若葉 17     200句

若葉  柿落葉  椎若葉  樟若葉  

蔦若葉  若葉(植物名入り)  若葉冷

作品
作者
掲載誌
掲載年月
をさな児の肘のゑくぼよ若葉光 栗原公子 201807
若葉風歩けば忘るる程の憂さ 栗原公子 201807
樹々はみな翼を得たり若葉風 岡本秀子 201807
若葉風心に鳥語あそばせて 瀬戸峰子 春燈 201807
さりげなく物言ふ人や若葉光 瀬戸峰子 春燈 201807
体育館の弾くる声や若葉映ゆ 瀬戸峰子 春燈 201807
楷若葉藩校門も開かれて 瀬戸峰子 春燈 201807
どの窓も光眩しき若葉風 瀬戸峰子 春燈 201807
若葉風木洩れ日あそぶ川原みち 石原節子 春燈 201807
満たされて若葉こぼるる日差しかな 近藤真啓 春燈 201807
柿若葉カラフェに残る白ワイン 網野月を 201807
島神は次女にておはす若葉風 長谷川閑乙 馬醉木 201807
聞え来るドレミの唄や柿若葉 福永みち子 馬醉木 201807
自転車の補助輪外す若葉風 苑火耶 201807
朴若葉ゆらりと昼の日をこぼし 南うみを 風土 201808
若葉風机上の木目に流れかな 宮川みね子 風土 201808
就職の一年経し娘若葉燃ゆ 鈴木石花 風土 201808
若葉かな窓開けて部屋休まする 山田暢子 風土 201808
二階まで駆け上がる音柿若葉 高橋まき子 風土 201808
若葉風窪み茂みと吹きにけり 高橋将夫 201808
柿若葉閑かなときを賜りて 加藤みき 201808
柿若葉あさの日のいろ水のいろ 雨村敏子 201808
感じ易き心の色よ柿若葉 近藤喜子 201808
柿若葉過去美しく塗り替へる 岩月優美子 201808
火事跡と思へぬ気負ひ柿若葉 前田美恵子 201808
青葉若葉村の若者団結す 古賀恵子 201808
円錐の竪穴の家山若葉 庄司久美子 201808
輝きは初な若葉の照れ隠し 三木亨 201808
名水を汲むやすらぎや若葉風 鳥居三枝 馬醉木 201808
検診車のひとつ出口や若葉風 下村たつゑ 201808
水音の中まで真昼若葉光 鷺山珀眉 京鹿子 201808
一片の虫食ひもなし柿若葉 増谷とし子 京鹿子 201808
雑踏を癒やさむ若葉若葉かな 大橋晄 雨月 201808
若葉風行幸通り馬車駆くる 岡田正義 雨月 201808
なだらかな青葉若葉の天王山 城戸ひろみ 雨月 201808
穢れなき楓の若葉日に透きて 菊澤さち子 雨月 201808
柿若葉鬱散らしたる川堤 森清堯 末黒野 201808
肩書きはとうにはづせり若葉風 森清堯 末黒野 201808
かはらけの的を外さず谷若葉 森清信子 末黒野 201808
参道や百花に勝る樟若葉 鍋島武彦 末黒野 201808
触読の生徒の声や若葉風 尾崎千代一 末黒野 201808
大樟の樹齢二千や若葉風 大塚かずよ 末黒野 201808
若葉風里に三つ子の生れたる 和田華凛 ホトトギス 201808
柿若葉マリアのお顔隠しけり 柴崎和男 やぶれ傘 201808
鯉の群激しく跳ねて葦若葉 時田義勝 やぶれ傘 201808
大雨の後の輝き樟若葉 大橋晄 雨月 201809
千年の神木樟の若葉光 城戸ひろみ 雨月 201809
栗鼠の目のもの問ふごとし椎若葉 長谷川祥子 馬醉木 201809
相応に持ち味生かす若葉風 植村蘇星 京鹿子 201809
円らな目我を見てゐる若葉風 志方章子 六花 201809
三重の尖塔光る若葉風 永田万年青 六花 201809
唐門や若葉の蔭の緋蝋燭 廣畑育子 六花 201809
