土 用     219句

わぎもこのはだのつめたき土用かな    日野草城

土用のつく季語  土用  土用あい  土用鰻  土用灸  土用東風

土用凪  土用波  土用干  土用芽  土用餅  土用蜆  土用芝居

土用見舞  秋土用  寒土用

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
男下駄据る土用の真ん中に
長尾康子
風土
199810
巨船出づ浪おだやかな土用入
荻巣純子
雨月
199810
土用星赤く妻の忌終へにけり
八木愁一郎
ぐろっけ
199810
抽斗に収入印紙土用かな
竹内悦子
199812
熱き茶で喉を潤す土用かな
伊藤一歩
いろり
199908
熱き湯をむしろ好めり土用入
村越化石
199909
梅雨明けて土用十日の田を回る
鈴木ふくじ
風土
199911
旨さうな食後の薬土用の夜
細野恵久
ぐろっけ
199911
檀の実土用まへなる青さあり
阿部ひろし
酸漿
200008
酒あふり蝮齧りて入土用
朝妻力
俳句通信
200008
東吉野・藤本安騎生邸
大家族土用乗り切る朝支度
中野辰子
いろり
200009
土用なり母がひとりの火をつかふ
小山森生
200010
猩々の足裏白き土用かな
延広禎一
200010
土用入銀のポットに紅茶入れ
中村洋子
風土
200010
天井へ届く箪笥も土用かな
中原幸子
遠くの山
200010
店先に人の行列土用の日
福田みさを
いろり
200010
何もかも土用の顔のころがりだす
小畑翠光
京鹿子
200103
草陰に鶏の腹這ふ土用照
大竹節二
春耕
200107
電柱の影を跨いで土用入り
大倉郁子
船団
200108
土用太郎燕の二番子の育つ
神蔵器
風土
200109
仏前に夫の好物土用入
浅井千鶴子
いろり
200109
一球のそらにとまりし土用照
禅京子
風土
200110
荒布干す荒磯の土用太郎かな
根岸善雄
馬醉木
200110
たかむらの朝風濃しや土用入
小野恵美子
馬醉木
200110
高々と石切る音や土用照
柳堀喜久江
春耕
200110
土用太郎行手遥かにして屈す
植村よし子
雨月
200110
足裏のざらつく廊下土用入
岡崎和子
200111
御塩田に土用太郎と入りにけり
西野愁草子
200111
御塩田へ土用の潮を曳き込みぬ
西野愁草子
200111
土用明御塩俵を積み上ぐる
西野愁草子
200111
詫びもぜず土用鴉の大き声
村越化石
200209
土用照ひびの入るまで田水干す
朝妻力
雲の峰
200209
土用三郎そこぬけに呆気者
須佐薫子
帆船
200209
岩棚や土用太郎の忘れ水
桑田眞佐子
火星
200210
沖見つつしばし珈琲土用入
相沢有理子
風土
200211
子は同じやうに育たず土用藤
苑実耶
200308
土用太郎子への小言を減らしけり
細井隆子
200308
生り物の水しばし絶つ土用入
西村純一
雲の峰
200309
鯉も身をよぢりて泳ぐ土用かな
浅川正
雲の峰
200309
屏風なす土用二郎のほとけ岩
伊藤白潮
200309
梅干して土用三晩を浅眠り
藤原たかを
馬醉木
200310
ぶぶ漬けの祇園の昼や土用入
竹中一花
200310
うなぎ屋のうの字の長き土用かな
立石萌木
雨月
200310
記念樹の撤去免がれなき土用
山崎靖子
200310
産むといふことまだ知らず土用かな
玉川梨恵
200310
墨堤の土どめ草噴く土用入
佐藤佐代子
200310
土用太郎安房の海境けぶらへり
大沢美智子
200311
赤鉛筆削つてゐたる土用かな
竹内悦子
200410
夜は赤き星の生まるる土用かな
近藤喜子
200410
さざなみに酔ひたる土用太郎かな
黒田咲子
200410
あまた神に鍵かけありぬ照り土用
奥田節子
火星
200410
静かなるトラックに蹤く土用入り
金澤明子
火星
200410
江の電の一日切符土用入
平田紀美子
