作品 |
作者 |
掲載誌 |
掲載年月 |
水切りの勢い霧へ岩の音 | 大空純子 | ぐろっけ | 200712 |
霧のなか猿舎の辺り過ぎにけり | 竹内弘子 | あを | 200712 |
山下りる濃霧にひとりづつ消えて | 竹内弘子 | あを | 200712 |
暮れ方の霧の木立の怪し気な | 坪井洋子 | 朝 | 200712 |
霧こめて街灯の灯の浮びけり | 田宮勝代 | 酸漿 | 200712 |
霧漬かり一村全滅しはせぬか | 泉田秋硯 | 苑 | 200801 |
氷河湖の霧が育むさるおがせ | 金山藤之助 | 苑 | 200801 |
来て見れば霧の摩周湖視界零 | 筏愛子 | 苑 | 200801 |
これよりの句碑星の夜も霧の夜も | 山田弘子 | ホトトギス | 200801 |
朝採りの茸の香溢れ霧の駅 | 水原春郎 | 馬醉木 | 200801 |
蔵王御釜耳摶つて飛ぶ霧の音 | 有働亨 | 馬醉木 | 200801 |
釣師立つ霧のどこかに隠れ滝 | 岡田貞峰 | 馬醉木 | 200801 |
霧を吐き霧を吸ひこむ山の壺 | 中野京子 | 槐 | 200801 |
十戒の一つを破る霧の山 | 祐森弥香 | 遠嶺 | 200801 |
野天湯の闇の奥なる霧のこゑ | 諸岡孝子 | 春燈 | 200801 |
惻々と霧攻め登る堀曲輪 | 上野進 | 春燈 | 200801 |
霧の街記憶の底の煙草の香 | 後藤眞由美 | 春燈 | 200801 |
湖霧へ男大きく餌を撒けり | 浜口高子 | 火星 | 200801 |
牧場の霧の郵便受けポスト | 田村すゝむ | 風土 | 200801 |
夢のあと霧の流るる佐久郡 | 外川玲子 | 風土 | 200801 |
白樺や霧より現るるオペラハウス | 遠藤逍遙子 | 風土 | 200801 |
霧を来て少年はまた霧に入る | 宮島宏子 | 沖 | 200801 |
宰相に石撃つ汝よ霧のなか | 小堀寛 | 京鹿子 | 200801 |
大雨戸閂一つ霧へさす | 鳥羽夕摩 | 京鹿子 | 200801 |
霧深き岩手山頂霙降る | 石田嘉江 | 濱 | 200801 |
髭生やすマルクス像や霧の辻 | 木暮剛平 | 万象 | 200801 |
ロープウエー霧つめ込みて昇りゆく | 齋部千里 | ぐろっけ | 200801 |
霧流る〓(木無)林を抜け露天風呂 | 岡田章子 | ぐろっけ | 200801 |
蝋燭の炎や霧の充つる音 | 梶浦玲良子 | 六花 | 200801 |
たちまちに霧の信濃となりにけり | 佐々木幸 | 朝 | 200801 |
霧ごめの国有林の県境 | 佐々木幸 | 朝 | 200801 |
池を這ふ霧のはやさも九月なる | 前田陶代子 | 朝 | 200801 |
霧ごめの相席といふ小半時 | 染谷晴子 | 朝 | 200801 |
先陣の碑や宇治川の霧深く | 花田百合子 | 朝 | 200801 |
霧深き朝や偽装の記事ばかり | 鈴木照子 | 苑 | 200802 |
小樽へと霧の汽笛や二十五時 | 吉田裕志 | 苑 | 200802 |
君亡くて言霊まどふ霧の中 | 渡邊千枝子 | 馬醉木 | 200802 |
置き去りの墓ある島よ霧かくす | 三嶋隆英 | 馬醉木 | 200802 |
霧雲の生まるる湖面阿寒岳 | 安原ときこ | 遠嶺 | 200802 |
神等去出の出雲国原霧立ちぬ | 宮原悦子 | 雨月 | 200802 |
目の端にいつも島影霧晴るる | 上田明子 | 雨月 | 200802 |
振り向けば平家谷はや霧の中 | 足立典子 | 雨月 | 200802 |
稜線に立つや喝采霧晴れる | 藤井久仁子 | ぐろっけ | 200802 |
六甲の霧は絹色雪まろげ | 山田六甲 | 六花 | 200802 |
霧襖より満載のリフトかな | 高橋さえ子 | 朝 | 200802 |
霧に古り山荘なつかしきさまに | 井上浩一郎 | ホトトギス | 200803 |
狐火か宮の火か霧うすれゆく | 芝山喜久子 | 馬醉木 | 200804 |
六甲山に霧のかかれる端午かな | 山田六甲 | 六花 | 200805 |
崩れたるケルンのひとつ霧まとふ | 西山美枝子 | 酸漿 | 200805 |
郭公や霧は樹閧ノ吸ひこまれ | 佐藤喜孝 | あを | 200805 |
霧くもり空に溶け入る沖つ島 | 石川龍士 | 春燈 | 200806 |
霧籠めの富士を祓ひて山開 | 神田美穂子 | 万象 | 200807 |
苧環の晨の霧をまとひ咲く | 味村志津子 | 雨月 | 200807 |
朴薫る端山はふかき霧の中 | 益本三知子 | 馬醉木 | 200808 |
郭公のくぐもる霧に溺れをり | 倉科紫光 | 馬醉木 | 200808 |
酔ひ醒めてゆくこの風にこの霧に | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 200808 |
