15   200句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
尾根越えてなだれ落ちくる霧の波 古川千鶴 かさね 201211  
稀といふ白駒草よ霧うすれ 岡田和子 馬醉木 201211  
山霧に包まれ少女に戻りたる 岡山敦子 京鹿子 201211  
霧晴れて父母ある頃の海光る 岡山敦子 京鹿子 201211  
比叡より降りる二の霧三の霧 中村洋子 風土 201212  
霧たちまち白き闇なす湖心かな 相沢有理子 風土 201212  
前方の車の尾灯霧の富士 三輪慶子 ぐろっけ 201212  
山動くかに霧晴るる只見線 秋葉雅治 201212  
再生医療の明暗表裏霧中かな 渕上千津 201212  
霧深し見えては消ゆる漢の脊 藤岡紫水 京鹿子 201212  
霧とざす天地山間の交響詩 佐藤美紀 ろんど 201212  
橋の灯に集つて来し夜の霧 戸栗末廣 201212  
霧走り帷めぐらすさまの景 松岡和子 201301  
霧隠る湖畔ほつほつ灯り初む 篠原幸子 春燈 201301  
笈を捨て霧に入りたる高野笠 西村純太 201301  
霧立つや山小屋さけて野鹿棲む 田中清秀 かさね 201301  
櫛比せる岳の隙より霧の湧く 天野みゆき 風土 201301  
あかときの霧の底ひの蜆掘る 南うみを 風土 201301 松江にて
櫨の実や霧動きそめ湖の面 村上絢子 馬醉木 201302  
分水嶺を越えてふたたび霧のなか 浜福惠 風土 201302  
余生とや肩の後ろに夜の霧 竪山道助 風土 201302  
灯台の点りて霧の深さかな 黒滝志麻子 末黒野 201302  
霧うねる溶岩肌荒き富士の裾 高橋定峰 末黒野 201302  
霧湧きて名もなき山の漢ぶり 中島芳郎 201302  
霧過ぎて湖の水位のあがりけり 鈴木夕起子 信州からの風 201302  
警官は白馬で闊歩霧の街 古井公代 ぐろっけ 201302 ロンドン
絹霧をかけて紅殻村日和 和田照海 京鹿子 201303  
国栖奏や霧立ちのぼる国栖の嶺々 高木典子 雨月 201305  
霧込や三笠ホテルの夜会の灯 田嶋洋子 七線譜 201306  
灰かぐらたちまち霧の音なりき 水野恒彦 夢寐 201306  
霧晴るるとき落葉松の香の勁し 根岸善雄 馬醉木 201311  
霧かかる道の岐れや吾亦紅 岡田和子 馬醉木 201311  
牛鳴くや霧を纏へる塩くれ場 林八重子 馬醉木 201311  
一茶の里ホームに霧の走りけり 中村ふく子 201311  
幻想の霧のべールや新穂高 松田和子 201311  
托鉢の饅頭笠や霧深し 小池清司 かさね 201310  
霧降るや行く手そびらに舵手鋭声 能村研三 201310  
山の霧濃し円空の童子仏 内藤恵子 万象 201311  
白鷺の白を隠せぬ狭霧かな 橋本知笑 201311  
八雲立つ湖も八雲も霧の中 山本喜朗 雨月 201311  
霧ながれ塔のへつりの切れぎれに 山崎青史 ろんど 201311  
霧を行く声どつこいしょどつこいしょ 大畑善昭 201311 行者道
霧晴れて峠に生れし国三つ 山本喜朗 雨月 201311  
霧奔る湯殿詣の足裏熱 甲州千草 201311  
落枝を踏みゆく杜の霧深し 山田六甲 六花 201311  
霊巌に触るる素足は霧の中 能村研三 201311  
路面から霧たちのぼる有馬かな ことり 六花 201311  
梵天を白布の被ふ狭霧かな 成宮紀代子 201311  
櫂の舟奥へ奥へと霧の声 山田六甲 六花 201311  
牛鳴くや霧を纏へる塩くれ場 林八重子 馬醉木 201311  
月山の霧が霧押す流れかな 望月晴美 201311  
幻想の霧のべールや新穂高 松田和子 201311  
戸口まで霧の深さの奈良井宿 望月晴美 201311  
