秋の虹      224句

秋の虹ほのくらく樹をはなれけり  飯田蛇笏  読本・歳時記

 時雨虹 冬の虹 秋の虹 二重虹 虹の橋 虹の根 春の虹

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
秋の虹消えやすければ妻を呼び 渡辺よし生 風土 199907  
秋虹の彩のあやふさ遠まなざし 宇都宮滴水 京鹿子 199910  
消えたればふたたび立たず秋の虹 鷹羽狩行 199911 伊藤柏翠氏を悼みて
秋の虹消えたるのちも仰がるる 山田弘子 円虹 199911

柏翠先生本葬の朝

ニセコに虹

束の間に秋の虹立つ岩手山 大場燈児 風土 199911  
母呼ぶに消えて仕舞いし秋の虹 大平保子 いろり 199911  
国引と名の付く橋や秋の虹 藤本艶野 俳句通信 199912  
新しき句会の舟山秋の虹 野昭人 遠嶺 200001  
あざなえば吉凶ほどよき秋の虹 三宅やよい 玩具帳 200004  
本葬の刻々秋の虹立ちぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200009  
旅人に朝のはじまる秋の虹 稲畑汀子 ホトトギス 200009  
画眉鳥の秋の朝虹たたへ鳴く 阿部ひろし 酸漿 200009  
霊園に仰ぎて秋の虹二タ重 神蔵器 風土 200010  
秋虹の立ちて地球のイアリング 市川英一 遠嶺 200011  
手を休め職場より見る秋の虹 高村洋子 遠嶺 200011  
眼前に秋の虹立ち固唾のむ 大石喜美子 雨月 200012  
自転車で駅まで五分秋の虹 田中矢水 遠嶺 200101  
秋の虹映し枡形手水鉢 岡田透子 200108  
秋の虹嵐が丘の小さき花 芳賀雅子 航跡 200108  
入港の船足とらへ秋の虹 稲畑汀子 ホトトギス 200109  
船窓に集めし視線秋の虹 稲畑汀子 ホトトギス 200109  
自転車を壁際に寄せ秋の虹 須賀敏子 あを 200110  
濤しぶきに生れては消ゆる秋の虹 木村恭子 円虹 200111  
涛荒き遠流の島や秋の虹 刈米育子 200112  
大鳥居眼下に淡き秋の虹 川澄祐勝 春耕 200201  
海老のひげたちまち秋の虹たてり 植松美根子 200202  
義経をおもへば遙か秋の虹 小澤克己 遠嶺 200211  
秋の虹羈旅に乾けるものたたむ 中原道夫 銀化 200211  
秋の虹螺旋階段宙に失せ 田中藤穂 あを 200211  
空っぽの頭で見やる秋の虹 斉藤静枝 あを 200211  
秋虹の幌かけ山雨去りにけり 岸田爾子 200212  
淡墨の海のざわめき秋の虹 石山民谷 遠嶺 200212  
女神像白く立ちたる秋の虹 吉村玲子 円虹 200212  
秋の虹北斎館をひとまたぎ 戸田春月 火星 200212  
秋の虹細きうなじを触診す 滝本香世 百鳥 200212  
秋の虹近松の墓このあたり 天田千重 火星 200302  
合掌の山に向へば秋の虹 丸山冬鳳 京鹿子 200302  
おごそかに秋の虹立つ屏風岩 岩上とし子 200303  
井田川を起点に秋の虹二重 朝妻力 雲の峰 200310  
合歓の葉のあさき眠りや秋の虹 岡田和子 馬醉木 200311  
夕近き松の明るし秋の虹 北吉裕子 雲の峰 200311  
秋虹の二重たたへて夫婦たり 小澤克己 遠嶺 200311  
町ふたつ繋いでをりぬ秋の虹 平田はつみ 馬醉木 200312  
秋の虹水にいろをく汀かな 水野恒彦 200312  
玲羊の横切りし山に秋の虹 竹内悦子 200401  
軽井沢のどこからも見え秋の虹 渡辺美代 対岸 200401  
鬼怒川の流彩る秋の虹 小浦遊月 酸漿 200401  
秋の虹傘が一本残りたる 秋岡朝子 200402  
女子大の塔を起点に秋の虹 辻井桂子 雲の峰 200410  
