春の暮    154句

いづかたも水行く途中春の暮   永田耕衣   驢鳴集

暮春  晩春  春惜しむ  暮の春  惜春

春暮るる・春の果  春の暮  春のくれ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
春の暮老人と逢ふそれが父 能村研三 鷹の木 199705  
木立また人を隠しぬ春の暮 岡本眸 199807  
おとうとが樹の上にいる春の暮 雲閑亭只今 船団 199811  
春の暮言葉の月とぎ始む 望月和子 船団 199811  
石に跨る少年少女春の暮 藤田宏 199905  
文豪の文弱を訪ふ春の暮 飯島士朗 銀化 199905  
巡礼のよもやま話春の暮 飯田眞理子 春耕 199907  
春の暮子貢の楷樹の墨塊めく 宮城菊子 199907  
春の暮鴉が杭をとび歩き 松岡隆子 199907  
春の暮背広のなかに夫が居る しおやきみこ 船団 199909  
ふうの木に指紋を残す春の暮 小枝恵美子 船団 199909  
先をゆく犬を見失ふ春の暮 能村登四郎 芒種 199911  
春の暮誰もゆるやか家路の歩 能村登四郎 芒種 199911  
改札の切符とび出す春の暮 能村登四郎 芒種 199911  
試験管ぽつと火を吹く春の暮 能城檀 船団 199912  
ブルースなたこやき買いに春の暮れ 星野早苗 空のさえずる 200002  
女童のかーごめかごめ春の暮 岡井省二 200003  
神戸にはシャガールがいる春の暮れ わたなべじゅんこ 鳥になる 200003  
春の暮線路を分かち帰りけり 矢島みつ江 遠嶺 200004  
一輪車ゆらり角ゆく春の暮 三宅やよい 玩具帳 200004  
琵琶湖とは胃の腑のかたち春の暮 三宅やよい 玩具帳 200004  
最終船出れば店開ぢ春の暮 鷹羽狩行 200005  
天井の一隅にある春の暮 星野高士 円虹 200005  
おなじところでつまづいてゐる春の暮 あべりち 銀化 200005  
道端に遊びし記憶春の暮 岡本眸 200005  
うどん屋の隅に落着く春の暮 今野節子 200005  
ビラン樹の鬱々として春の暮 宮津昭彦 200006  
阿羅漢の顔おしなべて春の暮 中村祐子 200007  
後悔につけし鈴鳴る春の暮 西川織子 馬醉木 200008  
帆船が影絵の距離に春の暮 牛田修嗣 200010  
桃色の骨をいじめて春の暮 南村健治 船団 200011  
辻々に土の神様春の暮 南村健治 船団 200011  
捨鉢に卵抱きをり春の暮 中原道夫 銀化 200103  
畦歩くのみに足らひし春の暮 伊藤愛子 200105  
たて笛に送る空気を春の暮 南村健治 船団 200107  
真砂女の燐寸擦つて香焚く春の暮 堀内一郎 あを 200107  
水の辺に少年立てり春の暮 橋本良子 遠嶺 200107  
一合の豆を土産に春の暮 関根洋子 風土 200205  
水底に水よこたはる春の暮 亀田憲壱 銀化 200205  
鯉老いて上目を使ふ春の暮 木曽岳風子 六花合同句集 200205  
常の木に常の鳥ごゑ春の暮 藤岡紫水 京鹿子 200206  
どの部屋も点し一人の春の暮 上田祥子 遠嶺 200206  
平和の像面柔らかき春の暮 及川あつ子 築港 200206  
留守番をしてゐるやうな春の暮 戸田喜久子 200206  
川尻の見えたる橋の春の暮 本橋墨子 200206  
ドーム閉じ球場開き春の暮 恩塚典子 ぐろっけ 200207  
生き死にの剃髪なりき春の暮 小澤克己 遠嶺 200210  
井田川に靄たち込める春の暮 渡辺政子 雲の峰 200304  
途中まで考へてゐる春の暮 市川栄二 俳壇年鑑 200304  
春の暮君と別るる時が来て 赤星惠子 あを 200306  
