名 月 2     100句

名月  明月 満月 月今宵 良夜 望月 小望月 雨月

作品
作者
掲載誌
掲載年月
名月の今宵光を満天に 桂敦子 201312
しつらひを正し迎ふる芋名月 笹井康夫 201312
中秋の名月嬉しをがみけり 原田たづゑ 春燈 201312
芋名月後ろは見せぬと笑ひけり 柳川晋 201312
垣間より見る名月は翠色 小谷知里 京鹿子 201401
山々を大伽藍とし芋名月 あかさか鷹乃 ろんど 201401
名月に顔顔声音浮び消ゆ 長崎桂子 あを 201409
名月の飛べるがさまに雲に入る 伊藤憲子 201411
名月に心の底を見透かされ 塩路五郎 201411
名月に浮かぶ人の名あまたなる 時澤藍 201412
名月を招き寄せむと消す明かり 時澤藍 201412
名月を寝て見る母に子の寝息 江島照美 201412
名月や良き明治知る明治村 水野節子 雨月 201412
名月や大竹藪の颯颯と 菊谷潔 六花 201412
名月を拝みし頃や父母ありて 波田美智子 火星 201412
栗名月ぶらぶら田道歩くかな 松井季湖 201412
名月や神田川まで三歩出ず 神蔵器 風土 201412
名月や宗右衛門町の真上に 西村雪園 風土 201412
雲掃いて名月位置をさだめおり 西村雪園 風土 201412
名月や南座の屋根広がりぬ 杉本薬王子 風土 201412
名月や暗きところに人の声 岡野ひろ子 201412
栗名月我祖のひとり禅定尼 伊丹さち子 馬醉木 201501
曇り無き栗名月や友の通夜 鈴木石花 風土 201501
名月を連れて帰りし部活の子 佐藤いづみ ろんど 201501
名月の差し込む窓へ夜具うつす 田邊豊子 201502
名月や傳法院の池のぬし 久保田万太郎 春燈 201505
名月を待つに正座でありし父 白神知恵子 女坂 201508
山の端に名月沈みゆく忌日 稲畑汀子 ホトトギス 201509
名月や橋を渡ると橋消ゆる 佐藤喜孝 あを 201510
名月の周りだけ雲なきやうな 小山陽子 やぶれ傘 201512
新築のまだ売れずして小名月 須賀敏子 あを 201511
名月や災害の加減なぜ出来ぬ 長崎桂子 あを 201512
名月や眼下は清き能楽堂 杉本薬王子 風土 201512
名月や今年も命永らへて 広田貞治 風土 201512
名月を映して冥き神田川 広田貞治 風土 201512
名月や影絵はいつも狐より 山内洋光 201601
名月や地球に難民あふれゐる 池田光子 201601
名月や土嗅ぐ犬を連れ回す きくちきみえ やぶれ傘 201601
名月に胸の閂はづしけり 中野さき江 春燈 201601
名月や砂洲の結びし陸と島 吉田葎 201601
名月や芝生に胡座コンサート 神田惣介 京鹿子 201602
名月や水面に影の定まらず 今井春生 201602
のぼりくる名月へ開け柩窓 深川淑枝 201602
名月に今宵の心置き初むる 稲畑汀子 ホトトギス 201609
名月や満つれば欠くる心あり 稲畑汀子 ホトトギス 201609
ポストヘと名月連れて四五十歩 高野昌代 201612
名月に捨田のすすき供ふべく 南うみを 風土 201612
名月や大和国原海に浮く 高村令子 風土 201612
渡り行く名月風に吹かれつつ 田尻勝子 六花 201612
理由として名月見よとメールかな 田尻勝子 六花 201612
生きのびて名月に掌を合はせたり 佐藤三男 万象 201612
猫寄りて来たり名月待ちの膝 田中臥石 末黒野 201612
名月やこの世に逢えぬ人と会ふ 伊藤希眸 京鹿子 201701
米国の名月一日遅れけり 伊吹之博 京鹿子 201701
名月や足すこと引くこと不要とす 西本郁子 京鹿子 201702
名月の落ちゆく先や壇ノ浦 沼田巴字 京鹿子 201709
名月のときに瞬く水鏡 石田静 201711
名月の影踏むあそび塾帰り 佐津のぼる 六花 201801
清澄や名月はいま膝の上 山田健太 風土 201801
名月や夜も白雲の生まれつぐ 小林愛子 万象 201801
名月や今宵隣家は留守がよし 林陽子 万象 201801
名月を雲は見せたり隠したり 小巻若菜 やぶれ傘 201712
名月を一時隠し雲流る 山咲和雄 末黒野 201802
名月や姿焼きてふ川の魚 田岡千章 201803
名月や筑紫平野を眠らせて 三井所美智子 201804
名月や言うてしまへば楽やのに 稲畑廣太郎 ホトトギス 201810
名月や立山連峰位を正す 升田義次 馬醉木 201812
名月や黒雲出でて肩落す 長崎桂子 あを 201812
漆黒といふ名月の舞台かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201909
名月に手がのびぬくめ酒あふる 佐藤恭子 あを 201912
名月や一木一草酔ひ睡る 安田優歌 京鹿子 201912
名月を見上げてしばし仏顔 時澤藍 201912
名月を見上げこころのマッサージ 時澤藍 201912
名月や母身罷りて五十年 高木典子 雨月 201912
名月を飾る雲なりなほつづく 浅井青二 雨月 201912
名月や埴輪は眠る瞳を持たず 高村令子 風土 201912
名月や宇宙へ馳せる子等の夢 野上あつ子 雨月 202001
ベッドより望む名月寝惜しめり 菅野日出子 末黒野 202001
一興や名月に雲添ひたれば 石黒興平 末黒野 202001
座敷より名月を観て一壺天 園部蕗郷 春燈 202001
可惜夜や名月座敷にゐて観ゆる 園部蕗郷 春燈 202001
名月や友の消えゆくコロッケ屋 たかはしすなお 202001
中天に名月厨に起きし時 松本善一 やぶれ傘 202002
名月と窓辺に走る人の亡く 河野昭彦 ホトトギス 202002
名月は今宵なりしか雨もよひ 稲畑汀子 ホトトギス 202009
名月や今日といふ日は又となし 稲畑汀子 ホトトギス 202009
名月や生死は貴方まかせにて 田口勝子 六花 202010
名月やパンダ顔せる雲の出て 大日向幸江 あを 202010
名月や畳の縁に青海波 関妙子 202012
名月に癒されました声多し 長崎桂子 あを 202012
名月を団地の空に探しをり 田尻勝子 六花 202012
名月や月に遅速のなかりせば 川本順美 京鹿子 202101
ウサギどこ芋名月に目を凝らす 松村光典 やぶれ傘 202101
名月を映す盃なかりけり 浜田久美子 六花 202101
名月や月見団子をゆがきをり 浜田久美子 六花 202101
名月やドールハウスの舞踏会 野村昌代 202101
名月に逆らふもののなかりけり 梅田武 末黒野 202102
名月やかつて栄えし宿場町 池乗恵美子 末黒野 202102
名月のあまねく照らし谷戸の家 村田敦子 末黒野 202102
名月やこの世の芥流しゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 202109
名月→ 3

 

2023年9月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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