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   初雪  雪折れ  雪国  雪籠  雪見

雪催  雪やどり  雪の精  豪雪

雪ふりに菊屋が酒のにほひ哉  金瓐

作品
作者
掲載誌
掲載年月
電報は戸をたたくもの夜の雪 佐藤喜孝 あを 201903
ゼッケンのわらわら下る深雪晴 赤座典子 あを 201903
積み残しありけり砂礫雪こんこ 定梶じょう あを 201903
雪になるまへの小雨のななめぶり 佐藤喜孝 あを 201903
雪がふる話のつぎほに迷ふとき はしもと風里 201903
手のひらに初雪受けて火傷せり 熊川暁子 201903
軒深く雪の降り込むひもすがら 安藤久美子 やぶれ傘 201903
初雪の便り聞かれず靴磨く 中西厚子 201903
鼻息の荒き輓馬や雪煙 久島しんの 末黒野 201903
さよならの人もう見えず吹雪なか 小野寿子 201903
吹雪なか生まれし赤子の声大き 小野寿子 201903
大雪ともなればさすがにそれらしく 布施由岐子 末黒野 201903
積もる雪積もらぬ雪や風の町 木村あさ子 201903
初雪や雀一羽も来ずなりて 根本世津 201903
大雪や暁闇の栗鼠さわがしき 森清信子 末黒野 201903
平成の次々こぼれ雪雫 高木晶子 京鹿子 201903
湯気立てて仔牛生まるる夜の雪 四方由紀子 風土 201903
眠さうな音の間雪の水車小屋 田村すゝむ 風土 201903
竹なべて寒九の雪にうなだれて 南うみを 風土 201903
冠雪の伊吹嶺窓に納め句座 小木曽文明 雨月 201903
雪垣の鉄柱撓む永平寺 密門令子 雨月 201903
雪の夜の母牛せつに仔牛舐む 四方由紀子 風土 201903
初雪や女四代の桐箪笥 中上馥子 春燈 201903
大雪来気象予報士まづ震へ 室井津与志 春燈 201903
わたくしを再演すれば雪がふる 井上菜摘子 京鹿子 201903
雪明り堂にあまたのおしら様 くどうひろこ 201903
無人駅の雪庇深ぶか五能線 木村あさ子 201903
捨て場なき雪踏み固む踏み固む 木村あさ子 201903
雪のんの身辺り小さく小さく生く 木村あさ子 201903
地吹雪に黒の恍惚貨車続く 齊藤實 201903
雪に雪ねむりつ越ゆる駅いくつ 井原美鳥 201903
雪暗や荘と灯れる庫裏に用 井原美鳥 201903
雪降り来むかし駅舎に伝言板 栗原公子 201903
後ろより吹雪亡者の来るやうな 小野寿子 201903
先見えずうしろも見えぬ吹雪道 小野寿子 201903
猛吹雪三尺向かうは闇のしろ 小野寿子 201903
真実は吹雪の奥にありさうな 小野寿子 201903
地吹雪に脚より貌の踏ん張れり 森岡正作 201903
エンジンを切つて舟くる雪もよひ 根橋宏次 やぶれ傘 201903
雪しづる音は朝市閉づるころ 大崎紀夫 やぶれ傘 201903
新雪にシュプール描くパラレルで 有賀昌子 やぶれ傘 201903
雪時雨麸はたっぷりと出汁吸うて 松井季湖 201903
野仏にダウン着せたし霏霏の雪 七郎衛門吉保 あを 201903
あつけなく雪となりたる関が原 増成栗人 201903
雪しんしん子らの寝息を聴いてをり 中川幸恵 201904
俳縁の雪浅からず種の浜 山田六甲 六花 201904
杉は秀に松は容姿に雪を待つ 松本鷹根 京鹿子 201904
せみ塚や雪の静寂の立石寺 尾崎千代一 末黒野 201904
解体の生家跡地や雪積もる 岡田史女 末黒野 201904
細雪の降りては消ゆる芝生かな 黒滝志麻子 末黒野 201904