風土
200410
いくたびも洗顔に立つ土用入
山本浪子
風土
200410
稲の葉の鋭くなりし土用入
原田しずえ
万象
200411
糸ほどの蕨を摘めり土用照
長田秋男
酸漿
200411
土用明万年筆の掠れ文字
松本文一郎
六花
200412
土用の猫指鉄砲で打てさうな
山元志津香
八千草
200502
居座りの土用三郎熊野道
向後良子
八千草
200502
ふだん着の離宮見学土用の日
小島輝和
帆船
200506
丸の内オフィス街てふ土用入
稲畑廣太郎
ホトトギス
200507
ぎらぎらと土用の入となりにけり
稲畑廣太郎
ホトトギス
200507
稲城駅出れば土用の日差かな
稲畑廣太郎
ホトトギス
200507
土用の日土灼ききつて落ちにけり
稲畑廣太郎
ホトトギス
200507
土用の日たちまふ鷺にあかあかと
瀧春一
菜園
200509
土用の夜シャトルの話まだ続く
森山のりこ
あを
200509
巨大魚を打ち上げ砂丘の土用入り
淵脇護
河鹿
200510
天災とテロのニュースや土用入
中山勢都子
200510
味はうてしんじよ食したる土用かな
石脇みはる
200510
葭倉に葭の溢るる土用かな
浜口高子
火星
200510
ヨットハーバー土用四郎の風の中
田中みのる
火星
200510
取込みし布団に土用の日の匂ふ
福澤乙
酸漿
200510
梅干や土用三日を干し終へて
小松渓水
酸漿
200510
土用太郎気温ぐんぐん上昇す
西村しげ子
雨月
200510
土用風老妻との寧き日茹だり
渡邉友七
あを
200510
土用照五千に満たぬ万歩計
小林草人
200511
土用入橋の高さに月赤く
桑添礼子
栴檀
200511
痩身の龍を見てゐる土用かな
田中良弘
200512
唐美術展
薬師仏の胎内潜る土用かな
冨松寛子
200606
土用太郎次郎三郎旅にあり
松村多美
四葩
200609
味噌桶の箍に土用の力締め
遠藤真砂明
200609
掌の中に薬瓶鳴る土用の夜
渡邉友七
あを
200609
大鍋に昆布ゆるびゆく土用かな
杉浦典子
火星
200610
コンビニの老人食や土用あけ
福西礼子
火星
200610
哀楽のすべて失せたる土用かな
大橋晄
雨月
200610
鉄鍋で飯炊いてみる土用かな
鈴木庸子
風土
200610
乱切りの野菜を炒む土用かな
鈴木庸子
風土
200610
麻酔より覚めたる土用三郎かな
梶浦玲良子
六花
200610
塩ねぶる牛の長舌土用入
若井新一
200611
板の間にどぜう跳び出す土用かな
大坪景章
万象
200611
起きぬけの背骨のかたき土用入
百瀬七生子
海光
200705
蔵六の嵐山越す土用かな
石脇みはる
200709
土用三郎天気予報の傘マーク
勝見玲子
200710
本堂を赤子這ひをる土用かな
大山文子
火星
200710
土用太郎麹を寝かせ始めたる
高尾豊子
火星
200710
南座に人のあふるる土用かな
岩井ひろこ
火星
200710
土用太郎天地返しの味噌匂ふ
田中つや子
200710
魚跳ねて水のまぶしさ土用入
成川和子
200710
真つ赤なバイク土用三郎到着す
梶浦玲良子
六花
200711
お嬢さん品書頂戴土用太郎
東亜未
あを
200711
愚者賢者面して土用はたらきづめ
山元志津香
八千草
200712
底潮の濁りはげしと土用海女
博多永楽
雨月
200809
鍬入れて土生きかへる土用かな
谷村幸子
200810
また来ると母の手握る土用かな
藤井弘子
春燈
200810
一病も土用を越すはよき便り
高木智
京鹿子
200810
豆腐屋の昼を灯せる土用入
奥田順子
火星
200810
断ちきれぬ思ひ出胸に土用干
綿谷美那
雨月
200810
土用太郎地卵ひとつすすりけり
川崎良平
雨月
200810
土用の日うの字大きな幟旗
廣瀬雅男
やぶれ傘
200810
土用太郎牧に追加の塩とどく
中村風信子
馬醉木
200811