霧ぶすま眼科の予約時間来る 仁平則子 201312  
那須岳の霧刻々と下り来る 仁平則子 201312  
ゆるやかな霧ゆるやかに湖晴るる 久保東海司 201312  
昨日炎天今日霧雨の木槿垣 瀧春一 花石榴 201312  
霧雨や港の荷揚げ音もなく 高橋ひろ 万象 201312  
霧時雨髪のしめりを持ち帰る 福氷尚子 ろんど 201312  
霧立つやゆつくりくねる高野線 有本惠美子 ろんど 201312  
霧籬なかに千躰地蔵かな 仁平則子 201312  
溶明の叡山現るる霧の朝 笹井康夫 201312  
鎌岳も誓子の句碑も霧襖 吉田光子 ぐろっけ 201312  
すれ違ふゴンドラの灯の霧ひつつ 田中珠生 馬醉木 201312  
がまずみの実の鮮紅に霧うごく 瀧春一 花石榴 201312  
生きものの声に始まる明けの霧 山本とく江 万象 201312  
先見えぬゴンドラ霧の宙を行く 片岡久美子 201312  
沢音を残して霧の白世界 宮内とし子 201312  
どちらやら三重・滋賀県境霧下りる 吉田光子 ぐろっけ 201312  
湖を閉づ霧ねんごろに山包む 久保東海司 201312  
古戦場霧かたまりて流れけり 荒木稔 ぐろっけ 201401  
霧底に始発の汽笛阿蘇盆地 吉田政江 201401  
凹凸を呑み音を呑み霧の朝 常田創 201401  
湖の落し蓋めく盆地霧 吉田政江 201401  
鎖暢の霧横なぐり鳥兜 今田清三 馬醉木 201401  
姉川の霧にひびける鳥のこゑ 荒木稔 ぐろっけ 201401  
霧を照らし霧に消へたる夜汽車かな 山田美恵子 火星 201401  
霧晴れて蒟蒻の葉の銀色に 光岡れい子 万象 201401  
霧迷ふ由布の二峰は神の技 千田百里 201401  
霧霽れて見下ろす淡海古鏡めく 後藤椎子 万象 201401  
緬羊の気まま散策霧の牧 水野範子 ぐろっけ 201401  
荷を置けば雷鳥近し霧の中 佐々木みどり 馬醉木 201401  
歴史てふ戦の道や霧匂ふ 久保久子 春燈 201401  
罩めて来て動かぬ霧となりにけり 三村純也 ホトトギス 201401  
しんがりは霧の中なり鈴の音 松井倫子 火星 201401  
常念を包み霧の香極まれり 生方義紹 春燈 201401  
新山の霧に総出の生姜掘 熊丸淑子 馬醉木 201401  
盛衰の歴史埋めて山の霧 伊東和子 201401  
赤牛の長鳴き霧の底を這ふ 吉田政江 201401  
着陸を待つ旋回やジャワの霧 藤本秀機 201402  
東京五輪先のことなど霧の中 小林正史 201402  
肌にふれ霧は夜露となりにけり 高橋将夫 201402  
霧の朝気魂に精気貫けり 榎本ふじえ 風土 201402  
霧襖揺がせ救助ヘリコプターあを 三木千代 201402  
連山に抱かれ霧らふ甲斐盆地 菅野日出子 末黒野 201402  
曽良のみち霧に濡れたる一里塚 倍野喜代子 万象 201402  
重なれる戦の歴史霧流る 三輪慶子 ぐろっけ 201402  
訛ころがし霧へ出てゆく河童かな 鴨下昭 201403  
霧の中投網打つ音してゐたり 山本耀子 絵襖 201404  
初日の出虚実の霧を頬に受け 鴨下昭 201404  
霧の湖一つ灯蛾寄る宿もひとつ 水原秋櫻子 馬醉木 201407 『晩華』
霧吹きをして仕上がりぬ花御堂 井浦美佐子 201407  
霧切れてにはか日光黄菅かな 井上石動 あを 201408  
霧霽れてスカイツリーの伸び上がる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201408  
言ふなれば雲中の宴霧の宿 北尾章郎 璦別冊 201408  
竹皮を港は霧を脱ぎにけり 南うみを 風土 201408  