ここに集ふもえにしなりけり秋の虹 水原春郎 馬醉木 200411  
声立てば消えさう秋の虹仰ぐ 辻尚子 200411  
高原の起伏何処まで秋の虹 石本百合子 馬醉木 200412  
秋の虹有効期限ない二人 玉川梨恵 200412  
大荷物残しゆく身や秋の虹 荒木伊左夫 200412  
買物の帰りは消えて秋の虹 島すが子 200412  
雲上に我影を置く秋の虹 伊藤いな栄 酸漿 200412  
手を添へて小さき母の背秋の虹 竹中昭子 百鳥 200412  
奥祖谷を渡りて秋の虹立てり 松崎鉄之介 200412  
大声で呼ばれてをりし秋の虹 高倉恵美子 200501  
仮の世の旅人として秋の虹 富沢敏子 200501  
秋の虹思はぬ難波みやげかな 中島陽華 200501  
大内裏跡なり秋の虹二重 河合佳代子 栴檀 200501  
窯変か有田の天へ秋の虹 伊藤希眸 京鹿子 200501  
火の神の峰に生まれし秋の虹 西野通代子 築港 200501  
秋虹や近くなりたるちちの国 栗栖恵通子 200511  
畝立の紐引き合へり秋の虹 戸栗末廣 火星 200511  
湖上祭終へし朝の秋の虹 三村武子 酸漿 200512  
ふり向けば深き靴跡秋の虹 鳴海清美 六花 200512  
四阿より見ゆる湖上の秋の虹 佐野静子 遠嶺 200601  
消ゆるゆゑ次の待たるる秋の虹 高橋将夫 200601  
秋の虹立ちたる砂嘴へ親子駈く 紺野とも子 200601  
秋の虹有効期間ない二人 倉持梨恵 200601  
うなさかの果て秋虹の屹立す 伊藤早苗 200601  
秋の虹昨日と今日の継ぎ目なす 西川織子 馬醉木 200602  
あざなへる吉凶いかに秋の虹 木多芙美子 春燈 200611  
老人の忘れるちから秋の虹 芝尚子 あを 200611  
虹を生む水の秋なり乙女滝 黒坂紫陽子 馬醉木 200612  
手品師の消してしまひし秋の虹 高橋将夫 200612  
黄泉に吾を待つは幾人秋の虹 荒井千佐代 200612  
結びをり長き靴紐秋の虹 成田美代 200701  
法会果つ雲間染めたる秋の虹 小島みつ代 200702  
いのちみじかし秋の虹消えぬ間に 岩岡中正 ホトトギス 200704  
秋の虹消えてたましひのこりたる 岩岡中正 ホトトギス 200704  
直哉旧居出でて秋虹うすらぎつ 木上卓衛 200711  
若き日の恋に似て消ゆ秋の虹 林翔 200711  
秋の虹大志を抱くの前に 石岡祐子 200712  
秋虹や時計まはりに子ら走る 竹中一花 200712  
日の神の一筆書きの秋の虹 布川直幸 200712  
秋虹の根より淡海の冷えを呼ぶ 能村研三 200712 近江
遊心の窓はカンバス秋の虹 上田敬 遠嶺 200712  
湖へとも空へともなく秋の虹 安居正浩 200801  
唐崎の松越しの帆や秋の虹 吉田政江 200801  
秋の虹カルスト台地をまたぎけり 新倉舒子 200801  
旅始め幸先のよき秋の虹 石田嘉江 200801  
天恵や秋の虹立つ野外劇 阪本哲弘 200802  
新築の学舎五階の秋の虹 佐々木幸 200802  
秋の虹オバタリアンの木をつなぐ 坪内稔典 坪内稔典句集U 200804  
色鉛筆削り揃へて秋の虹 勝原文夫 ペン皿 200811  
晩学を励ます秋の虹立てり 木村幸 200812  
秋虹の端より紫こぼれ落つ 小林正史 200812  
太極拳の爪さき秋の虹に向く 河村泰子 ぐろっけ 200812  
秋虹を寡黙の父に教へられ 河村泰子 ぐろっけ 200812  
臨月の人を笑はす秋の虹 河村泰子 ぐろっけ 200812  
秋虹をしばし留めむ奥琵琶に 河村泰子 ぐろっけ 200812  
白波に虹ついてくる秋の航 中条さゆり 200812  
上向きの蛇口ありけり秋の虹 栗栖恵通子 200901  
