花 見 3       159句

うかうかと来ては花見の留守居かな    丈草

作品
作者
掲載誌
掲載年月
上々の花見日和の帰路となる 伊藤白潮 200805
絵画展花見の筵縫ひて行く 朝倉富次 酸漿 200805
お花見のお相手はんは京育ち 松田和子 200806
花見客加はり寺の野点かな 米山喜久子 200806
走り根につまづき歩む花見杖 鈴田道 春燈 200806
屋上へ一人花見の日差しあり 原田信治 酸漿 200806
花見酒肩巾で足るカウンター きくちきみえ やぶれ傘 200806
快き揺れよ海津の花見船 竹内悦子 200807
天上の花見に呼ばれ父は去ぬ 杉山哲也 馬醉木 200807
花見船転舵かもめを前うしろ 風間史子 200807
城跡の折目正しき花見客 近藤幸光 200807
花見会端に居座る愛煙家 近藤幸光 200807
桟橋にぐらりと着きぬ花見舟 垣岡暎子 火星 200807
花見船とは贅沢に時使ひ 山田天 雨月 200807
花見茣蓙児の目隣の賑わいへ 岡野峯代 ぐろっけ 200807
花見幕トランペットの風孕み 河村泰子 ぐろっけ 200807
老幹に宿りしは爺花見酒 森理和 あを 200905
ミサイルも話題に上野の花見かな 林翔 200905
外出して花見がてらとなりゐたり 阿部ひろし 酸漿 200905
老木に飲み屋看板花見席 松田和子 200906
花見船ゆらりと齢かしぎけり ほんだゆき 馬醉木 200906
浜離宮過ぎて転舵の花見船 秋葉雅治 200906
家族して花見をしてるパーキング 仁平則子 200906
お花見の向う岸より暮れにけり きくちきみえ やぶれ傘 200906
花見客カラフルカーに揺られつつ 新実貞子 200907
田の神と花見て過す昼休み 林和子 200907
居酒屋の隅に陣取り花見客 宮川瘤太 炎環 200907
妻の座をきちつと決めて花見茣蓙 布川直幸 200907
船でゆく大阪城の花見かな 浅田光代 風土 200907
花見台よりシタールの曲流る 小澤克己 遠嶺 200907
閘門の水位ととのひ花見船 水谷靖 雨月 200907
リハビリヘ往復の機花見どき 山田をがたま 京鹿子 200907
花見茣蓙敷きつめ加賀の屋敷跡 大西八洲雄 万象 200907
ロボットに留守をまかせて花見行 佐方敏明 ぐろっけ 200907
煙草屋のあるじひねもす花見なり 佐方敏明 ぐろっけ 200907
太き幹根に思ひはせ花見上ぐ 岩木眞澄 ぐろっけ 200907
花堤川にせり出す花見台 小澤昭之 200907
お花見や乾杯の後雨来る 白石正躬 やぶれ傘 200907
菩提寺の僧も呼び入れ花見酒 関元子 ろんど 200907
花満ちし花見帰りの犬走 島崎久美子 酸漿 200907
お花見や揃へて脱ぎし子供靴 高橋ひろ 万象 200908
花見船「祇園小唄」の曲で出る 木田千女 200908
雨降りてフロントガラスより花見 島内美佳 ぐろっけ 200908
アリゾナのお花見イエロー一色に 伊吹之博 京鹿子 200908
今生の花見納めて逝かれしと 木村享史 ホトトギス 200910
その一つ狐の為の花見ずし 稲畑廣太郎 ホトトギス 201004
窓際のふさがり花見列車発つ 山田六甲 六花 201004
升縁に蒙古の塩を花見酒 山田六甲 六花 201004
ぐづぐづと花見化粧をしてをりぬ 山田六甲 六花 201004
図体で花見の場所を守りゐたる ことり 六花 201004
縁なき人とも睦み花見山 徳田千鶴子 馬醉木 201005
惜しげなき花の怒涛の「花見山」 加藤克 201005
庭室や花見座布団揃へあり 小澤克己 遠嶺 201005