雪晴や浄土へ還るてふ教へ 雨宮桂子 風土 201904
雪こんこん過ぎにし子らはいづこより 雨宮桂子 風土 201904
丹頂の紅に雪片触れて消ゆ 黒滝志麻子 末黒野 201904
左義長の青竹雪を引きずり来 南うみを 風土 201904
雪しんしん巨木二本の語り出す 大矢恒彦 201904
初雪や社務所に置かる竹箒 能美昌二郎 201904
雪の降る降る降る町を眠らしめ 千葉惠美子 末黒野 201904
雪といふ軽きものまた重きもの 犬塚李里子 201904
若者へ言葉を選ぶささめ雪 犬塚李里子 201904
新雪やシュプールあまた絡みあひ 高橋将夫 201904
筋トレと思へば床し雪を掻く 室井津与志 春燈 201904
重き荷のごと列島の背に雪 川崎真樹子 春燈 201904
加齢てふ劣化の証雪しづる 塚本虚舟 やぶれ傘 201904
雪の夜のライトアップの五稜郭 日高みち子 やぶれ傘 201904
雪の日のロールシャッハの蝶青く 火箱ひろ 201904
去ぬ友へ蒼き雪降る故山の灯 吉岡睦子 馬醉木 201904
山に雪出しつぱなしの三輪車 中川幸恵 201904
雪の朝ブローチのごと万年青の実 山岸明子 201904
視界無に雪に静もる紀元節 三輪温子 雨月 201905
此の先は行けぬ立札深雪墓所 三輪温子 雨月 201905
好き嫌ひひとつに丸め雪礫 中島昌子 201905
雪降らぬ国に生れて雪嬉し 池田葉子 春燈 201905
扇骨を晒す淡海のざらめ雪 岩下芳子 201905
雪月夜手からこぼれし正露丸 中川幸恵 201905
ものすべて新しくなる雪の朝 山岸明子 201905
ふるさとの雪降る日なり畦をゆく 藤原翔 201905
雪とうになし如月の一盆地 佐藤哲 201905
融雪剤の撒かれ建国記念の日 岩佐梢 201905
雪踏みのなされし後を有難く 志方章子 六花 201905
よべの雪末黒堤に残りけり 善野行 六花 201905
雪の帽のひと枝毎や杉木立 滝口洋子 末黒野 201905
陽光に屋根の雪庇の耐へてをり 滝口洋子 末黒野 201905
雪空になりゆく雲の重さかな 吉原ひろ子 末黒野 201905
湯の宿や一夜に変へる雪景色 山咲和雄 末黒野 201905
雪を噛む轍の音や梅真白 田中臥石 末黒野 201905
海の音鎮めてよべの雪明かり 田中臥石 末黒野 201905
妖怪の話せがむ子雪しんしん 森清信子 末黒野 201905
降る雪の影を曳きたる水面かな 藤生不二男 六花 201905
降り出せる雪をとどめて寒椿 藤生不二男 六花 201905
息詰まるやうに降りけり小米雪 志方章子 六花 201905
青き目の托鉢僧や山に雪 横井遥 201905
ちひろ展あの日の雪の靴でゐる 井上菜摘子 京鹿子 201905
雪後の天しんそこ蒼くさざ波す 五十嵐敏子 201905
門灯のぼうと今宵は雪となる 山岸明子 201905
二日雪三日の晴れて越後獅子 藤原翔 201905
県境を越え来し荷より雪雫 赤石梨花 風土 201905
日々雪や机上に読まぬ本積みて 工藤ミネ子 風土 201905
夫の留守静かに暁けの雪が降る 山岸明子 201905
足跡が道しるべなり雪光る 中川幸恵 201905
紅刷かれ雪夜買はれゆくこけし 小林輝子 風土 201905
雪→1

 

2023年2月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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