大雨の置きて行きしは秋の虹 松原仲子 200901  
高層の病舎に秋の虹近し 安部和子 雨月 200901  
瀧壺に弥陀の光背秋の虹 石山雅之 遠嶺 200902  
雨上る屋久島空港秋の虹 鈴木石花 風土 200911  
礁噛む浪衰へず秋の虹 松本三千夫 末黒野 200911  
秋の虹筑波にそぼろ雨のこり 和田満水 200911  
独言のほどの色なり秋の虹 中田禎子 200912  
秋の虹若草山の裏知らず 大山文子 火星 201001  
目の眩む渓谷秋の虹たてり 野口光江 遠嶺 201002  
くぐらんとして見失ふ秋の虹 高橋将夫 201002  
若者に手を貸され見る秋の虹 神谷耕輔 201002  
秋の虹えらびし供花のみな淡く 本多ちづ子 馬醉木 201011  
白鳳の伽藍にかかる秋の虹 藤見佳楠子 201012  
妻呼びて消ゆるまで見む秋の虹 阪本哲弘 201012  
デジタルがアナログとなる秋の虹 高橋将夫 201012  
会議終へ柔和なボスや秋の虹 伊吹之博 京鹿子 201012  
秋の虹椀に溶きたる吉野葛 宮川みね子 風土 201012  
短編のごとくかき消ゆ秋の虹 風間史子 201101  
片脚を山襞に入れ秋の虹 濱谷和代 万象 201101  
荒天を鎮め磐梯秋の虹 横田矩子 201102  
ランドマークタワーを跨ぎ秋の虹 鈴木一三 末黒野 201112  
秋の虹卓に二つのミルフィーユ 安居正浩 201112  
秋の虹消えて思ひ出残りたる 稲畑汀子 ホトトギス 201209 悼 田原憲治様
秋の虹屏風祭の町の中 北崎展江 くりから 201209  
雨上がりカーブを切れば秋の虹 丸山酔宵子 かさね 201211  
明日という未知にかかりし秋の虹 栗原公子 201211  
夫の忌の合掌とけば秋の虹 岡野ひろ子 201211  
通夜へ行く歩みを止めて秋の虹 森理和 あを 201211  
秋の虹消えをり沖の蜃気楼 田中臥石 末黒野 201211  
秋の虹消えたる後も見ゆるかな 十川たかし 201211  
秋の虹トランペットが胸で鳴る 長久保郁子 かさね 201212  
果樹園を包みて秋の虹二重 笠井敦子 201212  
秋の虹渡りて家路退院す 森さち子 201212  
五湖の空ひとまたぎして秋の虹 山本みゆき 万象 201212  
秋の虹子熊といえど撃つ構え 松川悠乃 ろんど 201212  
秋の虹町は昭和の色となり すずき巴里 ろんど 201212  
秋の虹独りで紅茶飲めるとき 能勢栄子 201301  
木曽三川のなかだちをして秋の虹 寺田すず江 201301  
鮮やかに里山またぐ秋の虹 渡辺安酔 201301  
暫は水仕休めよ秋の虹 田岡千章 201301  
筑波嶺の雲より現るる秋の虹 山田春生 万象 201312  
つやつやの若者の肌秋の虹 柳田皓一 かさね 201312  
きわだちて彩あざやかや秋の虹 柳田皓一 かさね 201312  
老人の思ひ出となり秋の虹 柳田皓一 かさね 201312  
秋の虹谷二つ越え橋わたす 吉田光子 ぐろっけ 201312  
秋の虹妻に見せたしみな仰ぐ 柳田皓一 かさね 201312  
雑踏に少年の指す秋の虹 小柳千美子 かさね 201312  
左のみ半分立てる秋の虹 柳田皓一 かさね 201312  
天球をなぞるとばかり秋の虹 高橋道子 201401  
観覧車より見る小さき秋の虹 箕輪カオル 201401  
秋の虹ハープ弾く音のどこよりぞ 本田和子 201401  
片脚を海に入れたり秋の虹 石黒興平 末黒野 201401  
幾たびも秋の虹立つ峠越え 駒形祐右子 万象 201402  
ひとをはくビルに挟まる秋の虹 丸井巴水 京鹿子 201402  
終りあるゆゑの華やぎ秋の虹 竹貫示虹 京鹿子 201410  
