若葉 18     200句

若葉  柿落葉  椎若葉  樟若葉  

蔦若葉  若葉(植物名入り)  若葉冷

作品
作者
掲載誌
掲載年月
若葉風大陸めきし十勝野に 稲畑廣太郎 ホトトギス 202005
空に展げし嬰の拳や柿若葉 沼田巴字 京鹿子 202005
柿若葉生れ来る子の名も決まり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202005
草若葉園に濡れ色足してゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 202005
元号を三つ越え来て草若葉 稲畑廣太郎 ホトトギス 202005
楡若葉果てなき如く蝦夷の旅 稲畑汀子 ホトトギス 202005
若葉には若葉の主張ありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 202005
これよりの旅路若葉に包まるる 稲畑汀子 ホトトギス 202005
癒ゆる日も近し若葉の明るさに 稲畑汀子 ホトトギス 202005
祝はるる心若葉の道を来し 稲畑汀子 ホトトギス 202005
快晴の日を給はりし柿若葉 稲畑汀子 ホトトギス 202005
若葉より若葉へ雫雨あがる 林昭太郎 202006
人声を聞かぬ一日若葉風 はしもと風里 202006
自転車が残す口笛蔦若葉 はしもと風里 202006
柿若葉まだ字が書けて今日のあり 田村すヽむ 風土 202006
不条理に慣れてゆく日々柿若葉 篠田純子 あを 202007
昨夜の雨上がりて木々の若葉なす 本郷美代子 やぶれ傘 202007
老夫婦乗る人力車若葉風 和田啓 末黒野 202007
湧水の輪を遠まきに葦若葉 加藤静江 末黒野 202007
木洩れ日の濡れてゐるやう柿若葉 森岡正作 202007
雨粒のすべり下りくる柿若葉 岩下芳子 202007
ペロリンとETCや若葉光 田尻勝子 六花 202007
犬の眼に映るわが顔街若葉 近藤真啓 春燈 202007
湯島聖堂囲ふ楷樹の若葉かな 豊谷ゆき江 春燈 202007
誰ぞ棲む家のかたちの蔦若葉 大沢美智子 202007
休校のフェンスに絡む蔦若葉 吉田幸恵 やぶれ傘 202007
寺跡にボール蹴る子ら柿若葉 稲田延子 やぶれ傘 202007
水に顔ぶつけて洗ふ柿若葉 南うみを 風土 202007
さらさらとゆるき流れや葦若葉 小林共代 風土 202007
若葉風後ろめたさの夕散歩 中野千代子 末黒野 202008
駅までの道のり霽るる樟若葉 松橋利雄 春燈 202008
山並の青葉若葉や光充ち 大川暉美 末黒野 202008
陽光の風受く若葉丹波富士 西村白杼 京鹿子 202008
父と子の芝に大の字若葉風 岡野里子 末黒野 202008
柿若葉はるかなる人連れてくる 雨村敏子 202008
目に染みて心に浸むる柿若葉 岩月優美子 202008
天日にこころ透けゆく柿若葉 吉田順子 202008
休校の学舎の窓に若葉萌ゆ 西本花音 京鹿子 202008
草臥れし看護服へと若葉風 阿部さちよ 202008
柿若葉駐車スペース空いてます 杉原ツタ子 202008
血のにほひ持たぬ若葉の生き生きと 高木晶子 京鹿子 202008
若葉なる風と光の変換器 三木亨 202008
若葉から若葉へ風の空になる 竹中一花 202008
生けしもの護身の知あり若葉燃ゆ 熊川暁子 202008
柿若葉身を慎みて安らけし 種田利子 春燈 202008