もの食べるための眼鏡や春の暮 能村研三 200307  
匂ひある低き枕や春の暮 佐々木国広 築港 200307  
淋しさはボディブローか春の暮れ 平居澪子 六花 200307  
立てかけて一本の棒春の暮 木下野生 200405  
春の暮列柱に身を紛らしむ 岡本眸 200405  
春の暮六道の辻黄泉路めく 門伝史会 風土 200405  
春の暮長き梯子を横にして 木下野生 200407  
飛べさうな箒を選ぶ春の暮 湯浅夏以 遠嶺 200407  
風に乗る放課後放送春の暮 北川光子 ぐろっけ 200408  
春の暮昨日鎌倉けふ芦屋 稲畑廣太郎 ホトトギス 200504  
速達の表にわが名春の暮 木下野生 200506  
音離れ板木ののこる春の暮 神蔵器 風土 200506  
顧みることなど数多春の暮 橋口礼子 河鹿 200507  
するすると寄りくるロープ春の暮 木下野生 200507  
旬のなき野菜売場や春の暮 玄内栄 帆船 200507  
転がして返すボールや春の暮 生田恵美子 風土 200507  
航跡のなかなか消えず春の暮 藤田佑美子 栴檀 200508  
厨玻璃春の暮色を取り込めり 角谷美恵子 ぐろっけ 200508  
さいならにほなとうなづき春の暮 中村房枝 六花 200603  
戸締りは早目に一人春の暮 稲畑汀子 ホトトギス 200604  
上京の日も近づきぬ春の暮 稲畑汀子 ホトトギス 200604  
アメリカへ帰る娘と春の暮 稲畑汀子 ホトトギス 200604  
いつまでも白き航跡春の暮 辻恵美子 栴檀 200605  
天体に国境はなし春の暮 辻美奈子 200605  
春の暮大和は道の白き峽 瀧春一 常念 200606 吉野の峽
白粥に膜ありにける春の暮 栗栖恵通子 200606  
胞衣塚に子供のあそぶ春の暮 竹中龍青 200606  
春の暮生きる筋書をたのしみに 瀧春一 瓦礫 200606  
春の暮水嵩の増す隅田川 児玉豊子 対岸 200606  
逝きし娘に会ひたしと泣く春の暮 一宮十鳩 ホトトギス 200610  
ほろ苦きものなど湯掻き春の暮 橋本くに彦 ホトトギス 200610  
モノレールに透けるカーテン春の暮れ 森田子月 ぐろっけ 200702  
ギブスから指の出てゐる春の暮 竹内水穂 火星 200705  
泣く前の顔のゆがみて春の暮 浅田光代 風土 200707  
粥吹けば膜の片より春の暮 木田千女 200807  
耳たぶにリングのくぼみ春の暮 浅田光代 風土 200807  
梵鐘の音の溶けゆく春の暮 森紀子 200807  
春の暮中也の詩集開きけり 鈴木阿久 200905  
病床にゆるゆる過ぎる春の暮 黒澤登美枝 200905  
シュークリームの重さ手にあり春の暮 吉村さよ子 春燈 200905  
黄不動見る春暮何かをこらへゐて 橋本榮治 馬酔木 200905  
修業僧の目ン玉うごく春の暮 荒木甫 200906  
マイヒーロー遺影に叫ぶ子春の暮 伊吹之博 京鹿子 200907  
使はれぬ木偶は頭を垂れ春の暮 樋口みのぶ 200907  
びい玉はぬれやすきもの春の暮 佐藤喜孝 あを 200907  
篁の夕影揺るる春の暮 酒井湧甫 200909  
半島は島に戻れず春の暮 片山由美子 201003  
書斎まづ点りわが家の春の暮 鷹羽狩行 201005  
父が座すあたり動かぬ春の暮 柴田佐知子 201005  
爪を切ることのさみしさ春の暮 竹内弘子 あを 201005  
山襞の深み家郷の春の暮 渡辺和子 馬醉木 201006  
春の暮をとこ針穴のぞきをり 久津見風牛 201006  
うなそこに貝の太れる春の暮 蘭定かず子 火星 201007  
入相の後の永さや春の暮 菊谷潔 六花 201007  