幼子の背籠に眠る花見かな 阿部悦子 酸漿 201005
ゴンドラに乗り一望の花見かな 阿部文子 酸漿 201005
石垣は野面積なり花見酒 中根健 201005
太閤の花見を凌ぐ祝酒 森理和 あを 201005
花見客流れが龍馬史跡訪ふ 山口キミコ 201006
ご近所が一つになりし花見酒 笠井清佑 201006
花見頃計りかねたる低気温 笠井清佑 201006
車座に友と集ひて花見酒 佐藤健伍 201006
花見にはいまだ遠かり那須の原 仁平則子 201006
四姉妹揃つて今年の花見かな 仁平則子 201006
花の雨地デジで花見してゐたり 仁平則子 201006
急がるる天上界の花見むと 今井千鶴子 ホトトギス 201006
思ひきや今年もベランダより花見 山田をがたま 京鹿子 201006
演歌派も軍歌派も居る花見茣蓙 上田雪夫 ぐろっけ 201006
甲斐駒の雪をそびらに花見頃 出中喜久子 酸漿 201006
逝きし人にはなしかけつつ花見酒 赤座典子 あを 201006
花見客殿の気分を満喫し 冨田ヒナ江 201007
花見酒を時の流れに一ト垂らし 柳川晋 201007
釣り人のふたり花見の土手の下 大崎紀夫 やぶれ傘 201007
奈良京都今日鎌倉で花見かな 小谷正夫 ろんど 201007
花見時雪見も出来て箱根山 加藤せぶん ろんど 201007
今朝よりは独眼竜の花見かな 金山藤之助 201007
花見舟大宮人となりて乗る 池本喜久恵 201007
傘二本股挟みせし花見舟 深澤鱶 火星 201007
美容院の椅子に花見の話など 木野本加寿江 火星 201007
乳飲児もバギーに乗りて花見かな 天田美保子 酸漿 201007
子と孫と花見の叶ふ日なりけり 田宮勝代 酸奬 201008
一串でよかりし花見団子かな 後藤比奈夫 ホトトギス 201009
配られて花見弁当らしきかな 稲畑汀子 ホトトギス 201103
花見酒電気ブランといふ紳士 稲畑廣太郎 ホトトギス 201104
みよし野の今年の花見終りけり 稲畑汀子 ホトトギス 201104
終止符を打つ雨となる花見かな 稲畑汀子 ホトトギス 201104
吉野山より尚つづく花見かな 稲畑汀子 ホトトギス 201104
みよし野の奥の花見となりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201104
天地の花見の一人なりしなり 加藤みき 201105
舟唄に合はす手拍子花見舟 伊藤純子 201106
慎ましき花見の後のパンダ園 西田史郎 201106
花見船陸行く人も手をかざし 泉田秋硯 201107
地震酔や喉につかふる花見酒 村高卯 201107
柔らかく灯して遡上花見船 篠原幸子 春燈 201107
戦災の碑の肩口ヘ花見酒 大坪景章 万象 201107
神とても花見にかまけ膝くずす 久津見風牛 201107
日本人四人の街の花見かな  小川龍雄 ホトトギス 201112
花見舟下町劫火忘れまじ 木島茶筅子 かさね 201205
糸尻で包丁を研ぎ花見茶屋 山田六甲 六花 201205
花見舟海津大崎見頃なる 竹内悦子 201206
露天湯に浸り花見の時千両 青木英林 かさね 201206
黒々と太き枝も見る花見かな 柳田皓一 かさね 201206
お花見で古酒ふるまはれ酔ひにけり 菊地崇之 かさね 201206
花見んと老々姉妹上洛す 向江醇子 ぐろっけ 201206
総会てふ老いの集ひや花見酒 仁平則子 201206
ラーメンに亡父との花見想ひをり 仁平則子 201206
昔日の花見喧嘩と啖呵かな 篠田純子 あを 201206
なつかしき大阪弁の花見せり 早崎泰江 あを 201206
