満 月 2         60句

名月  明月 満月 月今宵 良夜 望月 小望月 雨月

作品
作者
掲載誌
掲載年月
子規偲ぶ十七日の満月に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201709
満月へ輿入れさせよ核兵器 平野多聞 201711
満月を過る機影のかげ絵なす 山本雅子 馬醉木 201711
満月です水玉ロールケーキです 火箱ひろ 201712
満月へぬた場の猪の泥しぶき 南うみを 風土 201712
銭湯を出れば満月瓦屋根 神田惣介 京鹿子 201801
満月の坂駆け上がる秩父山車 山田春生 万象 201803
満月の墜ちさう独り住む家に 田代貞香 201801
明け方です満月はもう汚れます 原ゆき 船団 201806
しろがねの満月上がる西行忌 細川洋子 201806
メロン切るいま満月の真つ平ら 齊藤實 201808
満月や矛を納めし劔岳 升田義次 馬醉木 201812
満月を帰つてゆきぬ調律師 おーたえつこ 201812
満月がそこに高層レストラン 太田慶子 春燈 201812
満月や五重塔の切っ先に 高木典子 雨月 201901
満月が雲掻きわける神無月 松村光典 やぶれ傘 201901
満月光浴びうつくしく老いてゆこ はしもと風里 201901
雨後の宵満月のすぐそこに 荒井貞子 末黒野 201904
湯上がりの友と満月仰ぎけり 吉田悦子 201907
加へたし婚の荷物に満月を 平野多聞 201908
満月のドナウ川畔に坐りゐる 松村光典 やぶれ傘 201911
満月や井戸に震へる水のあり 高倉和子 201912
満月や都会は矩形ばかりなる 仲里貞義 201912
満月を押し上げ大楠の自在境 日置游魚 201912
満月のそのまま入りし胸の中 永田万年青 六花 202001
満月や伜に髪を撫でられて 田尻勝子 六花 202001
満月と呼ぶ声のなき窓辺かな 河野昭彦 ホトトギス 202002
満月や切手のなかの深海魚 田中一光 202011
満月や都会は矩形ばかりなる 仲里貞義 201911
満月のゆがみなきこと畏るるや 矢野美沙子 202012
満月を担ぎ出したる棺かな 江見巌 六花 202101
満月や形を変へて雲動く 亀岡睦子 やぶれ傘 202101
満月や二礼二拍手深深と 渡辺美智子 末黒野 202102
満月となりて地球の横に浮く 木村享史 ホトトギス 202104
満月の川の差し潮野生めく 広海あぐり 202111
満月ヘヘリコプターが飛んで行く 藤井美晴 やぶれ傘 202111
満月光この平等や村百戸 高村令子 風土 202112
満月が上ったといふ電話くる 田中藤穂 あを 202112
満月やいつもの席に考がをり 山田健太 風土 202201
満月の消し残す星ありにけり 今橋眞理子 ホトトギス 202202
戦なき世はもう来ない女満月 山田六甲 六花 202209
満月の夜を鳴きとほす鉦叩 谷口摩耶 202210
満月や白髪の友と観覧車 伊吹之博 京鹿子 202211
満月の影の降臨浄土めく 岩崎藍 末黒野 202212
満月の結ぶ旧知や詠み交はし 岩崎藍 末黒野 202212
可惜夜や満月映ゆる池の面 高木邦雄 末黒野 202301
満月や記憶のかけら埋めきれず 小林清彦 末黒野 202301
満月へ付き添ふ星の健気なる 小長谷紘 末黒野 202301
満月を仰ぎ一茶に思ひ馳せ 宮崎浩美 末黒野 202302
満月や宝来軒の屋根の上 梅津まり子 末黒野 202302
満月→1

 

2023年9月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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