椎若葉  53句

椎の木のところどころも若葉かな   夏目成美

若葉  椎若葉  樟若葉  蔦若葉  若葉(植物名入り)  若葉冷

作品
作者
掲載誌
掲載年月
椎若葉嬰抱く指輪はづしけり 堀井より子 春耕 199908
尼御前の袱紗眩しき椎若葉 和田和子 馬醉木 200008
石段を雀がのぼる椎若葉 島玲子 風土 200108
川音に椎は若葉を盛りあぐる 岡本眸 200108
椎若葉一枚ずつの光あり あたぎ和 船団 200110
日毎日毎椎の若葉にちから充つ 鎌倉喜久恵 あを 200206
椎若葉きのうの屋敷十二画 森理和 あを 200207
終演のオペラ劇場椎若葉 西田もとつぐ 雲の峯 200207
椎若葉洞に顔出す栗鼠二匹 大橋克巳 雲の峯 200207
肩重くなる椎若葉楠青葉 加瀬美代子 200207
葉ごもれに風の通ひ路椎若葉 鈴木喜久一 帆船 200208
垣間見る小さき観音椎若葉 三嶋好子 雨月 200208
をちこちの色堆き椎若葉 伊藤多恵子 火星 200209
誓ひ合ふ瞳透きけり椎若葉 山田禮子 遠嶺 200209
雷神の真つ赤な鳥居椎若葉 高橋千美 京鹿子 200309
自画像の佳作入選椎若葉 山崎悠二 帆船 200407
椎の抱く暗がり若葉日々に伸び 田中藤穂 あを 200407
椎若葉手話の二人の楽しさう 中島瑞枝 百鳥 200408
藩校の隣は母校椎若葉 村上和子 対岸 200408
椎若葉抜けて太平洋の風 稲畑汀子 ホトトギス 200505
車椅子に洋書の載れる椎若葉 水田清子 200507
父祖眠る山ほこほこと椎若葉 有島夛美 河鹿 200508
里山の一気変容椎若葉 杉本綾 200508
飼はれたる鳥は睡りて椎若葉 木内憲子 200509
一筋のひかり求めむ椎若葉 米須あや子 遠嶺 200608
椎若葉やさしくなりぬ古墳道 早崎泰江 あを 200706
透明な傘の向うの椎若葉 芝宮須磨子 あを 200708
仏心に目潤みぬ椎若葉 小澤克己 遠嶺 200807
椎若葉御百度石に鳴かぬ亀 安藤久美子 やぶれ傘 200809
椎若葉まのあたりなる足湯かな 阿部ひろし 酸漿 200907
弾みつけ石段登る椎若葉 芝宮須磨子 あを 200907
霧雨に全山燃ゆる椎若葉 阿部文子 酸漿 200909
山麓ことに明るき椎若葉 藤見佳楠子 201007
男気のある花嫁や椎若葉 空音 六花 201106
日のもるる隙なきまでに椎若葉 本多ちづ子 馬醉木 201108
椎若葉耳聡くせる番鳩 岩永はるみ 白雨 201203
風鐸に日ざし傾く椎若葉 酒井秀郎 返り花 201211
髪切つて臨月の子や椎若葉 田嶋洋子 七線譜 201306
境内の椎も若葉の頃ならむ 仙石君子 雨月 201306
金色の陽を弾くごと椎若葉 池内とほる かさね 201307
背のびして明るいはうへ椎若葉 石川かおり 福袋 201404
亡き人のみんなやさしき椎若葉 辻美奈子 201807
栗鼠の目のもの問ふごとし椎若葉 長谷川祥子 馬醉木 201809
ゆく水のはたてのごとき椎若葉 佐藤喜孝 あを 201808
むくむくと山膨らみぬ椎若葉 平野多聞 201908
腕白に負けぬ眩しさ椎若葉 梅田武 末黒野 201909
椎若葉たてつけ悪しき寮の窓 松尾龍之介 202010
鳥容れてみどり膨らむ椎若葉 塙誠一郎 202108
糠雨にこもる雀ら椎若葉 森清堯 末黒野 202109
山風のやはらぎ来たる椎若葉 藤生不二男 六花 202109
じやんけんで上る石段椎若葉 窪みち子 202112
大志持てと言ひし人あり椎若葉 沼田巴字 京鹿子 202208
長屋門の乳鋲の錆や椎若葉 谷口律子 末黒野 202209

 

2023年5月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。