若 葉 1      98句

あたらしい風こしらへる若葉かな    白尼

若葉  椎若葉  樟若葉  蔦若葉  若葉(植物名入り)  若葉冷

作品
作者
掲載誌
掲載年月
よしの路や葎若葉は崖を攀づ 山田弘子 春節 199503
雨白く走りし葎若葉かな 山田弘子 春節 199503
若葉吹き渡りて次の若葉風 稲畑汀子 ホトトギス 199805
マロニエの若葉もっとも雨の中 稲畑汀子 ホトトギス 199805
この週の上京二回若葉雨 稲畑汀子 ホトトギス 199805
櫟若葉明日香マラ石山へ向く 松崎鉄之介 199806
若葉して軒に風鐸錆びゐたり 小澤克己 遠嶺 199808
拝謁の緊張ほぐす若葉風 松尾白汀 円虹 199808
拝謁へ濡るゝ皇居の若葉雨 松尾白汀 円虹 199808
若葉して城を高きへ押し上ぐる 鷹羽狩行 199808
公園にいつもゐる犬楡若葉 丸山南石 黄鐘 199808
湯上りの袖を帆とせむ若葉風 兼久ちわき 馬醉木 199808
名水をふふみし桂若葉かな 邑橋淑子 遠嶺 199809
高窓を一つ残して蔦若葉 邑橋淑子 遠嶺 199809
若葉して学生街の古書の市 山田禮子 きらら 199810
図体をがんがん鳴らし山若葉 雲閑亭只今 船団 199811
谷若葉深まるほどに鯉呼吸 寺田良治 船団 199811
若葉風鍾馗の髭もパッピラピ 三神あすか 船団 199811
駅々はみんな当駅若葉風 中原忽胡 船団 199811
若葉風竹ざる竹ざお竹のかご 大倉郁子 船団 199812
吐息生温(なまぬる)く若葉を滑る鳥の骨 柿原金米 船団 199812
泣きやめばきらきらひかる若葉かな 信田杏奈 ぐろっけ 199901
民宿に煮魚匂ふ若葉雨 宮嵜亀 船団 199902
石垣の古りし名城蔦若葉 稲畑廣太郎 ホトトギス 199904
どこまでも若葉に旅の心置く 稲畑汀子 ホトトギス 199905
空席を埋める術なし若葉雨 稲畑汀子 ホトトギス 199905
若葉風雨を払ひて光る朝 稲畑汀子 ホトトギス 199905
八階の俯瞰に屈く若葉風 稲畑汀子 ホトトギス 199905
歩の揃ふ杖曳く老と若葉蔭 石川風女 円虹 199906
葉先より音を拡めて若葉雨 新開一哉 円虹 199906
若葉透け雨の上つてゐるらしく 稲畑汀子 ホトトギス 199906
若葉風山駆け登る雲の影 辻のぶ子 俳句通信 199906
坂町の日の透けてゐる樟若葉 春田淳子 俳句通信 199906
山晴や樹冠ゆたけき樟若葉 春田淳子 俳句通信 199906
樫若葉浮世の風に未だ染まず 伊藤一歩 いろり 199906