青葉若葉の著き濃淡山動く 森清信子 露の堂 202008
柿若葉日照雨のあとの日のかけら 森清堯 末黒野 202008
非常口開くや光と若葉風 加藤静江 末黒野 202008
樟若葉学校休みと子等の声 堺昌子 末黒野 202008
切り株は一人の世界若葉風 長尾タイ 末黒野 202008
真青なる空へ萌え立つ柿若葉 大川暉美 末黒野 202008
青天の生命輝く若葉かな 宮地静雄 末黒野 202008
山里も富士も隠して樟若葉 久保寺眞佐子 末黒野 202008
オアシスの若葉の風のメールかな 室井津与志 春燈 202008
サックスの音色に遊ぶ若葉風 喜田君江 末黒野 202008
屋根を越す欅若葉や雨上り 小池桃代 末黒野 202008
若葉風幼児にもどる童歌 小池桃代 末黒野 202008
七曜に分ける投薬若葉風 小澤えみ子 202009
戸締りを惜む夜風も若葉の香 藤浦昭代 ホトトギス 202009
光のつらなる飛翔かつら若葉 直江裕子 京鹿子 202009
青葉若葉よそよぐのは印象派 鷺山珀眉 京鹿子 202009
杜若葉神の詩(ことば)の滴れり 安田優歌 京鹿子 202009
樟若葉鳥居鎮めてしまひけり 小林共代 風土 202009
若葉風吹いてきたるも気の晴れず 志方章子 六花 202009
柿若葉少女の復習ふホルンの音 森清堯 末黒野 202009
若葉して桂林の影濃く淡く 森清堯 末黒野 202009
女児ひらく手に団子虫若葉風 森清堯 末黒野 202009
江ノ電の窓を吹き抜け若葉風 高木邦雄 末黒野 202009
若葉雨山深々とふくらみぬ 加藤静江 末黒野 202009
さわさわと白樺揺する若葉風 稲田延子 やぶれ傘 202009
柿若葉たまに牛丼親子丼 つじあきこ 202009
三輪山や幾千萬萬魂若葉 今泉忠芳 日輪馬車のタクト 202009
背負うものまた増え青葉若葉かな 渡部恭子 202009
黄身の濃きオムレツふたつ若葉光 本郷公子 京鹿子 202010
椎若葉たてつけ悪しき寮の窓 松尾龍之介 202010
終章へ青葉若葉の主旋律 菊池和子 京鹿子 202010
恋をして蜜柑若葉の揚羽かな 浜田久美子 六花 202010
柿若葉庭に差す陽のみづみづし 善野行 聖五月 202010
母上の逝きし若葉のゆらぐ中 善野行 聖五月 202010
廃校の窓を残して蔦若葉 林徹也 202010
週末も不在の父や若葉雨 仲里奈央 202010
みどり児も氏子となりぬ樟若葉 田中とし江 202010
おひさまを揺らす若葉のカフェテラス 火箱ひろ 202011
巡礼の皓歯かがやく若葉風 小原芙美子 風土 202011
白樺の若葉の映ゆる魁夷邸 成宮紀代子 202101
里若葉生家遠退くばかりかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202103
沼水の地震にふくらむ土堤若葉 伊藤希眸 京鹿子 202105
若葉風鈴選るときは目を瞑り 須賀ゆかり 202105
久々の子等のさざめき草若葉 赤座典子 あを 202106
新しき茅屋根厚し山若葉 釜田敬司 202107
若葉風木洩れ日を伝い下校の子 谷田貝順子 202107
幻の武原はん女の像や楠若葉 谷田貝順子 202107
くれなゐの若葉の樹の名未だ知らず 橘正義 春燈 202107
勤行の音吐朗朗若葉吹く 太田慶子 春燈 202107
母の郷はわが古里や柿若葉 木多芙美子 春燈 202107
空家さへ若葉ひしめき風さそふ 柿原よし子 春燈 202107
若葉てふ壊れさうなる季節かな 道端齊 202107
