時雨雲    77句

春時雨  秋時雨  初時雨  時雨  青時雨 青葉時雨

村時雨  片時雨  時雨雲

作品
作者
掲載誌
掲載年月
時雨雲去りし夜空に置く期待 稲畑汀子 ホトトギス 199911
時雨雲現れさうに現るる 稲畑汀子 ホトトギス 199912
時雨雲通り青空通りけり 稲畑汀子 ホトトギス 199912
海原の片方に秋の時雨雲 豊岡清子 遠嶺 200001
時雨雲日をこぼしては時雨雲 稲畑汀子 ホトトギス 200011

林翔先生逝去

先生の乗られて速き時雨雲

鈴木良戈 200101
時雨雲港の上を過ぎゆけり 宮津昭彦 200102
日の所在隠すことなく時雨雲 稲畑汀子 ホトトギス 200112
時雨雲過ぎてかがやく有馬富土 木村てる代 雲の峰 200201
点滴のしづくいちにち時雨雲 落合伊津夫 馬醉木 200203
富士の威を今日は鎮めて時雨雲 稲畑廣太郎 ホトトギス 200211
旅愁とは駅にかむさるしぐれ雲 鉄山幸子 銀化 200212
時雨雲山の彼方に収れる 藤居長治 築港 200301
しぐれ雲出できし月の露天風呂 吉田島汗 火星 200302
小鳥屋をバスが過ぎゆく時雨雲 田中藤穂 あを 200303
時雨雲久居の空に育てつつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200311
時雨雲芭蕉の心ふれて過ぐ 稲畑汀子 ホトトギス 200311
時雨雲払ひ三河路輝かに 稲畑廣太郎 ホトトギス 200311
道迷ひつつ時雨雲払ひつつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200311
時雨雲どこかが零しゆきにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200311
僧兵の山はとんがり時雨雲 鈴鹿仁 京鹿子 200312
人恋ひの虜となりて時雨雲 田中立子 草の花 200401
天狗山しぐれ雲より日の差し来 杉浦典子 火星 200401
ひもろぎの幣に風立つ時雨雲 岡本まち子 馬醉木 200401
秋時雨雲が火星に近づきぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200409
時雨雲青空こぼし日をこぼし 稲畑汀子 ホトトギス 200411
北しぐれ雲の生ひたち告げに来る 宇都宮滴水 京鹿子 200411
時雨雲追ふ青空のありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200412
時雨雲朝日を零しはじめけり 稲畑汀子 ホトトギス 200501
今日いち日赤城を隠す時雨雲 田村すゝむ 風土 200502
杉の秀に触れ流れけり時雨雲 石榑正徳 栴檀 200503
一葉の汲みし井戸ありしぐれ雲 田中藤穂 200503
鴨威す板木吊さる時雨雲 芦川まり 八千草 200505
日矢共に連れゆく時雨雲速し 藤浦昭代 ホトトギス 200508
山ひとつ動くと見しはしぐれ雲 鷹羽狩行 200601
湖東ゆくいつもどこかにしぐれ雲 笹村政子 六花 200603
一天の日や足ばやの時雨雲 安原葉 ホトトギス 200604
伊吹山越え難くとどまる時雨雲 宮津昭彦 200702
秋時雨雲の走つてをりにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200710
一塊の膨れて時雨雲となる 稲畑廣太郎 ホトトギス 200712
片時雨雲の変幻ありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200712
遠山に時雨雲育ちつつあり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200712
露地笠を高々かざす時雨雲 幡谷哲子 200802
時雨雲全く失せて日本海 稲畑汀子 ホトトギス 200811
秋時雨雲の明るき辺りより 稲畑廣太郎 ホトトギス 200811
時雨雲呼び込んでゐる雨男 稲畑廣太郎 ホトトギス 200811
時雨雲風の存問ありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200811
一乗の下り松辻時雨雲 坂上香菜 200901
東山集つて来る時雨雲 稲畑汀子 ホトトギス 200911
東山結界として時雨雲 稲畑廣太郎 ホトトギス 200911
時雨雲湖西湖北に繋がれり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200911
招提の鴟尾をりをりの時雨雲 宮木忠夫 201002
時雨雲に富士隠るるも祝ぎの旅 西村しげ子 雨月 201003
庭下駄に庇の浅し時雨雲 湯川雅 ホトトギス 201005
時雨雲どの路地からも日本海 内海保子 万象 201102
解禁を告ぐ空砲や時雨雲 浜福惠 風土 201102
時雨雲そのまま通り過ぎにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201111
一片をこぼしてゆきし時雨雲 稲畑汀子 ホトトギス 201112
船上に時雨雲より日矢差せり 箕輪カオル 201203
時雨雲時に素通りしてゆきぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201211
時雨雲被くが虚子の遠山か 岩田公次 ホトトギス 201305
時雨雲居据ってゐる比良比叡 大石よし子 雨月 201403
遥かなる鯉田の上のしぐれ雲 山尾玉藻 火星 201501
時雨雲小坪漁港に厚かりし 松本三千夫 末黒野 201502
焼芋屋の笛の連れ来し時雨雲 渡辺数子 火星 201502
北山の空に居着きし時雨雲 足立典子 雨月 201503
大川を吸ひ上げるかに時雨雲 稲畑廣太郎 ホトトギス 201512
あの距離は傘が要るはず時雨雲 甲州千草 201603
時雨雲スーパームーンを隠したり 小林愛子 万象 201702
時雨雲飛行機雲が押し退けて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201711
時雨雲より現はれて太陽よ 稲畑汀子 ホトトギス 201712
二上山の影なきかなた時雨雲 溝内健乃 雨月 201803
時雨雲東へ君西へ行く 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811
曲線の勝鬨橋に時雨雲 秋川泉 あを 202002
時雨雲通りし後と気づきけり 稲畑汀子 ホトトギス 202011
過ぎし日のコスモス街道しぐれ雲 北川孝子 京鹿子 202101
空低く来る洛北の時雨雲 安原葉 ホトトギス 202104

 

2022年11月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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