夏 燕 4   100句

安房は手を広げたる国夏つばめ    鎌倉佐弓

つばくらめ  つばめ 燕の子

燕帰る  帰燕  秋燕  夏燕

作品
作者
掲載誌
掲載年月
中京の辻で出会ひし夏つばめ 岩井ひろこ 火星 200808
夏燕泥の田螺がごろごろり 大坪景章 万象 200808
林立のマストを縫うて夏つばめ 山田節子 万象 200808
みはるかす淡海の照りや夏燕 石原光徳 酸漿 200808
十字路をアクロバットの夏燕 松崎鉄之介 200808
家よりの道の勾配夏つばめ 宮崎すみ 神々の交信 200808
吹き抜けの駅舎一閃夏つばめ 片岡久美子 200809
わがあだ名ピストンなりし夏燕 齋藤徳男 200809
糶終へてがらがらの河岸夏燕 藤井圀彦 200809
灯台の白きをかすめ夏燕 尾生弘子 200809
メルヘンの海の透明夏つばめ 小澤克己 遠嶺 200809
逡巡は無し一刀の夏つばめ 東良子 遠嶺 200809
暮れてなほ泥を運べり夏燕 滝浪紀久子 万象 200809
夏つばめ畦の薬缶を掠めたり 澤辺たけし 万象 200809
日本海見下す丘や夏燕 大里快子 酸漿 200809
夏つばめ修道院へつづく橋 津田礼乃 遠嶺 200810
トラックの死角するりと夏燕 高橋スミ子 万象 200810
夏燕行き来庄屋の忍び門 小幡にて 風土 200810
夏つばめ山河傷つくばかりにて 服部早苗 200810
迫りくる絶壁渓谷夏つばめ 近藤きくえ 200811
青空を濡らす湖夏つばめ 高村令子 風土 200811
遠野より返信のまだ夏燕 野沢しの武 風土 200904
夏燕山より庭へひるがへり 滝沢伊代次 万象 200905
開発は頓挫してをり夏つばめ 能村研三 200906
頭より飛び込んでくる夏燕 高倉和子 200906
荘厳なゴシック建築夏燕 山下潤子 200908
欄干の朱にのけぞり夏燕 吉沢陽子 200908
鐘身の撞き座かすめて夏つばめ 小澤克己 遠嶺 200908
要所ではひねりも入れる夏燕 高橋将夫 200908
円周の中の円周夏つばめ 古屋元 200908
お祓ひのあとの椅子百夏つばめ 米澤光子 火星 200908
鎌倉の駅舎はレトロ夏燕 石原光徳 酸漿 200908
若き日の日蓮像や夏燕 飯田角子 酸漿 200908
火の山をなんなく越ゆる夏燕 永井惠子 春燈 200908
池の面にふれて跳びゆく夏燕 小澤昭之 200908
それぞれに翔ぶ道ありぬ夏燕 松永紫浪 200908
船木城址を手裏剣飛びに夏燕 駒井でる太 200909
説法のときに声高夏つばめ 池田廣子 200909
一山の雲の庵へ夏燕 小澤克己 遠嶺 200909
夏燕湖平らかとなりにけり 大谷茂 遠嶺 200909
鉄棒の児へ宙返り夏燕 竹内悦子 200909
侏儒となり仰ぐ奇岩や夏燕 井口淳子 200909
橿原の宮を拝せり夏燕 新実貞子 200909
さやさやとモールス通信夏燕 近藤きくえ 200909
法の山めざす如くに夏つばめ 鈴鹿仁 京鹿子 200909
病窓を一閃よぎる夏つばめ 柴田朱美 京鹿子 200909
時の鐘かすめて迅し夏つばめ 佐々木新 春燈 200909
民宿は蟹の看板夏燕 廣瀬雅男 やぶれ傘 200909
教会の扉の前を夏燕 丑久保勲 やぶれ傘 200909
ローラーをかける宅地を夏燕 丑久保勲 やぶれ傘 200909
長堤の曲れば曲る夏つばめ 河口仁志 200909
夏つばめ給水塔の辺りより 高田令子 200909
