鴨 鍋     36句

世を忍ぶごと鴨鍋に集ひたる    矢島渚男

冬   鴨(群)  鴨(水尾)  鴨の陣  鴨鍋  浮寝鴨  真鴨

夏 通し鴨 夏鴨  夏の鴨

作品
作者
掲載誌
掲載年月
鴨鍋や昏れて湖上に暈の月 三輪温子 雨月 199901
名物に鴨鍋ありて鴨遊ぶ 堤節子 ぐろっけ 199904
鴨鍋をしづかに炊いて伊吹山 土肥屯蕪里 俳句通信 199904
鳰の海に惑ふ没日や鴨の鍋 土肥屯蕪里 俳句通信 199904
鴨鍋や男たちまち紅潮す 津田このみ 船団 199907
鴨鍋の芹のひと青からはじめ 岡井省二 200104
鴨鍋といへばかの店かの主 大橋敦子 雨月 200201
鴨鍋やふくらみすぎし話の輪 水原春郎 馬醉木 200202
そこそこの扁額かかげ鴨鍋屋 大橋敦子 雨月 200204
鴨鍋や朴訥ぶりの買はれもし 大橋敦子 雨月 200204
鴨鍋の贅生涯を主婦として 中島知恵子 雨月 200206
鴨鍋の言葉少なき男女かな 物江昌子 六花 200304
鴨鍋や肉もろともに弾を噛み 前川美智子 200306
鴨鍋やときをり夜気を入れながら 柴田佐知子 200403
女房のほめ言葉あり鴨の鍋 二村蘭秋 雨月 200406
鴨鍋の捏に野趣の骨触り 藤田かもめ ぐろっけ 200407
数珠外し僧侶鴨鍋召し上がる 山本よしを 築港 200501
土間の奥湖見えてゐる鴨鍋屋 三輪温子 雨月 200505
島豆腐は大陸の固さ鴨の鍋 赤座典子 あを 200901
鴨鍋や酔うて出づれば月の湾 鷹羽狩行 201012
遠く来て鴨鍋食うて眠られず 大山文子 火星 201101
鴨鍋の吹きこぼれ箸いそがせて 長谷川史郊 馬醉木 201102
鴨鍋やまつ暗がりの湖の面 成瀬櫻桃子 櫻桃子選集 201105
湖は暮れつつ鴨鍋は滾りつつ 三村純也 ホトトギス 201207
鴨鍋や湖に闇せまりくる 石脇みはる 201303
鴨鍋や暮石の句ある箸袋 坂上香菜 201304
鴨鍋に届く浦江の葦の音 野中亮介 馬醉木 201601
鴨鍋や句歴誇れる輪の中に 中原吟子 雨月 201603
鴨鍋の句座より湖と師の句碑と 中原吟子 雨月 201603
鴨鍋や余呉の地酒に杯重ね 三輪温子 雨月 201604
鴨鍋や水の匂ひの芹加へ 升田ヤス子 玫瑰 201604
鴨鍋や湖賊の話聞きながら 三村純也 ホトトギス 201704
鴨鍋の鴨ひらひらと取り分くる 三井所美智子 201706
襷がけ鴨鍋の炭継ぎくれて 山田六甲 六花 201801
鴨鍋や風の声聴く余呉の湖 田中珠生 馬醉木 201804
鴨鍋の最中に喰らふ肘鉄砲 森岡正作 202202

 

2023年1月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。