おほぞらに風のかたまる土用かな
八田木枯
晩紅
200811
海原に夕日のゆがむ土用かな
山本右近
万象
200811
水際に散らばり土用雀かな
田口紅子
200812
深夜便聴きつ土用の入と知る
森山のりこ
あを
200809
続飯もて封する文や土用中
能村研三
200908
煩悩を断てず土用の泥鰌鍋
水原春郎
馬醉木
200909
土用太郎納屋より出でしオートバイ
能村研三
200909
皆なにかしら提げゐたる土用照
山尾玉藻
火星
200909
土用の日弾き樹海は波立たず
木下ふみ子
馬醉木
200910
みづうみのはがね色なる土用かな
戸栗末廣
火星
200910
心眼で石庭みつむ土用かな
近藤きくえ
200910
土用太郎星のひしゃくで水を飲む
柳川晋
200910
つつがなく土用の鰻囲みけり
小関栄子
200910
七人の一人欠けゐし土用雨
神宮安見子
炎環
200911
土用太郎声けだるげに山鴉
黒滝志麻子
末黒野
200911
土用三郎大河となれり雨一と夜
渡辺方子
万象
200911
滝口を水の押し合ふ土用かな
城孝子
火星
200911
膕を張りて土用の弓稽古
三橋玲子
末黒野
201004
目頭で原乳を呑む土用かな
鳥居おさむ
ろんど
201008
男来て田水握りし土用照
山尾玉藻
火星
201009
大阪の土用遣りゐる肘枕
山尾玉藻
火星
201009
ペンギンの後手に来る土用入
相澤和子
ろんど
201009
神は何かと問はれて黙す土用丑
堀内一郎
あを
201009
大島や土用太郎の雲脱がず
松本三千夫
末黒野
201010
土用太郎思ひ切り床光らする
高田令子
201010
土用丑の日北浜に昼の月
川端俊雄
火星
201011
目薬をさして土用の終る夜ぞ
上田明子
雨月
201011
晴れさうで晴れぬ土用の空見上げ 高橋泰子 201108  
開け放つ蔵や土用の息吐かせ 小西和子 201109  
土用太郎岩に噛みつく波頭 矢口笑子 春燈 201109  
照りかへす土用の水に顔うつす 丸山佳子 京鹿子 201109  
農夫来て土用の畑に火を焚きぬ 生田作 風土 201110  
土用太郎刺身の鮪目を奪ふ 市橋香 ぐろっけ 201110  
風のなき沼のとろりと土用入 上原恒子 雨月 201110  
ウメコブの印土用のにぎりめし 大坪景章 万象 201110  
仲見世を抜け仕もた屋の土用餠 コ田千鶴子 花の翼 201111  
長崎の土用三郎曇りけり 天野美登里 やぶれ傘 201111  
朝夕に薬七粒土用かな 石脇みはる 201209  
かつとりの鮎濃く匂ふ土用かな 南うみを 風土 201209  
狛犬の如き爺婆土用の暮れ 丸井巴水 京鹿子 201210  
土用三日百姓殺す空模様 物江康平 春燈 201210  
濯ぎもの一竿に足る土用照 安田とし子 ぐろっけ 201210  
羽吹かれ土用烏の糞まりぬ 島谷征良 風土 201211  
もの少し食ふて土用のいのちはも 十川たかし 201211  
月の出の銀の光背土用富士 齋藤晴夫 春燈 201211  
土用丑團扇で値段出して来る 北村香朗 京鹿子 201211  
土用三郎食べ頃を見定める 伊藤希眸 京鹿子 201211  
糠床へ双手つつ込む土用かな 松本和子 火星 201211  
沖ひかりつつ暮れてゆく土用の日 大崎紀夫 やぶれ傘 201212  
寄り合ひは奥の納戸へ土用丑 中島陽華 201310  
畏れ入る母の健啖土用入 五十嵐紀子 201310  
醤油屋の土間に塩噴く土用かな 池田光子 風土 201310  
ガスボンベ地上に据ゑて土用市 生田恵美子 風土 201310  
漁舟一つだになき土用かな 安岡みさき 万象 201310  
引潮の巖曳く勢ひ土用明 不破幸夫 馬醉木 201311  
海一つ平らかに置く土用入 間島あきら 風土 201311  
梅花藻の花に影ある土用かな 城孝子 火星 201311  