 清崎敏郎氏葬儀

みづからの香りを封じ雨若葉

鷹羽狩行 199907
骨壷に眼鏡を入るる若葉光 神蔵器 風土 199907
彩雨いま若葉の嶺を覆ひけり 小澤克己 遠嶺 199907
一郷を包む若葉の大雨かな 小澤克己 遠嶺 199907
若葉して蓋開かぬ瓶手から手へ 池田澄子 船団 199907
藁屑を運ぶ雀や若葉風 赤池貴のえ 春耕 199907
雛育ち若葉隠れの鴉の巣 吉永克巳 199907
桟橋のささくれ癒せ若葉風 鷹羽狩行 199908
織りあがる甲斐絹のひかリ桑若葉 勝田公子 199908
相思鳥鳴くや若葉の我が町に 八木岡博江 酸漿 199908
滝行の掛声ひびく谷若葉 大塚洋子 酸漿 199908
元禄の蔵の梁蔦若葉 林友次郎 遠嶺 199908
若葉陽に濡れて胸乳の目醒めかな 安藤和子 海程 199908
若葉風背ナの隙間を逆探知 山内崇弘 海程 199908
告白を若葉いきれの夜に聴く 鈴鹿百合子 京鹿子 199908
看取終へ若葉も眠るころ帰宅 安田悦子 円虹 199908
椎若葉嬰抱く指輪はづしけり 堀井より子 春耕 199908
束帯の騎馬の勅使や樟若葉 松宮幹彦 春耕 199908
樟若葉騎馬の勅使の菊御紋 松宮幹彦 春耕 199908
万福寺の黄蘖一本若葉せり 松崎鉄之介 199908
峠越え青葉若葉のなかを行く 松沢久子 いろり 199908
いつも見て今日は窓開く蔦若葉 岡本眸 199908
洋瓦塗り替へてをり里若葉 水谷契江 六花 199908
握り飯柿の若葉を皿として 小田元 六花 199908
若葉並木欝少しづつ捨てて行く 馬越幸子 ぐろっけ 199908
廃校の閉せる門に楠若葉 永野多佳子 ぐろっけ 199908
千体仏のひとりはわれや若葉光 西川織子 馬醉木 199909
かたまつて仔兎ねむる若葉風 千手和子 馬醉木 199909
出番待つ闘牛吼ゆる栃若葉 島田万紀子 馬醉木 199909
茶を飲めり青葉若葉の友の庭 池部久子 酸漿 199909
廃校の百葉箱や若葉風 笹村政子 六花 199909
モノクロのランチョンマット楠若葉 笹村政子 六花 199909
描きかけの裸婦のスケッチ若葉風 辻享子 六花 199909
鼓笛隊の先頭は吾子若葉風 辻享子 六花 199909
日の波の干渉地帯森若葉 日吉わたる 船団 199909
若葉風きりんの耳のぴくぴくと 三浦澄江 ぐろっけ 199909
谷若葉鳥語採譜のすべ欲しき 岡田貞峰 馬醉木 199910
今日は目を酷使する日よ窓若葉 山田弘子 ホトトギス 199910
空つぼの象舎を抜ける若葉風 松木知子 ヒッポ千番地 199910
樟若葉睫の長いコージさん 小枝恵美子 ポケット 199911
夕暮は水の匂いの草若葉 小枝恵美子 ポケット 199911
山若葉紀州の海まで続く道 小枝恵美子 ポケット 199911
若葉目に祝ぎは心に焼きつけし 稲畑廣太郎 廣太郎句集 199912
復興の便りも増えて里若葉 稲畑廣太郎 廣太郎句集 199912
若葉風千年杉に従ひぬ 稲畑廣太郎 廣太郎句集 199912
未だ少し彩決めかねてゐし若葉 稲畑廣太郎 廣太郎句集 199912
顎細きドクター来たり若葉雨 今城知子 船団 199912
若葉風コーヒーカップの金の縁 田中藤穂 水瓶座 200002
糊固き医師の白衣や樟若葉 辻享子 ヒッポ千番地 200003
みるみると若葉は茂るよタンバリン 三宅やよい 玩具帳 200004
咲くもののひそめたるより庭若葉 稲畑汀子 ホトトギス 200005
雨意こめし風吹き渡る庭若葉 稲畑汀子 ホトトギス 200005
青空のかけら散りばめたる若葉 稲畑汀子 ホトトギス 200005
アンジェラス音運び去り若葉風 稲畑廣太郎 ホトトギス 200005
風若葉農村留学十一人 富村波聴 六花 200005
若葉風どかつと座りウオシュレット 富村波聴 六花 200005
帆船の腹いつぱいに若葉風 富村波聴 六花 200005
葺き替へて大屋根となる里若葉 富村波聴 六花 200005
鶺鴒の若葉の風をたたへをり 阿部ひろし 酸漿 200006
銀杏若葉はや銀杏形してをりぬ 小林清之介 風土 200007
星若葉して百年の館あり 小澤克己 遠嶺 200007
芭蕉若葉して白砂に星の砂 竹内悦子 200007
船遠く見えて歓喜の樟若葉 赤川孝子 200007
若葉2→      

 

2021年4月26日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。