鶏がほつほつ突く若葉かな 柴田志津子 201809
ゆく水のはたてのごとき椎若葉 佐藤喜孝 あを 201808
シーツ干す欅若葉に触れながら はしもと風里 201809
一歩一歩俳句茶屋まで柿若葉 たかはしすなお 201809
海の曲流れる朝や柿若葉 藤波松山 京鹿子 201810
摂社末社由緒に深み樟若葉 吉田万喜子 雨月 201810
借景は青葉若葉の山の邸 岩田登世 雨月 201810
喘ぎつつ中腹に来て若葉風 志方章子 六花 201810
蔦若葉パスタの店は準備中 小巻若菜 六花 201810
島ひとつ包み終へたる若葉かな 今井千鶴子 ホトトギス 201810
窓細く開けて夕月夕若葉 今井千鶴子 ホトトギス 201810
大切な思ひ出ひとつ風若葉 今井千鶴子 ホトトギス 201810
若葉よりなほ湧き出づる若葉かな 今橋眞理子 ホトトギス 201810
風音に色織り成してゆく若葉 今橋眞理子 ホトトギス 201810
見返れば参道長し若葉風 池乗恵美子 末黒野 201810
鐘の鳴り暮れゆく奈良や柿若葉 和田啓 末黒野 201810
若葉風転がり落ちた西行さん つじあきこ 船団 201811
朴若葉飛行機雲が交差して ふけとしこ 船団 201811
被爆校舎欅若葉の隙間より 荒井千佐代 201811
雉鳴いて若葉どよめく魔法陣 日置游魚 201902
青葉若葉胸突坂を登り切る 田中藤穂 201902
若葉風コーヒーカップの雲も行く 工藤はる子 201902
若葉風阿の狛犬に呑み込まれ 工藤はる子 201902
法鼓鳴る青き光の樫若葉 大川暉美 末黒野 201904
若葉雨蝦夷の彩りありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201905
若葉雨蝦夷に潤ひ広げゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201905
ビル群の中の神域樟若葉 稲畑廣太郎 ホトトギス 201905
旅し来し若葉美しかりし蝦夷 稲畑汀子 ホトトギス 201905
偲ぶこと多し若葉の頃の旅 稲畑汀子 ホトトギス 201905
楠若葉より零れくる風の音 稲畑汀子 ホトトギス 201905
橅若葉浴びたく車進めけり 工藤ミネ子 風土 201905
柿若葉かなしみ一つ空にやる 沼田巴字 京鹿子 201905
若葉浴びたく車進めけり 工藤ミネ子 風土 201905
柿若葉かなしみ一つ空にやる 沼田巴字 京鹿子 201905
火の山の胸に眩しき若葉風 コ田千鶴子 馬醉木 201906
煙突が絵になる伊万里柿若葉 鈴木基之 201906
柿若葉近江源氏の裔の里 橋添やよひ 風土 201906
何処からを空と言おうか蔦若葉 池田澄子 船団 201906
切り岸の家衰弱し蔦若葉 近藤綾 201906
頂へ若葉青葉の攻めのぼる 松田多朗 馬醉木 201907
令和なる若葉や我も変はらねば 斉木永久 馬醉木 201907
一塊の光となるや山若葉 城毫文江 馬醉木 201907
蛇行して辿りつきたる若葉山 吉田くら 201907
辿りきて茅舎旧居碑若葉風 谷田貝順子 201907
雨去りし大樹の末や柿若葉 中澤弘 春燈 201907
蔦若葉堰にもがくや魚の影 小林文良 春燈 201907
来る人に鍵開けておく柿若葉 甲州千草 201907
的中の矢の弾きたる樟若葉 内藤静 風土 201907
樟若葉人影見えぬ御神砂所 中根美保 風土 201907
蹲踞の水に映れる若葉かな 加藤北天 雨月 201907