青鷺を霧吹き過ぐる夕河原 水原春郎 馬醉木 201410  
海峡の霧より現るるロシア船 今村征一 ホトトギス 201410  
サロベツの霧の魔性を目の当り 今村征一 ホトトギス 201410  
落ちながら霧となりゆく神の瀧 林昭太郎 201410  
参道の狭霧湿りや枳穀の実 布川直幸 201410

平成二十五年

豪雨の鹿島神宮

霧晴れて間近に迫る山七重 小林久子 201411
霊峰の護符を頼りや霧の尾根 布施由岐子 末黒野 201411  
雷鳥の霧より出でて霧に入る 布施由岐子 末黒野 201411  
霧立ちぬ富士の在り処を指す木立 四條進 201411  
山霧の芯に佇む伊吹かな 川井秀夫 ろんど 201411  
音もなく霧を零してダム百丈 渡部節郎 201411  
山の湖の朝霧籠り櫂の音 矢崎すみ子 201411  
山霧や縷々とペンキの道しるべ 成田美代 201411  
闇深し何処行く船の霧笛かや 堀田清江 雨月 201411  
牛声のくぐもる但馬霧深き 塩路隆子 201412  
港町夜の霧笛を真近にし 伊庭玲子 201412  
カウベルを吊り朝霧へ放ちけり 曽根薫風 馬醉木 201412  
霧深し道懸命にさがすかな 菅野蒔子 末黒野 201412  
足音を残し歩荷は霧に消ゆ 大場弘子 末黒野 201412  
その奥に馬の嘶き霧流る 寺田すず江 201412  
山霧に包まれ神の手を探す 岩月優美子 201412  
霧を来て展望台も無色なり 長崎桂子 あを 201412  
山上の石碑らしきや霧ふかし 長崎桂子 あを 201412  
霧動く人の動きも始まれり 長崎桂子 あを 201412  
縞枯山 しまがれ に吹きくる霧のかたさうな 宇都宮敦子 201412  
六甲山の霧に重たき吾亦紅 栗山恵子 雨月 201412  
灯台の霧笛を耳に旅果つる 高橋照子 雨月 201412  
霧深き峠越え来し山の宿 及川信二 末黒野 201412  
北限の古墳に最上川よりの霧 密門令子 雨月 201412  
山霊の吐き来る霧の生臭ぞ 山田六甲 六花 201412  
黙しつつ行く木道の霧に消え 平居澪子 六花 201412  
国東の霧むせび泣く団子汁 岩木茂 風土 201412  
大江山の鬼の戸隠す霧襖 伊東和子 201412  
霧の世を僧形の杉出入りす 堀内一郎 堀内一郎集 201412  
霧晴れて鴨は布陣を終へてゐし 野中亮介 馬醉木 201501  
霧の夜や人影動く懺悔室 野坂民子 馬醉木 201501  
天辺に霧の宿りし摩天楼 和田紀夫 201501  
釣り人の声呑まれゆく朝の霧 松林依子 201501  
山霧や天地を睨む青不動 辻知代子 201501  
鉄橋を渡れば天守霧の中 西田史郎 201501  
朝霧の高台の街チロルめく 増田一代 201501  
朝霧で朝日はまるで月のよう 廣瀬将也 201501  
武田節和する一門霧月夜 田嶋洋子 春燈 201501  
湖も嶺々も南部の霧襖 藤原照子 201501  
修験者らばりばり霧を割いて来し 小野寿子 201501  
霧笛泣く幣舞橋を渡りけり 田村すゝむ 風土 201501 釧路にて
船腹にロシア文字あり霧に入る 内藤静 風土 201501  
鳥渡る赤きアーチの霧笛橋 奥田茶々 風土 201501  
鴉折折霧の中なる松林 飛高隆夫 万象 201501  
満遍に霧吹きかける障子貼り 秋田典子 六花 201501  
登高の目鼻を霧の襲ひ来る 久保東海司 201501  
百丈の瀧あり霧を浮かび出て 久保東海司 201501  
朝霧の白きがうごく甲斐五山 安立公彦 春燈 201501 甲府
天狗の根付け真つ赤俄かに霧晴るる 半田稜 ろんど 201501  
朝霧のこぼれ光るを悼みとす 豊田都峰 京鹿子 201501  
イカ墨のパスタ港の霧迫り 丸井巴水 京鹿子 201501  
