冬の虹 2    67句

あはれこの瓦礫の都冬の虹   富澤赤黄男   蛇の笛

 時雨虹 冬の虹 秋の虹 二重虹 虹の橋 虹の根 春の虹

作品
作者
掲載誌
掲載年月
冬虹を鳥居がはりに神の山 山田六甲 六花 201512
冬の虹消えて一本道残る 佐々木良玄 春燈 201602
一途とはこはれやすきや冬の虹 沼田桂子 春燈 201602
古墳塚より彩どりの冬の虹 下山田美江 風土 201602
軍艦の水脈を引き去り冬の虹 わたなべ漣 201602
冬の虹架け旧交のもどらざる 井上菜摘子 京鹿子 201603
インパネス遠ざかりゆく冬の虹 寺田すず江 201603
冬の虹ラテンの語尾は消え易く 竪山道助 風土 201603
冬日受け雲より虹の小さく立つ 森理和 あを 201603
からつぽの胸に抱かむ冬の虹 塩貝朱千 京鹿子 201604
迫り来る限界集落冬の虹 吉村摂護 201604
海堡に片脚架けて冬の虹 安斎久英 末黒野 201605
拘らぬ余生生々冬の虹 物江康平 春燈 201605
きはめれば迷ひは消ゆる冬の虹 柴田靖子 201605
この道と思へば開く冬の虹 柴田靖子 201701
母決して弱音を吐かず冬の虹 コ田千鶴子 馬醉木 201701
冬帽子虹には古き彩の無し 中野あぐり 春燈 201701
母と子のこゑの向かうに冬の虹 森川絢子 京鹿子 201701
資本金一円で立つ冬の虹 秋山泰 船団 201701
真田丸の負けぬ戦や冬の虹 荻布貢 201702
いつか行くはるかな聖地冬の虹 阪倉孝子 201703
山から山町を跨ぎて冬の虹 竹内喜代子 雨月 201703
繰り言はいつしか消えて冬の虹 水田壽子 雨月 201703
笛の音の流るるやうに冬の虹 本多俊子 201704
磐座ををろがみをれば冬の虹 南うみを 風土 201704
片脚は母住む方や冬の虹 高塚三枝 馬醉木 201705
アイスランドの溶岩台地冬の虹 鏡英子 末黒野 201706
大声に呼んでくれたる冬の虹 佐藤淑子 雨月 201802
さてもはや消えかかりゆく冬の虹 佐藤淑子 雨月 201802
卒寿祝ふ次もあれかし冬の虹 河本由紀子 春燈 201802
消えないと氷つてしまふ冬の虹 高橋将夫 201802
比叡山や淡海を跨ぐ冬の虹 岩下芳子 201802
海にむかひ素直になりし冬の虹 柴田靖子 201802
今できることを今やる冬の虹 松井季湖 201803
七井橋渡れば冬の虹たちぬ 和田華凛 ホトトギス 201803
見えぬもの追ひかけてきし冬の虹 村上葉子 201804
冬の虹何せよとわが遺されし 渡邊千枝子 馬醉木 201804
冬の虹消え残欠の百済琴 深川淑枝 201803
ささやかな幸せでよし冬の虹 崎素粒子 ホトトギス 201805
房総に片脚架くる冬の虹 安斎久英 末黒野 201805
冬の虹胸中の鬼野に放つ 林せり 船団 201806
冬虹の立ちて偲べる人のあり 稲畑汀子 ホトトギス 201811
緋襷は藁の化身や冬の虹 石原孝人 京鹿子 201901
在所まで幾たび仰ぐ冬の虹 太田昌子 馬醉木 201902
冬の虹塞翁が馬連れてくる 寺田すず江 201903
産終へて牛の目和む冬の虹 四方由紀子 風土 201903
冬の虹心の渦がうづきだす 西村白杼 京鹿子 201903
運命の微笑み信ず冬の虹 清水美子 春燈 201903
山羊がゐて犬小屋は空冬の虹 大崎紀夫 やぶれ傘 201903
天上の母の励まし冬の虹 西岡啓子 春燈 201904
幸薄き一葉の恋冬の虹 中山惠子 202002
末の子の結婚きまる冬の虹 千葉禮子 202002
末の子の結婚きまる冬の虹 千葉禮子 202002
神域の渡り廊下や冬の虹 高橋寛子 京鹿子 202002
天守背に琵琶湖や大き冬の虹 馬場節子 京鹿子 202002
夕虹の二重丹波の初冬かな 笹倉さえみ 雨月 202002
軸足のアキレス腱や冬の虹 中田禎子 202003
薄鼠を残して消えぬ冬の虹 森清信子 末黒野 202003
雨止みて冬の虹あり令和の世 荻布貢 202003
冬の虹誰もが口を開けている 林田麻裕 202003
秋葉山舘山寺なり冬の虹 中村洋子 風土 202004
こつと消ゆる恩師の笑顔冬の虹 菅野日出子 末黒野 202004
冬虹へ傾きながら一両車 高野春子 京鹿子 202005
葬列の誰か指さす冬の虹 谷田明日香 風土 202102
描く人伝ふる人よ冬の虹 赤座典子 あを 202201
虚子の墓に向き合ふ墓や冬の虹 小原芙美子 風土 202203
泣く笑ふ恋の道化に冬の虹 久保夢女 202204
冬の虹 →1

 

2022年12月2日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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