母の世へ消えてゆきたる秋の虹 高倉和子 201411  
いつの世も人は塔組む秋の虹 近藤喜子 201412  
秋の虹夢つなぎゆき朝なる 岡崎柴田靖子 201412  
鴎とぶ港や秋の虹二重 寺沢千都子 万象 201412  
秋の虹はかなき色を重ねたり 武生喜玖乃 雨月 201412  
秋の虹童女の涙すぐ乾き 白神知恵子 春燈 201501  
野良衣干す空明るみて秋の虹 生田作 風土 201501  
願はくは秋の虹立つ樹木葬 鳥居美智子 ろんど 201501  
回廊に弁当ふたつ秋の虹 中島陽華 201502  
慟哭の津波跡なる秋の虹 大木さつき ホトトギス 201503  
松島の旅路語らん秋の虹 稲畑汀子 ホトトギス 201509  
ビルの街大きく包み秋の虹 斉木永久 馬醉木 201511  
武蔵野をどつしり踏まへ秋の虹 上原重一 201511  
指切は反故(ほうご)のひとつ秋の虹 鈴鹿呂仁 京鹿子 201511  
変声期の子が教えくれ秋の虹 種田果歩 201512  
虹の夢秋かどうかはわからない 林田麻裕 201512  
傘たたむ狐日和の秋の虹 井上静子 201601  
二度とかへらぬ一瞬を秋の虹 柴田靖子 201601  
山一つ円く抱きて秋の虹 森田節子 風土 201602  
少年の遠目差しや秋の虹 島玲子 風土 201611  
振り返る城壁高し秋の虹 島玲子 風土 201611  
地の色の一つをつかひ秋の虹 沼田巴字 京鹿子 201611  
秋の虹人形はみな前を向く 今井春生 201611  
残生のシナリオ描けず秋の虹 神田恵琳 春燈 201611  
秋の虹大きな希望標しけり 茂木なつ 春燈 201611  
黒猫がひっかかってる秋の虹 たかはしすなお 201612  
そちらにもみえてゐますか秋の虹 はしもと風里 201612  
田の神を送つてゐたる秋の虹 加藤みき 201701  
秋の虹富士の裾野を包み込み 山口登 末黒野 201704  
秋の虹隣家の人の告げくれし 沼田巴字 京鹿子 201709  
明日よりも今大切に秋の虹 コ田千鶴子 馬醉木 201710  
心願の叶ひし予感秋の虹 水谷靖 雨月 201711  
審判の右手が挙がり秋の虹 上谷昌憲 201712  
少年の夢は美し秋の虹 江島照美 201712  
起重機を真ん中に置き秋の虹 須賀敏子 あを 201712  
雨宿りすぐに薄るる秋の虹 松原智津子 万象 201801  
それぞれの歩みの空に秋の虹 勝木享一 万象 201801  
京を過ぎなほ半円の秋の虹 上原玲子 京鹿子 201802  
湖かけて男体山に秋の虹 島野ひさ 万象 201803  
舞鶴の海に父恋ふ秋の虹 永井惠子 春燈 201803  
秋虹の環の中に消え虚舟とす 水野恒彦 201811  
地獄谷を走り抜けるや秋の虹 庄司久美子 201811  
山峡の四五戸つなぎし秋の虹 和田和子 馬醉木 201811  
散骨の航跡長し秋の虹 鈴鹿呂仁 京鹿子 201811  
新しき明日思ふ日や秋の虹 安立公彦 春燈 201811  
秋の虹少年風となり走る 北川孝子 京鹿子 201812  
二上に挽歌のやうな秋の虹 山中志津子 京鹿子 201812  
秋の虹いつも遠くにゐるひとり 鷺山珀眉 京鹿子 201812  
片足は天の岩戸や秋の虹 西村白杼 京鹿子 201812  
渓谷をつなぎて淡し秋の虹 川合弘子 馬醉木 201812  
秋の虹まだ濡れている空の青 火箱ひろ 201901  
マルセイユ船から船に秋の虹 七郎衛門吉保 あを 201901  
秋の虹くぐり菩薩に会ひにゆく 岩岡中正 ホトトギス 201904  
阿弥陀橋より懸かりたる秋の虹 岩岡中正 ホトトギス 201905  

 

2019年9月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。