46     200句

   初雪  雪折れ  雪国  雪籠  雪見  雪催  雪やどり  雪の精  豪雪

作品
作者
掲載誌
掲載年月
雪の富士今日も車窓に嵌めて旅 稲畑廣太郎句帳 ホトトギス 201412
初冠雪の富士一段と美(うま)しかり 森下康子 201412
親知らず疼きはじめる他郷の雪 堀内一郎 堀内一郎集 201412
昇天の魂と触れきて雪真白 堀内一郎 堀内一郎集 201412
雪の來し山見ゆ通勤電車來し 佐藤喜孝 あを 201412
木星のひかりとどける夜の雪 佐藤喜孝 あを 201412
雪霏霏と静まり返る山河かな 王岩 あを 201412
しんしんと降る雪の花御霊かな 王岩 あを 201412
悲曲は女に豆腐の鍋に雪ちらつき 堀内一郎 堀内一郎集 201412
雪来るか墓守は墓掘りつづけ 堀内一郎 堀内一郎集 201412
遠ければひかりほとりの雪暗し 堀内一郎 堀内一郎集 201412
創ぐちにどの雪片も貼りつかず 堀内一郎 堀内一郎集 201412
色紙が折りたくなつて夜の雪 堀内一郎 堀内一郎集 201412
泣き虫の母をうづめて雪降る村 堀内一郎 堀内一郎集 201412
雪しんしん石佛笑むは村のために 堀内一郎 堀内一郎集 201412
墓はありけりさんさんと雪降る父 堀内一郎 堀内一郎集 201412
上京の早出に雪の止んでをり 稲畑汀子 ホトトギス 201501
降り出して消ゆる早さも雪のもの 稲畑汀子 ホトトギス 201501
明日の旅雪の心配なかりけり 稲畑汀子 ホトトギス 201501
雪ありしこと峠路の告げてをり 稲畑汀子 ホトトギス 201501
風音のいつもどこかに雪の富士 稲畑汀子 ホトトギス 201501
ひとひらの雪の行方を見とどけし 木村ふく 馬醉木 201501
早ばやと初冠雪の穂高槍ヶ岳 増田一代 201501
子が泣いてしまふ雪降る夜の童話 柴田佐知子 201501
初冠雪復興の地の底ぢから 宮内とし子 201501
雪の来る前の静かさ裸婦の像 藤森すみれ 201501
一刷けで書きたし初冠雪の富士 今瀬一博 201501
はやばやと雪の便りや湯田こけし 田中佐知子 風土 201501
岬馬の四肢抜けてゆく大吹雪 小野寿子 201501
風雪に真向ふ馬の神々し 小野寿子 201501
手つながねば吹雪亡者にさらはれさう 小野寿子 201501
御降りといふも気づけば深雪晴 布川直幸 201501
雪暗や大赤鼻の伎楽面 山尾玉藻 火星 201501
雪来るか観光馬車の糞(まり)袋 布川直幸 201501
雪深し真実埋む言葉狩り 布川直幸 201501
雪便りさらに追ひかけ喪のはがき 鈴木セツ 201501
山の端の桃太郎色雪夕焼 山田六甲 六花 201501
前栽を正月雪で浄めけり 山田六甲 六花 201501
道まつすぐ配達便の雪轍 上田由姫子 京鹿子 201501
北窓は無用の用の雪明り 木村ふく 馬醉木 201501
雪被るキリシタン燈籠夕茜 山田和 京鹿子 201501
あやとりの橋の裏側雪がふる 井上菜摘子 京鹿子 201501
雪のこと心にありて峠越え 稲畑汀子 ホトトギス 201501
丁丁と尖につけし雪明り 佐藤恭子 あを 201501
光塵と注連杉の雪吾に落ちよ 井上石動 あを 201502
高倉健逝きて北国雪だより 桂敦子 201502
猫荒るる丹後地方は吹雪かな 吉田宏之 201502
切株の切口薄く雪積もる 内山照久 201502
火の山は暮しの真中雪が来て 藤森すみれ 201502
越路行くや柿成り年は雪といふ 近藤紀子 201502
和太鼓の撥に小雪の舞ひ光る 菊地光子 201502
降る雪や古文書となる勇魚取り 岩木茂 風土 201502
大敷網に見る見る雪の吸ひ込まれ 岩木茂 風土 201502
伊那谷や中央アルプス雪化粧 佐野つたえ 風土 201502