鴎らと憩ふ花見の果てにかな 石田きよし 201207
花見酒のばしてゐたる鼻の下 竹内悦子 201207
骨折の癒えし米寿の花見席 濱田ヒチヱ ぐろっけ 201207
老夫婦花見の予定折合はず 林哲夫 ぐろっけ 201207
花見酒投句忘れて馬鹿騒ぎ 林哲夫 ぐろっけ 201207
検査終へ肩の荷おりる花見茣蓙 林美智 ぐろっけ 201207
花見坂銀輪無音直滑降 太田健嗣 ぐろっけ 201207
潮入りや屋根に炭干す花見舟 成宮紀代子 201207
外国語とびかふ花見遊覧船 早崎泰江 あを 201207
過ぎ去りし昔話の花見酒 山口天木 雨月 201207
隅田てふ船が船追ふ花見かな 橋本くに彦 ホトトギス 201208
船で着く花見の客も隅田かな 橋本くに彦 ホトトギス 201208
車椅子無免許なれど花見にも 松本アイ ぐろっけ 201208
何も無い空が素敵と花見客 西田たかこ 万象 201208
花あふれ人あふれをり花見山 酒井秀郎 返り花 201211
はるばるとお花見にきて悩むなよ 火箱ひろ 船団 201212
寅さんもAKBも出て花見 篠田純子 あを 201305
いたづらに年重なりぬ花見酒 山田六甲 六花 201305
ああまりにも落花見事ぞ歩まれず 山田六甲 六花 201305
花見人おびんづるさま撫でゆけり 廣瀬雅男 やぶれ傘 201305
義理立てを花見上げては忘れけり 山田六甲 六花 201305
まつり好き花見なほ好き浪速っ子 宮崎左智子 201306
天空の塔より花見隅田川 松本周二 かさね 201306
三月の光まみれの花見川 すずき巴里 ろんど 201306
暮なづむほんのり灯火の花見酒 森岡陽子 かさね 201306
母と子の花見一つのソフトクリーム 森高武 風土 201306
花見舟ゆつくり向きを変へにけり 國保八江 やぶれ傘 201306
花壇づくり終へて花見となりにけり 仁平則子 201306
太閤の花見の跡にせめて立つ 鈴木阿久 201306
猪口二つ置かれ独りの花見酒 北尾章郎 201306
偕老の花見の宴杖二本 織田喜美子 春燈 201307
としよりの淫靡に花見踊かな 瀧春一 花石榴 201312
傾ぎては膝の触れ合ふ花見船 斉藤マキ子 末黒野 201404
お花見や四人連れ立ち絆かな 芝宮須磨子 あを 201405
忌の集ひやがて花見の相談に 伊庭玲子 201405
バス降りてしばしの花見運転手 志貴香里 201406
シャンパンで喉を潤す花見かな 土井久美子 201406
花見とて縁の糸の枝垂れかな 四條進 201406
花見の絵まず太陽をかいてみる 塩見恵介 船団 201406
花見へと僧も降り立つ東京駅 仁平則子 201406
練切の桜に終る花見かな 赤座典子 あを 201406
ギャルソンについ目が移る花見かな はしもと風里 201406
駅中に花見弁当求めたり 和田紀夫 201407
道順を訊きし通りに来て花見 渡邊孝彦 やぶれ傘 201407
山羊のゐる駅で花見の終はりけり 須賀敏子 あを 201407
花見酒大正琴の春の海 赤塚篤子 末黒野 201407
外つ国の人や花見に人力車 木下晃 末黒野 201407
三姉妹花見客さへ振り返る 土井くみ子 璦別冊 201408
病院通ひ途中で一寸花見かな 小谷正夫 ろんど 201408
歩を合はす共に八十路の花見かな 小沼ゑみ子 末黒野 201408
花見客ビニールシート抑へつつ 藤波松山 京鹿子 201408
花見バスに眼科医ひとりねむっている 衣斐ちづ子 201410
花見→4      

2021年4月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。