寒土用     57句

無才覚八方破れ寒土用  橘澄男  獐

土用のつく季語  土用  土用あい  土用鰻  土用灸  土用東風

土用凪  土用波  土用干  土用芽  土用餅  土用蜆  土用芝居

土用見舞  秋土用  寒土用

作品
作者
掲載誌
掲載年月
大津絵の鬼百鬼なる寒土用 杉浦典子 火星 200004
連れ立ちて南座の前寒土用 竹内悦子 200107
くらやみの蜜の匂ひや寒土用 竹内悦子 200205
須磨浦の歴史を復習へり寒土用 小林玲子 ぐろっけ 200205
鬱然と椎の大樹や寒土用 加瀬美代子 200403
紫の刷毛雲浮かべ寒土用 中松疏水 雲の峰 200504
寒土用兜太先生大笑す 坂ようこ 200505
服薬を恃み疎みて寒土用 大平芳江 200505
波止場飛ぶかもめの眼(まなこ)寒土用 杉山涼風 200508
竹林の乾びし土や寒土用 山仲英子 200601
虚の風の吹き荒れ通る寒土用 森山のりこ あを 200603
チーズの香効かせしパスタ寒土用 溝内健乃 雨月 200604
こころして背筋を反らせ寒土用 渡辺昭 200703
寒土用不染となして閑居せり 上田敬 遠嶺 200705
寒土用占い聞くにひと呼吸 中野英歩 八千草 200707
寒土用湖面は広き鏡かな 長崎桂子 あを 200804
日に当てて関節のばす寒土用 伊藤敬子 201003
卓の上の眼鏡に指紋寒土用 天谷翔子 火星 201004
釘箱にボルト一本寒土用 田村すゝむ 風土 201004
寒土用朝の井戸水掌に受けて 白石正躬 やぶれ傘 201006
盆栽のしゆわと水吸ふ寒土用 松井志津子 201103
桑を伐る笠間の丘や寒土用 小林優子 酸漿 201103
鉄吊つて高きクレーン寒土用 鈴木良戈 201105
血管をまさぐる針や寒土用 浅田奈美 酸漿 201105
生みたての卵と書かれ寒土用 安武晨子 201106
竹林の螺鈿の青や寒土用 大島翠木 201204
一夜さの寝足らぬ瞼寒土用 来海雅子 201204
寒土用子安地蔵に五円玉 河村啓花 ろんど 201204
回廊を闇曲がり来し寒土用 大山文子 火星 201204
脇差しを呑んで蛇綱や寒土用 大竹淑子 風土 201206
薬飲む水の甘さや寒土用 水原春郎 馬醉木 201303
波に放る烏賊の腸寒土用 山田美恵子 火星 201303
異国にて温うして産め寒土用 谷口俊郎 201304
纜の八の字縛り寒土用 細川洋子 201403
寒土用ガラスの箱に乗つてをり 本多俊子 光のうつは 201404
浮子からむ漁網の乾き寒土用 山崎稔子 末黒野 201405
寒土用絵馬褪せ果てて徒広き 岸本久栄 雨月 201405
寒土用北欧の地図繰りひろげ 熊谷ふみを ろんど 201405
逆光の海の眩しき寒土用 加藤静江 末黒野 201405
梵鐘の潰えし撞座寒土用 塩路隆子 201504
寒土用顔より大きオムライス すずき巴里 ろんど 201505
折鶴の手順もつるる寒土用 篠原幸子 春燈 201604
長針の刻む音のみ寒土用 山崎靖子 201604
舟霊の吹きつさらしや寒土用 深川淑枝 201703
光陰や忌日のつづく寒土用 久保久子 春燈 201704
階をしかと踏みゆく寒土用 寺田すず江 201804
踏切を足踏みで待つ寒土用 佐津のぼる 六花 201904
鴉にも三枝の礼か寒土用 浜福恵 風土 201904
古民家の固き三和土や寒土用 加藤静江 末黒野 201905
墨絵めく夕照の富士寒土用 堺昌子 末黒野 201905
段畑を弾む海鳴り寒土用 柴崎富子 白地 201909
ゆつくりと廻る水車や寒土用 堺昌子 末黒野 202004
八つ橋の乾ききつたり寒土用 加藤静汀 末黒野 202005
自販機の明り際やか寒土用 東小薗美千代 末黒野 202104
片腕の使へぬ不如意寒土用 森清堯 末黒野 202105
ふと気づく時計の遅れ寒土用 瀬島洒望 やぶれ傘 202205
青空の碧極まれり寒土用 加藤静江 末黒野 202205

 

2023年2月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。