉水 伊藤白潮 200708  
木洩れ日と波のささやき通し鴨 吉田明子 200710  
夕づけば僧形に似て通し鴨 岡本眸 200805  
反り橋の朱の影揺らす通し鴨 中村悦子 200807  
通し鴨この目にしかと四羽かな 淡路久仁子 春燈 200807  
通し鴨潜らず石の橋渡る 折橋綾子 200811  
通し鴨光圀めいてをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200907  
旅人にとほく身を置き通し鴨 安立公彦 春燈 200907  
行きどころなく舟に乗り通し鴨 仁平則子 200908  
通し鴨波のまにまにたゆたへり 青野安佐子 200908  
通し鴨上野に多き美術展 大西八洲雄 万象 200908  
通し鴨短き声を発しけり 矢島久栄 200910  
園の天まるく抜けをり通し鴨 柿沼盟子 風土 200911  
暮れなづむ湖心を去らず通し鴨 安斎久英 末黒野 200911  
通し鴨又殖えたりし鴨の数 青木錥子 200911  
通し鴨玉虫いろの日を返す 竹内弘子 あを 201003  
道楽のみづうみ遊び通し鴨 鈴鹿仁 京鹿子 201004  
通し鴨暮れゆくものに水の音 鈴鹿仁 京鹿子 201007  
湖の奥のざわめき通し鴨 熊切光子 末黒野 201008  
通し鴨人目気にせず羽繕ふ 坂上香菜 201009  
目配りの水尾ひとつがひ通し鴨 渡辺安酔 201011  
穂高嶺の微かに噴けり通し鴨 日阪昌子 馬醉木 201012  
通し鴨上野に多き美術館 大西八洲雄 万象 201103  
通し鴨自分鵜と思てんのちやふ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201107  
幾つがひ都離れず通し鴨 北尾章郎 201110  
初鴨を待つて居るやう通し鴨 緒方佳子 火星 201112  
泡生るる早瀬を滑る通し鴨 舷坂輝美子 万象 201112  
通し鴨人に見られてゐる静寂 稲畑廣太郎 ホトトギス 201205  
木の蔭に憩うてゐたる通し鴨 山田六甲 六花 201205  
永遠のモンローウォーク通し鴨 千田百里 201209  
洛北に隠栖したる通し鴨 北村淳子 ろんど 201209  
通し鴨あんた故郷どうすんの 稲畑廣太郎 ホトトギス 201305  
通し鴨今夜はトゥールダルジャンヘ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201305  
旅立を見送るやうに通し鴨 稲畑汀子 ホトトギス 201305  
通し鴨後楽園の主めく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201307  
名園の三食つきの通し鴨 橋本くに彦 ホトトギス 201311  
釣人のまはりに遊ぶ通し鴨 早崎泰江 あを 201311  
通し鴨ほろほろ遊ぶ朝の水脈 鈴木良戈 201405  
通し鴨陽は中天にかかりけり 大日向幸江 あを 201406  
満腹の身を畦に寝る通し鴨 渡辺安酔 201408  
通し鴨青田の畦に身じろがず 渡辺安酔 201408  
通し鴨朝の水面を窪ませて 鈴木良戈 201506  
古池に馴染み番の通し鴨 古川しげ子 雨月 201508  
降り続く水輪を掃きて通し鴨 小松誠一 201509  
通し鴨人の生活の端を占め 稲畑廣太郎 ホトトギス 201607  
通し鴨すつかりメイドインジャパン 稲畑廣太郎 ホトトギス 201607  
夕風に寄り添うてをり通し鴨 石本百合子 馬醉木 201607  
縦横に田水濁して通し鴨 南うみを 風土 201608  
通し鴨伊吹の風を円く受く 鈴鹿仁 京鹿子 201706  
生き方に正解はなし通し鴨 田所節子 201708  
夕空に雲の波立つ通し鴨 鎌田八重子 馬醉木 201708  
池の水揺らすは通し鴨の番ヒ 松本峰春 春燈 201708  
通し鴨瀞に瞑ること多し 田辺博充 201710  
通し鴨オノコロ島を鼻先に 中島陽華 201811  
通し鴨明治の消えた年齢表 大山夏子 201902  

 

2019年5月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。