木洩れ日のトレモロ淡し若葉風 平松うさぎ 202107
陵の空を制して楠若葉 鳥居公子 202107
柿若葉箱階段の黒びかり 中根美保 風土 202107
散らかりし机上に少し若葉の香 山田暢子 風土 202107
鳥の声聞こえてきたる楠若葉 湯本正友 やぶれ傘 202108
ひとしきり雨音高し柿若葉 浅嶋肇 やぶれ傘 202108
散策の人通りゆく柿若葉 奥田温子 やぶれ傘 202108
風呂掃除しつつ眺むる柿若葉 神山市実 やぶれ傘 202108
ティータイムはトーストにジャム蔦若葉 小巻若菜 やぶれ傘 202108
髪染めて若葉の風と思ひけり 村手雅子 202108
鳥容れてみどり膨らむ椎若葉 塙誠一郎 202108
声かけて釣果放てり谿若葉 富川明子 202108
追分の標の如く朴若葉 関妙子 202108
人は詠み鳥は唄ふや柿若葉 坂下成紘 202108
三尊の金の輝き若葉雨 伊藤照枝 202108
渓流のかぐはしきかな谷若葉 久米憲子 春燈 202108
若葉冷まだ濡れそぼつ城の空 笹村政子 六花 202108
母親つ子の我も老いたり若葉風 志方章子 六花 202108
若葉光定食Bのナポリタン 鷺山珀眉 京鹿子 202108
雨降りてみなぎる力柿若葉 西村白杼 京鹿子 202108
まだうすき少女の胸や柿若葉 西村安子 京鹿子 202108
そこぬけに明るき里や柿若葉 森清堯 末黒野 202108
若葉山同じと見えて色ゆたか 森清堯 末黒野 202108
柿若葉廊に置かるる毬ひとつ 黒滝志麻子 末黒野 202108
鳥語降る湖面渡るや若葉風 高木邦雄 末黒野 202108
建長寺四方の若葉の照り映えて 高木邦雄 末黒野 202108
山若葉指の先まで薄みどり 山崎稔子 末黒野 202108
柿若葉おはじきひとつ弾け跳び 有賀昌子 やぶれ傘 202109
糠雨にこもる雀ら椎若葉 森清堯 末黒野 202109
仏めく岩の迫り出し谷若葉 森清堯 末黒野 202109
蔀戸を開けて若葉明りかな 石黒興平 末黒野 202109
湧水や源かくす草若葉 加藤静江 末黒野 202109
山鳩のわれを呼ぶやう若葉風 岡美智子 末黒野 202109
濃く淡く二段構へや谷若葉 渡辺富士子 末黒野 202109
山若葉日に透くる葉のゆらゆらと 西計郎 末黒野 202109
菩提寺へ餡餅供へ萩若葉 小池桃代 末黒野 202109
母の膝柔らかなりし若葉風 志方章子 六花 202109
山風のやはらぎ来たる椎若葉 藤生不二男 六花 202109
若葉して世界最も美しき時 湖東紀子 ホトトギス 202109
どの色も好きよ若葉の色なれば 山崎貴子 ホトトギス 202109
公園は子供の宇宙若葉風 山崎貴子 ホトトギス 202109
若葉燃ゆ大樹を抱く母校かな 山崎貴子 ホトトギス 202109
記念樹の無事に根付きて若葉風 木下圭子 ホトトギス 202109
枝先をさらに伸ばしてぶな若葉 泉一九 やぶれ傘 202110
蔦若葉休館中の美術館 奥田温子 やぶれ傘 202110
窓若葉命静かに消えゆきし 岩村惠子 ホトトギス 202110
夫逝きて仰ぐ若葉の空痛し 岩村惠子 ホトトギス 202110
大空を清めて欅若葉かな 今井康子 202112
じやんけんで上る石段椎若葉 窪みち子 202112
疾走の頃の若葉よふるさとよ 高倉和子 202112
柿若葉雨降る予感ざわめきて 小澤えみ子 202112
公園の一隅占めて草若葉 稲畑廣太郎 ホトトギス 202204