雪霏霏とまぐろの胴のつやめけり 山田美恵子 火星 201502
櫓の音のほかに音なき深雪晴 山本耀子 火星 201502
御嶽へ悼みこころの雪積る 北郷和顔 末黒野 201502
雪深き温泉に行く我らかな 佐藤健伍 201502
雪一面温泉に入り眺めけり 佐藤健伍 201502
魚選るや水母を雪に打ち捨てて 岩木茂 風土 201502
結界や小雪の息殺しゆく 竹中一花 201502
新雪のかんむりになり山映ゆる 今井充子 201502
学僧の剃りあと青し峰の雪 熊川暁子 201502
ふる里の廃校舎訪ふ雪の中 石垣幸子 雨月 201502
らちもなき夢より覚める雪の宿 中江月鈴子 201502
牛飼ふ灯ぼうつと根雪の村眠る 佐瀬晶子 ろんど 201502
雪襖丈余にひろぐ空蒼き 上家弘子 ろんど 201502
窓に雪出し抜けのこと不整脈 佐瀬晶子 ろんど 201502
世に背き遊女の命雪と化し 小林久子 201502
昨夜の雪熄みて下界の灯かな 井上石動 あを 201503
風と雪の帰路となりたる家族待つ 山荘慶子 あを 201503
雨戸引く三日の明けの吹雪かな 長崎桂子 あを 201503
風化地蔵吹雪のあとの目鼻かな 定梶じょう あを 201503
雪の富士鴟尾にのせをき日暮るる 佐藤恭子 あを 201503
小雪舞ふ口からもれる句のはしり 佐藤恭子 あを 201503
雪時雨ブル音競ふ川普請 大内幸子 六花 201503
元伊勢の雪掻く人と目の合ひぬ 山田六甲 六花 201503
鳶降りて大雪原となりにけり 山田六甲 六花 201503
雪の田に顔を残して去るをとこ 山田六甲 六花 201503
膝深く喘ぎて雪の男女かな 山田六甲 六花 201503
芦ノ湖に新雪光る富士浮きて 手島伸子 雨月 201503
しんしんと雪の音聞く夜なりけり 今井妙子 雨月 201503
雪明りパソコンだけの文机 廣瀬雅男 やぶれ傘 201503
雪の朝駅へと人は一列に 廣瀬雅男 やぶれ傘 201503
枝の雪ばさりと落つる女坂 大崎紀夫 やぶれ傘 201503
魚屋がきてをり山に雪は降り 大崎紀夫 やぶれ傘 201503
定刻に雪付けて来し銀行員 栗原京子 201503
奈落へと雪掻き落す寺男 小林朱夏 201503
土壁に竹の骨出て雪の果 深川淑枝 201503
千本の日矢射す雪の山河かな 高倉和子 201503
畦越しに声かけらるる雪来るぞ 生田作 風土 201503
どの船も雪を積みたる港かな 横田晶子 風土 201503
大敷網を眼下に雪の千枚田 岩木茂 風土 201503
浮雲の毛羽立つ真昼遠嶺は雪 伊藤希眸 京鹿子 201503
目ざめれば視界は真白雪つもる 水谷直子 京鹿子 201503
大雪の二日続きの豊の年 豊田都峰 京鹿子 201503
一枝落つ雪の風紋乱しつつ 成田美代 201503
爪先をそらせ遊ばす細雪 成田美代 201503
雪原を男と女掘り返す たかはしすなお 201503
外は雪カレーうどんの汁が飛ぶ たかはしすなお 201503
やすし似の若き店長大吹雪 たかはしすなお 201503
骨上げの刻です雪よもっと降れ 太田沙良 201503
冬木の芽雪を耐へきし開山堂 能勢俊子 馬醉木 201503
雪つぶて投げてたのしむ水輪かな 森藤千鶴 馬醉木 201503
正月の雪や雪箆真赤なり 池元道雄 馬醉木 201503
雪富士を今し朝の日躍り出づ 水原春郎 馬醉木 201503
雪ずるや鬼どち尻餅ついたげな 時澤藍 201503
雪晴れの惜しみなくする水の音 鈴木初音 201503
雪→47      

2020年12月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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