空事へ頷く背に霧匂ふ 藤井杏愛 京鹿子 201501  
山杉の鉾をさめたる霧襖 平子公一 馬醉木 201501  
霧の底霧の底へと沖潜る 湯川雅 ホトトギス 201501  
斜交ひに朝霧流れ杉の山 沢辺たけし 万象 201502  
夕霧の消し残したり渓の音 森清信子 末黒野 201502  
朝霧を四方に従へ筑波山 加藤静江 末黒野 201502  
朝霧の霽れて穂高の連なりぬ 大川暉美 末黒野 201502  
夕映えの江の島灯台霧晴るる 成井隆之 末黒野 201502  
霧霽れて奈落は白き瀬となりぬ 沢辺たけし 万象 201502  
牛の声霧千畳を通しけり 佐瀬晶子 ろんど 201502  
霧動く山動くかに走るかに 松岡和子 201502  
霧晴れて橋のたもとに晶子歌碑 有賀昌子 やぶれ傘 201502  
狭霧はや隠しはじめし峰辺かな 佐藤恭子 あを 201503  
橋架けて渡船場消えぬ霧襖 栗原京子 201503  
明けそめし峰のむらさき霧氷散る 丹羽啓子 馬醉木 201503  
天空に城あるごとく霧の立つ 竹田ひろ子 ろんど 201503  
霧冷の指と思へばいとほしく 木暮陶句郎 ホトトギス 201503  
さりりさり樅に霧氷の音を聞く 神田美千留 京鹿子 201503  
紅餅の御前汁粉や夕霧忌 井口光石 風土 201504  
淋しくて霧夜の灯つけて寝る 永野由美子 ホトトギス 201505  
朝霧にまた立ちあがる舊き塔 佐藤喜孝 あを 201505  
仲直りしてうらうらと夕霧忌 鳥居美智子 ろんど 201505  
薙刀の気合狭霧のなかに聞く 寺田すず江 明日葉 201505  
山生きてゐる山霧の動きけり 今井肖子 ホトトギス 201509  
霧抜けて霧抜けて山深くなる 稲畑汀子 ホトトギス 201509  
吸はれゆく霧に大地の動きけり 稲畑汀子 ホトトギス 201509  
霧晴れて大地に朝の来てをりし 稲畑汀子 ホトトギス 201509  
嶺つゝむ霧の迅さや新豆腐 水原秋櫻子 馬醉木 201509 『梅下抄』
雨霧の晴るるや忽と山法師 貞吉直子 馬醉木 201509  
霧湧きて霧に従ふ心あり 稲畑汀子 ホトトギス 201510  
山路行く霧の去来も承知して 稲畑汀子 ホトトギス 201510  
六甲の霧の怖さをあなどらぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201510  
霧の中迷はず下山せしことを 稲畑汀子 ホトトギス 201510  
六甲の霧に育ちて四葩濃し 武生喜玖乃 雨月 201510  
朝霧や熊の爪痕あらたなる 原田達夫 箱火鉢 201511  
海霧流れ国後の影はやあらず 井上浩一郎 ホトトギス 201511  
霧の谷先行く人を包みけり 土屋光男 春燈 201511  
一塊となる牧牛や霧動く 柴田久子 風土 201511  
霧の中鴎を連れて出航す 田村すゝむ 風土 201511  
そのかみの霧の米利堅(メリケン)波止場かな 田村すゝむ 風土 201511  
じんわりと海霧包みゆくビルの街 矢野百合子 201511  
霧時雨つつまれおはす野の仏 秋川泉 あを 201511  
霧ぶすま分け入る妻の男騎(の)り 久保東海司 風鈴 201512  
山霧の深く懸かりて流刑小屋 大橋晄 雨月 201511  
法螺貝に霧襖解く山の神 森岡正作 201511  
つつついと登四郎先生霧を来し 千田百里 201512  
霧の中記憶の地図をいま一度 藤森すみれ 201512  
氷川丸の船客はいま霧に繋ぐ 大石誠 201512  
晴天の霧富士かくす大花野 手島靖一 馬醉木 201512 霧→16

2019年11月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。