咲くものに色足してゆく草若葉 稲畑廣太郎 ホトトギス 202204
濃く淡く二段構へや谷若葉 渡辺富士子 末黒野 202204
妻の眼に治験薬など柿若葉 中野陽路 薫風 202205
草若葉はじまる時の息づかひ 目崎聖子 風土 202206
弾みつけすすむ雲梯若葉風 篠田純子 あを 202206
いてふ若葉源氏ゆかりの包丁屋 篠田純子 あを 202206
下草の花ざかりなり柿若葉 佐藤竹僊 あを 202207
十八歳弥栄百歳若葉風 植村蘇星 京鹿子 202207
柿若葉色染めの布干しあがる 浅田光代 風土 202207
樟若葉して縄文の住居跡 田所節子 202207
若葉風波が波追ふ湖の面 永澤千恵子 202207
本日は古墳解放草若葉 平居澪子 六花 202207
雨止めばどつと輝く柿若葉 種田利子 春燈 202207
荻若葉流れに古き丸太橋 天野美登里 やぶれ傘 202208
水張つて棚田の光る若葉風 佐藤稲子 やぶれ傘 202208
少年の刈上げ頭若葉風 神田惠琳 春燈 202208
自転車のベルの挨拶若葉風 小山繁子 春燈 202208
最年少記録の期待若葉風 高橋将夫 202208
樟若葉大和の国の神の息 高野昌代 202208
杜の風けやき若葉を駆けのぼる 南うみを 風土 202208
若葉してひもろぎの峰迫り上がる 橋添やよひ 風土 202208
ビル街は窓拭き日和若葉風 柿沼盟子 風土 202208
姫御前のラッピング電車里若葉 間島あきら 風土 202208
樟若葉ドレスの裾をたくし上ぐ 雨宮桂子 風土 202208
御幣吹く湖水開きの若葉風 石井美智子 風土 202208
樟若葉窓開け放ち村史編む 小原芙美子 風土 202208
光堂若葉の中に沈みをり 小坂尚子 202208
窯元に煙ひとすぢ柿若葉 山岡純子 202208
水音の高き早瀬や若葉風 犬川暉美 末黒野 202208
夕晴やしづくの光る草若葉 加藤静江 末黒野 202208
ロープウェービルの谷間の若葉風 新倉ゆき江 末黒野 202208
雨粒のきらりと光り若葉風 谷安喜美子 末黒野 202208
大志持てと言ひし人あり椎若葉 沼田巴字 京鹿子 202208
楠若葉ふるさと今も有るにはある 高木晶子 京鹿子 202208
欅若葉やすらぐ太幹人を集せ 伊藤希眸 京鹿子 202208
まだ濡れてゐる青空や樟若葉 石原孝人 京鹿子 202208
朝日射す青葉若葉の煌めきて 遠山悟史 京鹿子 202208
「歩こう会」駅に集合若葉風 鈴木公子 202209
亡き人の家にも届け若葉風 大山夏子 202209
蔦若葉面影風となりむなし 大山夏子 202209
父母の空にいただく若葉雨 藤井杏愛 京鹿子 202209
渓流の石みな白き峪若葉 門伝史会 風土 202209
若葉風井戸の中より人の声 山田六甲 六花 202206
鑁阿寺の見える裏山若葉風 白石正躬 やぶれ傘 202209
柿若葉雨を垂らしてをりにけり 白石正躬 やぶれ傘 202209
若葉光大きくうねる鯉のゐて 有賀畠子 やぶれ傘 202209
切株に写生の子らや若葉風 森清堯 末黒野 202209
島々の朝の日に映ゆ山若葉 黒滝志麻子 末黒野 202209
湧水を廻す水車や柿若葉 森清信子 末黒野 202209
長雨のごとき法話や樟若葉 太田良一 末黒野 202209
夕晴れや滴の光る草若葉 加藤静江 末黒野 202209
若葉 →19

 

2023年5月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。