雨を発ち霧に着きたる一会かな | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 200808 |
一村や霧に圧しつぶされて過疎 | 村松紅花 | ホトトギス | 200808 |
霧進む一峰攻むる兵のごと | 村松紅花 | ホトトギス | 200808 |
山の風霧又連れて来りけり | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200808 |
六甲の霧を侮ること勿れ | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200808 |
手違ひは霧に隠るるほどのもの | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200808 |
六甲の霧の去来に滞在す | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200808 |
再会を約しふたたび霧の中 | 村越化石 | 濱 | 200808 |
霧深き旅の朝のはじまりぬ | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200809 |
ランプ売るひとつランプを霧にともし | 安住敦 | 春燈 | 200809 |
櫓の音の俄に止みぬ霧の中 | 山田六甲 | 六花 | 200809 |
ホトトギス鳴けば久女が霧の中 | 陽山道子 | 船団 | 200809 |
霧霽るる岬の馬の太き脛 | 大鋸颯人 | 炎環 | 200810 |
蜩の陣立ち上がる霧の中 | 丹間美智子 | 炎環 | 200810 |
霧籠もる柩に点火ボタン押す | 品川鈴子 | ぐろっけ | 200810 |
朝毎の高原ミルク霧と来る | 乗光雅子 | 雨月 | 200810 |
はやばやと山毛樺黄葉せる狭霧かな | 阿部ひろし | 酸漿 | 200810 |
狭霧なか桜紅葉のはじまれり | 阿部ひろし | 酸漿 | 200810 |
榧の実のまだ青々と霧の中 | 阿部ひろし | 酸漿 | 200810 |
振仰ぐめぐすりの木よ霧流れ | 阿部ひろし | 酸漿 | 200810 |
人住みて霧に灯ともす線路下 | 岡本眸 | 朝 | 200810 |
雲に入り霧を出て濃し草もみぢ | 堀内一郎 | あを | 200810 |
ロンドンのアンブレラ紳士霧の街 | 勝原文夫 | ペン皿 | 200811 |
霧の夜の妻帰ります流しもと | 陳錫恭 | 春燈 | 200811 |
霧の大橋見よとて障子ひらくなり | 水原秋櫻子 | 馬醉木 | 200811 |
酔芙蓉つひの一花を霧の中 | 水原春郎 | 馬醉木 | 200811 |
高牧はまた霧込めてほととぎす | 山喜久子 | 馬醉木 | 200811 |
リフト巻く霧のつぶてに鬼やんま | 佐藤いね子 | 馬醉木 | 200811 |
霧晴れて仔牛あらはる鈴の音 | 武田漣 | 炎環 | 200811 |
海真白霧の中なる峠かな | 貴志尚子 | 槐 | 200811 |
秘湯とや泊りは冷ゆる山の霧 | 久保東海司 | 槐 | 200811 |
霧はれてゆく星空の飛行機雲 | 大西洵子 | 遠嶺 | 200811 |
参道の木の間に満ちし霧の海 | 鈴木幾子 | 酸漿 | 200811 |
テーブルマウンテン霧のクロスをかけられし | 渡辺玄子 | 酸漿 | 200811 |
上からの赤松の景霧に霧 | 戸田和子 | 鴫 | 200811 |
霧襖へだてて蔵王地蔵尊 | 山田暢子 | 風土 | 200811 |
火口湖の一気に霧の湖となる | 山田暢子 | 風土 | 200811 |
霧雨や遠にとよもすサッカー場 | 竹内弘子 | あを | 200811 |
駅長の振るランプの輪霧の駅 | 平野伸子 | 馬醉木 | 200812 |
習ひ笛霧込めの田に韻きけり | 鈴木漱玉 | 馬醉木 | 200812 |
霧立つや軒丈低き阿美の村 | 廖運藩 | 春燈 | 200812 |
秩父嶺の狭霧晴るるや瀞一丁 | 中村春宵子 | 春燈 | 200812 |
霧ふかき戸隠奥社詣でけり | 湯上稔子 | 春燈 | 200812 |
五合目のにぎはひ全て霧の中 | 足立賢治 | 狩 | 200812 |
霧 →12 |
2021年11月4日 作成
「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。
「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。
注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。
ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。