くもの囲に風のからまる土用かな 城孝子 火星 201311  
院内は無季の世界や土用入 小田嶋正敏 末黒野 201311  
土用明け日めくりぐつと痩せにけり 瀧春一 花石榴 201312  
木材の町の杉の香土用時化 有本惠美子 ろんど 201401  
土用丑の日番茶は熱めに願います 小谷知里 京鹿子 201401  
浪裏の藍せり上がる土用かな 正谷民夫 末黒野 201404  
日々忙し負けぬ気概の土用丑 川崎利子 201409  
土用照してぶかぶかの寺畳 山尾玉藻 火星 201409  
鯉濃の骨をきれいに土用かな 山本耀子 火星 201410  
青柿の枝のしなれる土用照 山本耀子 火星 201410  
墓山へ道の刈らるる土用かな 大橋伊佐子 末黒野 201410  
土用入歯磨きミントのかをりして 平野みち代 201410  
空櫃に四つの隅ある土用照 坂口夫佐子 火星 201411  
今日ひと日土用太郎のご挨拶 川井秀夫 ろんど 201411  
土用見舞白寿の叔母へ文字太く 三輪温子 雨月 201411  
探し物見つけぬままに夏土用 高島正比古 京鹿子 201411  
紅絹裏の匂袋も土用干 来海雅子 201509  
扇骨の白干し土用の西近江 駒井でる太 馬醉木 201510  
土用丑の日よく喋る人々と 高田令子 201510  
玻璃よぎる鳥影くろし土用入 窪田佳津子 雨月 201510  
土用太郎二郎三郎日々ちかし 窪田佳津子 雨月 201510  
ありなしの瀞のながれや土用入 鈴木直充 春燈 201510  
ポンプ井戸押す楽しさや土用入 穂苅照子 万象 201511  
語られぬ思ひ出もあけ土用干し 大橋伊佐子 末黒野 201511  
浮かみ出で真鯉土用の息を吐く 田村園子 201511  
土用干別けても父の釣果録 田村園子 201511  
塩壺に塩の塊土用明 田岡千章 201511  
土用太郎なり糠床を雑ぜ返す 西村しげ子 雨月 201511  
浮かみ出で真鯉土用の息を吐く 田村園子 201511  
土用干別けても父の釣果録 田村園子 201511  
土用芽やすり傷たえぬ嬰の膝 佐藤みち子 京鹿子 201601  
紅絹裏の匂袋も土用干 来海雅子 201602  
二の腕に土用の風を未亡人 藤井なお子 船団 201602  
新駅に下車して新しき土用 藤井なお子 船団 201602  
土用入卵を割れば黄身ふたつ 能勢俊子 馬醉木 201610  
ウッシッシ土用の丑の目に泪 柳川晋 201610 悼 大橋巨泉
江戸前の穴子に替ふる土用かな 竹内慶子 春燈 201610  
月明の湖ふさぐ影土用富士 齋藤晴夫 春燈 201610  
土用太郎土用次郎や存ふる 小林文良 春燈 201610  
黒々と小魚群るる土用入り 間島あきら 風土 201610  
日輪を呑みたる灘や土用過ぐ 柴田佐知子 201611  
土用明け老舗の画廊閉ぢにけり 瀬島洒望 やぶれ傘 201611  
白焼の山葵効かせて土用丑 小田嶋野笛 末黒野 201611  
土用草わし掴みては薙ぎ払ふ 能村研一 201709  
土用かな刈らねばならぬ草に座し 森岡正作 201710  
細々と気になる声の土用かな 小菅礼子 春燈 201710  
木洩れ日と思へぬ強さ土用入 志方章子 六花 201712  
日にのぼる沼のにほひや土用入 平沢恵子 春燈 201810  
したたかに草また根付く土用かな 黒滝志麻子 末黒野 201810  
このところ土用の丑の日が二回 柳川晋 201811  
九合目いよよ踏み出す土用明け 植村蘇星 京鹿子 201811  
身を守る入口さがす土用照り 井尻妙子 京鹿子 201811  

 

2019年7月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。