改札の防犯カメラ夏燕 加藤峰子 200909
人混みが好き新宿の夏燕 加藤峰子 200909
首だけの大き佛に夏つばめ 渡辺数子 火星 200909
小気味よく夏つばめ飛ぶ一揆の碑 上原重一 200909
田園の先に富士あり夏つばめ 山口まつを 雨月 200909
田園の富士より高く夏つばめ 山口まつを 雨月 200909
朝練の大き声とぶ夏燕 山荘慶子 あを 200909
朝靄の多摩の横山夏燕 片野美代子 酸漿 200909
夏つばめ群舞の宵の陸橋下 松尾京子 末黒野 200910
一力の染抜きのれん夏燕 村上絢子 馬醉木 200910
夏燕少年にはや変声期 高根照子 200910
天平の伽藍の跡や夏燕 林いづみ 風土 200910
手をのべし吾に応へて夏つばめ 山内四郎 春燈 200910
峡の駅忘れずに来る夏燕 竹内慶子 春燈 200910
四万十川の橋桁細し夏つばめ 渡部節郎 転舵の渦 200911
宿札は江戸世のなごり夏燕 塩路隆子 200911
地下道を一直線に夏燕 赤木亜華里 200911
夏燕この町に慣れ風に慣れ 木村公子 花貝母 200911
杖なしに踏み出す一歩夏燕 山崎稔子 末黒野 200911
大内宿の空の広さよ夏燕 渡辺方子 万象 200911
水中を行くごとき影夏つばめ KOKIA 六花 200911
夏つばめ判官主従の急ぎ旅 岡田誠吾 200911
歌舞伎座と暫しの別れ夏燕 水原春郎 馬醉木 201006
夏燕低き城下の軒掠め 塩路五郎 201007
大空に信号機なし夏燕 水原春郎 馬醉木 201007
しばらくは遅速が見える夏燕 鴨下昭 201007
ハウステンボス・ルーベンス通り夏燕 冨山俊雄 山居抄 201008
観音崎波すれすれに夏燕 川村亘子 末黒野 201008
ひとゆらぎしてレンコンの湖夏燕 鴨下昭 201008
雨なんのそのと群れ飛ぶ夏燕 上原重一 201008
風に浮き風へ切り込む夏燕 菅谷たけし 201008
寅さんの帽子かすめり夏燕 小林正史 201008
今もなほ火の見櫓や夏燕 藤見佳楠子 201009
夏つばめ頭上掠めし整骨院 三川美代子 201009
海風の届く天守や夏燕 穂苅照子 万象 201009
夏つばめ南恋せば灯のうるみ 鈴鹿仁 京鹿子 201009
夏つばめ奈良井の宿をまっしぐら 小川玉泉 末黒野 201009
黒潮の遠流の里や夏つばめ 小泉貴弘 春燈 201009
太鼓もちも箱屋も廃れ夏燕 折橋綾子 201009
ぶらさがるだけの鉄棒夏つばめ 石田きよし 201009
夏燕龍太母校に遺筆の句 橋添やよひ 風土 201009
夏燕岩の屏風の割れ目から 丑久保勲 やぶれ傘 201009
夏つばめ植替へ終る花時計 忽那みさ子 やぶれ傘 201009
夏つばめつと通り過ぐ能舞台 瀬口ゆみ子 ぐろっけ 201009
転んでもすぐに走る子夏燕 武司琴子 ぐろっけ 201009
夏燕明治を今に米の蔵 飯田角子 酸奬 201009
交差点右へ左へ夏燕 大野ツネ子 酸奬 201009
奈良町の暖簾はためく夏燕 小林成子 201010
夏燕→ 5      

 

2021年7月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

2023年5月10日 ="style4">注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。