若葉して茶室は閉ざし鹿威し 加藤北天 雨月 201907
武家屋敷黒門覆ふ樟若葉 加藤北天 雨月 201907
せせらぎの若葉明りに息を研ぐ 松本鷹根 京鹿子 201907
たをやかに令和の始動若葉映ゆ 植村蘇星 京鹿子 201907
改元の凛々しすめらぎ若葉風 植村蘇星 京鹿子 201907
ロザリオの無きマリア像若葉光 鈴鹿呂仁 京鹿子 201907
川風が土手越えてくる柿若葉 大崎紀夫 やぶれ傘 201907
独歩碑にメタセコイヤの若葉風 渡邊孝彦 やぶれ傘 201907
納屋の戸に影を黒々柿若葉 瀬島洒望 やぶれ傘 201907
何時の間に捨畑埋む草若葉 高木邦雄 末黒野 201907
白亜なる洋館の壁蔦若葉 高木邦雄 末黒野 201907
忘るると云ふ妙薬や楠若葉 斉藤玲子 馬醉木 201908
石段の手すりに体み若葉風 野村宏 201908
野面積の砦の跡や若葉風 林紀夫 春燈 201908
団子虫の甲羅の艶や柿若葉 山浦紀子 春燈 201908
鳴らし買ふ素焼の鈴や若葉風 大谷満智子 春燈 201908
鉄塔の突き破りたる楠若葉 前田美恵子 201908
山裾に一休寺あり歯朶若葉 岩田洋子 201908
みちのくや若葉の風吹いてをる 植木戴子 201908
匂ひたつ若葉の色にたぢろげり 三木亨 201908
むくむくと山膨らみぬ椎若葉 平野多聞 201908
木曽駒の眼の色深く柿若葉 吉田政江 201908
柿若葉たしかなものに子の歩み 菊地光子 201908
運慶仏五体を蔵す寺若葉 門伝史会 風土 201908
せめぎ合ふ若葉の風にたぢろぎぬ 片桐紀美子 風土 201908
塩焚きの戸口に幣や若葉風 佐藤やすこ 風土 201908
出来たての塩まだ熱き栃若葉 佐藤やすこ 風土 201908
若葉風少年母の背丈抜く 山森みちよ 風土 201908
寒山拾得したたるほどの柿若葉 増成栗人 201908
自在たれひとつばたごの若葉どき 増成栗人 201908
若葉寒体操に膝曲げられず 吉清和代 201908
開け放つ茶屋の蔵窓若葉風 岡野里子 末黒野 201908
湧水やみなもと隠す草若葉 加藤静江 末黒野 201908
Uターンしたる甥つこ若葉風 斉藤マキ子 末黒野 201908
腰かけてみたき枝振り樟若葉 斉藤マキ子 末黒野 201908
昼餉とる青葉若葉のその下に 堺昌子 末黒野 201908
港への銀杏並木や若葉風 高木邦雄 末黒野 201908
柿若葉の萌黄の色や解く五感 大川暉美 末黒野 201908
若葉風傘寿来ること忘じけり 岡井マスミ 末黒野 201908
歳時記より考の切抜き柿若葉 大内由紀 末黒野 201908
カーナビに連れてこられて谷若葉 泉一九 やぶれ傘 201908
若葉雨ひとすぢごとに光りけり 藤生不二男 六花 201908
若葉光褪せし仁王の睨みかな 永田万年青 六花 201908
若葉して橋のたもとの常夜灯 延川笙子 六花 201908
枯枝に若葉しげらす虫養ひ 菊谷潔 六花 201908
よく見れば若葉のかげの柿の花 菊谷潔 六花 201908
食堂の大きな窓や楠若葉 黒坂紫陽子 馬醉木 201909
花は葉に輝く若葉人を待つ 水野恒彦 201909
觔斗雲に明日はならう樟若葉 柳川晋 201909
AIのセラピー犬や若葉風 三羽永治 201909
若葉風弁天堂の朱の御堂 都築繁子 201909
半蔵門青葉若葉のやわらかく 大山夏子 201909
吾子包むサリーそよがす若葉風 渡辺節子 201909
鳥容れて楓若葉の木蔭かな 石黒興平 末黒野 201909
