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さやうなら霧の彼方も深き霧    三橋鷹女

 朝霧 夕霧 夜霧 川霧 山霧 海霧 霧笛

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
山荘に一人泊まりて霧を聴く 泉田秋硯 200812  
霧の海誰も見えざる誰からも 中村恭子 200812  
三度来し御釜はいつも霧の中 増田一代 200812  
毒ミルクなどの世の中霧深き 杉野原弘幸 200812  
霧晴るる空母のデッキ人数多 岡田荘一 炎環 200812  
安達太良の霧吐きをりし病智恵子 辺見狐音 炎環 200812  
剣道の面打つこゑや朝の霧 三角千栄子 炎環 200812  
白鷺の離れて降りし朝の霧 新井青葉 炎環 200812  
箱根路の霧を吸ひゆく雑木林 黒澤登美枝 200812  
海の霧流れ神島現るる 岸本林立 雨月 200812  
霧の世を見据ゑ老いゆく月日かな 松林順子 雨月 200812  
霧の湧く音のかすかに山の宿 松林順子 雨月 200812  
霧ながる丸に二の字の紋どころ 浜福恵 風土 200812  
霧いつか雨の湖畔に雨情歌碑 井上美智子 風土 200812  
霧はれし滝の捩れてをりにけり 杉浦典子 火星 200812  
霧湧きて蚕飼の村を隠しけり 川合八重子 酸漿 200812  
霧の上に霧その上に霧の闇 岩垣子鹿 ホトトギス 200901  
霧といふ破れさうなる包み紙 岩垣子鹿 ホトトギス 200901  
霧濡れの扉重たき無言館 倉科紫光 馬醉木 200901  
霧動き山々の羽化はじまれり 冨松寛子 200901  
一舟の水脈霧雨の小漁港 小山徳夫 遠嶺 200901  
霧雨のやがて地雨となりにけり 高橋宏行 遠嶺 200901  
松虫草鳴らして霧の流れけり 名取袿子 200901  
霧呼んで念珠しのばす船の旅 岸田爾子 200901  
乳飲み子は土鳩の声や霧の朝 藤幹子 炎環 200901  
雲になる霧を見て新大仏寺 関根誠子 炎環 200901  
海近し霧の沖より潮匂ふ 須藤トモ子 200901  
よく眠り霧の風景より出づる 千田百里 200901  
奥駈けの入り臼塞ぐ霧襖 小阪律子 ぐろっけ 200901  
松木立無明のやうな深い霧 林日圓 京鹿子 200901  
霧こめてひとりひとりの富士の山 田村みどり 京鹿子 200901  
霧深き登山電車に居る不安 堀田こう 雨月 200901  
霧の海ぬけて気分の変はりけり 服部早苗 200901  
霧ふかく影する桜紅葉かな 石原光徳 酸漿 200901  
磴現れて教会と知る朝の霧 丑久保勲 やぶれ傘 200901  
霧荒び赤き芽立ちのただよへる 瀧春一 深林 200901  
考古学者の白髪はみ出す霧のピケ帽 瀧春一 深林 200901

