片時雨    90句

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村時雨  片時雨  時雨雲

作品
作者
掲載誌
掲載年月
参拝は急ぎなされと片時雨 佐藤康子 遠嶺 199903
片耳で聴くかたがはの片しぐれ 宇都宮滴水 京鹿子 200002
片しぐれ人参島より来たりけり 山尾玉藻 火星 200002
山脈の日ざしの隙や片時雨 斉藤静枝 あを 200101
片時雨光悦垣に名残りかな 大森美恵 風土 200302
大学に隣りて住みて片しぐれ 窪田佳津子 雨月 200402
水面から雨の降り出す片時雨 丸山敏幸 200402
銅羅鳴りて老爺残りぬ片時雨 大塚まや 京鹿子 200402
蕎麦つゆの味の濃かりし片時雨 田中藤穂 あを 200403
日が落ちて港よこはま片時雨 上林孝子 200403
物売の声通り過ぐ片時雨 安陪青人 雨月 200412
片時雨赤松林を抜けにけり 田代ヨシ 河鹿 200502
旅果に逢ふ嵯峨野路の片時雨 佐藤よしい 風土 200502
片時雨野辺の送りの列長く 高垣和恵 雨月 200503
軍歌とは哀しきものよ片時雨 三浦澄江 ぐろっけ 200504
片時雨月に押されてをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200505
寸計る金堂礎石片時雨 間島あきら 風土 200505
濡れ帰るブーメランには片時雨 松本恒子 ぐろっけ 200505
鏡湖の水面騒がず片時雨 稲畑廣太郎 ホトトギス 200611
片時雨近近と読む壁新聞 赤座典子 あを 200701
菊坂や一葉の井戸片時雨 松波とよ子 春燈 200702
誓子邸遺すキャンパス片時雨 馬越幸子 ぐろっけ 200702
灯の奥の明日を探すや片時雨 いしだゆか 遠嶺 200703
人に隠れて狐を呼ぶと片しぐれ 池田澄子 200704
叡山へ国の境の片時雨 能村研三 200712
片時雨雲の変幻ありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200712
片時雨きのふののこるあたりなる 豊田都峰 京鹿子 200801
軒を借る西行堂の片時雨 堀田恵美子 雨月 200803
一人居のひとりの黙に片時雨 加藤克 200803
骨壺に指輪沈めし片しぐれ 天谷翔子 火星 200804
飴玉や口中細り片時雨w 定梶じょう あを 200901
納骨の法然院の片しぐれ 水谷芳子 雨月 200903
天平の鴎尾をけぶらせ片時雨 荻原八重子 200912
青不動明王開帳片時雨 坪内稔典 船団 200912
ハリ鼠のワルツらしきや片時雨 瀬川公馨 201001
片しぐれ伊賀の暮色の俄なる 川崎良平 雨月 201001
大寺の背山むらさき片しぐれ 栗原完爾 春燈 201002
片時雨抜けて迷ひの森に入る 柳川晋 201003
雉子鳩の番寄り添ふ片しぐれ 上月智子 末黒野 201003
片時雨古新聞を丶と濡らし 稲畑廣太郎 ホトトギス 201011
片時雨砥石小さく濡れてあり 定梶じょう あを 201101
よろづやの軒をかりをり片時雨 青木陽子 酸漿 201102
窯元の煤の匂へる片時雨 谷村祐治 雨月 201102
片時雨去り行く大河虹懸けて 大西まりゑ 酸漿 201104
片時雨高架の下に駐車場 白石善子 雨月 201201
片時雨温泉宿へ急ぐ朱ヶの橋 高埜良子 春燈 201202
片しぐれバックミラーに没日燦 北川英子 201203
山峡の電車一輌片しぐれ 野畑小百合 201204
湯けむりの向かう墓山片時雨 西村節子 火星 201302
沖遠く明かり残して片時雨 竹田ひろ子 ろんど 201303
白砂を染めて駆け去る片時雨 仙頭宗峰 万象 201304
片しぐれ陶の碑を撫づ一期生 品川鈴子 ぐろっけ 201401
片しぐれ白馬三山雲のうち 佐々木新 春燈 201402
お柳灯籠濡らし城下の片時雨 浜福恵 風土 201412
湖渡る風筋見えて片時雨 宮原悦子 雨月 201501
片時雨西行定家のこころかな 間島あきら 風土 201501
ゴシックの聖堂暗め片時雨 稲畑廣太郎 ホトトギス 201501
東から西へ走りし片時雨 佐藤恭子 あを 201502
はるかにす江口の岸や片時雨 谷村祐治 雨月 201502
温泉玉子バッグに温し片時雨 荒井千佐代 201503
片時雨人影のなき扇塚 加藤静江 末黒野 201503
片時雨脚の短き虹の立ち 石井秀一 風土 201512
ここからは鯖街道や片しぐれ 中谷富子 201512
義理ひとつ果しに出づる片時雨 黒滝志麻子 末黒野 201602
片時雨木肌あらわに白くなる 伊藤昌枝 201603
湾奥の連なる舟屋片時雨 森清堯 末黒野 201603
片しぐれ浚渫船がぬれてゐる 定梶じょう あを 201604
合戦の浦を振り分け片時雨 河野由美 馬醉木 201701
浅草の蕎麦屋相席片しぐれ 山田正子 201701
大原の畑あをあをと片時雨 箕輪カオル 201702
多摩川の鉄橋渡る片時雨 岡田正義 雨月 201702
片時雨もとほる翁終焉地 山田夏子 雨月 201703
ただ通るのみの祇園や片時雨 黒滝志麻子 末黒野 201703
小流れの音曲り来ぬ片時雨 森清堯 末黒野 201704
天空の城ふり仰ぐ片時雨 大沢美智子 201802
ポストまで手紙を急ぐ片時雨 長谷川はまゆう 末黒野 201802
天皇の馬車道とあり片時雨 志方章子 六花 201803
義政のお茶の井跡や片時雨 中村洋子 風土 201803
山陰の朝の変幻片時雨 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811
断つ捨てる難きは離る片時雨 治部少輔 202006
鈍色の湾に日矢差す片時雨 牛島晃江 202101
対岸は堅田あたりか片時雨 田丸千種 ホトトギス 202104
片時雨六甲の稜線模糊として 稲畑廣太郎 ホトトギス 202111
片時雨日矢七色に染め抜いて 稲畑廣太郎 ホトトギス 202111
帳尻はいつか合ふはず片時雨 三木亨 202202
坂の街坂のはるかの片しぐれ 森清堯 末黒野 202203
片時雨坂にもつるる左脚 善野行 六花 202204
片時雨夕日の街の欠けゆける 岡田順子 ホトトギス 202305
駅で遭ひ書肆で又遭ふ片時雨 湯川雅 ホトトギス 202305
夫へつくるオートミールや片時雨 岡田史女 末黒野 202302

 

2023年11月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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