腕白に負けぬ眩しさ椎若葉 梅田武 末黒野 201909
大空は若葉の帳深呼吸 渡辺富士子 末黒野 201909
若葉揺れ並んで走るランドセル 今井弘雄 春燈 201909
若葉風試歩の波郷とすれ違ふ 南うみを 風土 201909
音楽堂歴史を今に若葉風 小林共代 風土 201909
筆擱いて庭の若葉を浴びにけり 間島あきら 風土 201909
物干しに蒲団三枚柿若葉 柿沼盟子 風土 201909
揺り椅子二階に残り藤若葉 小林共代 風土 201909
ていねいに母の髪梳く柿若葉 松本胡桃 風土 201909
蔵元の長屋門より若葉風 磯野青之里 六花 201909
山門をくぐれば流れ若葉映え 手島伸子 雨月 201909
眼帯とれ若葉の一葉づつ光る 隅田恵子 雨月 201909
若葉風レースフラワー蕊緻密 城戸ひろみ 雨月 201909
若葉風片足立ちでパンツ穿く 佐久間ひろみ 船団 201910
ごみ捨ての穴は偉大だ若葉風 佐久間ひろみ 船団 201910
鍬持ってコミュニティバス若葉風 塩谷則子 船団 201910
夢殿へ寄ろうかこのごろ若葉冷え 坪内稔典 船団 201910
あの犬はイヤという犬草若葉 小坂恵美子 船団 201910
若葉風死にたい年寄り十二人 近藤干雅 船団 201910
ふりそそぐ糺の森の若葉風 近藤干雅 船団 201910
柿若葉して妹の名はしずく 高田留美 船団 201910
ラムサール条約蘆の若葉のしづくせり 林未生 201910
六年の女子の騎馬戦樟若葉 渡邉孝彦 やぶれ傘 201910
見上げれば口がぽかんと樟若葉 辻水音 201910
若葉してユーホニウムのきらめけり はしもと風里 201910
すみっこに座って若葉雨激し おーたえつこ 201910
リハビリの姉からの文若葉時 東小薗美千代 末黒野 201910
ねねの道若葉青葉の石畳 竹内喜代子 雨月 201910
開け放つリビングの窓柿若葉 湯本実 やぶれ傘 201911
不条理を越えなつぞらの若葉風 阿部さちよ 201911
若葉して新たな血潮よみがへり 藤田美耶子 201912
たまに分かる単語あったり若葉風 山田まさ子 船団 201912
たましひを鎮めて杜の若葉風 礒貝尚孝 黄落 202003
快晴の日を給はりし柿若葉 稲畑汀子 ホトトギス 202005
祝はるる心若葉の道を来し 稲畑汀子 ホトトギス 202005
癒ゆる日も近し若葉の明るさに 稲畑汀子 ホトトギス 202005
これよりの旅路若葉に包まるる 稲畑汀子 ホトトギス 202005
若葉には若葉の主張ありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 202005
どこまでも広野の果てのなき若葉 稲畑汀子 ホトトギス 202005
楡若葉果てなき如く蝦夷の旅 稲畑汀子 ホトトギス 202005
元号を三つ越え来て草若葉 稲畑廣太郎 ホトトギス 202005
草若葉園に濡れ色足してゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 202005
柿若葉生れ来る子の名も決まり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202005
その中に鳥語響かせ若葉風 稲畑廣太郎 ホトトギス 202005
若葉→ 18      

 

2022年5月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。