信州池の平にて

白樺湖の遺跡発掘

ジエツト機の飛び出す枯野書も霧らふ 瀧春一 深林 200901 拝島・自然公園附近
霧ふる峡焚木縞麗に家形に積む 瀧春一 深林 200901  
湧く霧の大涌谷を消しにけり 國保八江 やぶれ傘 200901  
霧に入り霧を抜けたるときに湖  岩垣子鹿 ホトトギス 200902  
行けど行けど濃霧に逮捕されしまま 泉田秋硯 200902  
千枚田ひた寄す能登の霧襖 木田千女 200902  
霧立つや野々村仁清生誕地 浜福惠 風土 200902  
霧晴れて地の底よりの赤き屋根 あさなが捷 200902  
山々に霧たちこめて県境 北川とも子 ぐろっけ 200902  
燭灯し問わず語りの霧の宿 小阪律子 ぐろっけ 200902  
霧しづく軒の光となる目覚め 山田弘子 ホトトギス 200903  
夢とうつつ通ふ刹那や霧の中 稲岡長 ホトトギス 200903  
暁闇の糺の森や霧ながれ 山下青坡 200905  
ネッシーに逢へる期待や霧に立ち 泉田秋硯 200908  
霧まとひ墨絵の中を旅舟ゆく 赤羽正行 遠嶺 200908  
二番茶の刈られしあとの霧深し 吉田政江 200908  
少年のゑくぼはにかむ霧の朝 細野みすず 炎環 200908  
霧抜けてより原色の野となりぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200909  
君の香と霧に溺れてしまひたる 稲畑廣太郎 ホトトギス 200909  
霧見せて富嶽見せざる鉄路かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200909  
曇天を発ち霧抜けて晴に着く 稲畑廣太郎 ホトトギス 200909  
政界に霧立ち籠めてをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200909  
タイガース何時になつたら霧晴るる 稲畑廣太郎 ホトトギス 200909  
六甲の霧山裾を下りて来し 稲畑汀子 ホトトギス 200909  
ミュージカルはねて大都の霧を吸ふ 泉田秋硯 200909  
みな同じ蔵王の霧に触れ親し 成宮紀代子 200909  
霧の中走り抜けしは疾き霧 千田百里 200909  
手賀沼の霧に昨日の悪夢消し 稲畑廣太郎 ホトトギス 200910  
一面の霧脱ぎ湖の景となる 稲畑汀子 ホトトギス 200910  
一面の霧の都心を旅立ちぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200910  
銅鑑叩き牛をあつむる霧襖 岡田真澄 風土 200910  
霧ぶすま晴れて牧場の馬近し 岡田真澄 風土 200910  
濃霧より浮き峙つる巌かな ことり 六花 200910  
落葉松の霧湧く峠越えゆけり 柴田鏡子 200910  
霧襖今日は越えゆく和田峠 柴田鏡子 200910  
絶巓に繋ぎ目見せて霧飛びぬ 宮野百合子 200910  
高原の霧の回廊まはり来る 宮野百合子 200910  
山小屋に入る時霧もついてくる 宮野百合子 200910  
霧深し昼より点すヒュッテの灯 小澤昭之 200910  
刻を経てぬくき握手や霧の夜 吉田晴子 200911  
百万の人間呼吸せり濃霧 吉田希望 200911  
鈴鳴らし牛あらはるる霧の牧 田下宮子 200911  
浅間山晴れをおろして霧の咲く 神蔵器 風土 200911  
霧に音あり一瞬も一生も 神蔵器 風土 200911  
旅に病んで夢の中まで霧の音 神蔵器 風土 200911  
やはらかき馬場の土より狭霧かな 柿沼盟子 風土 200911  
高野山浄土俗界同じ霧 三浦如水 はらから 200911  
天狗の鼻を先立て走る山の霧 大島翠木 200911  
霧の中より三山駈けの行者かな 杉本光祥 200911 月山
霧ごめの霧の鳴咽を聞きゐたり 柳生千枝子 火星 200911  
霧ごもりしてにんげんの匂ひ消す 柳生千枝子 火星 200911  
なだれくる霧が頬うつ分水嶺 村上洋子 200911  
山幾重もろとも霧となる信濃 矢田かずこ 200911  
避暑期果つコローの色に森霧らひ 岡田貞峰 馬醉木 200912  
せめぎあふ無明の霧や鳥かぶと 岡田貞峰 馬醉木 200912  
霧ごめの近江野に立つ鷺一羽 小澤菜美 200912  
万象は霧の中なり朝の音 宮崎左智子 200912  
朝の霧渦を巻きつつ流れゆき 難波篤直 200912  
熊よけの鈴近づき来霧襖 大沢絹代 200912  
佐比売野の鵺啼く梅雨の霧深し 田中静龍 ホトトギス 200912  
花嫁の肩の小さし霧の雨 山岸由佳 炎環 200912  
湖霧やホテルの窓に帆掛け舟 吉沢陽子 200912  
樺の木の白き朝や霧深し 三羽永治 遠嶺 200912 霧 →13

2019年11月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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