土用凪    37句

夕餉して居どこにまよふ土用凪    石塚友二

土用のつく季語  土用  土用あい  土用鰻  土用灸  土用東風

土用凪  土用波  土用干  土用芽  土用餅  土用蜆  土用芝居

土用見舞  秋土用  寒土用

作品
作者
掲載誌
掲載年月
引き賣りのけふは店守る土用凪 中原道夫 銀化 200008
船室の木椅子を褒めて土用凪 能村研三 200009
土用凪磯に汐木の燃え渋る 根岸善雄 馬醉木 200110
土用凪指の松脂拭ひをり 近藤きくえ 200110
屋上は鳩の溜り場土用凪 名本敦子 200111
並べ干す塩噴く草履土用凪 西野愁草子 200111
土用凪地球の回る音がする 松山律子 六花 200307
土用凪三等席の雑魚寝かな 須佐薫子 帆船 200308
木々の梢空に貼りつく土用凪 彦坂範子 ぐろっけ 200409
妻も憂しと云ひ切る男土用凪 中上照代 火星 200411
それぞれの杉に名のあり土用凪 須佐薫子 帆船 200507
土用凪浮灯台に雑魚の跳ね 竹内喜代子 雨月 200611
包丁の切れの悪さよ土用凪 苑実耶 200711
空海の生誕地なり土用凪 近藤きくえ 200711
すつぽんの貌すぐ消えし土用凪 浜口高子 火星 200810
一湾に海女の磯笛土用凪 川崎良平 雨月 201010
朝刊の古きねたなり土用凪 能村研三 201010
マンホールの浜の紋章土用凪 鈴木一三 末黒野 201011
熊胆に白湯を沸かせる土用凪 山田六甲 六花 201108
過去帳に母の名加へ土用凪 苑実耶 201110
潮騒の紺をたためる土用凪 熊川暁子 201110
土用凪さそひなかりし配りよかも 井沢ミサ子 京鹿子 201111
一ぴきのくらげのやうな土用凪 佐藤喜孝 あを 201209
雲被る那岐連峰の土用凪 生田作 風土 201210
土用凪ぽつりとひとつ夜釣り船 松本周一 かさね 201210
土用凪はちきれさうな牛の乳 城孝子 火星 201311
廃鉱の島の削られ土用凪 荒井千佐代 201712
土用凪吾が影足にまとひつく 田岡千章 201801
パンダまんブタまんピヨまん土用凪 たかはしすなお 201809
恐竜の足音微か土用凪 辻響子 201910
ひそやかになでたるやうや土用凪 黒滝志麻子 末黒野 201910
糠漬のかをり芳し土用凪 浜福惠 風土 202110
土用凪ころの敷木の先浸る 岩木茂 風土 202110
土用凪一帆湖に囚るる 古賀しぐれ ホトトギス 202112
鳴き砂といふ砂浜の土用凪 増成栗人 202209
乾ききる八つ橋白し土用凪 加藤静江 末黒野 202211
理かな二律背反土用凪 中川のぼる 202212

 

2023年8月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。