文字盤の大きな時計春の暮 高橋秋子 201008  
肩寄せてムーミンとゐる春の暮 小澤徳江 遠嶺 201008  
丹沢に日の入り計る春の暮 鈴木とおる 風土 201106  
亡き人の椀も磨きて春の暮 コ田千鶴子 花の翼 201111  
豆腐売りラッパの響春の暮 田島昭久 かさね 201204  
あるとなき風が戸ひらく春の暮 水原春郎 馬醉木 201205  
春の暮さびしき猿のそびらかな 竹生田勝次 風土 201205  
踏切の音より春の暮れてくる 安居正浩 201206  
絵の中のわれに似し人春の暮 涼野海音 火星 201206  
レクリエーシヨンルールのままに春の暮 北村香朗 京鹿子 201207  
丘陵の風に吉備路の春の暮 水田壽子 雨月 201207  
明日使ふ農具揃ふる春の暮 寺岡ひろし 雨月 201207  
一人家(や)へ帰るほかなく春の暮 平居澪子 六花 201207  
巡る寺ひとつ残して春の暮 青木朋子 201208  
春の暮土紋けだるき観世音 酒井秀郎 返り花 201211  
食足りて犬猫だまる春の暮 鳳蛮華 201304  
何となく西を見てゐる春の暮 佐藤喜仙 かさね 201305  
春の暮レンガ倉庫にジャズ充満 山口ひろよ 201305  
太陽が汚れてゐたる春の暮 相良牧人 201306  
サーカスの獣の臭ひ春の暮 森清信子 末黒野 201306  
穴掘つて穴深くなる春の暮 水野恒彦 夢寐 201306  
アンティークドールの帽子春の暮 たかはしすなお 201406  
子ら去んでケンパの跡や春の暮 松岡和子 201406  
豆腐屋のチャルメラ流る春の暮 神山市実 やぶれ傘 201407  
磴道の朽ちし傍ら春の暮 吉弘恭子 あを 201407  
狂言の鉦耳にある春の暮 竹中一花 201407  
留守の家に留守のこゑする春の暮 井上信子 201504  
和田は何考へとんねん春の暮 稲畑廣太郎 ホトトギス 201504  
小さな虫叩きてわびし春の暮 吉村さよ子 春燈 201505  
蹴りたがるサッカーボール春の暮 貝森光洋 六花 201505  
浅春の暮色を灯し島泊り 森清堯 末黒野 201506  
とりあへず石蹴つてみる春の暮 菊川俊朗 201506  
春の暮太白星を従へて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201604  
言ひ返す相手の欲しき春の暮 徳田千鶴子 馬醉木 201605  
鉄棒に子の手のぬくみ春の暮 七種年男 201606  
墓掃除すまし寄り道春の暮 濱野新 やぶれ傘 201606  
まはり来し真田の郷や春の暮 鈴木庸子 風土 201607  
遺りたる石垣と坂春の暮 佐藤喜孝 あを 201607  
空きカンの轢かれ熨されし春の暮 松尾龍之介 201608  
なほつづく地震のニュース春の暮 稲畑汀子 ホトトギス 201704  
傷口は付箋で足りる春の暮 鈴鹿呂仁 京鹿子 201705  
春の暮もののふがため土間竈 能村研三 201705  
病室にニコライの鐘春の暮 山荘慶子 あを 201705  
人さらひ通つたやうな春の暮 片山煕子 京鹿子 201707  
春の暮ドラマに共感してゐたり 今井充子 201708  
春の暮小さき池に小さき鯉 栗原京子 201709  
気がつけばまだ明るくて春の暮 稲畑汀子 ホトトギス 201804  
盛り場の少女の群れや春の暮 今村千年 末黒野 201806  
煮魚の眼を舐りをり春の暮 竹内弘子 あを 201806  
山の端に落暉の残る春の暮 今井弘雄 春燈 201807  

 

 

2019年4月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。